お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
想い出写真館
結 励琉
キャラ文芸
<第32回岐阜県文芸祭佳作受賞作品>
そのさほど大きくない私鉄の駅を降りて駅前の商店街を歩くこと数分、そろそろ商店街も尽きようかという少し寂しい場所に、その写真館は建っている。正面入口の上には福野写真館という看板がかかり、看板の下には昔は誰でもお世話になったカラーフィルムのロゴが今も残っている。
入口の左右のウインドウに所狭しと飾られているのは、七五三や入学記念、成人式といった家族の記念写真。もう使われなくなったのか、二眼レフのカメラも置かれている。
どこにでもある写真館、いや、どこにでもあった写真館と言った方が正しいか。
デジタルカメラ、そしてスマートフォンの普及により、写真は誰でも、いつでも、いくらでも撮れる、誰にとってもごくごく身近なものとなった。一方、フィルムで写真を撮り、写真館に現像や引き延ばしを頼むことは、趣味的なものとしては残ってはいるが、当たり前のものではなくなっている。
人生の節目節目に写真館で記念写真を撮って、引き延ばした写真を自宅に飾るということは根強く残っているものの、写真館として厳しい時代となったことは否めない。
それでも、この福野写真館はひっそりではあるが、三十年以上変わらず営業を続けている。店主は白髪交じりの小柄な男性。常に穏やかな笑顔を浮かべており、その確かな撮影技術とともに、客の評判はよい。ただ、この写真館に客が来るのはそれだけ故ではない。
この写真館は客の間で密かにこう呼ばれている。「想い出写真館」と。
失恋ファイブ
木村
キャラ文芸
酒場に集まる五人の男女。
幼馴染の親友(クズ)に片想いし続ける男子大学生、人類どころか無機物も抱くぶっとび技術者、恋人を恋人の元カレのところまで送り届ける陽キャ販売員、生徒から告白されまくるが倫理で断る苦労人教師、そうしてすきになった相手はみんなゲイの紅一点。
ここは【失恋ファイブ】。今日も今日とて失恋つまみに酒が進む地獄の宴を繰り広げていた。
あるときピンクこと一(にのまえ)の思い人であり幼馴染みであり親友が突発的に結婚をする。「死にたい」と嘆くピンクを失恋ファイブは決してひとりにせず、ひたすら酒を飲む。
「生き残るための集いってことだよ」
あるときレッドこと続木(つづき)が合コンに参加すると、酒に薬を混入される。レッドの残したネックレスやスマホの位置情報などから失恋ファイブは現場に駆け込んでいく。
「うるせええええええゲイはすっこんでな!!!!!!!!」
失恋と酒と片思いと酒の短編集。
お漏らし・おしがま短編小説集 ~私立朝原女学園の日常~
赤髪命
大衆娯楽
小学校から高校までの一貫校、私立朝原女学園。この学校に集う女の子たちの中にはいろいろな個性を持った女の子がいます。そして、そんな中にはトイレの悩みを持った子たちも多いのです。そんな女の子たちの学校生活を覗いてみましょう。
CODE:HEXA
青出 風太
キャラ文芸
舞台は近未来の日本。
AI技術の発展によってAIを搭載したロボットの社会進出が進む中、発展の陰に隠された事故は多くの孤児を生んでいた。
孤児である主人公の吹雪六花はAIの暴走を阻止する組織の一員として暗躍する。
※「小説家になろう」「カクヨム」の方にも投稿しています。
※毎週金曜日の投稿を予定しています。変更の可能性があります。
後宮の才筆女官
たちばな立花
キャラ文芸
後宮の女官である紅花(フォンファ)は、仕事の傍ら小説を書いている。
最近世間を賑わせている『帝子雲嵐伝』の作者だ。
それが皇帝と第六皇子雲嵐(うんらん)にバレてしまう。
執筆活動を許す代わりに命ぜられたのは、後宮妃に扮し第六皇子の手伝いをすることだった!!
第六皇子は後宮内の事件を調査しているところで――!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる