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近すぎる
しおりを挟む僕のうしろに座るレイン様のキスを顔だけ横を向いて受け入れている間に、前にいるクラウド様の手で僕のシャツが脱がされていく。
近い、近すぎる。
大好きな怜とそっくりなふたりに挟まれて、ドキドキし過ぎて心臓が破裂しそう。
そんな風に思っていたらレイン様が僕の唇を解放し、クラウド様の方へ手を伸ばした。
「クラウド、薬をよこせ。俺がデュオに塗るから」
「優しく塗ってあげられるかい? レインの手は剣の稽古で硬くなっているから心配だよ」
「デュオが痛がるようなことはしない」
「それならお願いしようかな。ではデュオン、下も脱ごうね。お尻を少し上げて」
クラウド様はレイン様に薬の容器を渡すと、僕のズボンに手をかけた。
「ぇ、ぇ、ぇ、下は、大丈夫です、なんともないと思うから」
「ダメだよ、自分じゃ見えない所をぶつけているかもしれないだろう? さぁ、腰を浮かせて」
クラウド様には、階段から落ちたと伝えてある。
フォッグ様に蹴られたのはお腹と背中だけだから下半身は大丈夫、とはクラウド様に言えない。
「はぃ……。ひぁあっ、下着まで!?」
ズボンと一緒に下着までおろされてしまった。
僕だけ、ベッドの上で一糸纏わぬ姿。
しか、も……
「デュオン、レインとのキスが気持ちよかったのかな? 妬けてしまうね」
クラウド様の目の前に晒された僕の股間は、何かを主張するようにグンッと上を向いていた。
「ごめんなさい……」
キスだけで勃起してしまうなんて。
しかもその状態をクラウド様に見られてしまった。
恥ずかしい……。
「謝らなくていいんだよ。だけどこのままではデュオンがつらいよね。手で楽にしてあげようか? 少し扱いてもいい?」
「だめ、です……そんな事、クラウド様が、しちゃ……」
「わかったよデュオン、今はしないでおこう。して欲しくなったらいつでも言っていいからね」
クラウド様からそんな風に言われて。
恥ずかし過ぎて、コクコクと頷く事しかできない。
「デュオ、薬塗るぞ」
「んッ……ァ……」
レイン様が指で掬い、手のひらで伸ばした薬はトロリとしたジェル状のもの。
粘度が高いせいか痣の上から塗られても痛くない。
むしろ気持ちいい。
薬のついたレイン様の手で身体を撫でられるたびに快感で肩が揺れてしまう。
「可愛い声だな、デュオ」
「デュオン、もう少し脚を開こうか。閉じていると痣があってもよく見えないから」
クラウド様が僕の内腿へ手を添え、左右にそっと開いた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
【読者様へ】
小説の閲覧&しおりやお気に入り登録等してくださりありがとうございます。
こちらとは雰囲気がかなり異なりますが、以下の小説も連載中です。
『【BL-R18】可愛い義弟が嫁に来た!?~平凡モブキャラ汚部屋住まいの俺だけど、家事万能な美形の義弟に甘やかされてその溺愛で溺れそう~』
(↑こちらの小説は現在非公開となっております。詳細は2023年5月10日掲載の近況ボードをご確認くださいませ)
ふたつともひっそりと『BL小説大賞』にエントリーしております。
もし差し支えなければ、弓はあとの小説に読者様の一票を投じていただけると嬉しいです。
引き続き更新をがんばっていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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