3 / 16
3
しおりを挟む「あ……、ごめん! 陽奈、大丈夫か!?」
酷く慌てた様子の声が、上から降ってくる。
「ん、らいじょぶ」
突っ伏したところは柔らかいベッドの上。
少し勢いがついていたけれど、痛いというほどではない。
いや、だけど……大丈夫でも、ないかも?
だってゆう君が、大きな手のひらで私の腰の横側を直に掴んでいるから。
この状況、いったい何??
私のショートパンツとショーツは、相変わらず私の膝のところでクシャッと皺だらけになっている。
「大丈夫か、よかった……。ん?」
腰を掴まれていた感触が片方だけ無くなったと思ったら、手をギュッと握られた。
……いえ、手、ではなく、指で摘まんでいたもの、が正しそう。
「これ、何?」
首だけひねってゆう君を見上げると、私から取りあげた座薬をしげしげと眺めている。
うう……、それが何かは言いたくないけど、ゆう君は嘘をつかれるのが大嫌い。
小学3年生の時、中学生だったゆう君が完成させたジグソーパズルをバラバラにしたのに嘘をついてごまかしたら、負のどす黒いオーラを背にして、しずかーに怒っていた。
心の中では絶対に怒っているはずのゆう君だけど、顔が笑顔だったのがもの凄く怖かったのをよく覚えている。
あれ以来、ゆう君に嘘をついたことは無い。
どんな時でも正直でいることが身についている。
恥ずかしすぎて、ベッドに顔をうずめたまま、ゆう君の質問に答えた。
「痔、の……薬、です」
「お尻に挿れる薬?」
「ん……そう」
少しの間、重ーい沈黙が流れた。
沈黙を最初に破ったのは、ゆう君。
「自分で挿れるのが大変そうな感じ、だったのかな?」
「ん……そう」
「そう……か」
ふたたび腰の横側を両手で掴まれた。
「ふぁ!?」
今回は掴まれただけでなく、そのままググググッと私の腰がベッドの上で約九十度移動していく。
必然的にゆう君が立つ方向へ、私のお尻の穴が向いてしまう。
「それなら俺が、挿れてあげるよ」
「ふぇ!?」
ゆう君のとんでもない発言に驚いて、首をひねってゆう君を見上げた。
あれ?
想定していたところに、ゆう君の顔がない。
膝立ちになったのか、ゆう君の顔の位置は私が考えていたよりもずっと下だった。
ちょうど私のお尻の高さと一緒のところに、ゆう君の顔。
「力抜いて、陽奈」
「んッ」
ゆう君の息にお尻を擽られて、力を抜くどころかキュッとお尻の穴に力が入ってしまった。
14
お気に入りに追加
830
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
【R18】人気AV嬢だった私は乙ゲーのヒロインに転生したので、攻略キャラを全員美味しくいただくことにしました♪
奏音 美都
恋愛
「レイラちゃん、おつかれさまぁ。今日もよかったよ」
「おつかれさまでーす。シャワー浴びますね」
AV女優の私は、仕事を終えてシャワーを浴びてたんだけど、石鹸に滑って転んで頭を打って失神し……なぜか、乙女ゲームの世界に転生してた。
そこで、可愛くて美味しそうなDKたちに出会うんだけど、この乙ゲーって全対象年齢なのよね。
でも、誘惑に抗えるわけないでしょっ!
全員美味しくいただいちゃいまーす。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
社長はお隣の幼馴染を溺愛している
椿蛍
恋愛
【改稿】2023.5.13
【初出】2020.9.17
倉地志茉(くらちしま)は両親を交通事故で亡くし、天涯孤独の身の上だった。
そのせいか、厭世的で静かな田舎暮らしに憧れている。
大企業沖重グループの経理課に務め、平和な日々を送っていたのだが、4月から新しい社長が来ると言う。
その社長というのはお隣のお屋敷に住む仁礼木要人(にれきかなめ)だった。
要人の家は大病院を経営しており、要人の両親は貧乏で身寄りのない志茉のことをよく思っていない。
志茉も気づいており、距離を置かなくてはならないと考え、何度か要人の申し出を断っている。
けれど、要人はそう思っておらず、志茉に冷たくされても離れる気はない。
社長となった要人は親会社の宮ノ入グループ会長から、婚約者の女性、扇田愛弓(おおぎだあゆみ)を紹介され―――
★宮ノ入シリーズ第4弾
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる