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第四章 都市防衛戦の波乱
見えざる盾の実用性
しおりを挟む楽しすぎて書いた。後悔もしていないし反省もしていない、だって楽しいから
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◇
カルマが門を潜り抜けると、草原に吹く風がカルマの髪をたなびかせる。
銀色の髪が太陽の光を反射し煌めかせ神話に出てきそうな何とも美しい光景であった。
その光景に周りの訪問者達は見惚れていたが持ち前のスルースキルを遺憾なく発揮して狼を虐殺すべく突き進む。
しばらく草原を歩き続けると獲物を発見する。
自前の縮地で一瞬の間に目の前に辿り着くと拳を振り下ろす、突然人が現れて惚けていた狼の頭蓋骨に見事なまでの拳骨がクリーンヒットする。
今のカルマの攻撃力はSTRの実数値なので21、さらに+17%の補正と“格闘”の補正値を組み合わせると28.77となる。
そして狼、ウルフのHPは15~20であるためにその一撃は脳天をブチ抜く程の威力となる
「…………」
つまりはワンパンである。
カルマの拳骨を食らった狼は光の粒子となって消え去った。
虚しそうに拳を見つめるがいや、まだスキルがある!と気を入れ直して新たな犠牲者を気配探知で探し始める。
するとどうやら3匹ほどの狼が少し先に居ることが分かったためにそこに足を運ぶ
今回試すのは“見えざる盾”これならば攻撃ではないために性能の検証が可能だと判断したのだ。
接敵する前にカルマは見えざる盾をSP3消費して生成する。
身体から1mほど離れた場所に歪みが発生すると半透明の板となった。
この見えざる盾はSP消費分の装甲を追加するものだ、正確に言うならばそのSP分のダメージを肩代わりしてくれるのだ。
これだけならば強いスキルなのだが勿論欠点もある。まずダメージを肩代わりした盾は消滅する、SP以下ならばその分の装甲が減る。
例を挙げると3点の装甲があるとする、それに1点のダメージが入ると2点の装甲となる。つまりは引き算方式で装甲が擦り減っていくのだ。
そしてもう一つ欠点がある。それは精神攻撃、物理攻撃や魔術攻撃は防げるのだが精神面に攻撃するものに関しては全く持って耐性が無い
“呪詛”魔術の呪いなどが精神攻撃に分類される。
まぁ欠点とは言っても精神攻撃なんて数が少ないしその類の攻撃はMNDとの対抗判定で成功しなければならないためにMNDがかなり高いカルマにとっては欠点になり得ないのだが
しかも装甲の減少も追加で増やすことが可能な為に管理さえ誤らなければほぼ無敵と言っても良いほど
さらに見えざる盾には特徴がある。
それは動かしたり変形させたり出来るというものだ。その操作に制限は無く自由自在に動かすことが可能、変形に関してもほぼ制限無しとやりたい放題である。
そんな最強の盾をカルマは剣の形に変形させる。
下の部分を尖らせて狼の近くへ移動させて行く、半透明な盾が近づくも狼が気が付く様子は無い。
無理もないだろうこの盾は持ち主であるカルマにこそ半透明に見えているが相手からしたら少し歪んで見えるくらいの違和感でしかないのだ。見ることは不可能と言っても良いのだ。
その不可視の盾剣を天高くまで上昇させると狼の首元に向かって急降下させる。
重力の効力もあるのだろうか、凄まじい勢いで落下する盾剣は見事に狼の首を切断してそのまま地面へと突き刺さる。
そして落下ダメージという過剰なダメージを受けた盾剣は消滅して行く。
狼の首が切断されるという光景を見たカルマは「よしっ」と小さな呟きながらガッツポーズをしていた。
考えていたことが上手く行って嬉しいのだろう。
対照に狼達は仲間の首が急に切断されて混乱していた。
混乱している狼2匹にも今度はSP1で生成された不可視の盾剣を落とし討伐した。
「ふむ、中々に使えるスキルですね。本来は守る為の物なのでしょうが奇襲にも使えますしSP1でもかなりの高威力、相手の防御力が高くともSPを注ぎ込めば使える上に応用性の高い……最高のスキルですね。」
検証の結果を早口で声に出して頭を整理すると新たな試みをする。
それは見えざる盾の上に乗れば空を飛べるのでは?というもの
早速、SP1の盾を生成し地面と平行となるように横にしてその上に立ってみる。上手く乗れたと思ったのだが盾はひび割れてしまう。
どうやらSP1では人を乗せられるほどの耐久を持たないようだ。
次はSP2で挑戦する、がこれは数秒間耐えるもその後は同じように壊れてしまう。
SP3は数十秒耐えるが壊れてしまう。
SP4は約1分間耐えるというものだった。
そして遂にSP5にて
「おおっ!」
カルマは空中に立っていた。
それも数センチなどというものではない。数十メートルもの高さを飛んでいた。
このSP5は3分間耐えるという功績を得たのだ。
ゆっくりと地面に降り立つと見えざる盾は壊れてしまった。
これらの検証結果を踏まえてカルマは考えると
SP1の盾を斜めに配置するとその盾に足を乗せて縮地を行う。
するとカルマは数メートルの高さで飛んでいた。
自由落下が始まる前に新たな盾を生成しそれを足場にまた縮地する。
これは変態技術である縮地の原理で成り立っている。
縮地とは簡単に言ってしまえば初めの一歩の踏み込みで距離を縮めるというものである為にそれを利用しているだけである。
………縮地の説明になっていないがそうだとしか言えないので勘弁してほしい
この縮地と見えざる盾を組み合わせた飛行技術。空歩はSPさえあれば立体機動が出来てしまうロマンな技術である。
【Tips】空歩について。格闘アビリティの欄に空歩というものがあったがそれが何故あるかと言うとアマリス戦の時、茎の鞭を使い跳躍していた際に空歩を使っていたためである。ここで閃いたのもそのアイデアがあったため。
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立体機動はロマン、はっきりわかんだね。
まぁリアルでやったら絶対気持ち悪くなるだろうけど
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