【R18】婚約破棄後に異世界召喚されたけど誰かの童貞奪わなきゃ帰れないの！？～誰にでもできる簡単なお仕事と言いますが処女の私にもできますか～

胸を愛でられ

「ンぅ、む、ンん……」

　口内を舌で掻き混ぜられて、背中を撫で回されるの、なんか、気持ち、いい……

　最初は、やめて欲しかったのに……
　今、は……
　やめ、ないで、ほし……ぃ……


　ちゅ、と音を立て、唇が離れていった。
　背中を撫でていた手も、ピタリと止まる。


　あ……。


　………………
　………………
　……え、何？　あ……、って。
　彼の手が、唇が、自分を求めてくれなくて寂しいと思ったの、私！？


　動揺していたら、スゥッと胸元に僅かな風を感じた。

　ん？

　自分の身体を見下ろす。

　胸、が！！？？

　いつの間にか、首のうしろで結ばれていた布が解かれていたみたいで。
　私の胸を守っていた布がハラリと臍のところまで落ちていた。


「ぃやぁぁぁあああ！？！？」


　大慌てで胸に手を当てベッドでうつ伏せになり突っ伏す。

　――見られた！　絶対見られたッ！！

　恥ずかしすぎて、顔を上げることができない。

「愛理」

　魔王に名前を呼ばれたけれど、返事はしなかった。

「愛理」
　………………
　………………
　………………
「愛理」
　………………
　………………
　………………
「ひゃぅッ！？」

　つーッと背骨をなぞられて、背中を反らせた拍子に顔も上がってしまった。

　その勢いでそのままクルリと身体を仰向けにされてしまう。
　しかも両手首を掴まれ頭の横でベッドに縫いとめられて。

　胸に、痛いくらい魔王の視線を感じる。


「ゃ、見な、いで……」


　私の声に反応した魔王と目が合ってしまったので、ふぃッと横を向いて視線から逃げる。
　

「わかった、見ないよ」

　手首は相変わらず掴まれたままだけど、私を宥めるような穏やかで優しい声。
　
　見ない、という言葉に少し安心した。
　ほッ、と息を吐く。

　ゆっくりと顔の向きを魔王の方へと戻すと、少年のような悪戯っぽい笑みを浮かべている。


　――あ、可愛くて、この表情、好き……。


「見ないで、舐めるだけ」


　目を大きく見開いた私に向かって、魔王はニヤリと笑って舌を出した。
　そしてそのまま、私の乳房に顔を近付けていく――