上 下
5 / 7

元気

しおりを挟む


 女性の私には無い部位だけれど、人体図鑑で見たことはある。

 でも……

 図鑑で見たのに比べると、身長に対しての割合が殿下の陰茎はだいぶ大きいような?

 それに、人体図鑑に載っていたソコはダランとした感じに下を向いていたけれど。
 殿下のは……なんだか重力に逆らおうとしているわ。

 この重力に逆らおうとしている杭状の部分が、赤黒くて特に痛そう。

 患部を撫でるため殿下の股間についた杭へ触れたら、ビクッとそこが動いた。
 撫でるたびに杭の角度が変わるから、なんだか落ち着かない。

「殿下……ココを手で握ってもよろしいでしょうか?」
「ぇ、にぎ、握るのか!?」
「ぇぇ、その方が効率が良さそうです。握られるのがお嫌でしたら、撫でるだけにしますが」
「エービス……握ってほしい……」

 左手は殿下の内腿を撫でながら、右手で殿下の陰茎をそっと握り、撫でる。

 でも握っているから、右手は撫でるというよりも擦っているような感じかもしれない。

 殿下が痛みを感じないといいけれど。

 ハッ……ハッ……、と徐々に殿下の呼吸が浅く苦し気になってきているのが気になる。

 それに……

「殿下、どうしましょう……? 撫でれば撫でるほど、患部が大きく腫れて硬くなっていくのですが……」

 ご自分の手の甲を口に近付け、浅く呼吸しながら眉根を寄せた殿下は熱っぽい潤んだ目をこちらへ向けた。

「大丈、ぶ……大きいのは元気だということだから、続けて……」
「分かりました。ではやめて欲しかったら、すぐにおっしゃってくださいね」
「ぁぁ……」

 本当に、大丈夫かしら……。

 手は止めずに殿下の陰茎を撫で続ける。
 だけど……

「先端から私の手を濡らすくらい透明な何かが出てきてますけど。ほら聞こえますか、この音」

 私が手を動かすと、グジュッグジュッグジュッと濁った水音がする。
 殿下が僅かに体を捩った。

「くッ……ぁ……ッ!」
「ほ、本当に大丈夫でしょうか?」
「続けて……くれ」

 握っている杭は、とても熱くて。
 その熱が、私にも伝わってきたのかもしれない。

 身体の芯がカーッと熱くなる。
 でも熱いのにどうして、こんなにゾクゾクするの……?

 なんか私、変。絶対におかしい。

 ぇ、ぅそ……?

 じゅわり、と何かが股の間から漏れそうな感覚。

 何かが、出そう。
 いいえもしかしたらもう、出てるかも。

 私……下着が濡れているような気がする!?
 まさか、少しだけ漏らしちゃった、とか!?

 どうしようどうしよう、こんな事、殿下に絶対に知られたくない。

 そろそろ傷も消える頃だろうし。
 治療を終えたら、すぐにお暇しないと。


「ぁぁ、エービス……もぅ……これ以上は、だめ、だ……イ、くッ…………ぇ?」

 ダメだと言われたので、パッと手を放した。
 まるでバネが入っているかのように、陰茎が勢いよく殿下のお腹へペチン、と当たる。
 見たところひっかき傷は、もう無い。

「き、傷も治ったことですしこれ以上ならないくらい元気に大きくなられたようなのでもう大丈夫ですね。わ、私、祈りの時間になりましたので失礼致します」

 殿下が言葉を発する前に立ち上がり、カーテシーをしてすぐに退室した。



 【完?】



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 

 【あとがき】

 読んでくださりありがとうございました♪♪
 このままここで完結でもオチとしてはアリかなと思うのですが、殿下の気持ちのように「ぇ、ここで終わり……?」な終わり方ですかね??
 特にご要望が無ければ完結とさせていただきま~す♪





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】純情聖女と護衛騎士〜聖なるおっぱいで太くて硬いものを挟むお仕事です〜

河津ミネ
恋愛
フウリ(23)は『眠り姫』と呼ばれる、もうすぐ引退の決まっている聖女だ。 身体に現れた聖紋から聖水晶に癒しの力を与え続けて13年、そろそろ聖女としての力も衰えてきたので引退後は悠々自適の生活をする予定だ。 フウリ付きの聖騎士キース(18)とはもう8年の付き合いでお別れするのが少しさみしいな……と思いつつ日課のお昼寝をしていると、なんだか胸のあたりに違和感が。 目を開けるとキースがフウリの白く豊満なおっぱいを見つめながらあやしい動きをしていて――!?

