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2 強強ティンコさんに甘やかされる

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毎日毎日性奴隷というか乳牛生活をしてきたんだけどこの日は少し違った。

「今日はこの前言っておいたように少し違う仕事になる」

僕のおかげでふさふさにはえた白髪をなでつけながら僕のミルク生搾り直飲みの常連である聖職者は言った。

「女神の愛し子の名声が他国にも知れ渡ってきたということでね。儀式前に賓客をもてなしてもらう。君は黙って座っていればいい、今日のところは」

そう言われ下働きが呼ばれる。ぞろぞろと現れた彼らに大仰な聖衣と呼ばれる金糸銀糸で刺繍を入れた青の足元まで長い貫頭衣に着替えさせられ頭からは同じように細かい刺繍の入れられた薄いベールを被せられた。すべすべと肌の上で滑るような高級な布に包まれて一瞬だけ初めてを捧げた人のことを思った。こんな生活になる前の僕の想い人は王子だったから彼の寝台は肌に触れるものすべてが柔らかく滑らかだった。今は遠い日の思い出だ。鼻の奥がツンとして目頭が熱くなる。

「大事なことだからもう一度言っておこう。黙って座っているんだよ。君たちのためだからね」

僕の不運の始まりとなった孤児兄弟を人質として認識しているこいつは飽きもせず毎回同じことを言う。ムカついてこぼれかけた涙もひっこんだ。僕が薄いベールの下で顔をしかめたのがわかったのだろう、にやりと笑って僕の右手を取った。

「さあ参りましょう。女神の愛し子。女神の威光を世界に広めるために」


***

(なーにが女神の威光だよ)

ひさしぶりに連れてこられた教会の大聖堂、女神像の前の高段で僕は姿勢正しく、だがボケーっと座っていた。ここの小部屋の一つで開腹スプラッタをされた身の上としては嫌な思い出に顔がゆがむけどベールのおかげで僕がどんな顔をしてようと周りには見えやしない。

普段は信徒が平伏し祈りを捧げる空間には見ただけでわかる異国風の瀟洒な出で立ちの金持ちたちがみっしりと集い僕に熱い視線を向けている。隣の僕の出身国やこの国ではあまり見かけない浅黒い肌の人も結構いて、どうやら白髪頭が言ったように他国からかなりの人数がやってきたらしい。

今日は儀式の前に高名な女神の愛し子をお披露目。話を聞いていれば僕の搾り滓から作られる薬の値段を釣り上げるのが教会側の目的らしい。まぁ妥当だよね。この人数にミルク生搾りショーをしろと言われたら僕のちんこがすりきれるし、霊力のために同性のブツを咥えて直に精液を飲むって普通の人はしないでしょ。選択肢があれば僕だったら絶対嫌だし。

『女神の愛し子が現れたことによりこの教会だけが作り出すことができるようになった世界で唯一の秘薬』希少なものなので希望者は教会に申し込むこと。一週間後の儀式終了時に女神の神託により受け取る者が決まる。だそうで。

(それまでに寄付をたーんとしろってことか、がめついなぁ)

聖職者の言葉に周りの金持ちがどれだけ金を積むのかお互いに見定めるような雰囲気が広まる。

「女神の愛し子にご相談のある方は別途申し出てください。もちろん時間は有限すべての方にお応えすることはできませんが最大限善処しましょう」

薬だけでなく女神の愛し子に面会するために更に金を出せということらしい。でも、え、じゃあ……

(え?やっぱ生搾り大会すんの?)

ベールの下で最大限に顔がゆがむ。白髪頭が僕の方に一つ会釈をし宗教家らしく慈愛に満ちた声で朗々と言った。

「女神様の奇跡を世界に広めるために愛し子はここに降り立ちました。愛し子が女神の愛を、叡智を我々に示し導いてくださいます。さぁ祈りを!」

女神像と僕に向かって金持ちたちが頭を垂れる。

(本当に女神がいたとして奇跡も愛も叡智もあるもんか。さらってきた人間を性的搾取人権無視もいいとこじゃないか!!)

僕は声を上げることはできなかった。白髪頭を睨みつけ青い衣をしわになるほど握りしめて座っていた。

***

他国の金持ち達へのお披露目の後、部屋に戻ると誰もいないはずのそこに僕の最後の一滴まで搾り取る強強ティンコの一人である赤いくせ毛のダンさんが。この人は男女問わず抱く専門だったそうで上背も筋肉もあって冒険者してたって前に言ってた。

なんでも怪我が元で冒険者ができなくなって、ちょっとラクして稼ぐかって男も女もイケるからもぐりで売春をしていたら教会の摘発でここで奉仕活動することになったそうで。僕がここに来て多分半年以上は経つけどダンさんはよくみる顔だ。他の人は奉仕活動終わったらいなくなるんだけどダンさんは何度も摘発されて帰ってくる常連さん。

