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第17話【告白】
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雷領はクルトの力により協力な吹雪のバリアで立ち入れないようになっていた。なので領内は至って平和であった。
「おいおい、この薬はもう製造できる奴がいないはずなのにどうやって手に入れたんだ?しかもこんな大量に。」
エルメロイは部屋に散らかる瓶を片付けていた。
「父上から教わった。作り方は簡単だ。ただ、お前の髪を大量に消費した。そろそろ切れ。」
「なんて奴だ!!俺は絶対に切らん!人の髪を何だと思ってる。」
「移動する為の道具だな。」
エルメロイと雑談していると急にクルトの体が水色の淡い光に包まれた。
「ん?なんだ?どうした?」
「呼んでるな…。行ってくる。」
「は?行くってどこへ?」
エルメロイが眉間に皺を寄せていると、クルトがエルメロイの髪の毛を2本引き抜き「イテッ!!何すんだ!!?」と喚くエルメロイを放置して、髪の毛を使ってワープした。
クルトのワープ先はクルト自体も全く見覚えのない場所で辺りを見渡せば、ベッドの上で涙を流しながら眠るエルメリーチェの姿があった。
エルメリーチェを起こさぬように横抱きし帰ろうとすれば、幼い少女にズボンを掴まれて止まるクルト。
「お姉ーちゃんを連れていくの?」
「あぁ。」
「どうして?悪い人?」
「いや、俺は婚約者だ。家に連れて帰る。」
「婚約者?婚約者ってなぁに?」
「……うるさい、黙れ。」
「お姉ーちゃんを連れて行かないで!」
クルトは少し溜息をついてから、少女をまじまじと見た。
「お前、親はどうした?」
「ずっと昔に死んじゃったの。」
「ふん…なら質問を変える。お前はずっと子供のままか?」
「子供?お姉ーちゃんがね。私は立派なレディだって!」
「なるほどな。おい、俺の服を掴め。」
「え?」
少女はクルトのズボンを掴んだ。するとクルトは3人でサルバトーレ邸の自室へワープした。
「くっそ!!寝てる間に坊主にしてやる!!」
エルメロイの背後に着地するクルト。
「お前を坊主にしてやろうか。」
「うわぁ!!ってリーチェ!!え!?お前どうやって…。」
「本当に助けて欲しいと願った時、俺はコイツの側へ駆けつける事ができる。」
エルメリーチェを優しく自分のベッドに寝かせるクルト。
「ここはどこ?」
少女は不安そうな顔でキョロキョロする。
「おい、どこの誰だ?この嬢ちゃんは。」
エルメロイは背を屈めて少女を見つめた。すると氷属性の魔力を少女から感じられた。
「ん?わお。クルトの隠し子か?」
「は?戯言を抜かすな。」
「だって氷属性魔力を感じるぜ?この子から。」
「姉上の子孫か何かだろうな。姉上とは母親が違うからな。姉上は不老不死ではなかったはずだ。」
「はーん、それで連れ帰ったわけか。」
「どういうわけか、リーチェと一緒にいてな。親もいないらしい。」
クルトは淡々と喋りながら自身の指先を少しだけ小さく切った。
「ちょ、おい、何してるんだ?」
「このまま継承させる。クロエルが領内に入ろうとずっと攻撃してきているからな。」
「なんだって!?」
「氷属性において、継承した者以外何者も俺のバリアを突破する事はできん。生命エネルギーを使ったとしてもな。俺のバリアの出力は300%だ。お前も300%の恐ろしさは知っているだろう?」
「あぁ…一度だけ、ヒスイが闇と戦う際に見たさ。」
クルトはリーチェの指先に小さな傷をつけて傷ついた指先同士を重ねた。
リーチェは唐突に暗闇に落とされていた。
そして一通り、創世記の夢を見た後に視界が暗転し、エルメリーチェの目の前には見知らぬ男性が立っていた。長い水色の髪と瞳、誰だかわからないけど、知ってるような知らないようなそんな感覚を持っていた。
「やぁ!今度はエルの子孫がやってきたのかな?」
男性はとても軽快な喋り方をしていた。
「貴方は…誰ですか?」
「おや、可哀想に誰にやられたんだい?複雑な呪いにかかってるね。それと…僕の息子の刻印。君がクルトのお嫁さんかい?」
「はい!?クルト?嫁?」
「しっかりしたまえ。」
男性はパンッと手を叩いた。するとエルメリーチェは頭を抱えてうずくまった。
「あ…あぁ…あっ…あああああ!!」と悲鳴を上げるエルメリーチェ。
暫らく立ってフラフラと立ち上がった。
「頭はスッキリしたかい?」
「……はい。スッキリしました。貴方は…。」
「僕はミナヅキだよ。創世記が一人氷属性の守護者さ。君のお義父さんになるのかなぁ。」
「クルト様の…お父様。えっと…///」
急に顔を赤くしてしまうエルメリーチェ。
「僕の息子を大切に想ってくれてありがとう。僕と母親のせいでだいぶと不幸を背負わせてしまってるから心配してたんだ。君の輝き。素敵だね。僕もうっかり惚れてしまいそうになるよ。」
-は、反応しにくい!!!!///-
「あ、ありがとうございます。」
少し顔を引きつらせるエルメリーチェ。
「可愛いねぇ。自分の体をオーブに捧げなければ君を息子から奪っていたかもしれないな。」
ミナヅキはエルメリーチェの顎を持つ。そこへ別の誰かが入り、エルメリーチェとミナヅキを離した。
「父上、さっさと継承して下さい。」
「クルト様っ///」
エルメリーチェの心臓が大きく跳ねる。
別の誰かとはクルトだった。
「おや?君がここに介入できるという事は、まさかずっと傷口を合わせたままなのかい?」
ミナヅキはとても驚いた顔をする。
「さて、な。さっさとしろ。余計な話をするな。」
ミナヅキから視線を外すクルト。
「はぁ、とんでもない邪魔が入ったものだ。どうせお前も、このお嬢さんの魂の輝きに惚れたのだろう?僕も欲しかったねぇ。同じ時代に出会いたかったものだ。さて、継承だったかな?」
ミナヅキは手のひらから冷たい風を出した。
長い長い夢を見た後に、再びミナヅキの前に戻ってきたエルメリーチェ。
エルメリーチェは泣いていた。ゴシゴシと目を擦っても涙が溢れ出てくるのだ。
「君は優しいね。優しすぎる。」
ミナヅキは頬杖をついて微笑む。
「…はぁ。何を見た。」
クルトはミナヅキが神の記憶以外の物も見せたと推測し溜息をついてからエルメリーチェに問う。
「うっ…うっ…。く…りゅ…としゃま…。」
エルメリーチェは泣きすぎて何を言っているのかわからなかった。
「父上、何を見せたのですか?」
「僕とクレハのラブストーリーさっ。」
夢が終わり、エルメリーチェは泣いていた。ゴシゴシと少しだけ痩せ細った手で涙を拭いていた。
その両手を掴むクルト。
「現世だ。目を擦るな。」
「うっ…ふぇっ…。」
クルトの自室にはエルメリーチェとクルトの二人だけだった。クルトはエルメリーチェを起こし、抱きしめて頭を優しく撫でた。
「俺なんかより、お前の方が苦労しただろうにな。父上の言っていた通り、お前は優しすぎる。」
クルトはエルメリーチェの顎を持って、顔を上げさせて、自身の唇を押し当てた。
「ふにゅっ!?んっ///」
唇を離せばエルメリーチェの涙は止まり、変わりに茹でダコのように顔を赤くする。
「俺を選べ。俺と結婚しろ。エルメリーチェ。永遠の時を俺と過ごそう。」
「へっ!?えっ!?えぇっ!?///」
全く予想していない言葉がクルトの口から紡がれて、混乱してしまうエルメリーチェ。
「お前に…魔力共有をした時から俺の心も、この体もお前のものだった。俺はずっとそれを言ってるつもりだった。どうせ後になれば気付くと思って、言葉にしなかった。クロエルが襲ってきた時に後悔した。気付かぬまま・・・終わってしまったら…とな。」
「クルト様・・・じゃあ、ずっと気にして下さってたのですか?」
「あぁ。あのアホが茶化すせいで、直接言うのをやめた。まさか、それがこんなに後悔する事になるなんてな。」
「私はクルト様が私を好きになってくれなくても側にいようと、いたいと思っていました。」
