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第一章 悪の拠点づくり
17.さあ、冒険に出かけよう
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俺はおとなしくネロから熊手を受け取った。
籠手の所にレバーが付いていて、ロックを解除してそのレバーを押し下げると爪が籠手に格納された。
大ぶりな爪は明らかに小さな籠手に収納できるサイズではないのだが、これがネロが言った、『柔らかい』の意味なのであろう。
改めてすごいものを借りたと認識する。
「それじゃあ、行こうかねえ。」
俺たちは町の入口まで徒歩で移動した。
道中、いろいろと話を聞く。
この町の事や周りの町の事、さらには町の外の事。
ネロの事は、町一番の実力者だと誰しもが認めている。
なので町の警邏隊は何かあるとネロを頼る。
ネロはその依頼を快く受けているらしい。もちろん、無償ではないらしいが。
町の外に馬が2頭繋がれている荷馬車が2台止めてあった。
これで目的地に向かうみたいだ。
俺と、ファラ、ネロを含めて10人。
ファラは危険があるかもしれないから、ついてこなくてもよかったが、本人が行きたいというので連れてきた。
一時間後、馬車は俺が暴れた森にたどり着く。
一度、全員馬車の外に出る。
木片となったホラーな木々はそのままで、乱雑に散らかっている。
少し奥から強烈な腐臭が漂う。
「しくしくしく・・・。」
腐臭が漂う、その方向から女性のすすり泣く声が聞こえる。
一番近くにいた俺はその声の方に近づいた。
近づくにつれ、腐臭はさらに強烈になっていく。
さらに一歩を進めたとき、木の影にその声の主らしきの背中が見えた。
しゃがみ込んでいる人らしきなのだが、意匠がだいぶ人と異なっている。
金色の短い髪に裸に近い格好。
辛うじて、生成りのままの麻の胸当てと同じく腰巻をしている。足元は革を巻き付けたようなブーツ。
身体の線からは女性だという事が想像できる。
ここまでは普通の人間の説明なのだが、決定的に違うものが1つある。
背中だ。
背中に純白の大きな翼が生えているのだ。
俺の気配に気づいたその女性は振り向きざまに立ち上がった。
「てっ天使!!?」
俺は驚いて声を上げる。
まさに、いわゆる誰しもが想像する通りの天使だった。
しかもその女性の顔立ちは、俺の中学生の時の初恋の相手を思いださせる、美化されまくった理想の女性だった。
透き通るような肌に金髪、そして碧眼。さらには丁寧に手入れされていると思われる純白の翼。
それに俺の場合は、顔立ちもまさに理想そのもの。どストライクというやつ。
これを天使と言わず、なんと言うのだろう。
一瞬にして心を奪われる。
「人間!!」
天使な女性は一気に俺を警戒する。
待て待て、俺としてはこんな理想の女性と険悪になりたくない。
「待ってくれ!敵意はない!落ち着いてくれ!」
俺は両手を上げて、弁明する。
「えっ!?人間が私たちの言葉がわかるの・・・?」
女性は狼狽えた。
どうやら、女神のAnother Language acquisitionスキルが発動しているらしい。
「わかる。わかるから、警戒しないでくれ!」
もう俺はこの女性を引き留めることに必死。街でナンパしようと必死な男性の気持ちが初めてわかった気がした。
「お、俺はキチク。近くの町からこの森の調査に来たんだ。
俺が魑魅魍魎をやっつけちゃったから、ゴブリンが暴れてるらしくて。
あなたはゴブリンにでも襲われたのか?大丈夫ですか?」
俺はできる限りの説明をして、警戒を解いてもらうように心がけた。
だが、それがよくなかった。
「・・・・この惨劇を貴様がやった・・・・?」
女性の身体がわなわなと震えている。
その女性の視線は目の前の肉塊に注がれている。
