君が僕を貫いた ー 現代異能バトルBL参加作品

音無野ウサギ

文字の大きさ
上 下
17 / 18

17 エピローグ 異常な性欲

しおりを挟む
お腹がぐちゃぐちゃにされて生殖器官もつぶされた僕は子供をうめなくなった。

はずだった。

★★★

あふぅ。
なんだか最近すごく眠くて僕はベッドで横たわる。
少しだけ昼寝。

あれから僕らは三人で暮らし始めた。元気いっぱいなショーンは今幼稚園だ。
シオンはトレーニングにでかけたから当分帰ってこない。家には僕一人。
昨日夜の営みをしたせいでまだ下半身がだるい。天井を見上げあくびをする。

(昨日もすっごかったな……)

愛をささやきながらも僕がシオンのものだって独占欲を刻み込んでくる熱に流されて昨日もイキすぎて最後は気を失ってしまった。スパダリなシオンは僕をきれいにしてくれるので朝目覚めたら色んなところがカピカピということはないけれど。何から何までお世話されてちょっと申し訳無さがある。

シオンに執拗に攻められた僕のいいところがまだじんわりとした余韻にひたってるせいでお腹の上からなぞっただけでそれは甘い疼きに変わった。

一緒に暮らし始めてから最初は控えめだった夜の生活も今ではショーンが寝入ったらほぼ毎晩気を失うまで抱かれている。シオンが体力お化けなのはもちろん一因だけど、最初の一滴が注がれたら最期、欲しがりな僕の身体がシオンにもっと抱いてもっと欲しいと放さなくなってしまうのでかなり僕自身が原因だ。

お腹の奥にあった生殖器官がなくなってオスを欲しがる理由がないはずなのにちょっと異常なくらい僕の身体はシオンに抱かれたがる。

昨日も散々抱かれたのに今ももうシオンのことを考えただけでウズウズとしだすお腹の奥。

(ちょっと、だけ)

毛布をひきずりあげて秘密の遊び。片手はパンツのなか。片手は胸元へと伸ばす

「シオン。シオン!」

愛しい彼のことを思うと腰が自然にくねる。昨日もさんざん舐められ吸われぽってりとした乳首を触ると快感で僕の僕がゆっくりと固くなる。中からの悦楽を覚えてしまった僕の身体は前だけの刺激じゃ物足りない。そっと後ろまで指を這わせたその時。

「なんだよ。一人で楽しんで」

「し、お、ん?」

「ただいま」

居るはずのないシオンがベッドの脇に現れた。

「おかえり?」

状況が読めない僕の額に軽いキスをおとしてくるシオン。

(見られちゃった!)

恥ずかしくて毛布に隠れようとしたらあっさりと剥がされてしまう。
テントを張っているパンツに突っ込んだままの左手、胸のあたりにある右手を見たシオンはにまりと嬉しそうに笑う。

「もっとかわいいとこ良く見せて」

嫌だという間もなく服を剥ぎ取られた僕は窓から差し込む明かりの中生まれたままの姿をさらす。くちゅくちゅと音をたててほぐされた後ろはあっさりとシオンの指を奥まで誘う。お腹の中のいいところをさすられれば恥ずかしさにためらったのは一瞬で貪欲な身体が思考を放棄する。

(もっと……もっと……)

シオンの頬に手を伸ばし唇を重ねて深いキスをする。彼の熱に手を伸ばししっかりと固くなったそれを後ろの入口へといざなう。

「ちょうだい」

ゆっくりと入ってきた熱にお腹の中が歓喜する。
足が自然とシオンの腰に絡まる。いわゆる大好きホールドの体勢でぴったりと絡みあって揺らされながら身体の奥でシオンの熱を飲み込もうとしがみつく。高まっていく僕の口からひゃぁひゃあと甲高い声が上がりと眼の前に星が飛んだ頃シオンの熱が奥の奥で弾けた。ズルリと抜かれる熱に僕のおしりの口が寂しさに震える。

(でもまだ欲しい)

まだ熱に囚われたままの目でシオンを見上げる。何も言わなくてもシオンは僕のおねだりをわかってくれる。

「エッロ」

嬉しそうにシオンが笑うから僕も笑う。

「ねぇもっと貫いて?」

異常な性欲が異能による身体変化の生殖器官のせいだとわかるまで僕らの蜜月は続いた。もちろん避妊なんてしてなかったからかわいい第二子が出来ていたのはまた別の話。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お客様と商品

あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)

当て馬的ライバル役がメインヒーローに喰われる話

屑籠
BL
 サルヴァラ王国の公爵家に生まれたギルバート・ロードウィーグ。  彼は、物語のそう、悪役というか、小悪党のような性格をしている。  そんな彼と、彼を溺愛する、物語のヒーローみたいにキラキラ輝いている平民、アルベルト・グラーツのお話。  さらっと読めるようなそんな感じの短編です。

黄色い水仙を君に贈る

えんがわ
BL
────────── 「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」 「ああ、そうだな」 「っ……ばいばい……」 俺は……ただっ…… 「うわああああああああ!」 君に愛して欲しかっただけなのに……

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

【BL】SNSで出会ったイケメンに捕まるまで

久遠院 純
BL
タイトル通りの内容です。 自称平凡モブ顔の主人公が、イケメンに捕まるまでのお話。 他サイトでも公開しています。

ヤバい薬、飲んじゃいました。

はちのす
BL
変な薬を飲んだら、皆が俺に惚れてしまった?!迫る無数の手を回避しながら元に戻るまで奮闘する話********イケメン(複数)×平凡※性描写は予告なく入ります。 作者の頭がおかしい短編です。IQを2にしてお読み下さい。 ※色々すっ飛ばしてイチャイチャさせたかったが為の産物です。

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

【BL】こんな恋、したくなかった

のらねことすていぬ
BL
【貴族×貴族。明るい人気者×暗め引っ込み思案。】  人付き合いの苦手なルース(受け)は、貴族学校に居た頃からずっと人気者のギルバート(攻め)に恋をしていた。だけど彼はきらきらと輝く人気者で、この恋心はそっと己の中で葬り去るつもりだった。  ある日、彼が成り上がりの令嬢に恋をしていると聞く。苦しい気持ちを抑えつつ、二人の恋を応援しようとするルースだが……。 ※ご都合主義、ハッピーエンド

処理中です...