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ちゃんと話をしたい。
しおりを挟む彼女を作らないで、なんて、どうして言ってしまったんだろう。
「真白、お疲れー!」
「お疲れー」
雰囲気のいい小料理居酒屋で奈美とビールグラスを重ねて乾杯する。
結局、それに対する明確な返事ももらえなかったわけで。
そんな状況で、とてもじゃないけど一人で家で待つのが耐えられそうになかった。ちょうどいいタイミングで奈美から連絡があって、仕事終わりに二人で会うことにした。
冷たいビールを口に含んで二人で呻る。
「「はー。生き返ったー」」
二人で見合わせてくすくすと笑う。
「真白は最近どう?」
「ようやく仕事にちょっと慣れてきたかも。奈美は?」
「私は怖~い先輩に震えてるよ。もう、働きたくないー」
「働き始めると、急にその辺のサラリーマンの人達がすごく感じるよね」
「分かる。電車に乗ってるスーツのおじさん達に対する尊敬の念が止まらなくなる。働いてるだけですごい、いやもう会社行ってるだけですごい」
「でも、学生の時よりビールが体に沁みるっていうか、美味しく感じて」
「うんうん、仕事終わりの一杯が最高だよねー」
冷えた枝豆や海鮮サラダとカレイの一夜干しを肴にしばらく他愛もない会話をして。でも、なにかひっかかりを覚えていた。いつもの奈美だったら、もっと秀ちゃんの話をしそうなのに、一度も口にしないなんて。
「……ねぇ、あえて秀ちゃんの話題を避けてたりする?」
「えっ」
気まずそうに視線を泳がす奈美に確信した。
「どうして? 何かあった? できたら言って」
真剣にお願いすると、私の反応を伺うように奈美がそろそろっと視線を戻す。
「藤道さんから、何も聞いてない?」
「……うん」
奈美が逡巡したあと、ため息をついて真剣に私を見つめた。
「藤道さんって顔だけで食べていけるようなイケメンじゃん? でも、いざ一緒に働き始めるとさ、もうほんととんでもなく格好いいの」
分かる。家でTシャツにスウェット姿で働いてるだけで格好いいのに、スーツ姿だったら宇宙兵器級の破壊力だろう。
「仕事中の真剣な顔がかっこ良すぎるでしょ、たまに見せる笑顔が素敵すぎるでしょ、部下への指示も気遣いも完璧だし、上役を前にしても余裕のある態度を崩さないトコとか、もうめっちゃ格好良くて。すぐに受付の子達とか社内の美人とかが本気で狙い始めて。そしたら『悪い、同棲してる彼女がいるんだ』って」
は?と固まると、気遣うような視線を向けられた。
「それでも果敢にアピールする子もいたんだけど、『彼女にぞっこんだし、結婚を考えてるから』って」
ドキドキと騒ぎ始めた胸に、社内恋愛が嫌で体のいい言い訳に使われただけだし、と必死に言い聞かせる。
「ちょっと、待って。なにその反応。なんでちょっと顔を赤くしてるの?」
「え、えぇ?」
「いや、私は真白が20年ぐらいずっと本気で藤道さんに恋してるの知ってたから、余命宣告する心持ちで伝えたんだけど」
奈美のあまりの気迫に仰け反ると、奈美はその分の距離を縮めるようにずい、と身を乗り出した。
「私に何か言わなきゃならないことがあるんじゃない?」
「う……」
5分後、私はここ最近の出来事を奈美に吐き出し終えていた。キスとかについては、さすがに言えなかったけど。
「イケメンと同居してドキドキして死にそうって……ごめん、それなんの少女マンガの話?」
奈美がうわぁ、と渋面になった。
「ちょ、酷くない!?」
「だってさ、いい年して付き合ってもいない異性といきなり同棲とかそんなにないでしょ。しかも手を繋ぐ? 一緒の布団で寝る? なんなの、むしろなんでそれで付き合ってないの? 少女漫画なの? ローティーンかよ。もう砂糖を超えた何かを吐きだしそうなんですけど」
「いやいや待ってお願い聞いて? 私だってこれだけのことされて正直、期待しちゃってたよ?」
「期待しちゃってたってなに? おおいに期待していいと思うけど。一流企業で働く高所得者が家賃も電気ガス水道代も全部払ってまで1Kに同居したいって。既に答えが出てるでしょ」
「無駄な事が嫌いなんだよ。入社1年目から結構なお給料をもらってたのに、賃貸に金かけてどうすんだって言ってずっと狭い1Kに住んでたし」