「ダンさん、どうしたの?またつかまっちゃった?」

僕はベールと貫頭衣を脱ぎながら尋ねた。脱いだ服を下働きに渡すと彼は出ていった。真っ裸の僕はダンさんが差し出してきたいつもの寝巻きを着る。先程の服と比べると肌触りが悪いけどまぁ寝るとき以外は裸の僕の毎日だからどうでもいいよね、服とか。

「まぁな。いつものことだけど罰金払えなくてな。身体で奉仕ってこったまた愛し子様にお仕えできるなんて嬉しいぜ」

そういうと口の端だけくいと上げるダンさん。この人の灰色の瞳は冷たそうな印象なんだけど抱くときだって優しいし乳首は可愛いピンクだしとってもいい人だ。でも毎回ピンク乳首にニヤけてたらアンアン啼かされてごめんなさいさせられる。

え?だっておじさんなのにピンク乳首って面白くない?僕は面白かった。失礼だけど笑いが止まらなかったら赤毛の人ってそういうもんなんだ!っていつもより奥まで攻められてとろけさせられて涎垂らしながらごめんなさいしたのがダンさんとした初めの日のこと。

「疲れたか?今日はじじい共が忙しいから俺が濃いいの袋に集めろってさ。だから俺だけな」

「へーそうなんだ!」

股間にキモいおじじどもがしゃぶりつかないなんてなんていい日だ!!僕は途端にご機嫌になってにこにこした。

「嬉しそうだな。全部してやるから最初から寝台でやるか?」

「じゃあおまかせしていい?」

すぐに寝台に行きころんと寝転ぶとダンさんも横に寝そべって僕の頭を撫でてきた。ダンさんはいつも僕を甘やかしてくれるから僕も遠慮なく甘やかされることにする。最近ビジネスライクな強強ティンコさんが続いてたし、昔のことを思い出したりしてちょっと心が疲れていたかもしれない。髪の間を通る指先が気持ちよくて猫のように擦り寄り上目遣いでかわいこぶる。

「ダンさん恋人にするみたいなチューしてよ。あとイクとき言うから下にはまだ袋かけないで触って?こぼさないようにするから」

「いいぜ」

「とろとろにしてくれる?」

「いつもより?」

「そう、いつもより」

くいと顎を上げてダンさんの顎先にキスをする。今日の僕が欲しいのはあまあまのとろとろなのだ。ちょっと心に空いた隙間をきゅきゅっと詰める綿みたいなのが必要。そしてダンさんはそれを叶えてくれるって僕は知ってる。

「ね、名前呼んで」

「フィル、舌出しな」

名前を呼ばれたのが嬉しくて目を細めながら舌を突き出す。
ダンさんの舌が柔らかく僕のに触れてから大きな口が僕の口を覆った。出したままの僕の舌が柔らかな唇には食まれくすぐるみたいに舌で触れられてダンさんの溢れてきた唾液と一緒に音を立てて吸われた。気持ちよくてお腹の奥がじわじわと熱くなる。

ちゅぽんとやわらかな音をたてて解放された舌をそのままにダンさんの柔らかく細められた瞳にうつる僕を見ていると今度はダンさんの分厚い舌が僕の口に入って来て舌全体をすられ唾液が出るように促される。両耳をダンさんの大きな手で塞がれて頭の中に僕たちの立てる水音が響く。やわらかくって甘くって満たされていくそれに溺れないようにくふくふと鼻で息をするたびに背骨を伝って落ちる熱が腰に溜まっていく。

(キス、好きだなぁ)

「フィルかわいいな」

ダンさんの口が僕の首にうつり甘噛をはじめる。ダンさんの鋭い八重歯がちくりとかすめる。急所にあたえられる刺激に喉を開きながら震える。気持ちいいとちょっとの怖いでやっぱり気持ちいいが勝って身を捩る。そんな僕にのしかかるダンさんの重さに腹の奥の熱がずくずくとし始めるのがわかる。

「んぁ、っく」

解放された口から切なさがもれる。ダンさんの指先が僕の左胸の飾りをこね回し尖らせ固くなったそれをかりりとかんだ。

「♡ひゃんっ」

我ながら女の子みたいな高い声で啼いてしまった。ちょっと恥ずかしくて口を抑える。

彼は息だけで笑ってひきつづき左右の胸をかわいがってゆく。こねられて吸われてお腹の奥が熟れて頭がぼうっとする。僕自身が芯を持って立ち上がっているのを感じる、先走りだって出てるに違いない、そんなことを思っていたらもとから何もつけてない僕の足の間にダンさんの頭が移った。

「ほんとにかわいいなフィル」

竿を握られちゅうっと亀頭の先に口付けられた。敏感なところを可愛がられて僕の身体が期待に疼く。

「ね、口でして。もっと可愛がって?恋人ごっこしよう?」

おしりの奥にダンさんのちんこをはめられて啼かされたことは数しれず、でも今まで一度もダンさんに口でかわいがってもらったことはない。強強ティンコさんたちに絞り出してもらうときには僕の僕には出てくる液体を逃さないように袋をかけられているから。

(ほんとはだめだけど。なんといっても女神の愛し子の甘露だ。奇跡の水だ。
でも今日は誰もいないし。ね。きっと気付かれない)