「知っている。この魔力共有をお前に施した奴が…あぁ、なんだ…その。お前の感情がこっちに伝わるように組み込んだようだからな。」
「………はい?えぇぇぇぇぇぇぇ!?///」
大声で絶叫してしまうエルメリーチェだった。
「おいおい、この薬はもう製造できる奴がいないはずなのにどうやって手に入れたんだ?しかもこんな大量に。」
エルメロイは部屋に散らかる瓶を片付けていた。
「父上から教わった。作り方は簡単だ。ただ、お前の髪を大量に消費した。そろそろ切れ。」
「なんて奴だ!!俺は絶対に切らん!人の髪を何だと思ってる。」
「移動する為の道具だな。」
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「ん?なんだ?どうした?」
「呼んでるな…。行ってくる。」
「は?行くってどこへ?」
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「お姉ーちゃんを連れていくの?」
「あぁ。」
「どうして?悪い人?」
「いや、俺は婚約者だ。家に連れて帰る。」
「婚約者?婚約者ってなぁに?」
「……うるさい、黙れ。」
「お姉ーちゃんを連れて行かないで!」
クルトは少し溜息をついてから、少女をまじまじと見た。
「お前、親はどうした?」
「ずっと昔に死んじゃったの。」
「ふん…なら質問を変える。お前はずっと子供のままか?」
「子供?お姉ーちゃんがね。私は立派なレディだって!」
「なるほどな。おい、俺の服を掴め。」
「え?」
少女はクルトのズボンを掴んだ。するとクルトは3人でサルバトーレ邸の自室へワープした。
「くっそ!!寝てる間に坊主にしてやる!!」
エルメロイの背後に着地するクルト。
「お前を坊主にしてやろうか。」
「うわぁ!!ってリーチェ!!え!?お前どうやって…。」
「本当に助けて欲しいと願った時、俺はコイツの側へ駆けつける事ができる。」
エルメリーチェを優しく自分のベッドに寝かせるクルト。
「ここはどこ?」
少女は不安そうな顔でキョロキョロする。
「おい、どこの誰だ?この嬢ちゃんは。」
エルメロイは背を屈めて少女を見つめた。すると氷属性の魔力を少女から感じられた。
「ん?わお。クルトの隠し子か?」
「は?戯言を抜かすな。」
「だって氷属性魔力を感じるぜ?この子から。」
「姉上の子孫か何かだろうな。姉上とは母親が違うからな。姉上は不老不死ではなかったはずだ。」
「はーん、それで連れ帰ったわけか。」
「どういうわけか、リーチェと一緒にいてな。親もいないらしい。」
クルトは淡々と喋りながら自身の指先を少しだけ小さく切った。
「ちょ、おい、何してるんだ?」
「このまま継承させる。クロエルが領内に入ろうとずっと攻撃してきているからな。」
「なんだって!?」
「氷属性において、継承した者以外何者も俺のバリアを突破する事はできん。生命エネルギーを使ったとしてもな。俺のバリアの出力は300%だ。お前も300%の恐ろしさは知っているだろう?」
「あぁ…一度だけ、ヒスイが闇と戦う際に見たさ。」
クルトはリーチェの指先に小さな傷をつけて傷ついた指先同士を重ねた。
リーチェは唐突に暗闇に落とされていた。
そして一通り、創世記の夢を見た後に視界が暗転し、エルメリーチェの目の前には見知らぬ男性が立っていた。長い水色の髪と瞳、誰だかわからないけど、知ってるような知らないようなそんな感覚を持っていた。
「やぁ!今度はエルの子孫がやってきたのかな?」
男性はとても軽快な喋り方をしていた。
「貴方は…誰ですか?」
「おや、可哀想に誰にやられたんだい?複雑な呪いにかかってるね。それと…僕の息子の刻印。君がクルトのお嫁さんかい?」
「はい!?クルト?嫁?」
「しっかりしたまえ。」
男性はパンッと手を叩いた。するとエルメリーチェは頭を抱えてうずくまった。
「あ…あぁ…あっ…あああああ!!」と悲鳴を上げるエルメリーチェ。
暫らく立ってフラフラと立ち上がった。
