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有坂尚輝の件
しおりを挟む俺はこの学校にくる前にとある女子生徒にいきなり足を刺された。
その女子は俺に好意を寄せていて、何度も告白をされその度に断っていた。
そのうちその女子は、隠れて俺のあとを着いてくるようになり、家のポストや俺の教室の机の中に隠し撮りした俺の写真や『あの女は誰?』と書かれた紙を入れてくるようになった。
さすがにやり過ぎだと思った俺はその女子に直接「こうゆう事はやめてくれ、俺は君と付き合うつもりはない」とはっきり言うとその女子が泣き出したと思ったら胸ポケットに入れていたペンを取り出すと突然ペンで俺の足を刺したのだ。
その女子は精神以上と診断されて病院に入院する事になった。
俺は足の怪我を理由に学校をしばらく休んでいると学校に行くのが面倒になり学校に行かず町をブラブラするようになった。
そんな俺を見かねたのか、両親に「環境を変えないか?」と言われ了承すると両親が転校の手続きをして俺はこの学校に転校する事になった。
友達もいて連絡も来ていたけど、ムシしていたら来なくなっていたので特に気にする事はないだろう。
(この学校はどうかな…)
と思う俺は先生に自分のクラスまで案内され、入り口で待たされた。
そして先生の合図に扉を開ける。
黒板の前まで進む中、女子が騒ぎ出したのには少し苦笑いをしてしまった。
(やっぱりこうなるか…)
幼い頃から見てきた女子達の反応に前の学校と同じ事がおきないでほしいと思う。
先生が声をあらげて静かになった頃を見計らって自己紹介をした。
自己紹介をすると、女子の声と拍手の大きさに驚いてしまったが先生がすぐに静かにさせた。
そして、空いている席に移動しようした時、一人の女子が目に映り俺は固まってしまう。
あまりにも綺麗で輝く女子に俺は目を離せず、固まったまま見つめてしまった。
◇◇◇
(なんなのコイツ!私の事ガン見してるんだけど、気持ち悪い……)
私はガン見する転校生に無理矢理作った笑顔を浮かべ頭を軽く下げると転校生は笑顔になった。
気持ち悪いから早くどこかに行ってほしいんだけど……
◇◇◇
目の前の女子が俺に笑顔を見せると雷に打たれたような衝撃が体に走る。
今まで女子に告白されても女子と話したりしても感じた事のないこの衝撃は恋だとわかった。
初めてこんな気持ちにさせてくれた彼女と付き合いたいと思った。
(お昼は彼女と過ごそう)
そう思って俺はお昼休みになったら彼女に声をかけようと決めた。
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