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役職ってしゅごい。

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窓枠に立っている自殺くん。
本当に死ぬ気ならとっくに飛び降りてるだろうけど、そこは三階

若干のビビリがあるようだ。

小学校の窓枠の下には実は、幅が50センチはある出っ張りがある。

小学生にとっては、よい足場であり
当時は大掃除で窓拭きなどがあった際は、よくそこにでて、外から窓を拭き掃除する人も珍しくもない。

正直、黒板消しを窓から叩いてたら何度かその部分に黒板消しを落としたりして僕も取りに降りることもあった。

危機管理がザルの時代である。

隣のクラスのやつがそこをつたり、窓からサプライズ!もよくある話だったのだ。


そんな出っ張りに、自殺くんを止めようと学年の先生が立ち、
その場所を取られた分自殺くんは不安定な窓枠から降りれない。

そんな図の中、僕は登場した。

「自殺くん!僕くんがきたよ!
彼と話したいことがあるだろう!!」


ちなみに、僕はない。みじんも。

「…うぇっ…
だって、僕くん、俺のこと知らないって」


「僕くん!なんでそんな意地悪なこと言うんだ!友達なのだろう!?」


だから僕は、ちゃんとはっきり言ったよ。

そお、彼はもお他人ではない。


「さっき名前聞いて、気づいた。よく飛び降りる奴だろ?名前は聞いたことある。
でも、クラス違うし、話したことなかったし。なんのよう?」

…。



…!



あっ、飛びやがった。




3階は、多分やばいぞ。




その後、
2階に待機していたパンチパーマの教頭が一瞬彼の体を掴み減速。

さらに下にいる他の先生達に助けられて
救急車で運ばれた自殺くん

自殺くんの自殺はまたもや、失敗におわった。

と、後にして話を聞いた。

僕は興味なかったからクラスに戻って、
その後の噂話として助かった経緯を知ったのである。


噂には


「僕くんがとどめ刺したらしい」

と、いう相変わらずの噂もあったけど
実際そうだったのかもしれないから
否定もしなかった。

それより、印象強いのは

あのパンチ教頭、すげえ。
よくあいつのこと掴めたな…

でいっぱいだった

なぜなら、自殺くんは結構なデブだからだ。

甘やかされて、おやつばかり食べて
わがままに育って
その分打たれ弱いから気持ちがめげたらすぐ飛び降りてた。

そうしたら優しいお母さんが助けてくれるから。

自殺くんはその後精神科に入り
卒業間近に帰ってきた。

体型を2倍にして。



そして、再会の日


そこから、僕と自殺くんは
互いに挨拶を交わし、
新たに友情を築き上げ、

親友となったのである!



わけはなくて、

別に挨拶もしないで、
自殺くんは、入退院をくりかえして
いつのまにか死んだ。

原因は知らない。


いつのまにか、
死んでたんだ。


彼は、パンチ教頭の努力も虚しく
死んだ。

大人になった今の僕はわかる、

子供を死なすわけにいかなかった教頭は
、きっとその時、
生牡蠣食べて食中毒起こしてその場にいなかった校長を恨みながらも
必死に責務を全うした


役職ってしゅごい。













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