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85p【誰かの日記】
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大図書館の中央にある土レンガでできたような大きな高い塔。その中に入ってみるとシンがいて、本に夢中になってるようだった。
「シン。」
「ん?あれ?リキ?」
シンの目から涙が一筋。
「どうしたの?」
「ん?あぁ。この本、落とし物みたいなんだ。筆者はFってだけ書いてあるけど、どこのものかもわからなくてチェックしてたんだ。泣ける要素は特になかったのに、不思議と涙がでてさ。」
「どんな本なの?」と咲。
「主人公は男性で、寝たきりになった彼女の介護や世話をして過ごす日記みたいな感じなんだけど。ほら、リキに現実世界の事色々教えてもらったおかげでこういうの理解できるようになったみたいでさ。」
シンはとうとうボロボロ泣き始めてしまった。
「あーあー、リキが泣かした。」と咲。
「え。いや、えっと、ルナさんが呼んでたんだけど。」
「あ、そうか。今って現実世界で朝?」
「うん。」
「忘れてた。行かなきゃ。」と必死に涙を止めようとするシン。
「そういえばどうして現実世界の朝から夕方までってシンがルナにぴったりついてるの?」
「え?そうだったの?」
そうか、咲は俺が学校に行ってる間ずっと【リアル】にいるから知ってるのか。
「そういえばどうしてだろう?嬉しくて考えた事なかった。」
「それに召喚使わずに私たちに探しにいけっていうのもおかしい。」
「確かに。」
シンはやっと涙がとまったようでハァーっと息をはく。
「とりあえず戻ろうかな。」
3人でルナさんの部屋に戻った。
「ごめん、ルナ。」
「さーみーしーかったー。」と膨れるルナさん。
「ルナ、強制召喚すればよかったんじゃないの?」と咲が問う。
「ソルだった人にはわかんないと思うけど強制召喚は1日3回までなの。」
「へぇ…。」
「え、知らなかった。」
「いつ危険な目にあうか分からないから。メールも電話も無視だし!」
「ごめんってば。本に夢中になっちゃって、って。あっ!本持って来ちゃった。」
「良かったら返しておこうか?」
「あぁ。ごめん、頼めるかな。」とシンから本を預かった。
「えー!また戻るの?」と咲が頬を膨らませる。
「あぁ、じゃあ先に昼ごはん行こっか。」
「やったー!」
「じゃあ俺は昼食べてからコレを戻しにいってくるよ。」
「あ、うん。ありがとう。」
「りき、これを。」とルナさんが俺にプレゼントを贈ってきた。
「えっと、なんですか?」
「お使いの報酬よ。」
「ありがとうございます。」
ルナさんの部屋から出ると、今度は機嫌の悪そうな護が廊下に立っていた。
「護?どうしたんだ?」
「起きたら誰もいない、メモすらないですし。」
「ごめん、すぐ戻ってくる予定だったし、その、途中でサモンゲート使っちゃって。」と色々護と喋ってる途中サモンゲートでシンがでてきて状況把握済みなようで無言でルナさんの部屋に入っていった。
「あの、空腹バフもついてるようなんで、ランチ用意しましょうか?」と通りかかったのかルナさんの部屋に戻ろうとしていたかのシンカさんが俺達に声をかけてくれて、大広間でシンカさんの手作りランチを振る舞ってもらう事になった。
「お昼もシンカの料理が食べられるなんて最高~!」と咲は機嫌よさげに言った。
「リキ、その手に持っている本は何の本ですか??」と護。
「あぁ、シンさんが間違えて持って来ちゃったみたいで後で返さないと。」
「あ、丁度良かった。僕魔導書が欲しかったんで、ついでに買いに行って良いですか?」と護。
「あぁ。うん。」
「てか、これどういう本なんだろう?」と試しに本を開いてみた。
【運ばれてきた女の人は顔は一緒なのに知ってる人じゃなかった。
上司に嘘をついてしまった。顔が一緒だったから同じ人だと判断してしまったと嘘をついた。
今日は満月が綺麗な夜で、その人がカグヤ姫のように思えた。
ちょっと匂いが気になった。髪染めのような匂い。
今までの事を何も覚えていないかのような顔で微笑む彼女を愛おしいと思ってしまった。
彼女はそれから寝たきりになった。それをお世話する事になった。
彼女とは10は歳の差があった。もう少し自分が速く生まれていたら、もうちょっと身長が高かったらとか色々と考えてしまう。】
パラパラと数ページめくって文字を拾ってみたけど、本当に男性が一目惚れした女性の看病をするような日記っぽかった。
「うーん、恋愛小説ですかね。」
「へぇ、珍しい。」
昼食を終えた後、三人で大図書館へ移動して護の魔導書を選んで、それを購入し終わった時に接続が切れて現実世界に戻ってしまった。
「ちょっと力~。悪いけど買い出し行ってきてくんない?昨日重いもの持ったせいか腰がちょっと痛くてねー。」
現実世界に戻ると姉が目の前にいて、買い出しのメモを渡してきた。
「びっくりした…。あー、まぁいっか。うん、行くよ。」
俺はベッドから起き上がった。
「ゲームばっかやってないで、たまには外にでなさいよ?さ、じゃあ。お願いね。これお金。」
姉から買い出しのメモとお金を受け取った。
買い物が終わって家に帰って、夕食と風呂を済ませたあと【リアル】にログインした。
「シン。」
「ん?あれ?リキ?」
シンの目から涙が一筋。
「どうしたの?」
「ん?あぁ。この本、落とし物みたいなんだ。筆者はFってだけ書いてあるけど、どこのものかもわからなくてチェックしてたんだ。泣ける要素は特になかったのに、不思議と涙がでてさ。」
「どんな本なの?」と咲。
「主人公は男性で、寝たきりになった彼女の介護や世話をして過ごす日記みたいな感じなんだけど。ほら、リキに現実世界の事色々教えてもらったおかげでこういうの理解できるようになったみたいでさ。」
シンはとうとうボロボロ泣き始めてしまった。
「あーあー、リキが泣かした。」と咲。
「え。いや、えっと、ルナさんが呼んでたんだけど。」
「あ、そうか。今って現実世界で朝?」
「うん。」
「忘れてた。行かなきゃ。」と必死に涙を止めようとするシン。
「そういえばどうして現実世界の朝から夕方までってシンがルナにぴったりついてるの?」
「え?そうだったの?」
そうか、咲は俺が学校に行ってる間ずっと【リアル】にいるから知ってるのか。
「そういえばどうしてだろう?嬉しくて考えた事なかった。」
「それに召喚使わずに私たちに探しにいけっていうのもおかしい。」
「確かに。」
シンはやっと涙がとまったようでハァーっと息をはく。
「とりあえず戻ろうかな。」
3人でルナさんの部屋に戻った。
「ごめん、ルナ。」
「さーみーしーかったー。」と膨れるルナさん。
「ルナ、強制召喚すればよかったんじゃないの?」と咲が問う。
「ソルだった人にはわかんないと思うけど強制召喚は1日3回までなの。」
「へぇ…。」
「え、知らなかった。」
「いつ危険な目にあうか分からないから。メールも電話も無視だし!」
「ごめんってば。本に夢中になっちゃって、って。あっ!本持って来ちゃった。」
「良かったら返しておこうか?」
「あぁ。ごめん、頼めるかな。」とシンから本を預かった。
「えー!また戻るの?」と咲が頬を膨らませる。
「あぁ、じゃあ先に昼ごはん行こっか。」
「やったー!」
「じゃあ俺は昼食べてからコレを戻しにいってくるよ。」
「あ、うん。ありがとう。」
「りき、これを。」とルナさんが俺にプレゼントを贈ってきた。
「えっと、なんですか?」
「お使いの報酬よ。」
「ありがとうございます。」
ルナさんの部屋から出ると、今度は機嫌の悪そうな護が廊下に立っていた。
「護?どうしたんだ?」
「起きたら誰もいない、メモすらないですし。」
「ごめん、すぐ戻ってくる予定だったし、その、途中でサモンゲート使っちゃって。」と色々護と喋ってる途中サモンゲートでシンがでてきて状況把握済みなようで無言でルナさんの部屋に入っていった。
「あの、空腹バフもついてるようなんで、ランチ用意しましょうか?」と通りかかったのかルナさんの部屋に戻ろうとしていたかのシンカさんが俺達に声をかけてくれて、大広間でシンカさんの手作りランチを振る舞ってもらう事になった。
「お昼もシンカの料理が食べられるなんて最高~!」と咲は機嫌よさげに言った。
「リキ、その手に持っている本は何の本ですか??」と護。
「あぁ、シンさんが間違えて持って来ちゃったみたいで後で返さないと。」
「あ、丁度良かった。僕魔導書が欲しかったんで、ついでに買いに行って良いですか?」と護。
「あぁ。うん。」
「てか、これどういう本なんだろう?」と試しに本を開いてみた。
【運ばれてきた女の人は顔は一緒なのに知ってる人じゃなかった。
上司に嘘をついてしまった。顔が一緒だったから同じ人だと判断してしまったと嘘をついた。
今日は満月が綺麗な夜で、その人がカグヤ姫のように思えた。
ちょっと匂いが気になった。髪染めのような匂い。
今までの事を何も覚えていないかのような顔で微笑む彼女を愛おしいと思ってしまった。
彼女はそれから寝たきりになった。それをお世話する事になった。
彼女とは10は歳の差があった。もう少し自分が速く生まれていたら、もうちょっと身長が高かったらとか色々と考えてしまう。】
パラパラと数ページめくって文字を拾ってみたけど、本当に男性が一目惚れした女性の看病をするような日記っぽかった。
「うーん、恋愛小説ですかね。」
「へぇ、珍しい。」
昼食を終えた後、三人で大図書館へ移動して護の魔導書を選んで、それを購入し終わった時に接続が切れて現実世界に戻ってしまった。
「ちょっと力~。悪いけど買い出し行ってきてくんない?昨日重いもの持ったせいか腰がちょっと痛くてねー。」
現実世界に戻ると姉が目の前にいて、買い出しのメモを渡してきた。
「びっくりした…。あー、まぁいっか。うん、行くよ。」
俺はベッドから起き上がった。
「ゲームばっかやってないで、たまには外にでなさいよ?さ、じゃあ。お願いね。これお金。」
姉から買い出しのメモとお金を受け取った。
買い物が終わって家に帰って、夕食と風呂を済ませたあと【リアル】にログインした。
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