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第44話 出口のない迷宮
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俺は操作資料と写真を見ている。
あのクソガキが出て行った後の応接室で。
まだ他のやつが遺体を調べてるが、今回も証拠が出ないだろう。
イカれた殺しをしつつ、証拠を一切出さないやつだ。
今更ミスを犯すとは思えない。
現場に残されてた指輪やドレス、タイヤ等は元々害者の家にあったもの。
金庫の出どころは不明。
他に残されていると言えば第一、第二の事件で使われていた有刺鉄線やフック等。
だが、これも出どころが不明。
少し錆びており、使われなくなった工場とかでくすねた可能性がある。
近くのホームセンターをいくつか周ったが、無駄足だった。
それにしてもまた数字……。
あの後調べたが、前回の事件の番号は全て忌み数だった。
そして九つ撞いてはいけない鐘。
今回は23と7。
何を意味してるのか……。
木原夫婦の事件はコーキュートスが最下層で9番目……。
最初の事件は……。
数字なんてあったか?
考えれば考えるだけわからなくなる。
まるで出口の無い迷宮にいるみたいだ。
どれも共通してるのが、トチ狂ったような殺し方とあの物語だけ。
被害者は浮気した大沢とその彼氏。
普段から陰口をたたき、小田が浮気されていたことを社員に広めた木原とその妻。
付き合っていた時に大沢とヤッていた佐藤。
普段からパワハラをしていた草尾……。
側からみたらあのクソガキが1番怪しい。
必ずこいつに結びついてる……。
だが、この前の反応からすると佐藤と大沢の関係を知らない様子だったが……。
演技という可能性も捨てきれない。
簡単に信用すれば足元をすくわれる。
大鷲が偶然会って、電話番号を教えたそうだが……。
変に言い汲められたりしてないか?
もしあいつらが容疑者で、偽情報を流したとしたら余計にややこしくなる。
そう考えると大鷲の情報はあてがないのと同じだ。
本当は小田のやつを署に引っ張って行きたいところだが……。
ここまで証拠が無いと令状も簡単にでねぇし……。
面倒な決まりだな。
それか第一発見者の日東……。
あいつは鍵を持ってたし、1番早く出社して鍵を開けている。
だが、鍵に関しては責任者や小田だけでなく、その時の残業で他の社員に預けることが多かったらしい。
鍵だって複製ができる可能性はあるし、そしたら他の社員もアリバイがなければ容疑者だ。
大沢や佐藤との接点は不明だが、鍵を犯人に渡した協力者がいるという点も捨てきれない。
扉が開く。
大鷲だ。
「大鷲。どうだった?」
この前みたいに甘ったれた取り調べをしてねぇといいが……。
「やはり犯行時刻が23時ということもあり、社員は全員家に居たということでした。」
「まあそうなるよな。」
「ここのビルも監視カメラぐらいつけろってんだ。」
「いくら古いビルとはいえ不用心すぎるだろ。」
「ええ……。確かに。」
「で?他に怪しいものとか見つかったのか?」
「いえ。凶器はもちろん、指紋等は出てきませんでした。」
「クソ!またか。」
「………。」
そういえば……。
「おい!犯行時刻は23時頃いったよな?」
「え、ええ。恐らく23時半前後かと……。」
まさか殺した時間まで23時23分とかじゃねえよな?
やはりこの犯人は頭がどうかしてる。
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもねぇ。」
馬鹿馬鹿しすぎて話す気にもならん。
俺は立ち上がり
「とりあえずここ周辺を徹底的に調べるぞ。」
「はい。」
俺と大鷲はビルを出た。
この事件で終わりなのか、それともまだ続くのかわからねぇが、必ずとっ捕まえてやる。
あのクソガキが出て行った後の応接室で。
まだ他のやつが遺体を調べてるが、今回も証拠が出ないだろう。
イカれた殺しをしつつ、証拠を一切出さないやつだ。
今更ミスを犯すとは思えない。
現場に残されてた指輪やドレス、タイヤ等は元々害者の家にあったもの。
金庫の出どころは不明。
他に残されていると言えば第一、第二の事件で使われていた有刺鉄線やフック等。
だが、これも出どころが不明。
少し錆びており、使われなくなった工場とかでくすねた可能性がある。
近くのホームセンターをいくつか周ったが、無駄足だった。
それにしてもまた数字……。
あの後調べたが、前回の事件の番号は全て忌み数だった。
そして九つ撞いてはいけない鐘。
今回は23と7。
何を意味してるのか……。
木原夫婦の事件はコーキュートスが最下層で9番目……。
最初の事件は……。
数字なんてあったか?
考えれば考えるだけわからなくなる。
まるで出口の無い迷宮にいるみたいだ。
どれも共通してるのが、トチ狂ったような殺し方とあの物語だけ。
被害者は浮気した大沢とその彼氏。
普段から陰口をたたき、小田が浮気されていたことを社員に広めた木原とその妻。
付き合っていた時に大沢とヤッていた佐藤。
普段からパワハラをしていた草尾……。
側からみたらあのクソガキが1番怪しい。
必ずこいつに結びついてる……。
だが、この前の反応からすると佐藤と大沢の関係を知らない様子だったが……。
演技という可能性も捨てきれない。
簡単に信用すれば足元をすくわれる。
大鷲が偶然会って、電話番号を教えたそうだが……。
変に言い汲められたりしてないか?
もしあいつらが容疑者で、偽情報を流したとしたら余計にややこしくなる。
そう考えると大鷲の情報はあてがないのと同じだ。
本当は小田のやつを署に引っ張って行きたいところだが……。
ここまで証拠が無いと令状も簡単にでねぇし……。
面倒な決まりだな。
それか第一発見者の日東……。
あいつは鍵を持ってたし、1番早く出社して鍵を開けている。
だが、鍵に関しては責任者や小田だけでなく、その時の残業で他の社員に預けることが多かったらしい。
鍵だって複製ができる可能性はあるし、そしたら他の社員もアリバイがなければ容疑者だ。
大沢や佐藤との接点は不明だが、鍵を犯人に渡した協力者がいるという点も捨てきれない。
扉が開く。
大鷲だ。
「大鷲。どうだった?」
この前みたいに甘ったれた取り調べをしてねぇといいが……。
「やはり犯行時刻が23時ということもあり、社員は全員家に居たということでした。」
「まあそうなるよな。」
「ここのビルも監視カメラぐらいつけろってんだ。」
「いくら古いビルとはいえ不用心すぎるだろ。」
「ええ……。確かに。」
「で?他に怪しいものとか見つかったのか?」
「いえ。凶器はもちろん、指紋等は出てきませんでした。」
「クソ!またか。」
「………。」
そういえば……。
「おい!犯行時刻は23時頃いったよな?」
「え、ええ。恐らく23時半前後かと……。」
まさか殺した時間まで23時23分とかじゃねえよな?
やはりこの犯人は頭がどうかしてる。
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもねぇ。」
馬鹿馬鹿しすぎて話す気にもならん。
俺は立ち上がり
「とりあえずここ周辺を徹底的に調べるぞ。」
「はい。」
俺と大鷲はビルを出た。
この事件で終わりなのか、それともまだ続くのかわからねぇが、必ずとっ捕まえてやる。
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