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甘く淫らなラブロマンスの長編版(※短編の続きではありません)
来る、ではなく行く
しおりを挟む私がしたことに、ラッドレン殿下が反応してくれている。
その事が、たまらなく嬉しい。
いったん口を離し、毛布の上からそっと殿下の膨らみを撫でてみる。
するとビクッと殿下の身体が震え、ググッとさらに膨らみが成長した。
どこまで大きくなるのかしら、と不思議に思った、その時。
「ひゃぅッ!?」
私の内腿を、熱くてヌルリと湿り気のある何かが撫でた。
この感触……身体が覚えていて分かってしまう。
ラッドレン殿下の、舌。
舐められた身体を浮かそうとして、ぐッ、と腰を押さえつけられた。
腰を浮かせて甘い刺激から逃れたいのに。
殿下の腕に押さえられたまま、太腿をねっとりと舐められて身体がゾクゾクする。
「ぅで、ぅうごか、しちゃ、らめ」
「右腕だから、大丈夫だよ」
「ャ、そ、こでッ、ン、しゃべちゃ、ぃぁ」
私の肌が濡れているから?
ラッドレン殿下の息、くすぐったい。
「ひぅっ、りゃめッ」
太腿を舐めていたラッドレン殿下の、舌が。
突然ヌチュ、と私の恥ずかしい穴に挿し込まれた。
挿し込んだまま、私の、ナカで、殿下の舌先が暴れている。
「ン、ァぅッ……ひ、ゃ、ァッ!?」
舌だけでも、強すぎる快感を与えられている、のに。
私の太腿を抱え込むようにして前にまわされた殿下の右手。
その指先が、小さな突起を探りあて優しく撫で始めた。
殿下の舌を挿し込まれた穴のすぐそばにある、私の敏感な場所を。
「んッ、ンんっ」
気持ち、いい。
ラッドレン殿下の舌も、指も。
もっと、もっとしてほしい……
気持ちよすぎて頭の中が蕩けそう。
なのに、ラッドレン殿下の手が急に止まった。
そして舌も指も、私から離れていってしまう。
「ら、どれ、れ、んか……?」
どぅして……
やめてしまうのですか……?
「ミーネ、寝よう」
「ぇ、ね……?」
「添い寝してくれる?」
「は、はい……」
ラッドレン殿下と逆を向いていた頭の位置を変え、殿下の隣で横になる。
傷に触れないように、ラッドレン殿下の右側で。
殿下が私の腰に腕をまわし、身体を引き寄せてくれた。
ぴったりと肌が触れ合う感じになり、その温もりが嬉しい。
嬉しい……けど。
何か物足りない。
ラッドレン殿下の顔を見つめたら、殿下が少し困ったような顔をした。
「もしかして、ミーネはもっと続けたかった?」
「ぇ……」
「俺の勘違いかな?」
さっきまで殿下の舌が挿し込まれていた私の淫らな穴。
ヒクヒクと何かを欲するように収縮しているのが自分でも分かる。
「……勘違いじゃ、ないです……」
私を見つめているラッドレン殿下が、優しい表情で微笑んだ。
「それなら、さ」
「ひゃぅ」
ぐ、と殿下の右腕で身体を持ち上げられて、私は殿下の身体の上でうつ伏せ状態に。
「ミーネ、自分で挿れてみて」
「ぇ、じぶんでいれ……?」
「そう、俺のを、ミーネのナカに」
殿下の身体の中心にある太くて硬い存在の丸みを帯びた先端が、ぐちゅ、と私の濡れそぼった脚の付け根に当てられた。
はしたない考えだと理性では分かっているけれど。
そんな事をされたらラッドレン殿下の熱い塊で、身体の奥を満たしてほしいと思ってしまう。
馬に乗るみたいな体勢でラッドレン殿下の上に跨った私の姿を、殿下が見つめている。
恥ずかしいから、胸を両腕で隠すように自分の身体を抱きしめた。
「ぬ、る、ぬる、して、入ら、な、ァんッ」
早く奥に欲しいのに、全然入ってくれない。
穴のそばにある小さな突起ばかりが、殿下の硬い膨らみで刺激され続けていて。
「俺ので擦って気持ち良くなってない、ミーネ?」
「ャ、ごめ、なさッ、んンッ」
ハァ、と小さくラッドレン殿下のため息。
呆れられてしまったのかもしれない。
じわ……と涙が浮かんでしまう。
「ミーネが可愛すぎて、暴発しそう。ごめん、少し手伝わせて」
「ひぁン!?」
ズプ……、と太くて硬い杭が、私の穴の入り口を塞いだ。
「そのままゆっくりおりてきて、そう、上手」
「ぁ、ァ、ァ……」
「半分くらい、入ったよ」
これで、まだ半分!?