【R18】偽りの夜 聖女は最愛の人の目の前で、同じ顔をした別の男に抱かれる

夕月
恋愛
今夜、聖女ブランシュは、神の子ジスランに抱かれる。 聖なる交わりには立会人が必要とされ、二人の行為を見守るのはジスランの双子の兄、アルマン。この国の第一王子でもある彼は、ブランシュの婚約者だった人だ。 かつて将来を誓い合った最愛の人の目の前で、ブランシュは同じ顔をした別の男に抱かれる――。 ムーンライトノベルズで開催されていた個人企画、NTR企画への参加作品です。 寝取り、寝取られ要素を含みますので、ご注意ください。

【R18】聖女のお役目【完結済】

ワシ蔵
恋愛
平凡なOLの加賀美紗香は、ある日入浴中に、突然異世界へ転移してしまう。 その国には、聖女が騎士たちに祝福を与えるという伝説があった。 紗香は、その聖女として召喚されたのだと言う。 祭壇に捧げられた聖女は、今日も騎士達に祝福を与える。 ※性描写有りは★マークです。 ※肉体的に複数と触れ合うため「逆ハーレム」タグをつけていますが、精神的にはほとんど1対1です。

【R18】××××で魔力供給をする世界に聖女として転移して、イケメン魔法使いに甘やかされ抱かれる話

もなか
恋愛
目を覚ますと、金髪碧眼のイケメン──アースに抱かれていた。 詳しく話を聞くに、どうやら、私は魔法がある異世界に聖女として転移をしてきたようだ。 え? この世界、魔法を使うためには、魔力供給をしなきゃいけないんですか? え? 魔力供給って、××××しなきゃいけないんですか? え? 私、アースさん専用の聖女なんですか? 魔力供給(性行為)をしなきゃいけない聖女が、イケメン魔法使いに甘やかされ、快楽の日々に溺れる物語──。 ※n番煎じの魔力供給もの。18禁シーンばかりの変態度高めな物語です。 ※ムーンライトノベルズにも載せております。ムーンライトノベルズさんの方は、題名が少し変わっております。 ※ヒーローが変態です。ヒロインはちょろいです。 R18作品です。18歳未満の方(高校生も含む)の閲覧は、御遠慮ください。

騎士様に甘いお仕置きをされました~聖女の姉君は媚薬の調合がお得意~

二階堂まや
恋愛
聖女エルネの姉であるイエヴァは、悩める婦人達のために媚薬の調合と受け渡しを行っていた。それは、妹に対して劣等感を抱いてきた彼女の心の支えとなっていた。 しかしある日、生真面目で仕事人間な夫のアルヴィスにそのことを知られてしまう。 離婚を覚悟したイエヴァだが、アルヴィスは媚薬を使った''仕置き''が必要だと言い出して……? +ムーンライトノベルズにも掲載しております。 +2/16小話追加しました。

【R18】少年のフリした聖女は触手にアンアン喘がされ、ついでに後ろで想い人もアンアンしています

アマンダ
恋愛
女神さまからのご命令により、男のフリして聖女として召喚されたミコトは、世界を救う旅の途中、ダンジョン内のエロモンスターの餌食となる。 想い人の獣人騎士と共に。 彼の運命の番いに選ばれなかった聖女は必死で快楽を堪えようと耐えるが、その姿を見た獣人騎士が……? 連載中の『世界のピンチが救われるまで本能に従ってはいけません!!〜少年聖女と獣人騎士の攻防戦〜』のR18ver.となっています!本編を見なくてもわかるようになっています。前後編です!! ご好評につき続編『触手に犯される少年聖女を見て興奮した俺はヒトとして獣人として最低です』もUPしましたのでよかったらお読みください!!

黒豹の騎士団長様に美味しく食べられました

Adria
恋愛
子供の時に傷を負った獣人であるリグニスを助けてから、彼は事あるごとにクリスティアーナに会いにきた。だが、人の姿の時は会ってくれない。 そのことに不満を感じ、ついにクリスティアーナは別れを切り出した。すると、豹のままの彼に押し倒されて―― イラスト:日室千種様(@ChiguHimu)

【R18】触手に犯された少年聖女を見て興奮した俺はヒトとして獣人として最低です

アマンダ
恋愛
獣人騎士のアルは、護衛対象である少年と共に、ダンジョンでエロモンスターに捕まってしまう。ヌルヌルの触手が与える快楽から逃れようと顔を上げると、顔を赤らめ恥じらう少年の痴態が――――。 連載中の『世界のピンチが救われるまで本能に従ってはいけません!!〜少年聖女と獣人騎士の攻防戦〜』のR18ver.となります。おなじく『男のフリした聖女は触手にアンアン喘がされ、ついでに想い人の獣人騎士も後ろでアンアンしています。』の続編・ヒーロー視点となっています。 本編は読まなくてもわかるようになってますがヒロイン視点を先に読んでから、お読みいただくのが作者のおすすめです! ヒーロー本人はBLだと思ってますが、残念、BLではありません。

処理中です...