「え、藤道さんってケチなの」
「秀ちゃんはケチじゃないよ! 金銭感覚がしっかりしてるだけ! だって、お土産にケーキとかお花とか買って帰ってきてくれるし、素敵な所に食事に連れて行ってくれるし、プレゼントだって……いつも素敵なやつだし……」
ムッとして反論してしまったけど、ニヤニヤと笑う奈美を見てごにょごにょと口ごもってしまう。
「でもね、上司と飲みに行くって言ったこの前の水曜日にさ、女性の香水の匂いつけて帰ってきたんだよ?」
「この前の水曜日か……香水の件は分からないけど、水曜の夜に藤道さんがうちの専務とご飯に行ったのは本当だよ」
「え?」
「木曜日にさ、廊下でうちの専務と藤道さんが話してるのを、たまたま立ち聞きしてしまって。その時に『昨日はご馳走様でした』とか『こちらこそ、夕べはすまなかった』って話してたから」
「……」
「よくわからないけど話ぶりからして、専務の娘さんを紹介したんじゃないかなって勝手に思ってた。専務の娘さん、うちの会社の総務部にみえるから」
「そう、だったんだ」
「そっかー、同棲してる彼女って真白の事だったんだ」
「それは、社内恋愛を断るための体の良い言い訳にされてるだけだと思う」
「彼女について話すときの藤道さんの目を見る限り、それは無いと思うけどな」
「うーっ、あんまし期待を持たせるようなこと言わないで」
ホッケの一夜干しを箸で突っついていた奈美がはぁ、とため息をついて、箸を置いた。
「どうしたの? やけにネガティブじゃん」
「期待したらその分ダメだったときのダメージが大きくなるし。それに、子どもの頃から徹底的に『妹』だったから」
「『妹』ねぇ。私は二人の関係を見てきたわけじゃないし、なんにも知らないからなぁ」
腕を組んで納得いかなさそうな顔をしていたナミの茶色い目が、もう一度私を映した。
「でもさ、だからこそ知らないうえで、あえて偉そうな口をきくけど。……今だけを切り取った二人のことを聞いてると、私はかなりいいんじゃないかって思うよ」
奈美がにっと笑う。
「今の藤道さんをもっとフラットな目で見ればいいんじゃない? そのスキンシップは本当に意味がないの? どんな目で真白の事見てる? 極端に期待し過ぎるのもいけないけど、もっと信じてあげたら?」
そっか、私、期待しないようにしてたけど、裏を返せば秀ちゃんの行動を信じてないんだ。
「私……たぶん、奈美が思ってる以上に、秀ちゃんのことが好きなんだよ……。子供の頃、色々あって。秀ちゃんにすごく支えてもらって。本当にたくさんの思い出があってさ。きっと今でも私は、その秀ちゃんとのたくさんの思い出に支えてもらってやってるから。だから……もし、ダメだったら、立ち直れない気がする」
いつか花咲く日を夢見て、20年も下へ下へと頑張って根を伸ばし続けた恋心が、花を咲かせずに枯れた先の未来を、私は見る勇気がない。
「もうっ、そんなに好きなら、なおさらもっと明るく片想いを楽しんだらいいんじゃん? せっかくの人生だもん。そんな激しい恋ができてよかったって思おうよ。上手くいってもいかなくても人生で一度くらいそんな恋ができたら幸せだよ」
「……」
「上手くいったらそりゃあもうハッピーだし、ダメだったとして、死にたいくらい凹んだとしても、きっとフラットな人生よりもずっと楽しいよ。そんな想いできる人そうそういないって」
「そう、かな」
「そうだよ! むしろ、もう告っちゃいなよ」
「……実は今朝、もう半ば告白みたいなことはしてる」
「えっ、いいじゃんいいじゃん! なんて言ったの?」
「一緒に住んでる間は、彼女作らないでって」
「で? で? 藤道さんはなんて?」
「なんかうやむやになって、明確な返事はもらえてない……」
「えーっ、なにそれ! もう匂わせじゃなくってはっきり好きだから付き合ってって言いなよ」
「無理だよ。だって、はっきり伝えたら最後なんだよ? もう妹としてさえ、そばにいることもできない。物心つく前からずっとそばにいたのに、その関係が全部終わっちゃうんだよ?」
「まあね、確かに今までみたいな関係は終わるね。でも、意識はしてもらえる、絶対に。そこからまた方法を変えて何度でも挑み直せばいいじゃん」
