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55 暗闇の主 ※ 

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 ぽわぽわとお腹があたたかい。どうしてだろう、暗闇の中なのに寂しいとか怖いとかいう気持ちがどこかへ行ってしまっている。



 静かに目を閉じると何故か広がる青い空。



 へ?



 パチパチと瞬きをすると暗闇、青、暗闇、青。



 ん????



 何度目かの青い空の下に現れたのは黒いローブを羽織った黒い黒い肌をした男性だった。白目のなかにある瞳も真っ黒で彼が目を閉じたら闇の中に隠れた彼を見つけることは至難の業だと思えた。黒いローブでよくわからないですが、上半身・・・・裸?



「流石にこんなに明るいとおれのこと見えるよな。いい加減ここから出ないとお前きえちまうぞ」



 見えます。ちゃんと見えます。黒い肌に目を取られてしまうけど、かなり美形さんですよね。短い黒髪もバランスの良い筋肉質な体も運動神経良さそうでうらやましいです。背は、ランバート様より少し低いくらいですか?ってかなんで上半身裸なんですか?裸族ですか?



「ここって、どこですか?私だって出たいけどどうすればいいのかわからないんです」



「今俺はお前の中に俺の中をつなげてお前をつなぎとめてる。なんていうか聖女が使った術は闇魔法って言われるやつでな。術自体は単純だけど単純なだけにかけられた魔力量が物を言ってるんだ。さすがは聖女だ無駄に魔力量が多いな。ここまでつなげるのにちょっと時間がかかった。正と負は表裏一体だから呪いに使われると馴染みが良いところがたちが悪いな。ははは、お前そうとう嫌われてるな」



 カラカラと笑う彼の白い歯にくぎづけになる。ぴかり、というか、キラリというか眩しいくらいの白さに目が離せない。



「なんだ?また俺の歯が羨ましいっていうのか?さすがにもう全部生え変わっちまったからやれないなぁ」



「そんな、恐ろしい思考どっから」



「なんだよ、お前が言ったんだろ。キレイだからほしいって」



「・・・・・」



 ちょっと猟奇的思考がすぎる。歯とかキレイでも欲しがっちゃいけないと思う。私すごいヤバい人ではないのだろうか。



「お前、まだ思い出してないのか」



 少し呆れたような苛立ったような声のあと、トンと肩を付かれた。

 ポスンと倒れた先にはいつの間にか天蓋付きのベッドがあって真っ黒な彼が私の上に乗っかっていた。



「え?えぇ?なにこれ?」



「俺はまぁ闇に愛されてるからなぁ、これくらい軽い軽い。ん?せっかくだから楽しむか」



 するりと肌の上に滑る布を感じて視線を向けると繊細なレースでできている夜着が私の体を包んでいた。ちょうど太ももにかかるような長さで私の下生えがちらりとのぞく・・・・エロ!!



「や、や、や、なんで、あのなんで?」



「エミーはすぐに俺の事を忘れるからなぁ。ここなら邪魔が入らないしちょうどいい。思い出すまで啼かしてやるから、覚悟しろよ」



 顎をとられ動けないように固定されビクリと固まった私に落とされたキスは言葉と違って優しくて、ゆっくりとハムハムと唇を味わうような優しい動きに緊張がほぐれていく。



 くふぅん。と鼻から息が漏れポンコツボディが彼の指の動きに反応してトロトロに溶け出す。優しく円を描くように動く指先は胸の突起の周辺であそぶ。彼の舌がわたしの口腔内に侵入してやさしくやさしく快感を呼び起こす。もっと決定的な刺激が欲しくて、むずむずとあしをすりあわせだしたころキスをしていた唇がにやりとわらった。



「我慢できない?」



 彼の視線の先にはしっとりと濡れた下生え。ちろりと舌をのぞかせながら私を見下ろす彼は壮絶な色気をたたえていた。



「存分に啼けよ」



 !!!!



 熱くて硬い杭がいきなりねじ込まれ体を開かれる。存分に濡れた体は僅かな抵抗ですぐに肉棒となじんだ。けれどあたえられた急な快感に追いつけず私はハクハクと口を動かす。



 これは、この感じは・・・・



「やっぱりエミーは俺のだけにしたいなっと」



 更に奥まで届くようにともっと足をひらかれ体の中心がピッタリと重ねられそのままグリグリと腰を動かされる。彼が動くたびに私の中はオスを逃さないようにうねり、潰される華芽が快感を重ねがけしていく。



 ひぅひぅと快感に震える私の唇がまた塞がれて上と下いっぱいに彼が与えられる。あの日暗闇でゆさぶられなんども高みからおとされた記憶が身体をぐずぐずにとろかす。



 もっと、もう一度、ねぇ。



「な・・・・なまえ」



「思い出すまで啼かす」



 ニヤリと笑った彼の口元でキラリと光る白い歯にポンコツボディがキュンとして、彼を締め付けた。

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