上 下
11 / 17

11

しおりを挟む


 これからは本番って、それも漫画のセリフ?

「あの、ね、奏哉くん。本番の告白は、好きな人に、しないと、ね?」
「俺もそう思います。好きです、義姉さん」
「すっ!?」

 ま、まだ漫画の再現中!?
 綺麗な瞳にまっすぐ見つめられてそんなこと言われたら、演技でもドキドキしちゃうからやめて欲しい。

「ずっと、ずっと好きでした。昼間、義姉さん彼氏いないって言ってましたよね、俺と……結婚してください」

「けっ……!? も、ぅ、急にそんな事を言って、私の反応を楽しもうと悪戯しちゃダメよ、奏哉くん」

「急じゃありません。俺が18歳になった時、義姉さんはすでに結婚してたから言えなかっただけです。義姉さんは俺の事、嫌いですか?」

 奏哉くん、どこまでが漫画のセリフ? 
 バツイチの私と結婚なんて冗談だって分かってるけど。
 この場合、なんて返すのが正解なの!?

「奏哉くんの事、嫌いじゃない、けど……」
「よかった」

 レロ……、と首を舐められた。
 それだけで、身体の奥がゾクリと震えてしまったのに。
 
 私の両手を拘束しているのとは違う方の奏哉くんの手が、再びショーツの中に潜り込み。
 脚の付け根にある敏感な突起で、小さな円をクルクル描くみたいに指が動き始めた。

「ひゃぅ、まっ、て……」
「待てません。見ているだけで後悔するなんて、もう嫌なんです」

 触れるか触れないかの強さで突起を撫でられているかと思ったら。
 クパァ、と指で開かれ現れた芯を、クニクニ押し潰されたり、して。

 次々に与えられる快感を逃そうと、腰が勝手に揺れてしまう。
 自分の身体なのに、自分の身体じゃないみたい。

「ふァ……ン……ぃ、ゃ……ッ」
「嫌ですか義姉さん、こんなに濡れてても?」

 奏哉くんの指が動くと、クチュッ、クチュッ、と卑猥な音が聞こえてくる。

 ――うそ、これ……、私の音……?

「ャ……」
「服まで濡れそうだから脱いだ方がいいですね」
「ぇ、ダメ……っ」

 脱がされないようにズボンへ手を伸ばしたけど、奏哉くんの動きの方が早い。
 ダボっとしたデザインのデニムパンツを穿いていたのであっという間に脱がされてしまった。
 しかも下着まで、一緒に。

 奏哉くんの前で、下半身丸出し。
 恥ずかし過ぎていたたまれない。
 せめて顔を見られないようにと、横を向いて目をギュッと瞑る。

 でも、そんな事している場合じゃなかった。
 それに気がついたのは、脚をガバッと大きく広げられた時。

 脚の付け根に熱くて硬い何かがピタリと当たり、思わずヒュッと息を呑む。

 ――コレって、もしかして……!?

「……義姉さん、俺を受け入れて」
「ダ、……」

 止める間もなく、奏哉くんの、がズブッと身体に挿し込まれた。

 『どうして、こんなことに――!?』って心の中で絶叫していた漫画のヒロインの気持ちが、今ならよく分かる。





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

一夜の過ちで懐妊したら、溺愛が始まりました。

青花美来
恋愛
あの日、バーで出会ったのは勤務先の会社の副社長だった。 その肩書きに恐れをなして逃げた朝。 もう関わらない。そう決めたのに。 それから一ヶ月後。 「鮎原さん、ですよね?」 「……鮎原さん。お腹の赤ちゃん、産んでくれませんか」 「僕と、結婚してくれませんか」 あの一夜から、溺愛が始まりました。

甘々に

緋燭
恋愛
初めてなので優しく、時に意地悪されながらゆっくり愛されます。 ハードでアブノーマルだと思います、。 子宮貫通等、リアルでは有り得ない部分も含まれているので、閲覧される場合は自己責任でお願いします。 苦手な方はブラウザバックを。 初投稿です。 小説自体初めて書きましたので、見づらい部分があるかと思いますが、温かい目で見てくださると嬉しいです。 また書きたい話があれば書こうと思いますが、とりあえずはこの作品を一旦完結にしようと思います。 ご覧頂きありがとうございます。

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

勘違いで別れを告げた日から豹変した婚約者が毎晩迫ってきて困っています

Adria
恋愛
詩音は怪我をして実家の病院に診察に行った時に、婚約者のある噂を耳にした。その噂を聞いて、今まで彼が自分に触れなかった理由に気づく。 意を決して彼を解放してあげるつもりで別れを告げると、その日から穏やかだった彼はいなくなり、執着を剥き出しにしたSな彼になってしまった。 戸惑う反面、毎日激愛を注がれ次第に溺れていく―― イラスト:らぎ様

【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。

airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。 どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。 2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。 ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。 あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて… あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?

夜這いを仕掛けてみたら

よしゆき
恋愛
付き合って二年以上経つのにキスしかしてくれない紳士な彼氏に夜這いを仕掛けてみたら物凄く性欲をぶつけられた話。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

処理中です...