「何度でも?」
「何度でも! 営業と一緒だよ。一度断られたくらいで諦めてたら、顧客開拓なんて絶対に無理。もう迷惑だからやめてくれって怒られるまで何度だってチャレンジすればいいんだよ」
はっきり言って、目からウロコだった。
私はずっとフラれたらもう終わりなんだとばかり思っていたから。奈美が真剣な顔で私を見つめて、力強く頷く。
「そのための戦略なら何度でも一緒に考えるよ。うまくいかなくて悲しいときは真白が上を向けるまで何度でも話を聞くし」
奈美の優しさに鼻の奥がツンとして目頭が熱くなる。
「そう、だね。うん、ありがとう」
「何度も言うけど、私はイケると思ってるよ。むしろこれでダメだったら藤道さんは間違いなくやめたほうがいい男だと思ってる」
うんうん、と腕を組んで頷く奈美にぷっと噴きだす。
「そうだね、なんか冷静に自分のこの状況振り返って、これでダメだったらちょっと許せないかも」
「その調子だよ。『私が振ってやる!』くらいの気持ちでちょうどいいよ」
えー、とか言いながら笑うと、奈美もくしゃっと笑った。
「ダメだったら真白の骨は私が拾って、一緒に泣いてあげるからさ」
「いけると思ってくれてるんじゃなかったの!?」
あはは、と二人で笑いあう。やっぱり一人でうだうだ考えてるとダメだな。こんなことならもっと早く奈美に話せばよかった。
そこからは気持ちも明るくなって、2時間くらい二人で笑いながら飲んで、2件目にホテルの高層階にあるバーに移動した。
二人で夜景のよく見えるソファー席に横並びで座る。
「普通、こういう所ってカップルで来るよね」
なんだかおかしくって笑いながら言うと、奈美がにんまりと笑う。
「いいでしょ。美味しいカクテルが飲みたかったし、一度、ここ、来てみたかったの」
奈美はシャンパンベースのカクテルを、私は外が暑かったからモヒートをお願いして作ってもらった。
美味しく頂いていると、スマホに電話がかかってきた。
「おっ、藤道さん?」
「うん、出てもいい?」
「もち」
『真白、今どこ』
切羽詰まった感じの声音に、慌てて今いる外資系ホテルの名前を告げる。
『そこのバーだな? 分かった。今から行く。絶対に動くなよ。連れ込まれそうになったら大声を出せ』
一息に言い切ると、秀ちゃんは電話を切ってしまった。
どうしよう、一緒にいるのが奈美だって伝えられなかった。
「なになに? 藤道さん来るって?」
「うん。でも、今、私が一緒にいるの、職場の男性だと思ってるかも」
「あは、それじゃあ血相を変えて飛んでくるね」
「そうかな」
「ね、学生の時のコンパを思い出すね。あの時も真白の電話で駆けつけてくれてさ。藤道さんめっちゃ格好良かった」
大学の英語のクラスが一緒だった子たちに誘われたコンパの件だ。
酔っていたけど、あの日のことは今でもはっきりと覚えている――。
コンパに来た年上の男の人たちは、無理矢理飲ませるのは当たり前で、無遠慮にベタベタ触って来るし、嫌がるとすごく怖くて。誰かに助けてほしくて。酔った頭では秀ちゃん以外に思いつかなくて。
女子トイレで、隠れて秀ちゃんに助けを求めたらすぐに来てくれた。
ワックスで整えた艶やかな漆黒の髪に、鋭く輝く漆黒の双眸。引き締まった長身を上質なスーツに包みこんだ彼は、安い居酒屋のダウンライトの下でさえ、華やかで光り輝いて見えた。
――助かった。
その姿を見ただけで、無条件にそう思えた。
『悪いな、そいつ酔っちまったみたいで』
そう言って、完璧に整った顔にあまりにも綺麗な微笑みを浮かべるから、その場にいた男の人たちを含めた全員が見惚れてしまって。ポカンとしてる間にお金を置いてあっという間に私たちを攫ってくれた。
『説教は明日だ。とりあえず、怖かったな』
そう言って秀ちゃんの胸に誘われて、安心して。その優しい手に、いつもどれだけ秀ちゃんに大切に触れられていたのか自覚して、不覚にも少し泣いちゃったのだ。
「私、あの時、うっかり藤道さんに恋しかけたんだよね」
「えっ」
「そりゃそうでしょ、あんな格好いい人に助けてもらって。でも、付き合ってるみたいに仲のいいふたりをみせつけられて、これは無理だなって。……だから、大丈夫。どんとぶつかっておいでよ」
「いたッ」
