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第3章・炎帝龍の山
四十六話・辺境伯日誌・飛竜での調査記述「5」
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衛兵の隊長の対応が遅れている…
ひたすら、私に部下の失敗やら何らを謝っている
その都度会話が成立しなくなって
中々、必要な手続きが進まない
「マーナちゃん。この衛兵たちなんとかしてくれないか?」
「そう思うならば、召集される度に宮殿に直接降りるのは、やめて頂けます?」
右目の下にある泣きぼくろがとってもキュートな女性
彼女は、親衛隊の副隊長だ。
「お、久しぶりだね。相変わらずキュートな泣きぼくろだね。」
「相変わらずのセクハラ発言…本当にやめて下さいね。」
俺を軽蔑する様に見る彼女の冷たい目がまた素晴らしいな
「その前に本人確認は?もう終わったの?まだなら早くしなさい。」
マーナが来てから更に衛兵の隊長の腰が低い。
「では、お急ぎの所を申し訳ありませんが、証印を拝見してもよろしいでしょうか?」
証印ならば、普段から常に身につけておかねばならない決まりだだから、俺は懐に入れている
その証印を取り出して、僅かばかりの魔力を込める
すると…
証印からマーラックス公国の紋章と帝国の皇帝陛下の印が空中に現れた。
「コレでいいな?」
「ハイ確かに、白い光を放っていますので、ご本人である事をここに確認し通行を許可致します。」
白い光…
本人以外がこの証印に魔力を込めると、赤く光るとともに、音が鳴る様になっている。
もしも…その音がしたら問答無用で、その人物を拘束する決まりになっている。
「では、ワルツ辺境伯殿をお連れします。いいですね?」
「ハイ。分かりました。」
ワルツがマーナに敬礼して答えている。
「あ、ワルツ。私の代わりに竜達にこれをやっていてくれないか?」
そう言って、私はポケットから肉が入っている袋を投げて渡す。
ワルツがその袋を満面の笑みで受け取った。
そんなこんな感じのやり取りをして、漸く落ち着いて宮殿の中へ向かった。
「それで、陛下は?」
「執務室でお待ちですので行きましょう。」
宮殿の中を歩いてたら、彼方此方でバタバタとしているのが目についた。
「大分、立て込んでる様だけど?何かあったのかな?」
「私の口からは詳しくは言えませんが、貴方方が召集される程の事が起きました。っとだけ言って起きます。」
そう言うと、歩くペースを早めた。
そして、彼女はある扉の前で立ち止まった。
「後の話は、陛下から聞いて下さい。」
彼女は、こちらを見ずにそう呟き
扉についているノッカーに手を伸ばして
"コンコンコンコン''
ノックをした。
「陛下、リトル・マウンテン殿をお連れしました。」
すると直ぐに、中から鍵を開ける音がして
「入ってくれ」
聞き覚えのある声がした。
マーナは、直ぐにノッカーから手を離し
ドアノブに手を伸ばして、扉を開けて中に入った。
執務室の部屋の中にある人物が立っていた。
その人物は、窓の外を眺めながら
「待っていたよ。相変わらず君は、いつも衛兵と揉めるんだね」
満面の笑みでこちらに振り返る
この男こそ、帝国の皇帝だ。
「そう思うなら、しっかり衛兵に教育してくれないか?」
前回の召集の際にも、今回と同じ様に衛兵に取り囲まれて大変だった。
確か、あの時も…
「え~やだよ?そんな事したら、俺の楽しみの面白い事が一つ減ってしまうじゃない。」
皇帝は、笑いながらそう言った。
その言葉にマーナは、相変わらずね…
この人は…っといった感じの表情を浮かべている
まぁ、昔からこういう奴だがな
「で?お前に召集されて、今日ここに来たのは俺だけか?他の連中は、まだだろう?」
「その通り、まだもう少しかかるんだ」
皇帝が壁の地図を指差しながら説明する
その地図は、色々な魔法が付与されている
帝国が建国された当初の初代皇帝と仲間が作ったと伝えられている
この世に二つと無い貴重な代物だ。
宮殿から近い位置に二つの点が見える
「エルランダ平原の辺境伯に、ホルチェスターの変わり者の辺境伯だ」
エルランダの平原、牛の放牧地だ。
ジルヴァの好きな貴重な牛も、ほぼ全て
その牧草地から産出されている。
そして、もう一つの平原を有する牧草地が
ホルチェスターだ。
その辺境伯は、変わり者と呼ばれるほどの研究者だ。
牧草を育てては、新しい品種や栽培方法を発見している。
「トーカスの女傑の彼女は?」
トーカスは、港街を持つ国だ
女傑と呼ばれる女性は、海運ギルドを統括する人だ。
海産物を食べられるのも彼女の功績だと言うのが正しい。
人魚族を筆頭に海に生きる種族との友好を築いているのも素晴らしい。
人魚族の女性は、絶世の美女が多いらしい。
「彼女は、今人魚族の国に居るらしいから、中々連絡がつかない」
それは仕方がない。
人魚族の国は、彼らの生活圏である海中にあるんだ。
海中は地上とは、隔絶されている世界だ。
そう容易には、連絡する事は出来ない。
「なら、色付きの召集で来るのは結局の所何人なんだ?」
「うーん。その事なんだけどね。中々集まらないだろうから、その前に君に話をしておくよ。」
そう言うと、執務室の机に座った。
皇帝が椅子に座ると、先ほどまでの笑みが消えた。
「君には特命を与える。」
「何だ?いきなり」
「今回の召集は、本当に一大事だからだ。」
壁の地図を向かって指を指す
すると地図の図柄が変わった。
帝国を構成する国々と近隣国の地図だ。
その地図は、かなり特殊なものだ。
実際の国の国境線が戦争などで変わると、その都度地図の国境線も変わるのだ。
そして、極め付けは、その国の国家元首の位置が分かる
国家元首の国王が死去しても、すぐに分かる
その地図に、帝国を構成する国々の紋章が浮かび上がった。
帝国を構成する国は、全部で10の国だったが
炎帝龍の襲来によって
2つが滅び、紋章が消えた。
そうして帝国を構成する国は、もう8国になってしまった。
数年前に、新たに帝国に加わった9番目の国が獣人達の国
ソドム連合国だ。
いくつもの獣人達の集落を纏めている国だ。
「おい!!ちょっと待て、ソドムの紋章がないぞ!!」
ソドムの国があった位置に浮かび上がるはずの紋章が無かったのだ。
「そうだ。ソドムが聖天教会の息がかかった国の一方的な宣戦布告を受けた。」
「そんな馬鹿な…ソドムは、帝国の傘下だろう?兵を派遣したなんて聞いてないぞ!!」
帝国を構成する国が他国から宣戦布告受けたならば
帝国が兵を派遣して、その国を脅威から守護する事が帝国との取り決めの一つだった。
「帝国がその一報を受けた時にはもうソドムは、この地図になかった。」
皇帝は、首を振りながらそう答えた。
帝国が一報を受けた時には、もうソドムが無かった。
その事が示す事は一つだった。
「宣戦布告から開戦まで何日だったんだ?」
「…2日だったそうだ。」
「は⁉︎2日⁉︎そんな馬鹿な事あるか!!」
宣戦布告からだったの2日とは、この世界の一国家ならばあり得ない。
開戦するならば、それなりの日数をあけること
それは、子供や老人と言った非力な市民を戦争に巻き込まない様にするための決まりだ。
最低限の取り決めを守らない。
それは、世界の共通の常識だった。
ひたすら、私に部下の失敗やら何らを謝っている
その都度会話が成立しなくなって
中々、必要な手続きが進まない
「マーナちゃん。この衛兵たちなんとかしてくれないか?」
「そう思うならば、召集される度に宮殿に直接降りるのは、やめて頂けます?」
右目の下にある泣きぼくろがとってもキュートな女性
彼女は、親衛隊の副隊長だ。
「お、久しぶりだね。相変わらずキュートな泣きぼくろだね。」
「相変わらずのセクハラ発言…本当にやめて下さいね。」
俺を軽蔑する様に見る彼女の冷たい目がまた素晴らしいな
「その前に本人確認は?もう終わったの?まだなら早くしなさい。」
マーナが来てから更に衛兵の隊長の腰が低い。
「では、お急ぎの所を申し訳ありませんが、証印を拝見してもよろしいでしょうか?」
証印ならば、普段から常に身につけておかねばならない決まりだだから、俺は懐に入れている
その証印を取り出して、僅かばかりの魔力を込める
すると…
証印からマーラックス公国の紋章と帝国の皇帝陛下の印が空中に現れた。
「コレでいいな?」
「ハイ確かに、白い光を放っていますので、ご本人である事をここに確認し通行を許可致します。」
白い光…
本人以外がこの証印に魔力を込めると、赤く光るとともに、音が鳴る様になっている。
もしも…その音がしたら問答無用で、その人物を拘束する決まりになっている。
「では、ワルツ辺境伯殿をお連れします。いいですね?」
「ハイ。分かりました。」
ワルツがマーナに敬礼して答えている。
「あ、ワルツ。私の代わりに竜達にこれをやっていてくれないか?」
そう言って、私はポケットから肉が入っている袋を投げて渡す。
ワルツがその袋を満面の笑みで受け取った。
そんなこんな感じのやり取りをして、漸く落ち着いて宮殿の中へ向かった。
「それで、陛下は?」
「執務室でお待ちですので行きましょう。」
宮殿の中を歩いてたら、彼方此方でバタバタとしているのが目についた。
「大分、立て込んでる様だけど?何かあったのかな?」
「私の口からは詳しくは言えませんが、貴方方が召集される程の事が起きました。っとだけ言って起きます。」
そう言うと、歩くペースを早めた。
そして、彼女はある扉の前で立ち止まった。
「後の話は、陛下から聞いて下さい。」
彼女は、こちらを見ずにそう呟き
扉についているノッカーに手を伸ばして
"コンコンコンコン''
ノックをした。
「陛下、リトル・マウンテン殿をお連れしました。」
すると直ぐに、中から鍵を開ける音がして
「入ってくれ」
聞き覚えのある声がした。
マーナは、直ぐにノッカーから手を離し
ドアノブに手を伸ばして、扉を開けて中に入った。
執務室の部屋の中にある人物が立っていた。
その人物は、窓の外を眺めながら
「待っていたよ。相変わらず君は、いつも衛兵と揉めるんだね」
満面の笑みでこちらに振り返る
この男こそ、帝国の皇帝だ。
「そう思うなら、しっかり衛兵に教育してくれないか?」
前回の召集の際にも、今回と同じ様に衛兵に取り囲まれて大変だった。
確か、あの時も…
「え~やだよ?そんな事したら、俺の楽しみの面白い事が一つ減ってしまうじゃない。」
皇帝は、笑いながらそう言った。
その言葉にマーナは、相変わらずね…
この人は…っといった感じの表情を浮かべている
まぁ、昔からこういう奴だがな
「で?お前に召集されて、今日ここに来たのは俺だけか?他の連中は、まだだろう?」
「その通り、まだもう少しかかるんだ」
皇帝が壁の地図を指差しながら説明する
その地図は、色々な魔法が付与されている
帝国が建国された当初の初代皇帝と仲間が作ったと伝えられている
この世に二つと無い貴重な代物だ。
宮殿から近い位置に二つの点が見える
「エルランダ平原の辺境伯に、ホルチェスターの変わり者の辺境伯だ」
エルランダの平原、牛の放牧地だ。
ジルヴァの好きな貴重な牛も、ほぼ全て
その牧草地から産出されている。
そして、もう一つの平原を有する牧草地が
ホルチェスターだ。
その辺境伯は、変わり者と呼ばれるほどの研究者だ。
牧草を育てては、新しい品種や栽培方法を発見している。
「トーカスの女傑の彼女は?」
トーカスは、港街を持つ国だ
女傑と呼ばれる女性は、海運ギルドを統括する人だ。
海産物を食べられるのも彼女の功績だと言うのが正しい。
人魚族を筆頭に海に生きる種族との友好を築いているのも素晴らしい。
人魚族の女性は、絶世の美女が多いらしい。
「彼女は、今人魚族の国に居るらしいから、中々連絡がつかない」
それは仕方がない。
人魚族の国は、彼らの生活圏である海中にあるんだ。
海中は地上とは、隔絶されている世界だ。
そう容易には、連絡する事は出来ない。
「なら、色付きの召集で来るのは結局の所何人なんだ?」
「うーん。その事なんだけどね。中々集まらないだろうから、その前に君に話をしておくよ。」
そう言うと、執務室の机に座った。
皇帝が椅子に座ると、先ほどまでの笑みが消えた。
「君には特命を与える。」
「何だ?いきなり」
「今回の召集は、本当に一大事だからだ。」
壁の地図を向かって指を指す
すると地図の図柄が変わった。
帝国を構成する国々と近隣国の地図だ。
その地図は、かなり特殊なものだ。
実際の国の国境線が戦争などで変わると、その都度地図の国境線も変わるのだ。
そして、極め付けは、その国の国家元首の位置が分かる
国家元首の国王が死去しても、すぐに分かる
その地図に、帝国を構成する国々の紋章が浮かび上がった。
帝国を構成する国は、全部で10の国だったが
炎帝龍の襲来によって
2つが滅び、紋章が消えた。
そうして帝国を構成する国は、もう8国になってしまった。
数年前に、新たに帝国に加わった9番目の国が獣人達の国
ソドム連合国だ。
いくつもの獣人達の集落を纏めている国だ。
「おい!!ちょっと待て、ソドムの紋章がないぞ!!」
ソドムの国があった位置に浮かび上がるはずの紋章が無かったのだ。
「そうだ。ソドムが聖天教会の息がかかった国の一方的な宣戦布告を受けた。」
「そんな馬鹿な…ソドムは、帝国の傘下だろう?兵を派遣したなんて聞いてないぞ!!」
帝国を構成する国が他国から宣戦布告受けたならば
帝国が兵を派遣して、その国を脅威から守護する事が帝国との取り決めの一つだった。
「帝国がその一報を受けた時にはもうソドムは、この地図になかった。」
皇帝は、首を振りながらそう答えた。
帝国が一報を受けた時には、もうソドムが無かった。
その事が示す事は一つだった。
「宣戦布告から開戦まで何日だったんだ?」
「…2日だったそうだ。」
「は⁉︎2日⁉︎そんな馬鹿な事あるか!!」
宣戦布告からだったの2日とは、この世界の一国家ならばあり得ない。
開戦するならば、それなりの日数をあけること
それは、子供や老人と言った非力な市民を戦争に巻き込まない様にするための決まりだ。
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