31 / 49
第一章
第31話 理由はいらない!!?
しおりを挟む
半ば無理矢理ではあったが、ようやく辿り着いた“紅い荒野”──。
確かにここは紅牙たちが最後に、いつものように楽しく過ごした大切な思い出の場所。
──紅牙の強い思いがあった場所。
だからこそあの時、断片的ではあってもこの光景が見えたのだろう。
ただ、紅牙の記憶…思い出の場所であるのは確かでも、これは記憶の断片の一つにすぎない。
真の紅い荒野を“いつか皆で見たい”。
それが…彼方が俺をここへ連れてきたかった本当の理由かもしれない。
もしも見ることができたのなら、紅牙の記憶が蘇るのでは……そう思ったかもしれない。
残念ながら、真の紅い荒野を見るという願いは今回も叶わなかったけれど。
俺は今その地にいる。この目で見て、この足で立っている──なのに、俺はその言葉を…願いを覚えても、思い出すこともできなかった。
……また俺は彼方に悲しい思いをさせてしまった。
たとえ、その表情がいつもと変わらぬ笑顔であったとしても、分かるよ……その真実を映し出す、琥珀色の瞳を見れば。
いたたまれずその瞳から逃れるように、俯いた俺。
覚えていない、思い出せない自分に情けなさと怒りを感じずにはいられなかった。
俺に記憶がないということが、この幻妖界や秘宝がどうとかいう以前に、仲間であるこいつらに迷惑をかける。
こいつらを…彼方を傷付けている……?
「──…本当にごめん」
心から申し訳ない思いで、自然と口をついた言葉。
「どうしたの? 急に」
俯いたままの俺に、篝が心配げに顔を覗き込んできた。
「……俺、本当に少しずつだけど自分が紅牙だった実感がでてきたのに…確かな記憶もないし、何より俺…お前たちのこと覚えてない……ちゃんと思い出せない…ッ」
友達だった、仲間だったはず…大切にしていたはずなのに──!
「何を言い出すのかと思えば……今更だよ、宗一郎」
どこか呆れたような苦笑で言う幻夜、その横から、
「そんなこと気にしてたのか? ……あのなぁ、宗一郎、オレらは仲間としてここにいるんだ。お互いを認め合った仲だからここにいるんだぜ?」
そう言って天音は改めて俺を見つめると、
「仲間ってのはどんなに時間や距離が引き離したとしても変わらない、けして切れない絆を持った奴らのことをいうんだ」
──…けして切れない絆?
「敢えて口に出すまでもないことだよ?」
篝は付け加えるようにそう言って、にっこりと微笑んだ。
そして幻夜がそれに続くように、
「……きっかけはともかく、僕たちは互いを仲間として認め合ったから一緒にいたし、今もこの場にいるんだ」
呟くように言った後、改めて俺に向かい、
「その事実はけして変わらない……どんなに状況が変わっても、たとえ姿形が変わったとしても、互いが互いである限り、ね」
「……幻夜…?」
俺にとって、その言葉は少し意外な気さえした。
他の奴らならともかく、幻夜の口から聞くことはないと思っていた……。
幻夜は仲間としても一歩引いて客観的に見つめているようなドライさがあったからだろうか??
だが、今の言葉ではっきりした。
そこには偽りのないモノを感じた──。
俺のことも仲間としてちゃんと見てくれている、認めてくれている、と。
「まぁ、そうでもなけりゃあ…オレらバラバラの種族がわざわざつるむと思うか? ……はなっから覚悟が違うんだよ」
そう言ってやんちゃな笑顔を見せた天音。
そう……だよな。
本来なら敵対しているはずの鬼・天狗・妖狐の三妖が仲間として一緒にいた──。
そして、今もこの場に一緒にいるんだから……昔のように。
……すると、今まで黙って聞いていた彼方が静かに口を開いた。
「……確かに、紅牙は認めてなかったかもしれない。宗一郎にも信じてもらえないかもしれない。でも、オレたち…オレにとっては大事な仲間なんだ。一緒に笑いあったり、ケンカしたり…命を懸けて戦ったり──その全てが楽しかったんだ。何よりもなくしたくない大事な仲間で、居場所だった…大切にしたい絆がそこにあったんだよ」
彼方の真摯な…でも優しく、温かな琥珀色の瞳が真っ直ぐ俺を見つめていた…。
「……てるよ」
「え?」
「分かってるよ……そんなこと」
俺だってもちろん、紅牙だって…………ちゃんと分かってる。
同じ気持ちでいるよ。
掛け替えのない大切な仲間で──大事な絆がある、と。
「……うん」
俺の言葉に嬉しそうに微笑んだ彼方、そして他三人にも同様に笑みがうかんでいた。
申し訳なさと感謝の気持ちが俺の心を駆け巡って……何よりも、確かな安心感が生まれたような気がした。
俺は、こいつらと仲間という絆で確かにつながっている──。
「焦らないでいいんだよ、ただ前に進むことを止めないで欲しいだけ」
篝は微笑みながらそう言った。そして、
「それにね、自分を責める必要もないよ、宗一郎。……言ってるでしょ? 現状を…現実を楽しんで、て」
彼方もにっこりと微笑んだ。
「どうせなるようにしかならねぇよ。だが言っとくが、これは諦めじゃねぇ……どうなるのか先を楽しみに変えてけってことだぜ?」
「……結局、最後に信じられるのは自分自身だ。自分が見て、感じたものを信じればいい。何を信じ、何を疑うか…受け入れるか、否定するかは自分で見定めるんだ」
「……うん…」
天音と幻夜の言葉に…俺は自信はないものの、でも覚悟を決めるように頷いた。
そして、俺は改めて四人を見渡すと、
「──…一つだけ、聞かせてくれるか? 紅牙も含めて、お前たちは元々敵同士の種族…なのに、何で……」
一緒にいることを決めた──?
仲間であると認め合った──??
「決まってんだろ、そんなこと…!」
俺の言葉を遮るように天音が呆れたように言った言葉に、
「「「「気に入ったからだよ」」」」
四人全員が笑顔でそう続けた。
「そう……か」
“気に入ったから”
──その一言で十分だった。
だから仲間になった…だから一緒にいた。
種族も立場も関係ない──自分自身で決めたんだ。
皆の笑顔はそう語りかけていた。
俺の不安も迷いも、その一言と笑顔で晴れていく……。
この先は興味本位じゃ済まされない。
もう踏み入れてしまったからには…踏み込んだのは俺自身、だから。
前に進まなきゃ──!
逃げちゃ駄目だ…!!
もう引き返すことは出来ない。
いや、引き返すつもりもない。
俺はこいつらと一緒に前に進むと決めたのだから。
必ず紅牙としての記憶を取り戻し、こいつらのことを…共に過ごした日々を……思い出すんだ。
そして、紅牙が抱え込み、封じようとした真実を──!
「でもね、宗一郎…何度も言うようだけど、時間がないことも事実なんだ」
──…それは、どこか辛そうな篝の言葉。それに幻夜は頷くと、
「せっかくだ、ここらで状況整理をしよう」
そう切り出し、仕方ないといった様子で天音たちも黙って幻夜に視線を移す中、
「皆揃ってるし、いい機会だろ? 宗一郎の記憶も戻りかけているようだし…君には少しでも現状の把握をしてもらい、更に覚醒を進めるきっかけにして欲しい」
俺の記憶は曖昧なものも含めて戻りつつあることは確かだ。
だが、幻妖界のことも…妖のこともよく分からない。それらの現状となれば尚更……。
しかも俺自身の命に関わってくる!?