そう、俺が数日前に無意識で千切っては投げてしまった、今では腐りかけた肉塊。
肉塊と化している鳥頭の化け物だ。
「これは私の爺上だ・・・。よくもこんな目に!!」
バサッ!!という風を切る大きな音と共に、女性は翼を大きく広げた。
翼を広げた女性は何倍も大きく見える。さらには翼の羽は、怒りに逆立っているようにも見える。
やばい。完全にアウトなやつだ。やっちまった・・・。
いやしかし、鳥頭の化け物がおじいちゃんって・・・。
俺は女性の好意を引くどころか、完全に敵視されてしまった。
「キチク!どうした!?」
突如、背後から声が聞こえる。ネロだ。
他にも警邏隊がわらわらと走り寄ってくる。
天使な女性はブワッと風を起こし、俺の頭上に上昇した。
「くっ!今回は引く!だが、名は覚えた!必ず、必ず爺上の仇を討つ!」
そう捨て台詞を残し飛び去ってしまった。
ああ、俺の初恋は違う人生でもかなわないのか・・・。
こういうときに効いてよCaptivate スキル・・・。
「大丈夫か、キチク?」
呆けている俺にネロが話しかけてきた。
「あれは・・・鳥族の鷺の獣人だな。ほとんどがまだ野生のままで生きている。
言葉も通じないし、面倒なやつらだな。」
「鷺の獣人・・・。」
俺は天使な女性がいなくなった後も空を見上げていた。
仕方ない。とりあえず、埋葬だけはしておこう。
俺はそう思って、偶然馬車の中にあったスコップを借りて、鳥頭の肉塊をその場に埋めた。
天使な女性が後でわかるように、鳥頭の羽を数枚抜いて盛り上がった土に刺した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なんだって?じゃあ、この現状はキチクがやったってのかい?」
今更ながら、俺がこのホラーな木を散乱させたことをみんなに説明した。
一人で暴れたにしては数が多すぎる。皆かなり驚いている。
「うん。さっき埋めたあの鳥頭も一緒に殺しちゃったんだけど、どうやら飛び去った女性の爺さんだったみたいだ。」
「それは参ったねえ。鳥族は怨恨が深いっていうからねえ。身内なんか殺されたら、どこまでも追ってくるよ。そんなだから、いつまでたっても野生のままなんだけどねえ。」
マジか。
ネロはさらりと仲良くなるのは無理だという事実を突き付けてくる。
「ゴブリンだ!!」
後方で突然声が上がった。
焦燥感に駆られる俺の目が鋭くなる。
この残念感を払拭するには、暴れるしかないでしょ。
ガチャン。
熊手のレバーを押し上げる。
ダマスカス鋼の木柄がヌメリと光ったような気がする。
「おらああ!」
俺は警戒している皆をよそに、誰よりも早くゴブリンの群れに飛びかかる。
下腹部がぼっこりとでっぱた緑色の子鬼。小柄ながらもその身体は筋肉に覆われている。
だが熊手はいとも容易く、それを引き裂き、突き刺し。解体する。
周囲に、むせ返るような血生臭い匂いが立ち込める。
やってやった。
ネロや警邏隊の見ている目の前で、俺はあっという間に20体はいたであろうゴブリンを、全て駆逐してやった。
「すごいねえ・・・。」
ネロが感嘆の声を漏らす。
周りの警邏隊の男たちは、あまりの凄惨な場面に言葉を失っている。
「ネロ!この爪すごいよ!軽いし、切れ味も抜群だ!気に入った!」
俺はまるで自分の手足の様に簡単に使いこなせた熊手に歓喜する。
さっきの陰鬱な雰囲気はどこ吹く風だ。
今の俺はゴブリンの返り血を浴びて、白かったカットソーは血で斑に染まっていた。
腕や、顔にも返り血は飛んでいる。
それなのに歓喜にはしゃぐ姿は狂気に駆られているようにも見える。
今の俺を子供が見たら、泣き叫び、悪魔が乗り移ったと罵るだろう。
事実、警邏隊の男たちは畏怖を込めた目で見ている。
「怪我はありませんか!?」
女神が俺の元に駆け寄る。
「やばいです!とても興奮しました!
ああ!私、もしあんな風にバラバラにされたらどうしましょう!」
おいおい、女神。
せっかく前回でエロかわいいキャラで好感度アップしたんだから、変態キャラに戻るなよ・・・・。
俺はちょっとだけ冷静になり、プッと笑う。
ネロは大声を上げて笑い、つられて警邏隊の男たちにも笑いが起きる。
殺伐とした雰囲気を壊せる人は中々いないよなあ、と呆れながらも俺は心の中で少しだけ女神の評価を上げる。
「大丈夫だよ。怪我はない。」
「よかったです。」
「ううぇあああああ!」
「キャー!!!」
俺が無事なのを聞いてファラが安堵の声を出した瞬間、俺は手を大きく広げて大声で女神を脅かしてみた。今俺は血まみれ。結構な迫力がある。
不意のドッキリで女神は涙目になった。
「なんですかー!いきなり!」
ゲラゲラと笑う俺に、ファラは錫杖を出現させてポカポカ殴ってくる。
意外と・・・いや、かなり痛い。
「ちょっ・・・痛い!ファラまじで痛いからやめてぇぇぇ!」
ゴブリン退治はオチのないドタバタ劇で終わりそうだ。
ああ、それにしても天使な女性かわいかったな・・・。
カオスゲージ
〔Law and order +++[73]++++++ Chaos〕
籠手の所にレバーが付いていて、ロックを解除してそのレバーを押し下げると爪が籠手に格納された。
大ぶりな爪は明らかに小さな籠手に収納できるサイズではないのだが、これがネロが言った、『柔らかい』の意味なのであろう。
改めてすごいものを借りたと認識する。
「それじゃあ、行こうかねえ。」
俺たちは町の入口まで徒歩で移動した。
道中、いろいろと話を聞く。
この町の事や周りの町の事、さらには町の外の事。
ネロの事は、町一番の実力者だと誰しもが認めている。
なので町の警邏隊は何かあるとネロを頼る。
ネロはその依頼を快く受けているらしい。もちろん、無償ではないらしいが。
町の外に馬が2頭繋がれている荷馬車が2台止めてあった。
これで目的地に向かうみたいだ。
俺と、ファラ、ネロを含めて10人。
ファラは危険があるかもしれないから、ついてこなくてもよかったが、本人が行きたいというので連れてきた。
一時間後、馬車は俺が暴れた森にたどり着く。
一度、全員馬車の外に出る。
木片となったホラーな木々はそのままで、乱雑に散らかっている。
少し奥から強烈な腐臭が漂う。
「しくしくしく・・・。」
腐臭が漂う、その方向から女性のすすり泣く声が聞こえる。
一番近くにいた俺はその声の方に近づいた。
近づくにつれ、腐臭はさらに強烈になっていく。
さらに一歩を進めたとき、木の影にその声の主らしきの背中が見えた。
しゃがみ込んでいる人らしきなのだが、意匠がだいぶ人と異なっている。
金色の短い髪に裸に近い格好。
辛うじて、生成りのままの麻の胸当てと同じく腰巻をしている。足元は革を巻き付けたようなブーツ。
身体の線からは女性だという事が想像できる。
ここまでは普通の人間の説明なのだが、決定的に違うものが1つある。
背中だ。
背中に純白の大きな翼が生えているのだ。
俺の気配に気づいたその女性は振り向きざまに立ち上がった。
「てっ天使!!?」
俺は驚いて声を上げる。
まさに、いわゆる誰しもが想像する通りの天使だった。
しかもその女性の顔立ちは、俺の中学生の時の初恋の相手を思いださせる、美化されまくった理想の女性だった。
透き通るような肌に金髪、そして碧眼。さらには丁寧に手入れされていると思われる純白の翼。
それに俺の場合は、顔立ちもまさに理想そのもの。どストライクというやつ。
これを天使と言わず、なんと言うのだろう。
一瞬にして心を奪われる。
「人間!!」
天使な女性は一気に俺を警戒する。
待て待て、俺としてはこんな理想の女性と険悪になりたくない。
「待ってくれ!敵意はない!落ち着いてくれ!」
俺は両手を上げて、弁明する。
「えっ!?人間が私たちの言葉がわかるの・・・?」
女性は狼狽えた。
どうやら、女神のAnother Language acquisitionスキルが発動しているらしい。
「わかる。わかるから、警戒しないでくれ!」
もう俺はこの女性を引き留めることに必死。街でナンパしようと必死な男性の気持ちが初めてわかった気がした。
「お、俺はキチク。近くの町からこの森の調査に来たんだ。
俺が魑魅魍魎をやっつけちゃったから、ゴブリンが暴れてるらしくて。
あなたはゴブリンにでも襲われたのか?大丈夫ですか?」
俺はできる限りの説明をして、警戒を解いてもらうように心がけた。
だが、それがよくなかった。
「・・・・この惨劇を貴様がやった・・・・?」
女性の身体がわなわなと震えている。
その女性の視線は目の前の肉塊に注がれている。
そう、俺が数日前に無意識で千切っては投げてしまった、今では腐りかけた肉塊。
肉塊と化している鳥頭の化け物だ。
「これは私の爺上だ・・・。よくもこんな目に!!」
バサッ!!という風を切る大きな音と共に、女性は翼を大きく広げた。
