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甘く淫らなラブロマンスの長編版(※短編の続きではありません)
このまま!?
しおりを挟むちゅぷ、ちゅぶ……と淫猥な音が耳に届く。
柔らかくて生温かいヌルリとした感触が、内腿と脚の付け根を這っている。
気持ちよくて、気持ちよすぎて。
それだけでも、刺激的すぎる、のに。
うしろから私の太腿を抱きかかえるように前へとまわされた殿下の両手。
蕾みたい、と以前殿下に言われた敏感な突起へ殿下の指先が当たっていて。
そのまま両手の指を使って、クパァ、と蕾を広げられた。
どの指で触れているのか分からないけど、無防備になった花芯を優しく弄られている。
「ぁ、ナカッ、はぃッ……てく……ッ」
脚の付け根にある穴の入口で様子を窺うように這いまわっていた、何か……おそらく殿下の舌、が。
ヌプ……と穴に、侵入してくる。
身体の奥が、ゾワリと震えた。
浅い所を擦られて、ビクッと反応してしまう。
穴に挿し込まれた殿下の舌が、反応した場所を確認するように何度も何度も擦ってくる。
ナカを舌で丁寧に舐められて、その外側からは蕾のような突起を指でヌルヌル撫でられて。
「ゃ、ゃら、ゃらぁッ……ァ、ァアっっ」
気持ち、よさ、が……すご、ぃ……
刺激が強すぎて、脳が溶けてしまったかも。
ろれつが回らなくなっている気がするもの。
これ以上は危険だと、本能が訴えている。
「ャ、め、て、ヘん、なゅ、なちゃ、ぅ……」
私のお願いに対して、殿下からの返事はない。
それどころか、なぜか舌と指の動きが激しさを増して。
どうしよう、穴の入口が痙攣したみたいに収縮しているような気がする。
殿下の舌をキュゥキュゥ締めつけてしまう。
でも、自分ではどうにもできない――。
下半身、が、震えて、きて。
「ぁ、ぁ……ぁああっ、んッ、んぅ――ッ」
ビクッビクッと身体が揺れた。
息が上手くできなくて、苦しい。
顔を伏せたお辞儀の体勢のまま、なるべくゆっくりとした呼吸を試みる。
うしろでカチャカチャと音がしたかと思ったら、ふわりと身体が浮いて。
殿下は私を抱き上げると、先ほどまで私が顔を伏せていた出窓のところへ、ヒョイと座らせた。
今まで私の背後にいた殿下と、今度は向かい合わせに。
さっき聞いた音は、ベルトを外す音だったのかもしれない。
目の前に立つ殿下は、ズボンの前を寛げて少し下へとずらしている。
思わずヒュッと息を飲んでしまった。
いったいどこに収まっていたのかと疑問に思うくらい大きく猛々しい存在が、殿下の股間に備わっていたから。
こんな風に殿下の大切な場所をまじまじと見てしまったのは初めて。
どうしよう、怖い。
出窓の所に浅く腰かけている私の身体が、そっと抱きしめられた。
頬と頬が触れるか触れないかの距離。
近くてドキドキする……けど、不思議と安心した。
怖いという感情が消えていく。
殿下は先ほど好きな相手……サフィニア様に見られながら淫らな行為をして、気持ちが昂っているだけかもしれない。
それでも、いい。
もっとくっついていたくて、殿下の首に腕を回しギュッと抱きしめた。
「痛かったら教えてくれ。すぐにやめる」
ワンピースの裾が、ファサッと大きく捲られた。
「ぁ、……っ」
獰猛な殿下の、が。
私の身体に、入ってきてる……。
だけどちょっとだけ入ったところで、殿下の動きが止まった。
殿下……?
頬と頬がくっついていて顔が見えない。
少し不安になっていたら、頭を優しく撫でられた。
緊張がほぐれて、心が満たされていく。
殿下に頭を撫でてもらうの、やっぱり好き。
「……痛く、ないか?」
「だ、ぃじょぶ、です……」
破瓜の時以来の挿入で、穴の直径を広げられて正直痛い、けど。
初めての時とは、違う。
痛みより、嬉しさの方が大きい……
私の頭を撫でながら、殿下が私の耳に舌で触れた。
そのまま卑猥な音を立てて舌で耳孔をくすぐってくるから。
淫らな行為をしているのだと、音で自覚させられて。
羞恥心でいっぱいになるかわりに痛みは薄れていく。
「……全部、入った」
「んン……ッ」
殿下のが奥に、あたって、る。
気持ち、いい……っ
「ごめん、今さらだけど、ベッドへ行こう」
殿下の言葉に、嫌ですと首を横へ振りそうになってしまった。
このまま殿下とつながっていたかったから。
ベッドへ行くには、一度お互いの体を離さなくてはいけないもの。
殿下のを、抜いてほしくない……
でも、窓のすぐそばでこのまま行為を続けるなんてとても危険。
自分の願望には蓋をして、はい、と頷き殿下の提案に同意する。
殿下が、すくッと立ち上がった。
予想に反して、私とつながったまま。
「っ!?」
挿入したまま殿下に縦抱っこされている。
足が、床につかない。
私の太腿に、殿下は手を添えてくれているけれど。
軽く支えられているだけ、だから。
自重でググッと挿入が深くなる。
全部入った瞬間が、一番奥だと思っていた。
さっき殿下の先端が奥にあたっただけで、快感を覚えて。
それ以上の快楽は、無いと思っていたのに。
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