「頭はスッキリしたかい?」
「……はい。スッキリしました。貴方は…。」
「僕はミナヅキだよ。創世記が一人氷属性の守護者さ。君のお義父さんになるのかなぁ。」
「クルト様の…お父様。えっと…///」
急に顔を赤くしてしまうエルメリーチェ。
「僕の息子を大切に想ってくれてありがとう。僕と母親のせいでだいぶと不幸を背負わせてしまってるから心配してたんだ。君の輝き。素敵だね。僕もうっかり惚れてしまいそうになるよ。」
-は、反応しにくい!!!!///-
「あ、ありがとうございます。」
少し顔を引きつらせるエルメリーチェ。
「可愛いねぇ。自分の体をオーブに捧げなければ君を息子から奪っていたかもしれないな。」
ミナヅキはエルメリーチェの顎を持つ。そこへ別の誰かが入り、エルメリーチェとミナヅキを離した。
「父上、さっさと継承して下さい。」
「クルト様っ///」
エルメリーチェの心臓が大きく跳ねる。
別の誰かとはクルトだった。
「おや?君がここに介入できるという事は、まさかずっと傷口を合わせたままなのかい?」
ミナヅキはとても驚いた顔をする。
「さて、な。さっさとしろ。余計な話をするな。」
ミナヅキから視線を外すクルト。
「はぁ、とんでもない邪魔が入ったものだ。どうせお前も、このお嬢さんの魂の輝きに惚れたのだろう?僕も欲しかったねぇ。同じ時代に出会いたかったものだ。さて、継承だったかな?」
ミナヅキは手のひらから冷たい風を出した。
長い長い夢を見た後に、再びミナヅキの前に戻ってきたエルメリーチェ。
エルメリーチェは泣いていた。ゴシゴシと目を擦っても涙が溢れ出てくるのだ。
「君は優しいね。優しすぎる。」
ミナヅキは頬杖をついて微笑む。
「…はぁ。何を見た。」
クルトはミナヅキが神の記憶以外の物も見せたと推測し溜息をついてからエルメリーチェに問う。
「うっ…うっ…。く…りゅ…としゃま…。」
エルメリーチェは泣きすぎて何を言っているのかわからなかった。
「父上、何を見せたのですか?」
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夢が終わり、エルメリーチェは泣いていた。ゴシゴシと少しだけ痩せ細った手で涙を拭いていた。
その両手を掴むクルト。
「現世だ。目を擦るな。」
「うっ…ふぇっ…。」
クルトの自室にはエルメリーチェとクルトの二人だけだった。クルトはエルメリーチェを起こし、抱きしめて頭を優しく撫でた。
「俺なんかより、お前の方が苦労しただろうにな。父上の言っていた通り、お前は優しすぎる。」
クルトはエルメリーチェの顎を持って、顔を上げさせて、自身の唇を押し当てた。
「ふにゅっ!?んっ///」
唇を離せばエルメリーチェの涙は止まり、変わりに茹でダコのように顔を赤くする。
「俺を選べ。俺と結婚しろ。エルメリーチェ。永遠の時を俺と過ごそう。」
「へっ!?えっ!?えぇっ!?///」
全く予想していない言葉がクルトの口から紡がれて、混乱してしまうエルメリーチェ。
「お前に…魔力共有をした時から俺の心も、この体もお前のものだった。俺はずっとそれを言ってるつもりだった。どうせ後になれば気付くと思って、言葉にしなかった。クロエルが襲ってきた時に後悔した。気付かぬまま・・・終わってしまったら…とな。」
「クルト様・・・じゃあ、ずっと気にして下さってたのですか?」
「あぁ。あのアホが茶化すせいで、直接言うのをやめた。まさか、それがこんなに後悔する事になるなんてな。」
「私はクルト様が私を好きになってくれなくても側にいようと、いたいと思っていました。」
「知っている。この魔力共有をお前に施した奴が…あぁ、なんだ…その。お前の感情がこっちに伝わるように組み込んだようだからな。」
「………はい?えぇぇぇぇぇぇぇ!?///」
大声で絶叫してしまうエルメリーチェだった。
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