翼を広げた女性は何倍も大きく見える。さらには翼の羽は、怒りに逆立っているようにも見える。
やばい。完全にアウトなやつだ。やっちまった・・・。
いやしかし、鳥頭の化け物がおじいちゃんって・・・。
俺は女性の好意を引くどころか、完全に敵視されてしまった。
「キチク!どうした!?」
突如、背後から声が聞こえる。ネロだ。
他にも警邏隊がわらわらと走り寄ってくる。
天使な女性はブワッと風を起こし、俺の頭上に上昇した。
「くっ!今回は引く!だが、名は覚えた!必ず、必ず爺上の仇を討つ!」
そう捨て台詞を残し飛び去ってしまった。
ああ、俺の初恋は違う人生でもかなわないのか・・・。
こういうときに効いてよCaptivate スキル・・・。
「大丈夫か、キチク?」
呆けている俺にネロが話しかけてきた。
「あれは・・・鳥族の鷺の獣人だな。ほとんどがまだ野生のままで生きている。
言葉も通じないし、面倒なやつらだな。」
「鷺の獣人・・・。」
俺は天使な女性がいなくなった後も空を見上げていた。
仕方ない。とりあえず、埋葬だけはしておこう。
俺はそう思って、偶然馬車の中にあったスコップを借りて、鳥頭の肉塊をその場に埋めた。
天使な女性が後でわかるように、鳥頭の羽を数枚抜いて盛り上がった土に刺した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なんだって?じゃあ、この現状はキチクがやったってのかい?」
今更ながら、俺がこのホラーな木を散乱させたことをみんなに説明した。
一人で暴れたにしては数が多すぎる。皆かなり驚いている。
「うん。さっき埋めたあの鳥頭も一緒に殺しちゃったんだけど、どうやら飛び去った女性の爺さんだったみたいだ。」
「それは参ったねえ。鳥族は怨恨が深いっていうからねえ。身内なんか殺されたら、どこまでも追ってくるよ。そんなだから、いつまでたっても野生のままなんだけどねえ。」
マジか。
ネロはさらりと仲良くなるのは無理だという事実を突き付けてくる。
「ゴブリンだ!!」
後方で突然声が上がった。
焦燥感に駆られる俺の目が鋭くなる。
この残念感を払拭するには、暴れるしかないでしょ。
ガチャン。
熊手のレバーを押し上げる。
ダマスカス鋼の木柄がヌメリと光ったような気がする。
「おらああ!」
俺は警戒している皆をよそに、誰よりも早くゴブリンの群れに飛びかかる。
下腹部がぼっこりとでっぱた緑色の子鬼。小柄ながらもその身体は筋肉に覆われている。
だが熊手はいとも容易く、それを引き裂き、突き刺し。解体する。
周囲に、むせ返るような血生臭い匂いが立ち込める。
やってやった。
ネロや警邏隊の見ている目の前で、俺はあっという間に20体はいたであろうゴブリンを、全て駆逐してやった。
「すごいねえ・・・。」
ネロが感嘆の声を漏らす。
周りの警邏隊の男たちは、あまりの凄惨な場面に言葉を失っている。
「ネロ!この爪すごいよ!軽いし、切れ味も抜群だ!気に入った!」
俺はまるで自分の手足の様に簡単に使いこなせた熊手に歓喜する。
さっきの陰鬱な雰囲気はどこ吹く風だ。
今の俺はゴブリンの返り血を浴びて、白かったカットソーは血で斑に染まっていた。
腕や、顔にも返り血は飛んでいる。
それなのに歓喜にはしゃぐ姿は狂気に駆られているようにも見える。
今の俺を子供が見たら、泣き叫び、悪魔が乗り移ったと罵るだろう。
事実、警邏隊の男たちは畏怖を込めた目で見ている。
「怪我はありませんか!?」
女神が俺の元に駆け寄る。
「やばいです!とても興奮しました!
ああ!私、もしあんな風にバラバラにされたらどうしましょう!」
おいおい、女神。
せっかく前回でエロかわいいキャラで好感度アップしたんだから、変態キャラに戻るなよ・・・・。
俺はちょっとだけ冷静になり、プッと笑う。
ネロは大声を上げて笑い、つられて警邏隊の男たちにも笑いが起きる。
殺伐とした雰囲気を壊せる人は中々いないよなあ、と呆れながらも俺は心の中で少しだけ女神の評価を上げる。
「大丈夫だよ。怪我はない。」
「よかったです。」
「ううぇあああああ!」
「キャー!!!」
俺が無事なのを聞いてファラが安堵の声を出した瞬間、俺は手を大きく広げて大声で女神を脅かしてみた。今俺は血まみれ。結構な迫力がある。
不意のドッキリで女神は涙目になった。
「なんですかー!いきなり!」
ゲラゲラと笑う俺に、ファラは錫杖を出現させてポカポカ殴ってくる。
意外と・・・いや、かなり痛い。
「ちょっ・・・痛い!ファラまじで痛いからやめてぇぇぇ!」
ゴブリン退治はオチのないドタバタ劇で終わりそうだ。
ああ、それにしても天使な女性かわいかったな・・・。
カオスゲージ
〔Law and order +++[73]++++++ Chaos〕
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