信仰者はVRを突き抜ける。 〜混沌なる世界で 神は微笑む〜

むに

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第四章 都市防衛戦の波乱

神殿の攻略【ラン編】

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ほいほいっと予定通り投稿。
明日も投稿する予定なんで見にきてください。

○土曜日にも投稿しようもしたんですがモチベの問題で書けなかったので日曜日の18時にします、急に変更してすみません。

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◇scene ~ランオーキット


 兄貴が迷宮牛鬼ミノタウロスを瞬殺した後、俺らは順調に19階層を攻略して行った。
迷宮重戦牛鬼ミノタウロス・タンクというHPが膨大すぎる迷宮牛鬼ミノタウロスの亜種が出てきたりして時間はかかったものの中々に楽しい時間だった。

 そして俺の目の前には白亜の巨大な扉が───って早くない?
確か18階層のボスである“緑豚鬼大佐オーク・カーネル”を倒してから1時間も経ってないんだけど………ま、楽しいしいっか。

 もはや慣れてしまった閉じ込められる音を聞きたながらボス部屋の中央に現れた魔法陣を注視する。
まるで地獄の底から這い上がってくるように出てきたのはやはり迷宮牛鬼ミノタウロスだった。
 しかし見た目は違った。
3mよりも高い、大体5mくらいの背丈に赤い毛並み、金色の鼻輪は変わらず付いている。
相変わらずの両刃斧はボスミノタウロスの背丈よりも長く6mはあるだろうか。
両刃斧の刃は鮮血に濡れててらてらと妖しく輝く姿はさながら呪いの武器と言ったところだろう。

 識別結果は“憤怒する迷宮狂闘牛鬼バーサーカー・アンガーミノタウロス”という名前であり、名前の通り額には青筋を立てており漫画のような怒りマークがくっきりと浮き出ていた。
脅威度は★が7つ、つまり最低でも戦闘用のスキルレベルが14を超えていないと勝てない相手ということだ。
……まぁ俺達ならヤれる気がしないでもないがやるだけやってみようじゃねぇか

「ねぇねぇお兄ちゃん、あれ・・やってみようよ」

「ん?あれ・・……あぁ来る途中で話してた奴のことですね。」

「うん、丁度良い的がいるし」

「本当ですね。是非試しましょう」

………なにやら物騒な事が聞こえるが気にしない、例え兄貴とユリが悪そうな顔で笑い合ってても気にしてはいけない、こういうのは面倒臭そうなのはスルーに限る。
憤怒する迷宮狂闘牛鬼バーサーカー・アンガーミノタウロス”……長いな、ボスミノでいっか。
とにかくボスミノが魔法陣から完全に這い上がるとまるで怒鳴り声のような鳴き声がボス部屋に轟き───

『GUGAAAAAAA』

──戦闘が、開始された。


 先手はボスミノだった。
ボスミノは強靭な肉体を使い巨大両刃斧を力任せに振り回す、その雑ながら巨体ゆえに強い攻撃は突風を巻き起こしながらボスミノは俺らに突進してくる。

 足が遅いアリスを兄貴が助けつつ無事に全員回避に成功したのだが大理石らしい神殿の床や壁は削り取られていた。
ダンジョンの壁や床は破壊不能って掲示板に書いてあったのに壊されてるじゃねぇか!
あんなの食らったら一発で終わりだぞ!?

 ただボスミノは勢い良く壁に突き刺さった巨大両刃斧を抜こうとしているために隙だらけだ。
先駆けと言わんばかりにクリムが気配を消してボスミノの目、ではなく跳躍し後頭部を細剣レイピアよりも鋭利な刃物、鎧通しエストックと呼ばれる武器で突き刺そうとする。
決まったかと思った瞬間、斧を抜こうとしていたボスミノがグルンと首を回してその瞳に獲物クリムを映す、腕を薙ぎ払うようにすると軽い上に空中にいたクリムは簡単に反対側の壁まで吹き飛んでしまう。
どうやら空中なのが幸いし威力が軽減されたのか視界の端でゆっくりと立ち上がっているのが見えた。

 狂戦士だから野生の勘でもあるのかと考察しているうちに巨大斧を抜き終わったらしく、こちらを怒気と殺意に塗れた目で睨んでいる。
 おぉう中々に怖いんだけど、姉さんよりも……いや、あれに比べたらマシだな。