バシィっと思いっきり私の背中を叩いた奈美が晴れやかに笑った。
「なんかあったら骨は拾ってあげる」
同時にスマホが鳴りだし、「え?」と奈美の視線の先を見ると、いつかのようにスマホを耳にあてながら無駄な動きなく周囲に視線を配っている秀ちゃんがいた。
「秀ちゃん」
その必死な姿に思わず立ち上がると、ばちっと目が合う。速足で近づいてきた秀ちゃんに、人目をはばからず抱きしめられて困惑した。
「えっ、ちょ……っ、しゅうちゃん!?」
むふふ、と笑う奈美が荷物をもって席を立つ。
「藤道さん、お疲れ様です。邪魔者は退散しますので、ここのお会計はよろしくお願いしますね」
「ああ」
奈美が死角からグッドラックと親指を立てて去っていくのが横目に映る。
周囲の視線なんて全く気にしない秀ちゃんは、自分以外のことを気にしていることを咎めるかのように、さらにきつく抱き込んできた。
「……お前、男はどうしたんだよ」
「こ、断ったよ」
「そうか」と呟くと、ふーっと深く息を吐き出した秀ちゃんがやっと腕の拘束を緩めてくれた。
「真白、二人でちゃんと話しがしたい」
「うん、私も」
お水を持ってきてくれたウェイターさんに秀ちゃんはウィスキーをロックで頼むと、さっきまで奈美が居た席に座った。
強く握りしめられたままの手が熱い。心臓が耳の横にあるみたいにうるさい。
きっとここが、今までの私たちの関係の終着点なんだと分かる。
もう今までみたいに誤魔化すことはお互いに許されない。
「……あのね。ずっと、聞きたかったの」
「ああ」
「どうして、私と一緒に住もうと思ったの?」
秀ちゃんの目が細まる。テーブルに置かれた蝋燭の火がちらちらと揺らめいて漆黒の瞳の輝きが危うく揺れた。
「どうして、私にキスをさせたりしたの?」
こちらを見下ろす黒い瞳の中で揺らめく輝きが、風に煽られた炎のように大きく膨らむ。
「どうして、私に今日の食事を断ってほしかったの?」
彼の口が息を吸う。静かながらも、高熱を宿した黒い瞳がまっすぐに私を見据える。
「そんなの全部――」
漆黒の瞳がうっとりと熱に溶けて一層煌めいて、形のいい唇が甘やかに釣り上がる。
「真白のことが好きだからに決まってるだろ」
秀ちゃんの5本の指がテーブルの下でそっと絡む。真剣な瞳が私を捕らえる。焼け焦げそうなほどの熱い視線に胸が締めつけられる。
「……え?」
秀ちゃんは少し笑って、真剣な眼差しでもう一度、はっきりと繰り返した。
「真白のことが好きだ。妹としてじゃなく、一人の異性として、愛している」
「……っ」
込み上げてくるものがあって、喉元が震える。目の奥が熱くなって、震える息を吐いた。
「……いつ、から……?」
「ニューヨークに行く前、いや……本当は、それより前から、ずっと」
「……うそ」
「本当」
とろけるような濃密に甘い眼差しを向けられて。胸がいっぱいで自分の目から涙が溢れた。
「真白は? 俺のことをどう思ってる?」
喉の奥が引き攣れて声が出せない。ただただボロボロ泣く私に秀ちゃんが「返事ができないなら頷いて」と囁いた。
「俺に無理やりキスさせられて嫌だった?」
ううん、と必死に首を振ると、秀ちゃんが小さく笑った。
「俺のこと、好き?」
うん、と頷く。
「男として?」
うん、と泣きながら頷く。
「好きだよ、真白」
私も、大好き。ずっと、ずっとずっと大好きだったよ。
頬に手を添えられて、上を向く。涙で滲んだ秀ちゃんの顔が近づく。
情欲を纏った瞳に縛られて、唇が触れ合う。
秀ちゃんから愛されてるって分かって、初めてするキスは、苦しいくらい胸がぎゅうって締め付けられて、信じられないくらい幸せだった。
うるっと先ほどまでとは違う種類の涙が滲む。
もっと。もっと秀ちゃんを感じたい。離れたくない。私を秀ちゃんでいっぱいにして、めちゃくちゃにして欲しい。
「しゅうちゃ……」
ハア、と熱い吐息を吹きこぼした彼が、眉根を寄せて、熱を孕んだ揺らめく漆黒の瞳で私を見つめ、私の頬を撫でる。縋るように見つめると、秀ちゃんが「真白……」と掠れた低音で私の名前を呟く。
「悪い。抑えられそうもない」
――お前が欲しい、と囁いた彼に、小さく頷いた。
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