もう充分すぎるくらい、満たされている。
「おっき、くて、これいじょ、むり……」
「初めての時みたいに、ミーネの身体をほぐしたらできるかな」
私の脚の付け根にある小さな突起を、殿下が親指で軽く押し潰しながらクニクニ揺さぶった。
「ャ、ぁ、ャッ」
強烈な快感から逃れたい、やめて欲しい。
それなのに、もっとして欲しいと思ってしまう。
「ミーネのココが俺のをギュッと締めつけてる」
私とつながっている所を、殿下が指で確かめるようにそっと触った。
「ごめ、なさ……」
「謝らないでいいよ。すごく、気持ちいい」
頬を上気させた殿下が、切なそうに眉を寄せている。
その表情を見た瞬間、ズクンと身体の奥が疼いた。
疼いた、だけじゃない。
ゾクゾクした快感に、身体全部が支配されていく感じ。
「なにかっ、くる、ン、ゃ、こゎぃ…」
「ミーネ、もしかしてイキそう?」
「なにか、ゎ、かんな……けど、へん、なの」
「変になって大丈夫だよ」
再び敏感な突起を撫でられ、身体がビクッと揺れる。
「なんか、ァ、きちゃ、ぅ、も、ゃめ」
「俺のを咥え込んで変になるとこ、見せ、て」
言い終わるのと同時に、ずん、と奥を突かれた。
ラッドレン殿下が腰を動かしたのか、私が身体を支えきれず自ら腰を落としたのかは分からない。
分からない、けど。
弓なりに背を反らした私の目の前で、星が散った。
その直後にくったりと脱力して、ラッドレン殿下の身体の上に倒れ込んでしまった私。
まだつながったままのアソコが、ヒクヒク痙攣したように震えている。
ラッドレン殿下が優しく背中を撫でてくれたけど。
そんな些細な刺激にさえ、身体がビクッと反応してしまう。
「ミーネ……」
「……はい」
殿下に名を呼ばれ、ほんの少し掠れた声で返事をする。
「さっきみたいに何か来そうな感覚になった場合は、クるではなくイクだから覚えておいて」
「来る、ではなく行く……?」
「そうだよ。今度そうなった時は、イクとかイッちゃうと言葉で俺に伝えてほしい」
言葉で、伝える……?
それなら、覚えておかないと。
「いく……、いっちゃう……」
「っ!」
ラッドレン殿下が教えてくれた言葉を復唱したら、私に挿し込まれている殿下の存在感がグググン、と増した。
「ぇ、おっき、く、なッ!?」
「ミーネが煽るから……」
ぐぬ、ぐぬ、と奥を刺激される。
でも強い刺激じゃない。
軽く、ゆっくりと、快楽を与えられて。
少しずつ確実に、快感が高まっていく。
「ゃ、ぁあ、あッん」
「可愛い声だ。気持ちいいのかな、ミーネ?」
「んンッ、ぃぃ……ぁ、ャ、きそ、ぅ」
足先にグッと力が入ってしまう。
そうしたら殿下に甘く囁かれた。
「イク?」
「ん、ィ、くぅ、ぁ、ィっちゃッ、ァアッ」
再び目の前でチカチカと星が散る。
もしかしたらこの体勢だと、私の方がたくさん気持ちいいのかもしれない。
ラッドレン殿下が、最後の最後に腰を激しく動かして果てるまで。
私は何度も何度も愉悦の波に襲われて、イク、の感覚を何度も味わった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【お知らせ】
R18シーンはいったん終了で、次回はお疲れ気味なタジェロン新宰相のお話です。
タジェロン新宰相が無自覚にほんの少しだけ、ある女性に甘えます。
ここまで読んでくださり本当にありがとうございました。
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