上 下
39 / 53

No.38

しおりを挟む


 余りにも高過ぎる夕飯に驚きはしたが、作ってしまったのは仕方ないので全て美味しく頂いた。

 デビルマウスの肉はかなりの美味で今まで日本で食べた肉よりも数段旨かった。

 でももう一度この値段を出して食べるかと言われたら躊躇してしまうだろう。

 今度デビルマウスを討伐したら肉は持ち帰ろうと思った。

 夕飯を食べ終えた俺は「ごちそうさま」とマリアお姉ちゃんに言って部屋に戻った。

 ベッドに横になると今回の事を振り返った。

 デビルマウスが進化したのには本当に驚いた。

 進化とかめんどくさくて考えてもいなかったのに進化がおこってしまった。

 この世界は本当に俺の書いた世界だろうか?と疑問は浮かぶが、俺の書いた小説とは違うラグーと言うモブキャラでこの世界を生きているので誤差はあるかもしれない。

 でも設定外の事が起きると色々と考えてしまう。

 「考えても仕方ないか…」

 呟いた俺は今回の事で試してみたい事があった。

 鑑定魔法である。

 鑑定出来れば進化したデビルマウスを見てもっと楽に倒せたかもしれない。

 でもこの世界には鑑定魔法も鑑定スキルも無い。

 俺が小説に書き忘れてどうしょうと思いながら書き進めていたので間違いない。

 しかしイメージで魔法を発動できる世界だ。なんとかなるだろう。

 部屋にあった箱を手に持ち意識を集中してイメージして行く。

 (表面じゃなくて、内面を見る感じで…)

 魔力を目から箱に繋ぐ感じで魔力操作をする。

 すると目から魔力が箱に繋がり中身が透けて見えるようになった。

 「これじゃ無いんだよなぁ、イメージが難しい」

 もう一度試したけどやっぱり中身が透けて見えるだけだった。

 「ダメだイメージが湧かない。人間で試してみるか」

 呟くと部屋を出てマリアお姉ちゃんに声を掛けた。

 「マリアお姉ちゃん、今鑑定魔法を試してるんだけどマリアお姉ちゃんに試してみてもいい?」

 「鑑定魔法?それはどんな魔法なの?」

 キョトンとするマリアお姉ちゃんに俺は説明する。

 「鑑定魔法は鑑定した物の能力や本物か偽物かが直ぐに分かる魔法だよ」

 「へぇ、なんか便利そうな魔法ね。いいよラグー」

 良く分かって無さそうなマリアお姉ちゃんに「ありがとう」と言って鑑定魔法を試した。

 するとマリアお姉ちゃんの洋服が透けてブラも透けるとマリアお姉ちゃんのたわたわに実った大きな乳房が顔を出した瞬間俺は吹いた。

 「どうしたの?」と首を傾げるマリアお姉ちゃんに「何でもないよ」と返してもう一度鑑定魔法を試すが見えたのはまたもやマリアお姉ちゃんの乳房だった。

 「もうこれでいいかな」

 と呟いて納得しそうになったけど、顔を叩いて気持ちを切り替え何度も試してやっと使えるようになった。

 何度もマリアお姉ちゃんの乳房を見てたので、鑑定魔法を解除してもマリアお姉ちゃんが裸に見えて俺の子ぞうが大人になってしまったが、鑑定魔法を使えるようになったので俺は色々と満足して部屋に戻った。

 ベッドに横になるとマリアお姉ちゃんの乳房が脳裏にこびりついて眠れなかったが、

 「こんな弟を許して下さい」

 と何度も懺悔してるうちにいつの間にか夢の中へ落ちていったのだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

虐げられた令嬢、ペネロペの場合

キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。 幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。 父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。 まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。 可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。 1話完結のショートショートです。 虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい…… という願望から生まれたお話です。 ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。 R15は念のため。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう どんどん更新していきます。 ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

処理中です...