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忘却の迷宮2階層
閑話〜勇者の場合:勇者の決意
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「レベルの高さやスキルの力だけに頼っていては邪神には勝てませぬぞ!」
剣聖ヒューズが、俺のするどい突きを簡単にかわしていく。やはり師匠は化け物だ。70を過ぎても尚その力は、この勇者よりも上。ならば!俺は手に勇者の力を込めた。
「勇者アーツですかな。でも甘い!」
俺の手から聖剣が落とされた。全く見えなかった。
「太刀筋に迷いがありますぞ。もっと心を解放なされよ。」
そうなのだ。ことりちゃんとのことがあってなかなか集中ができないのだ。
「女性ですかな。」
「ぐはっ!」
「あれだけのハーレムを築きながら尚女性を求めるとは、いやはや、業が深いお方じゃ。だからこそ、勇者に選ばれたのかも知れぬが。」
剣聖ヒューズは考えて、言葉を紡いだ。
「いいですか。欲を昇華させるのです。無欲の人間は、物事を成し遂げる力が弱い。欲望にまみれた人間はしかし、間違った方向へと進む。自分の心に聞いて見るのです。なぜなら、自分の心は既に答えを持っているはずですからの。」
「師匠!ありがとうございます。」
俺は、頭を下げた。そうだ、男だ女だと俺は器量が狭かった。
翌日、俺は俺のパーティーメンバーにことりちゃんを紹介した。
「みんな、今日から俺たちの仲間になることりちゃんだ。」
するとパーティーメンバーが怒って私たちじゃ満足できませんの、とか、年端もいかない若い子を毒牙にかけるおつもりですか、とか言われた。俺は胸を張ってこう答えた。
「みんな、まず前提が間違っている。ことりちゃんは、女の子ではない。男の娘だ。」
みんなの頭の上に????が浮かぶ。
「まあ、おいおいそれはわかっていくだろうから、今日からよろしくな。」
そして、ことりちゃんが、勇者パーティーに入った。もうメンバーは足りているが、ことりちゃんは、癒し部門を担当してもらうつもりだ。
剣聖ヒューズが、俺のするどい突きを簡単にかわしていく。やはり師匠は化け物だ。70を過ぎても尚その力は、この勇者よりも上。ならば!俺は手に勇者の力を込めた。
「勇者アーツですかな。でも甘い!」
俺の手から聖剣が落とされた。全く見えなかった。
「太刀筋に迷いがありますぞ。もっと心を解放なされよ。」
そうなのだ。ことりちゃんとのことがあってなかなか集中ができないのだ。
「女性ですかな。」
「ぐはっ!」
「あれだけのハーレムを築きながら尚女性を求めるとは、いやはや、業が深いお方じゃ。だからこそ、勇者に選ばれたのかも知れぬが。」
剣聖ヒューズは考えて、言葉を紡いだ。
「いいですか。欲を昇華させるのです。無欲の人間は、物事を成し遂げる力が弱い。欲望にまみれた人間はしかし、間違った方向へと進む。自分の心に聞いて見るのです。なぜなら、自分の心は既に答えを持っているはずですからの。」
「師匠!ありがとうございます。」
俺は、頭を下げた。そうだ、男だ女だと俺は器量が狭かった。
翌日、俺は俺のパーティーメンバーにことりちゃんを紹介した。
「みんな、今日から俺たちの仲間になることりちゃんだ。」
するとパーティーメンバーが怒って私たちじゃ満足できませんの、とか、年端もいかない若い子を毒牙にかけるおつもりですか、とか言われた。俺は胸を張ってこう答えた。
「みんな、まず前提が間違っている。ことりちゃんは、女の子ではない。男の娘だ。」
みんなの頭の上に????が浮かぶ。
「まあ、おいおいそれはわかっていくだろうから、今日からよろしくな。」
そして、ことりちゃんが、勇者パーティーに入った。もうメンバーは足りているが、ことりちゃんは、癒し部門を担当してもらうつもりだ。
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