「確かに、記憶の話以前に幻妖界の現状は17年前とは変わってきているしな。現状の把握は必要だろう……オレらにとっても確認しておく良い機会になるしな」
そう天音は頷きつつ、煙管の灰を捨てると新たに火を付け直す。
「記憶があろうがなかろうがすでに事態は動きだしているからね……」
幻夜はそう言うと、焚き火から小枝を一本取り出すと、地面に鬼を頂点に天狗・妖狐の文字を三角になるように書き、鬼に向かいニ本の矢印を加えたのだった──。
確かにここは紅牙たちが最後に、いつものように楽しく過ごした大切な思い出の場所。
──紅牙の強い思いがあった場所。
だからこそあの時、断片的ではあってもこの光景が見えたのだろう。
ただ、紅牙の記憶…思い出の場所であるのは確かでも、これは記憶の断片の一つにすぎない。
真の紅い荒野を“いつか皆で見たい”。
それが…彼方が俺をここへ連れてきたかった本当の理由かもしれない。
もしも見ることができたのなら、紅牙の記憶が蘇るのでは……そう思ったかもしれない。
残念ながら、真の紅い荒野を見るという願いは今回も叶わなかったけれど。
俺は今その地にいる。この目で見て、この足で立っている──なのに、俺はその言葉を…願いを覚えても、思い出すこともできなかった。
……また俺は彼方に悲しい思いをさせてしまった。
たとえ、その表情がいつもと変わらぬ笑顔であったとしても、分かるよ……その真実を映し出す、琥珀色の瞳を見れば。
いたたまれずその瞳から逃れるように、俯いた俺。
覚えていない、思い出せない自分に情けなさと怒りを感じずにはいられなかった。
俺に記憶がないということが、この幻妖界や秘宝がどうとかいう以前に、仲間であるこいつらに迷惑をかける。
こいつらを…彼方を傷付けている……?
「──…本当にごめん」
心から申し訳ない思いで、自然と口をついた言葉。
「どうしたの? 急に」
俯いたままの俺に、篝が心配げに顔を覗き込んできた。
「……俺、本当に少しずつだけど自分が紅牙だった実感がでてきたのに…確かな記憶もないし、何より俺…お前たちのこと覚えてない……ちゃんと思い出せない…ッ」
友達だった、仲間だったはず…大切にしていたはずなのに──!
「何を言い出すのかと思えば……今更だよ、宗一郎」
どこか呆れたような苦笑で言う幻夜、その横から、
「そんなこと気にしてたのか? ……あのなぁ、宗一郎、オレらは仲間としてここにいるんだ。お互いを認め合った仲だからここにいるんだぜ?」
そう言って天音は改めて俺を見つめると、
「仲間ってのはどんなに時間や距離が引き離したとしても変わらない、けして切れない絆を持った奴らのことをいうんだ」
──…けして切れない絆?
「敢えて口に出すまでもないことだよ?」
篝は付け加えるようにそう言って、にっこりと微笑んだ。
そして幻夜がそれに続くように、
「……きっかけはともかく、僕たちは互いを仲間として認め合ったから一緒にいたし、今もこの場にいるんだ」
呟くように言った後、改めて俺に向かい、
「その事実はけして変わらない……どんなに状況が変わっても、たとえ姿形が変わったとしても、互いが互いである限り、ね」
「……幻夜…?」
俺にとって、その言葉は少し意外な気さえした。
他の奴らならともかく、幻夜の口から聞くことはないと思っていた……。
幻夜は仲間としても一歩引いて客観的に見つめているようなドライさがあったからだろうか??
だが、今の言葉ではっきりした。
そこには偽りのないモノを感じた──。
俺のことも仲間としてちゃんと見てくれている、認めてくれている、と。
「まぁ、そうでもなけりゃあ…オレらバラバラの種族がわざわざつるむと思うか? ……はなっから覚悟が違うんだよ」
そう言ってやんちゃな笑顔を見せた天音。
そう……だよな。
本来なら敵対しているはずの鬼・天狗・妖狐の三妖が仲間として一緒にいた──。
そして、今もこの場に一緒にいるんだから……昔のように。
……すると、今まで黙って聞いていた彼方が静かに口を開いた。
「……確かに、紅牙は認めてなかったかもしれない。宗一郎にも信じてもらえないかもしれない。でも、オレたち…オレにとっては大事な仲間なんだ。一緒に笑いあったり、ケンカしたり…命を懸けて戦ったり──その全てが楽しかったんだ。何よりもなくしたくない大事な仲間で、居場所だった…大切にしたい絆がそこにあったんだよ」
彼方の真摯な…でも優しく、温かな琥珀色の瞳が真っ直ぐ俺を見つめていた…。
「……てるよ」
「え?」
「分かってるよ……そんなこと」
俺だってもちろん、紅牙だって…………ちゃんと分かってる。
同じ気持ちでいるよ。
掛け替えのない大切な仲間で──大事な絆がある、と。
「……うん」
俺の言葉に嬉しそうに微笑んだ彼方、そして他三人にも同様に笑みがうかんでいた。
申し訳なさと感謝の気持ちが俺の心を駆け巡って……何よりも、確かな安心感が生まれたような気がした。
俺は、こいつらと仲間という絆で確かにつながっている──。
「焦らないでいいんだよ、ただ前に進むことを止めないで欲しいだけ」
篝は微笑みながらそう言った。そして、
「それにね、自分を責める必要もないよ、宗一郎。……言ってるでしょ? 現状を…現実を楽しんで、て」
彼方もにっこりと微笑んだ。
「どうせなるようにしかならねぇよ。だが言っとくが、これは諦めじゃねぇ……どうなるのか先を楽しみに変えてけってことだぜ?」
「……結局、最後に信じられるのは自分自身だ。自分が見て、感じたものを信じればいい。何を信じ、何を疑うか…受け入れるか、否定するかは自分で見定めるんだ」
「……うん…」
天音と幻夜の言葉に…俺は自信はないものの、でも覚悟を決めるように頷いた。
そして、俺は改めて四人を見渡すと、
「──…一つだけ、聞かせてくれるか? 紅牙も含めて、お前たちは元々敵同士の種族…なのに、何で……」
一緒にいることを決めた──?
仲間であると認め合った──??
「決まってんだろ、そんなこと…!」
俺の言葉を遮るように天音が呆れたように言った言葉に、
「「「「気に入ったからだよ」」」」
四人全員が笑顔でそう続けた。
「そう……か」
“気に入ったから”
──その一言で十分だった。
だから仲間になった…だから一緒にいた。
種族も立場も関係ない──自分自身で決めたんだ。
皆の笑顔はそう語りかけていた。
俺の不安も迷いも、その一言と笑顔で晴れていく……。
この先は興味本位じゃ済まされない。
もう踏み入れてしまったからには…踏み込んだのは俺自身、だから。
前に進まなきゃ──!
逃げちゃ駄目だ…!!
もう引き返すことは出来ない。
いや、引き返すつもりもない。
俺はこいつらと一緒に前に進むと決めたのだから。
必ず紅牙としての記憶を取り戻し、こいつらのことを…共に過ごした日々を……思い出すんだ。
そして、紅牙が抱え込み、封じようとした真実を──!
「でもね、宗一郎…何度も言うようだけど、時間がないことも事実なんだ」
──…それは、どこか辛そうな篝の言葉。それに幻夜は頷くと、
「せっかくだ、ここらで状況整理をしよう」
そう切り出し、仕方ないといった様子で天音たちも黙って幻夜に視線を移す中、
「皆揃ってるし、いい機会だろ? 宗一郎の記憶も戻りかけているようだし…君には少しでも現状の把握をしてもらい、更に覚醒を進めるきっかけにして欲しい」
俺の記憶は曖昧なものも含めて戻りつつあることは確かだ。
だが、幻妖界のことも…妖のこともよく分からない。それらの現状となれば尚更……。
しかも俺自身の命に関わってくる!?
「確かに、記憶の話以前に幻妖界の現状は17年前とは変わってきているしな。現状の把握は必要だろう……オレらにとっても確認しておく良い機会になるしな」
そう天音は頷きつつ、煙管の灰を捨てると新たに火を付け直す。
「記憶があろうがなかろうがすでに事態は動きだしているからね……」
幻夜はそう言うと、焚き火から小枝を一本取り出すと、地面に鬼を頂点に天狗・妖狐の文字を三角になるように書き、鬼に向かいニ本の矢印を加えたのだった──。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる