【R18】婚約破棄後に異世界召喚されたけど誰かの童貞奪わなきゃ帰れないの！？～誰にでもできる簡単なお仕事と言いますが処女の私にもできますか～

胸の頂を吸われて

　ちゅぷ、ちゅぷ、と音を立てて魔王が胸の先端付近を舐る。

「ゃ……ぃゃ……」

　掴まれている両手を振り解こうと必死にもがいた。
　だけど両手首を掴まれているうえに魔王が私の身体に跨り覆い被さっているものだから、ほとんど動くことができない。

　大きく口を開けた魔王に、はむッと唇で乳房を咥えられ、熱い口内にある舌先でレロレロと乳首を転がされて……

　突然、乳首をジュッと吸われた。

「ァアッ！」

　イヤ……
　こんな自分、嫌い……

　初めて会った人に乳首を吸われて、気持ちいいと思ってしまうなんて。

　快感を拾ってしまう淫らな自分が……嫌。

　はしたない自分が情けなくて、涙が止まらない。
　泣いている事を自覚したくなくて、滲んだ視界を消すためにギュッと目を閉じる。

　ひッ……ぅ……ァんッ……ヒぅ……ッ……

　しゃくりあげながら魔王にされるがままに喘いでいたけれど、すぐに喘ぐ回数は無くなり、気がついたら、よしよしと宥めるように頭を撫でられていた。
　目を開けると、私の顔を心配そうに見下ろす魔王と目が合う。

「相手が俺では、やはり嫌か？」

「わからない、です……。こんな事、したこと、無いから。あなたとは、会ったばかりだし」

　でも、恐らく……
　魔王が嫌、というよりも、恥ずかしい自分が、嫌なのだと思う。
　正直、魔王の事は初めて会ったとは思えないくらい惹かれている。

「会ったばかりじゃない。俺は愛理の事が、ずっと前から好きだ」


　……え…………？


「私の事が、好き……？」

　魔王が頷く。

　私たち、どこかで会ったことがあるの……？

　記憶をたどってみたけれど、思い出すことができない。

「愛理が俺の事を好きじゃなくてもいい。でも今だけは、恋人として愛することを許してほしい」

　魔王の顔がゆっくりと近付いてきたかと思うと、私の首元にうずめられた。
　そしてそのまま、レロ……と首から耳裏まで這う魔王の舌の感触。

「……ぃゃ……」

　下腹部がジンジン疼いて、無意識に膝を擦り合わせてしまう。

　私の耳の所で、魔王の、動きが止まった。

　私が嫌と言ったから、舐めるのを止めてくれた、の……？

　これ以上変な声を出すところを見られるのは恥ずかしいし、恥ずかしい事は嫌だときちんと伝えた方がいいのかもしれない。

「舐められると、変になるから、嫌なの……」

　ガバッと魔王が顔を上げる。
　思わず目を見開いて彼を見つめてしまう。

「嫌なのは、変に、なるから……？」

　疑問形で呟かれたから、コクンと頷いた。

「そう、か……」

　なぜか安心したように笑みを浮かべる魔王。

　どうしてこんな表情をするのかは分からないけれど、納得しているようだから舐めるのは止めてくれるのかな。



「そう、か……」

　もう一度小さく呟いた魔王は、私の身体に再び舌を這わせ始めた。

　耳に、首に、鎖骨に、胸……
　上半身で舐め残したところが無いくらい、執拗に。

　魔王は言葉を発していないから、静かな部屋で私の淫らな嬌声ばかりが響き渡り、恥ずかしくてたまらない。

　身体を捩りながらイヤと私が何度も訴えても、決して止めてくれなかった。