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第二章 常夏の参戦
不浄の霊園
しおりを挟む感想がなろうの方で最初に来てから全く来なくなったので感想ってそんなに書きづらいか? と疑問を持ち始めてる厨二病です。
出来ればどんどん書いて欲しいんですけどね、モチベに繋がりますし感想返すの楽しいですから遠慮せずに送ってきてください
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◇move ~混沌都市ケーオス 不浄の霊園~
私は【不浄の霊園】と呼ばれるダンジョンの目の前に立っていた、このダンジョンは名前の通り完全なる不浄なるもの浄化が不可能なのだそう
幾ら倒してもまるで台所の悪魔のように湧き出てくるらしく、探索者達の間ではアンデットを1体見かけたら100は居ると思え、などと言われるほどに多いらしい
まぁそれでも行くのだが、アンデットが溢れないように祝福とやらが掛けられた城壁の門を潜りながら、考えていると目の前に、
ーー肌がドロドロに溶けて腐敗し無臭のオーブが効いているはずなのに口から漏れる吐息には真夏の生ゴミの臭いのようなものが漏れ出ている気がした、鳴き声なのか「ヴァァァ」という声にならない声を発しているのだがそれがより嫌悪感を湧き立たせる。
そう、それはゾンビである。
有名なアンデットの1体であり、不人気のほぼ全ての理由を兼ね備えた不人気モンスターのゾンビさんである。そんなゾンビを間近で見てしまった私は反射的に回し蹴りを放っていた。誰だって不愉快なものは消したくなるよね? ね?
蹴りがゾンビに当たるとベチャという不愉快な音を感じ、一瞬顔が引き攣ったがなんとか回し蹴りを致命的な失敗に終わらせずにすんだ。
それでゾンビは光となり消えていったのだが嫌な予感を覚えて蹴った方の靴を見てみると、汚れ1つたりともついていなかったので本当にオーブ買っといてよかったですね。
……いつか物体察知みたいなスキルを取りましょう
嫌な感覚が足に纏わりついているのを鬱陶しく思いながら霊園を見渡してみると、墓が等間隔で置かれており、そこから紫色の煙のようなものが湧き出ている。
遠くを見ようとしても霧で周りを囲まれているせいであまり視界は良好とは言えない、奇襲に気を付けないとすぐにやられてしまうだろう
「……既に死んでるせいか、あんまり気配を感じられないんですよね」
師匠直伝の気配感知……五感や直感を使い生物を感じるという友人には「何言ってんの?」と言われた自分でも変態か? と思うほどの技である。
まぁ範囲は狭いからほぼ意味ないけど
「お、発見」
数メートル先に敵らしきものが数体居るのが感じられた、魔術の準備をする。
魔術は使う前にある程度の“詠唱時間”が必要なのである、それを解消するのが術式準備である。
これは1つまで魔術をチャージ無しで使用可能というシステムで使用する際にSPを消費する。
ピリファイをストックしてから進むと感じた通りゾンビが大体7、8体くらいいたのだが私に気がつくと我先にと飛びかかってきたのでそのタイミングで魔術を発動させる。
「ピリファイッ!」
魔術を発動させるとゾンビ達の足元に魔法陣が出現してそこから爆発したかのような光が溢れ出る。
弱点をついた上、精神力が高いので威力がさらに上がりゾンビ達を一掃しその余波に当てられたのか少し遠くにいたゾンビも光になっていた。
「………オーバーキルですね。」
魔術は強力過ぎるから縛っていたのだがこれを見る限り物理でも行けそうなのでSP節約のために魔術縛りをすることにした。
多少の不快感はあるだろうが、そこは自前の精神力で耐え切るしかないだろう、私だって幾らグローブの上だからと言って汚いものを殴りたくはない
仕方ないのだ、まぁチャージが短くて威力がそこそこの魔術が手に入ったら使いますが、だってこのピリファイというのSPが5も消費するし、チャージ時間地味に長いからね、手数が正義だから仕方ないね。
いかに威力が高くとも連発して使えないとすぐやらるというのを師匠とケイオス社のゲームに散々思い知らされましたから
爆発的な威力より、堅実的な攻撃の方が最強なのです。だって強力な技放とうとすると隙をつかれてぶん投げられるのでそれから私の教訓は『殺られる前に殺る』と『一撃一撃が必殺』に変わったのは余談である。
【Tips】ケイオス社のゲームは意地が悪いというのも有名だが鬼畜な難易度というのも有名である。
強力な技を使って硬直状態の時に敵がすぐに立ち直って本来は当たると即死な攻撃を回避不可で受けなければならないのだが強力な技を使わないと全然倒せないというジレンマに陥る。
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