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おにぎりのプロポーズ
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明るい日差しを感じて目を開けると、寝ている私のすぐ隣で上半身だけ起こしてベッドに座っている創一郎さんが、優しい眼差しを向けて私の頭を撫でていた。
脚には布団が掛かっているけれど、上半身に何も身につけていないから朝の光の中で彼の腕の筋肉の逞しさがはっきりと感じられて、目のやり場に困る。
なんとなく照れくさくて視線を下げると、今度は創一郎さんの綺麗なお尻のラインが目の前の視界に入ってきた。
うひゃ、創一郎さん、裸!?
それと同時に自分自身も、何も着ていない事に気が付く。
創一郎さんの裸も自分の裸もなんだか恥ずかしくて。
ベッドに横になったまま自分に掛かっている薄手の掛け布団を胸のところでぎゅっと掴む。
創一郎さんと一緒に掛けている布団だったから、彼の脚の上の布団もズズッと少しずれた。
「花、海がキレイだよ。起きてすぐ海が見られる機会なんてなかなか無いから、一緒に見よう」
そうか、もう今日帰るんだ……。
起き上がって、布団を胸のところで掴んだままベッドの上で創一郎さんの隣に座る。
窓の外には、ダイヤモンドとアクアマリンを散りばめた宝石箱のようにキラキラと光り輝く海が広がっていた。
本当に、キレイ……
海に目を奪われていると、うしろからギュッと創一郎さんに抱きしめられた。
一瞬だけ朝から元気な創一郎さんの亀さんに腰を押されてドキッとしたけれど、スッと私の身体から遠ざかる。
「花……身体、痛い所ない?」
そう聞かれて昨日のことを思い出してしまい、なんだか顔が熱い。
「大丈夫ですよ」
「よかった……」
ぽすッと創一郎さんが後ろから私の肩に顔をうずめた。
あ……昨日、私の身体の負担を考えて、我慢してたのかな。
昨日の夜、創一郎さんが私のナカに入ったのは一度だけ。
でも、その後すぐに亀さんの頭がムクッと起き上がって元気になったのを私は見てしまった。
だからもう一度するのかな、と思ったけれど、創一郎さんはしなかった。
きっと昨日も今も、射精したいのに私の身体が痛くないか心配で、我慢してるんじゃないかな。
昨日はそのまま創一郎さんの腕枕で眠ってしまって、気付いたら朝。
あ、違う。一度目が覚めたっけ。
ザーッてシャワーの音が聞こえたから。
隣に創一郎さんの姿がなくて、シャワー浴びているんだなぁと思って、私も一緒に浴びにいこうかなぁと思ったけれど身体がぐったりして動かなくて、諦めて寝てしまった。
隣のバスルームから、『花ッ……花ァ……』と呼ばれたような気がしたけど、もう眠くて眠くて。
ああ、でももし創一郎さんが体調不良で私を呼んでいたなら大変な事になってしまったかもしれない。
よし、次からは何があっても、様子を見にいこう。
「日本に帰ったら、花の作ったおにぎりが食べたい」
私の肩に顔をうずめながら、甘えるような声で創一郎さんが言った。
「いいですよ。海外旅行に行くと、お米が恋しくなって食べたくなるんですかね」
創一郎さん、本当におにぎりが好きなんだな、と思ってふふ、と笑ってしまう。
「そうだな、食べたくなる……花、これから先もずっと、俺のためにこれからもずっと、おにぎりを作ってくれる?」
顔を伏せていた創一郎さんが、少し身体をずらしながら私の顔を覗き込んでくる。
「『これからもずっと』ってプロポーズに出てきそうなセリフですね。創一郎さん、そんな言葉使ったらプロポーズされてるのかと勘違いされますよ」
ふふ、と私は笑ったけれど、創一郎さんの真剣な眼差しにドキリとして時間が止まったかのように笑うことができなくなった。
創一郎さんの指が、私の唇に触れる。
フッと創一郎さんが笑った。
ゆっくりと唇が近付いてくる。
「本気にしてくれないと困る」
「プロポーズだよ、花」
「結婚しよう」
ちゅ、と唇に軽く触れるキスをされた。
脚には布団が掛かっているけれど、上半身に何も身につけていないから朝の光の中で彼の腕の筋肉の逞しさがはっきりと感じられて、目のやり場に困る。
なんとなく照れくさくて視線を下げると、今度は創一郎さんの綺麗なお尻のラインが目の前の視界に入ってきた。
うひゃ、創一郎さん、裸!?
それと同時に自分自身も、何も着ていない事に気が付く。
創一郎さんの裸も自分の裸もなんだか恥ずかしくて。
ベッドに横になったまま自分に掛かっている薄手の掛け布団を胸のところでぎゅっと掴む。
創一郎さんと一緒に掛けている布団だったから、彼の脚の上の布団もズズッと少しずれた。
「花、海がキレイだよ。起きてすぐ海が見られる機会なんてなかなか無いから、一緒に見よう」
そうか、もう今日帰るんだ……。
起き上がって、布団を胸のところで掴んだままベッドの上で創一郎さんの隣に座る。
窓の外には、ダイヤモンドとアクアマリンを散りばめた宝石箱のようにキラキラと光り輝く海が広がっていた。
本当に、キレイ……
海に目を奪われていると、うしろからギュッと創一郎さんに抱きしめられた。
一瞬だけ朝から元気な創一郎さんの亀さんに腰を押されてドキッとしたけれど、スッと私の身体から遠ざかる。
「花……身体、痛い所ない?」
そう聞かれて昨日のことを思い出してしまい、なんだか顔が熱い。
「大丈夫ですよ」
「よかった……」
ぽすッと創一郎さんが後ろから私の肩に顔をうずめた。
あ……昨日、私の身体の負担を考えて、我慢してたのかな。
昨日の夜、創一郎さんが私のナカに入ったのは一度だけ。
でも、その後すぐに亀さんの頭がムクッと起き上がって元気になったのを私は見てしまった。
だからもう一度するのかな、と思ったけれど、創一郎さんはしなかった。
きっと昨日も今も、射精したいのに私の身体が痛くないか心配で、我慢してるんじゃないかな。
昨日はそのまま創一郎さんの腕枕で眠ってしまって、気付いたら朝。
あ、違う。一度目が覚めたっけ。
ザーッてシャワーの音が聞こえたから。
隣に創一郎さんの姿がなくて、シャワー浴びているんだなぁと思って、私も一緒に浴びにいこうかなぁと思ったけれど身体がぐったりして動かなくて、諦めて寝てしまった。
隣のバスルームから、『花ッ……花ァ……』と呼ばれたような気がしたけど、もう眠くて眠くて。
ああ、でももし創一郎さんが体調不良で私を呼んでいたなら大変な事になってしまったかもしれない。
よし、次からは何があっても、様子を見にいこう。
「日本に帰ったら、花の作ったおにぎりが食べたい」
私の肩に顔をうずめながら、甘えるような声で創一郎さんが言った。
「いいですよ。海外旅行に行くと、お米が恋しくなって食べたくなるんですかね」
創一郎さん、本当におにぎりが好きなんだな、と思ってふふ、と笑ってしまう。
「そうだな、食べたくなる……花、これから先もずっと、俺のためにこれからもずっと、おにぎりを作ってくれる?」
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「『これからもずっと』ってプロポーズに出てきそうなセリフですね。創一郎さん、そんな言葉使ったらプロポーズされてるのかと勘違いされますよ」
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創一郎さんの指が、私の唇に触れる。
フッと創一郎さんが笑った。
ゆっくりと唇が近付いてくる。
「本気にしてくれないと困る」
「プロポーズだよ、花」
「結婚しよう」
ちゅ、と唇に軽く触れるキスをされた。
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