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下も愛でられるなんて

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 呼吸が荒くなり、酸素を上手く吸えなくて苦しい。

 舐められているだけで、激しい運動をしているわけでもないのに。

 白い布がはだけて晒された私の上半身を余すところなく舐め尽くした魔王の舌が、ようやく離れていった。

 ベッドにくったりと横になったまま、少しずつ呼吸を整えていく。
 なんとか腕を動かして胸の上まで移動した。
 本当は気怠くて腕を動かすことすらままならなかったけれど、恥ずかしくて隠したかったから。

 魔王はベッドに横たわる私の背中と膝裏に腕を差し込むと、横抱きをするように少し持ち上げ再び自分の膝の上に座らせた。

 そして私の下半身に絡まる白い布の上から、脚の付け根あたりを指でツンとつつく。


「自分でココを弄ったことは?」


 ……?
 どうしてそんな事、聞くの……?

 質問の意図が分からなくて、答えに窮してしまう。


「我慢できなくて、自分でするだろう?」


 少し揶揄うような彼の声。

 我慢できない?
 何を?


「何日おきに触っているんだ、愛理?」

 触る……?
 触ると言ったら、お風呂の時しかないけど。

 あ、
 もしかしたらこの世界では、毎日お風呂に入る習慣がないのかもしれない。
 どのくらいの頻度で洗っているかという事?

 この世界の人は、汚れを我慢できなくなるまで放っておいてから洗うのかしら。
 魔王は自分が今から性交渉する相手が、性器を清潔にしているのか知りたいの?


「毎日……」
「え、毎日?」

 私が答えると、魔王は驚いたように少し目を見開いた。

 この世界で毎日洗う人は、やっぱり珍しいのかもしれない。

「洗って、います」

 魔王がキョトンとしたような表情をした。

 私、何かおかしな事を言った?

「え……と、してなさそう、だな」
「いいえ、ちゃんと洗って清潔にしてます」

「違う、自慰をしたことがあるかと聞いたんだ」
「ジイ……?」
「知らないのか」

 魔王が呆れたように、ハァ、と小さくため息をつく。
 でも態度とは裏腹に、ため息をついた後の口元は少し綻んでいて。

 なんだか、嬉しそう……?

 魔王の手が、白い布の中へと潜り込んでいく。
 気付かなかったけれど、こちらの世界に来た私は下着を着けていなかったらしい。
 脚の付け根をヌルヌルと直接指で撫でられた。

「ァハッ、ンッ」
「こんな風に弄ったことはあるかということだ」

 ヌルヌルと魔王の指が脚の付け根で滑ると、くちゅ、くちゅ……とどこからか水音が聞こえてきた。

「ァ、ァ、ャアッ」

 触られているところの奥の方が、甘く痺れてなんだか切ない。
 ヌルヌル滑っているのとは別の指が、突起を軽く押し潰してクニクニと揺さぶってきた。

「んッ、ゃ……ぃゃ……ぃやぁッ」
「変になるから嫌なのか、俺にされて嫌なのか、どっちだ愛理」
「へん、な……から……」

 ただただ、恥ずかしいだけ。

「そうか、ならいい」

 よくない、です。恥ずかしすぎるから……。

 下を翻弄する手と反対の腕が、背中からまわされ胸へと伸ばされた。
 胸に届いた大きな手は私の乳房の形を変えるのをしばらく楽しんだあと、指で乳首を優しく捏ね始める。

 乳首に与えられる甘い刺激に悶えていたら、下でヌルヌル滑っていた指が、ちゅぷ、と私のナカに挿し込まれた。
 外で突起を揺さぶる指も動かしたまま。
 ナカに入った指が曲げられ、入口の浅いところを擦る。

「ゃ、それ、ィヤッ、へ、ん、なッ、ゅ」

「ダメだ、我慢しろ。よく解しておかないと後がつらいぞ」

 今も、快感が、強すぎて、つらい。
 私を触る魔王の指づかいは、優しすぎるくらいなのに。


 も、何か、が、我慢、でき……


 魔王は乳首も、下の突起も、穴のナカも、優しく擦る指を止めてくれない。
 そして魔王は胸と下を虐める指を動かしたまま、私の首を甘噛みするとそのままペロリと舐めた。

「ャ、ぁ、んン――ッ!」

 目の前がチカチカして、身体が勝手にビクビク動く。

 ――いったい、何が起きたの……!?




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