知らぬが兎

深海めだか

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高校ー宿題と答え合わせー

※十二話

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「ひっ……!」
「入れるよ、力抜いて」
「や、だ……ぃやだ!! むりッ"……絶対無理だって!!!」

 くちゅり、後孔に亀頭が押し当てられる。柔らかくほぐされた入り口はまるで歓迎するかのように、朔の陰茎に吸い付いていた。
 そんな光景を見たくなくて、目を瞑って顔を逸らす。恐怖心から浅い呼吸を繰り返すのが精一杯で、夢なら覚めてくれと何度も何度も願っていた。

ずちゅ、ずぬぬぬっ!

「ぁあ"…っ! やだ…、ゔ~~~ッ、はぃって、くる……ぅ"」

 自分の意思とは裏腹に、柔らかく解されたアナルはヌプヌプと陰茎を飲み込んでいく。
 張り出たカリに前立腺を擦られると、自分のものではないような甘い声が漏れて唇を噛んだ。男なのに、尻にちんこを入れられて、あまつさえ感じてしまっている。そんな自分が恥ずかしくて、今すぐ逃げ出してしまいたかった。

 そんな思考を塗りつぶすかのように、朔は奥へ奥へと腰を進める。
 内臓から押し潰されるような圧迫感に襲われ、全身にびっしょりと汗をかきながら、爪がめり込むほど強く拳を握り締める。

「……はっァ、…き、つい~~! 入るな、ん、ひ…ッ、も、それいじょーーっ、入ってくるなぁ"……!!」
「よく頑張ったね。うん、縁も切れてなさそうだ」

 ようやく行き止まりのような場所についたようで、腰を進めていた朔の動きが止まった。
 息を整えようと呼吸するたび、腹一杯に詰まったペニスを感じてしまって涙が滲む。朔はおでこに張り付いた前髪を除け、恋人のようにキスを落とした。

「抜いて、ッは、ぁ"……、 頼むから——ッも、…やめて、くれ…!!」
「はぁ、やっと一つになれた。落ち着いたなら動いていい?」

 感慨深げに呟くその様子が、まるで別人のように見えた。朔はこんなやつじゃない。こんな、人を無理矢理レイプするような人間じゃ──。

 そう思っている筈なのに、もう何を信じて良いのかわからなくなっていた。混乱する俺を置き去りにして、朔はゆるゆると腰を動かし始める。

「まって、だめ、動くな…! あ"…ん、…っふ….んぁ、~~ッ!!」
「あ~さいっこう、こーちゃんのおまんこはあったかくてぬるぬるで優秀だねぇ」

 鈍い痛みと背筋が反るほどの快楽、相反した二つの感覚が体を襲い、なんとか声を抑えようと二の腕を強く噛む。何が優秀だ、クソッ、死に晒せ! 
 悪戯な腰の動きは段々と早くなり、肉壁が擦れる度に酷い快感に襲われた。
 熱い、体が熱くてたまらない、ぐらぐらと煮えたぎっている脳みそは役に立つはずもなく、噛み締めた歯の隙間から甘い嬌声が漏れるのを止められなかった。

「…ッはぁ、こーちゃん……出すよ」
「ひぅ"…ッ、? ! や、だ…ぁ"、やだぁ……!」

 ぶるりと腰が震えて、火傷しそうなほど熱いものがドクドクと流れ込んでくる。同時に視界が白く弾けて、つま先がぴんっとのけぞった。
 自由にならない手足を懸命に動かして抜け出そうとしても、体全体で抱きしめるように押さえつけられる。
 そのまま最後の一滴まで流し込まれて、嗚咽を漏らしながら耐えるしかなかった。

 この最低野郎! ゴムは最低限のマナーだと保健体育の授業で習っただろうが! そういえばコンドームすらつけていなかっことを思い出し、力の入らない足で朔の脇腹に膝蹴りをいれた。
 けれど、へろへろとした勢いのそれは、もはや蹴りにすらなりはしない。

(ああでも、ようやく終わる……)

 本当は朔のことをぶん殴って、自宅に帰ってから眠りたかったが、もう体力も気力も限界だった。
 起きたら二~三発殴ってやろうと自分に言い聞かせながら、瞼を閉じかけたその時。信じられないことに、中に入っていた朔のモノが再び動き始めた。

「な……ッ朔! ま、さか……」
「一回で足りるわけないでしょ。まだまだ続けるよ」
「ひ……ゃ、そ、んな……」
「立派な雌まんこになれるように頑張ろうね、こーちゃん♡」
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