【R18】白い結婚が申し訳なくて~私との子を授かれば側室を持てる殿下のために妊娠したフリをしたら、溺愛されていたことを知りました~

弓はあと

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甘く淫らなラブロマンスの長編版(※短編の続きではありません)

安心して?

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「ひぁっっ!?」

 思わずギュッと殿下の髪を掴んでしまった。

 脚の付け根に。
 おそらく酷く濡れているところに。
 ふーッと風が当たったから。

「ぁぁあのっ!?」

 今の、まさか……
 殿下の、息……?

「どうした?」
「ひゃンッ」

 反射的に背中が反ってしまう。
 殿下が話したら、小さな風が吹いたから。
 やはり風の正体は、殿下の吐く息らしくて。

 目が見えない分、身体が敏感になっていて、変な感じがする。
 なんだか、怖いくらい。

「見えないと……何が起きるか……不安です……」
「……そうか……俺の声が聞こえれば、安心できる?」
「んッァ……は、い……」

 息がかかるとドキドキするし身体がビクッと跳ねてしまうけど。
 殿下の声を聞いていれば、そばにいる事が分かってきっと安心できるはず。

「何が起きるか分からなくて不安なら俺が全部、伝えるから安心して。まず、脚をもっと開くよ」
「っ!?」

 殿下、脚っ、脚は開かないでください!
 今、なにも身につけていないのですからっ!!

「あのっ、恥ずかしい所が、丸見え、ではっ!?」
「恥ずかしい所? ここの事かな、そうだね、よく見えるよ。少し緊張しているようにヒクヒク動いているのが、よくわかる」
「いゃあっ!?」

 脚の付け根を隠そうと、慌てて股間をグッと押さえて大事なことに気づく。
 殿下の頭を撫でるようにして触れていたことに。

「ム、ぐ……!?」
「ひゃぅんンッ!?」

 意図せず殿下の顔を自分の股間に押しつけてしまった。
 私の敏感なところに殿下の鼻が当たったかも、変な声が出てしまって、恥ずかしすぎる。

「ずいぶん積極的だな」

 頭を押さえる手の力をゆるめたら、心なしか嬉しそうに呟く殿下の声が聞こえた。

「ふ、ぁ……ッ」

 次の瞬間ジュッと音を立てて大事なところを吸われ、ビクッと大きく背中を反らしてしまう。

「いま吸ったところを自分でよく見たことはあるか? まるで蕾みたいだ、可愛いよ」
「ゃ、みないで、くださ、ぁあッ!?」

 殿下、舐めッ……!?

「ぁ、ンッ! ダメ、ン……汚い……」
「汚くない。甘くて美味しい。いい匂いもする」
「うそ、ン、ぇ、なに、ャだ、ァア、ンッ」

 生温かくて、なんだかヌルっとした感触で。
 脚の付け根を、レロ……と舐められて。
 そのまま何度も何度も舐めてくるから、身体の奥のゾクゾクが止まらない。

「ひぅぅ……、んンッ!?」

 また、吸っ、た……!?
 ぇ、ぅそッ!?

 今度は脚の付け根にある穴から身体のナカに、何かが入ってきた。

 もしかして、殿下の、指……!?

 敏感な蕾を殿下に舐められながら、くちゅくちゅ音を立ててナカを掻き混ぜられる。
 指らしきモノが身体のナカで蠢くたびに、なぜか全身が、ビクビク、震えて。

「ぁ、そ、こ、擦っ、ちゃ、ヤッ!」
「ここがいいのか?」

 浅いところを擦られて、身体がビクリと大きく跳ねた。
 くちゅ、ちゅぶ、と水音が聞こえてくる。
 なんだかひどく官能的な音。
 目が見えない分、耳からの刺激が脳を溶かしていく。

「っ、ァ、な、んか、ィヤ、も、ぃゃあッ」

 殿下の指も舌も、私を翻弄するのをやめてくれなくて。

「ぁあッんッ、んンッ、ぁああッ……!」

 ググッと全身に力が入ったかと思ったら、身体がビクンビクンと震え始めた。
 脚の付け根から、ジュワッと何かが溢れたような気がする。
 まるで痙攣したかのように、身体が揺れてしまう。
 その波が過ぎると、途端に身体から力が抜けた。

 も、ダメ……ぁ、でも……

 まだ子種を貰っていないと気付いたけれど。
 薄れていく意識の中では、もうどうする事もできなかった。





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