普段ならそんなこと思いもしなかったのに誰にも咥えられてない今日のちんこをダンさんにしゃぶって欲しくてしょうがなかった。僕のをダンさんがしゃぶってイカせてくれたらきっとすごく気持ちいい。恋人同士が抱き合うみたいにしたい。そう思うといても立ってもいられなかった。

「ね、僕もしたい。ダンさんの舐めたい」

ダンさんが僕の亀頭にキスを落としつつ体勢を変えてくれる。ダンさんが僕の頭の上にまたがっていわゆるシックスティナインの体勢になる。ダンさんの股からもわりとオスの匂いと熱が立ち上り僕のお尻の奥がずくりとうずく。僕はダンさんのズボンを下ろしてかちかちになってる陰茎を引きずり出した。ぶるんと飛び出てきたそれは僕の目の前で震えて先端からプクリとまあるい雫を生み出した。

ちゅぅと雫を吸い取るとうっすらと潮の味がする。舌を伸ばして竿を舐めあげるとまるで意識を持ってるみたいにブルンとはねたのがおかしくて何度も何度も舌を這わせた。唾液で濡れた竿を両手で挟んで扱き上げ亀頭でちゅくりと音をさせて止める。僕の動きにピクピクと跳ねるそれが可愛く思えて僕は夢中で愛撫した。

ダンさんのちんこを可愛がるたびに僕のお腹の中もきゅんきゅんと彼を欲しがっているのがわかっていたけどいつもすることのないフェラに酔っていた。彼の先走りと僕の唾液で手も顔もべたべたにしながら少しでももっと口に含みたくてしゃぶりつく。

「くぁっフィルっ」

ダンさんの声で視線を移すと彼の髪の毛と同じくらい真っ赤な顔したダンさんが僕を睨んでいた。

「え?痛かった?ごめんなさい」

びっくりしてダンさんのちんこを解放すると抱き起こされて彼の腕の中に抱え込まれてしまった。
伝わるどくどくと高鳴る鼓動が彼の興奮度合いを教えてくれるんだけど、え?じゃあ何がだめだったのかな?

「はーほんと無理。そんなかわいい顔して、俺をどうしたいんだよ」

「どうって?イカせたかったけど」

「はぁー無理、ごめん、ホント無理」

「え?だめだった?自分からすることめったにないから下手だった?」

「違う、一生懸命に俺をしゃぶるフィルが可愛すぎて俺がフィルを可愛がれなくなっちまうからフィルがしなくていい」

え?だって恋人ごっこなんだからそれは別にいいんだけど。

「俺に可愛がらせてくれよ、トロトロしてやりたいからちょっと任せてて」

そういうとダンさんは彼の先走りと僕の唾液でべたべたになっていた口の周りも気にせず口付けてきた。舌と舌をすり合わせてあふれる唾液を交換して気持ちよさに溺れ始めた僕をさらにトロトロにすべく右手で僕自身を握ると左の指をお尻の穴に添わせて動かしチュクチュクと泣かせ始める。

「ダンさんっあんっ」

すぐにお腹の中が切なくておしりの入り口がキュウキュウと反応しだす。ダンさんは僕の顔にキスを落としつつゆっくりと指を入れては出し入れては出しもっと奥を期待して切なく身悶える僕をみてちろりと赤い舌をのぞかせた。

「いい声だ」

「ひゃん」

突然じゅぼりと二本の指を腹側の硬いところを目指して突っ込まれ快感に震える僕のちんこをダンさんがハムリと食べた。

ぐりぐりこりこりぐりぐりこりこり。お腹の中で熱くて硬いものを引っ掻かれピンとつま先が伸び下半身が震える。

「ひゃひゃひゃん」

じゅぼじゅぼと音を立てながら俺のちんこがダンさんの大きな口元に見え隠れする。熱くて気持ちよくてもっともっとと僕の身体がうねる。

お腹の奥から大きな波がきた!っと思った瞬間僕の熱いミルクがダンさんの口の中に発射された。勢いもあったしいつもより量も多くてビュルビュルという震えがなかなか止まらない。

「ん゛!」

苦しそうにむせつつもしばらくしてダンさんの喉がごくりとなった。

「ごちそうさま」

ってダンさんは言ってくれたけど。無理してるよね。涙目だよ?乳首がピンクだよ?って言ったら袋もかけてないのに奥まではめられてヒャンヒャン言わされて何回もイカサレて気絶するまで啼くはめになってしまったのでしばらくはピンクの乳首は僕の中で禁句になった。

でも僕の恋人ごっこの希望どおり、奥までこじ開けてあっついの注ぎながら抱きしめてチューしてかわいい好きって何回も言ってくれたから寂しくて出来た隙間は甘々の綿でしっかりと補修出来た。

でもダンさんドロドロのベチャベチャになった寝台の上に残った僕のミルクをかき集めて袋にいれて水で薄めてかさ増ししてヨシ!って言ってたけど大丈夫なのかなそれ?
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