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勇者ヨ、星になれ!
こうなったらやぶれかぶれだ!
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あんなに嫌っていた勇者という存在。実は自分がそれだったとは、困った。モブですらない自分が実は主人公だったことの絶望感。
ヤバイ。主にボクがヤバイ。勇者なんてやったら死んじゃう。しかし、ボクには、揺るがぬ信条がある。それはボクを構成する哲学だ。
明日やれることは、今日やらない。明日には明日の風が吹く。できるだけ引き延ばす。先送りが大事。そして、命大事に。
マリー様と激突しなかったのもそこだ。今はもしかしたら勝てるかもしれないが、もし彼女がレベルドレインに目覚めたら、どうだ。こっちの危険が危ない。だから、手伝ってもらうことにしたのだ。そして妥協した。勇者という餌をぶら下げて。よし、これでいこう!
ボクは勇者だけど勇者じゃないのだ。
ありがとう女神様、直接対決で勇者パーティーを撃破しようとしていたが、そんな必要はないのだ!
一人一人撃破すればよい。しかしだ。それで勇者を与えてしまったら、マリー様は、帝国に帰ってしまう。とりあえず、途中までは手伝ってもらわないと・・・・・・。
ボクは足りない頭をフル回転させた。しかし、いつもサボることを信条としている自分の体、どうしても動いてくれない。サボりすぎたようだ。よし、この方法なら・・・・・。
「ミラー嬢、神託を得ました!」
「はい?どうなされました。寝ている間に頭でも打ちましたか?」
「いえ、実は・・・・・」
ボクは、真実をぼやかして自分が勇者に選ばれたことを告げた。そして、マリー様と、ミラー嬢が、勇者の仲間として、行動することも。
「まずは、王国についたら、神殿に行きましょう。」
みてろよ、勇者よ!そして、まだ見ぬ魔王よ!このボクのスローライフのために、君たちには、犠牲になってもらおう!
やっと王都についたボクたちは、すぐさまその足で神殿に向かった。
「帝国の公爵令嬢で、Sランクの冒険者のマリー様がいらしたと伺い駆けつけました。」
やっぱり、地位大切!使えるものは、親でも使う。あ、なんかいいこと言った。これを子孫のための金科玉条にしよう!
「司教様、お忙しいところ本当にご対応ありがとうございます。じつは、このケントが、勇者であることがわかったのです。そして既にこの通り聖剣も」
黒光りして禍々しい聖剣ペリをボクがかかげると、みんな眉をひそめた。
「え。聖剣?あれってどう見ても魔剣の類いでしょ!」
聞こえたぞ、そこのシスターよ!後で飲み物に下剤いれちゃる!
「と、とにかく、こちらへ。」
ボクたちは、礼拝堂に通された。
「まずは、この女神像に祈りをささげてください。」
ボクが祈りを捧げると女神像が輝きだした。
「ま、まさか。」「ギル様の時よりもまばゆい光が・・・・・・。」
「どうやら本当のようです。」
司教は、驚きの顔でこちらを見た。
「ボク、いえ、私は女神様より世界を救うことを告げられました。お願いです。王との面会をお許しください。そして私たちが勇者として活動することの許可を得たいのです。」
「し、しかし、今王都には、既に勇者パーティーが・・・・・」
「問題ありません。ならば、どちらが早く魔王が倒せるか競ってどちらが真の勇者であるか決めればいいのではないでしょうか。」
この提案はすんなり通ると思っていた。なぜなら真の勇者というパワーワードに向こうは抗えないということがわかっていたからだ。教会の中には、必ずギルが真の勇者でないと知っている、または感づいているものがいるに違いない。ボクはそう思ったのだ。
ヤバイ。主にボクがヤバイ。勇者なんてやったら死んじゃう。しかし、ボクには、揺るがぬ信条がある。それはボクを構成する哲学だ。
明日やれることは、今日やらない。明日には明日の風が吹く。できるだけ引き延ばす。先送りが大事。そして、命大事に。
マリー様と激突しなかったのもそこだ。今はもしかしたら勝てるかもしれないが、もし彼女がレベルドレインに目覚めたら、どうだ。こっちの危険が危ない。だから、手伝ってもらうことにしたのだ。そして妥協した。勇者という餌をぶら下げて。よし、これでいこう!
ボクは勇者だけど勇者じゃないのだ。
ありがとう女神様、直接対決で勇者パーティーを撃破しようとしていたが、そんな必要はないのだ!
一人一人撃破すればよい。しかしだ。それで勇者を与えてしまったら、マリー様は、帝国に帰ってしまう。とりあえず、途中までは手伝ってもらわないと・・・・・・。
ボクは足りない頭をフル回転させた。しかし、いつもサボることを信条としている自分の体、どうしても動いてくれない。サボりすぎたようだ。よし、この方法なら・・・・・。
「ミラー嬢、神託を得ました!」
「はい?どうなされました。寝ている間に頭でも打ちましたか?」
「いえ、実は・・・・・」
ボクは、真実をぼやかして自分が勇者に選ばれたことを告げた。そして、マリー様と、ミラー嬢が、勇者の仲間として、行動することも。
「まずは、王国についたら、神殿に行きましょう。」
みてろよ、勇者よ!そして、まだ見ぬ魔王よ!このボクのスローライフのために、君たちには、犠牲になってもらおう!
やっと王都についたボクたちは、すぐさまその足で神殿に向かった。
「帝国の公爵令嬢で、Sランクの冒険者のマリー様がいらしたと伺い駆けつけました。」
やっぱり、地位大切!使えるものは、親でも使う。あ、なんかいいこと言った。これを子孫のための金科玉条にしよう!
「司教様、お忙しいところ本当にご対応ありがとうございます。じつは、このケントが、勇者であることがわかったのです。そして既にこの通り聖剣も」
黒光りして禍々しい聖剣ペリをボクがかかげると、みんな眉をひそめた。
「え。聖剣?あれってどう見ても魔剣の類いでしょ!」
聞こえたぞ、そこのシスターよ!後で飲み物に下剤いれちゃる!
「と、とにかく、こちらへ。」
ボクたちは、礼拝堂に通された。
「まずは、この女神像に祈りをささげてください。」
ボクが祈りを捧げると女神像が輝きだした。
「ま、まさか。」「ギル様の時よりもまばゆい光が・・・・・・。」
「どうやら本当のようです。」
司教は、驚きの顔でこちらを見た。
「ボク、いえ、私は女神様より世界を救うことを告げられました。お願いです。王との面会をお許しください。そして私たちが勇者として活動することの許可を得たいのです。」
「し、しかし、今王都には、既に勇者パーティーが・・・・・」
「問題ありません。ならば、どちらが早く魔王が倒せるか競ってどちらが真の勇者であるか決めればいいのではないでしょうか。」
この提案はすんなり通ると思っていた。なぜなら真の勇者というパワーワードに向こうは抗えないということがわかっていたからだ。教会の中には、必ずギルが真の勇者でないと知っている、または感づいているものがいるに違いない。ボクはそう思ったのだ。
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