 ボスミノは力を溜めるように屈むと20mは下らない大ジャンプを見せて、ボス部屋の中央に落下直前に斧の石突、刃とは逆の部分で地面を突く。
その寸前に兄貴が叫んだ。

「全員!伏せろ!」

 軍装なのも相まり命令が似合っていると思いつつ身体が勝手に伏せると髪や服がまるで強い風に煽られたかのようにはためく。
なんとなく壁の様子を見ると俺の腰辺りに削られた跡があった。
ボスミノは片膝を付いて荒い息を吐いていた、このボスミノというのは攻撃は強いようだが一つ一つの動作の後に疲れて隙を作ってしまうらしい。

「お兄ちゃん!」

ユリが兄貴に合図を送ると兄貴は頷き

「行きますよ!」

 ユリは何処からか薔薇の如く紅い短剣を大量に取り出して空中に放り投げる。
普通ならば落下するのだが短剣達はまるで意思が宿ったかのようにボスミノを包囲し始める。
これはユリの交換した報酬である“見えざる手”だ、兄貴の持つ“見えざる盾”よりも応用性は低いが代わりにかなり器用で生成には“見えざる盾”同様、SPが必要だ。
兄貴は兄貴でクソ苦い“気力の丸薬”を口に含みながら不可視の盾剣を一気に30本ほど生成する。
その間にもどんどん増えてきており50本を超えると流石に止まった、兄貴の限界点に達したようだ。
ユリの方も少なくとも50は超えているがかなり余裕そうだ、俺ら草薙姉弟の中で頭のスペックは一番高いんだよなぁ、普段ぽわぽわしてるのに考えられないわ。

 二人は横に並びながら仁王立ちし何処かで聞いた覚えのある。無限に剣が作れそうな詠唱の簡略版を唱えると同時に腕をゆっくりと上げて、その技の名前を叫び、腕を振り下ろす。
ボスミノを包囲していた不可視の盾剣や複製クリムゾンダガーは一斉掃射され、勢い良くボスミノに飛んで行く。
勿論ボスミノも疲れた体で防御はするものの隙がありすぎるために体の何処かにあたって少なくないダメージを受けてしまう。

 それを眺めながら兄貴とユリは「イェーイ」とハイタッチしていた。

 しかしこの程度で倒れるならばボスなど名乗ってはいない、剣が飛び交う嵐の中で新たに暴風が現れ不可視の盾剣を砕き、破壊不能とはいかずともかなり高耐久の複製クリムゾンダガーを切り刻む。
警戒した俺達の前に現れたのは──バチバチと赤黒いスパークを纏い狂ったような笑みを零したボスミノバーサーカーの姿だった。

 いわゆる第二形態とか怒り状態ってやつだろうと頭が冷静に判断しているとボスミノが叫ぶ。

『GUUUU!!GAAAAAAAAA!!!!』

──怒り狂った叫びは第二ラウンドの知らせとなった。


【Tips】暴走状態。いわゆる第二形態とか怒り状態というもの、全ステータスを上げて尚且つ全ての攻撃モーションも変わるという初見殺し。
ただ一定以上の強さを持つボスでしか使われないので安心?である。



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【ニャルの語り】
 やぁやぁ読者諸君、久しぶりだね!ボクだよみんな大好きニャル様だよ!
 いやぁ最近はいろいろ大変で……まぁそんなことはどうでもいいか、ねぇねぇボクがいなくて寂しかったかい? そうかいそうかい寂しかったかー
うんうん、無理をしてまで来た甲斐があるってものだよ

 おっとこの話はここら辺で区切りをつけて実はキミ達にお知らせがあるんだ。
ボクってば最近出番が無くて暇でさ、暇潰しに質問コーナーでもやろうと思うんだ。

別に難しいことじゃなくても良い、例えば「好きな食べ物はなんですか?」とか「クトゥルフについてどう思ってますか?」という感じで普通の質問で構わない、ボクの暇潰しにだしね。

コメントで@ニャル様と書いて「」に質問を入れるだけ、するとこの後書きでボクが返答するってシステムだ。
どうだい?中々に面白いだろう?

……できればコメントをくれるとありがたいね、ここで質問来なかったらボクの人望がゼロに等しいということになってしまうからね。

長くなってしまったが以上だよ。
では、また会おうじゃないか!

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