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ゆっくりでいい
しおりを挟むクラウド様とレイン様が、シュトルム王太子殿下とネージュ様の宿泊を伴う公務へ同行する前夜。
真っ裸でベッドの中央に座る僕の後孔には、大きな張形が挿れられていた。
大きいと言っても、勃起した時のレイン様のモノよりは若干小さいけれど。
でも、きつい……っ。
後孔に与えられる圧迫感が、凄くて。
はッはッ、と呼吸が荒く短くなってしまう。
「クラウド、デュオがつらそうだ。もう抜いてやったらどうだ?」
ベッドの上で僕をうしろから抱きしめるようにして座っているレイン様の、心配そうな声。
広げた僕の脚の間に陣取るクラウド様が、小さくため息をついた。
「レインとデュオンのためにしているんだよ。こうやって身体を慣らしていかないと、いつまで経ってもふたりは繋がれないだろう?」
「俺のを挿れるのはいつでもいいんだ。だからデュオを慣らしていくのもゆっくりでいい」
「ぼ、ぼくなら、も、ぅだいじょぶれす。レインしゃま、のをぃ、いれてくださぃ……」
ふたりから愛撫は毎晩されているけれど。
初めてクラウド様の屹立を受け入れて以来、ふたりとも僕の後孔へ陰茎は挿入していない。
クラウド様は、次はレインの番だから、とおっしゃっていて。
レイン様は、デュオに痛い思いをさせたくないからまだだ、と言う。
「デュオの大事な場所が俺ので裂けてしまったら大変だからな、ゆっくり時間をかけて慣らしていった方がいい。つらい思いをする必要は無いぞ。なぁ、クラウド、今日はこのくらいにしてもう抜いてやろう」
「んーでも明日から私もレインも泊まりで公務に出てしまうからね。デュオンのここに感覚を憶えておいてもらうためにも、今日はもう少ししておいた方がいいと思うよ。デュオン、もう少しの間がんばろうね」
「は、ぃ……。がんばぃ、ます……」
「ほら、レイン。デュオンがレインのために頑張っているのだから、気持ち良くしてつらさを和らげてあげて。デュオンの頑張りを無駄にしてはダメだよ」
そう言いながらクラウド様は、僕の肉棒の根元を優しく握る。
そして先端の丸い部分に舌を這わせながら陰茎をぱくりと咥えると、手で根元を扱き始めた。
「っ、ンぁ、ぁあ、んムっ、んっ、んッんン」
気持ち良くて思わず嬌声をあげた口は、クィッ、と指で僕の顎の向きを変えたレイン様に塞がれてしまう。
僕の舌に、ねっとりと絡まるレイン様の舌が気持ちいい。
口の端から僕の涎が垂れていく。
脳がとろん、と蕩けそうになっていたらレイン様の指の腹で、スリスリ乳首を擦られた。
僕の乳首でレイン様の指が動くたび、身体をピクピク揺らしてしまう。
込み上げてくる吐精感。
何箇所も同時に与えられる快楽が凄まじく、今にも限界を迎えそう。
でもクラウド様に咥えられているから、いま射精するわけにはいかない。
我慢……しないと……ッ
後孔へ張形を挿れられて、レイン様に深い口付けをされながら乳首を指の腹で擦られ敏感になっているけど。
がま、ん……しな、ぃ、とぉ……
僕の陰茎の根元を扱きながら咥え、先端にヌルヌル舌を這わせているクラウド様。
舐める時どんな風にすると僕がイッてしまうのか、クラウド様には全部バレている。
ぁ、きもちぃ、だめ……それ、だめぇっ
扱く手を止めずにクラウド様は僕の肉棒を吸いながら、先端にある小さな穴を舌先でクニクニ刺激した。
「ムぅんッ、んンッんンん、んぐッ~~っ」
抵抗虚しくあっという間に限界を超えてしまった僕。
くったりとレイン様に寄りかかると、頭を優しく撫でられた。
クラウド様は僕の陰茎を柔らかい布で拭いてくれている。
イッたばかりでぼんやりとした僕の頭に聞こえてくる、クラウド様とレイン様の会話。
「明日から、か。今までシュトルムは不在中の城を任せるためにどちらかを残らせて、俺とクラウドがふたり同時に出かける事は無かったのにな」
「今回は妃殿下が一緒に出掛けるからだと思うよ。シュトルムは妻を一番大切にしているからね、心配なんだろう。私たちふたりを連れていくのは、妃殿下の安全を第一に考えているのではないかな」
「それなら俺だってデュオの事を一番に考えて、そばにいてやりたいぞ」
「ふふ、私だって同じ気持ちだよ。でもたまには可愛い弟の思いも大事にしてあげないとね」
お二人にとってシュトルム殿下は大切な弟。
弟を想うお二人の気持ちは、僕も大事にしたい。
それに僕には今回、ミチェーリ様のお世話をするという重要な役目がある。
寂しい気持ちくらい、耐えないと。
そんな事を考えながら、僕は眠りに落ちていった。
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