10 / 26
真祖との交渉
しおりを挟む
「さ、行くか」
いつものようにレイは、狩の支度をした。とりあえず次に行くだけの実績はできたし、準備も整いつつあるが、今日はまた大型蝙蝠を狩に行くつもりだった。ただあまり目立つと父や母に自分が蝙蝠を狩っていることがバレてしまうので、これを最後に別のもっと目立たない狩り場へと行く予定だった。ただ、肉屋からどうしてもあと一頭は手に入れて欲しいとの要望があったので、今日で仕上げをするつもりだった。
狩りは全く問題なく順調に終わった。恐怖耐性があるレイであれば、相手を脅かして直線的に体当たりをするという魔物の攻撃は通じない。最初の頃、かなり手間取っていた見かわしも、今ではスキルが生えてくるぐらいスムーズだ。
脇に退いて、刀で刺す。そして、また躱して刺す。これを繰り返し相手が失血死するまでやるだけだ。ただ、この方法だとかなり時間はかかるが3歳児のレイには、これ以上の戦法は思い浮かばないのだ。
そして、ドウッと横倒しになった蝙蝠を前に息を整えていたところ、急に寒気がして、動けなくなった。
レイの持っている恐怖耐性が仕事をしてくれない相手だと、はるか格上の相手であることが予想された。また、危険察知のスキルがいきなり生えてきたことからも、これはかなりヤバイ相手であることがわかった。
「我が眷属を殺しまわっている人間がいると知りきたら、なんと鬼子か」
これがレイと真祖ラミラの出会いであった。
真祖ラミラ。序盤戦で、運が非常に良ければ仲間にできる相手で、うまく育てれば中盤戦、そして後半戦でさえ代位戦で十分使えるキャラである。しかし、基本、最初の方で会えるお助けキャラということで、あまり使い続けるものはいなかった。なぜなら、装備がきちんとしていないと紙装甲である上、気まぐれで身につけているアイテムをつけたまま離脱してしまうことが多かったため、使うのはガチ勢だけであった。
ずっとほぼ基本、ギルドのメンバーとやっていた彼は、基本、ソロプレイ中心のためのお助けキャラは使ってこなかった。しかし、このお助けキャラは無課金で使用でき、育てさせすれば、十分課金用のサポートキャラと同じような性能だということは知っていた。ただ、邂逅率はかなり厳しく、しかもあまり使えないということで、レイは、存在をすっかり忘れていた。
しかし、いざ、現実に目の前にしてみると、終盤まで使えるキャラということで威圧感がラスボス級である。足の震えが止まらないが、レイは、勇気を振り絞って、声を出した。
真祖ラミラからの威圧が強まり、危険察知のレベルが上がったのをレイは感じた。
いつものようにレイは、狩の支度をした。とりあえず次に行くだけの実績はできたし、準備も整いつつあるが、今日はまた大型蝙蝠を狩に行くつもりだった。ただあまり目立つと父や母に自分が蝙蝠を狩っていることがバレてしまうので、これを最後に別のもっと目立たない狩り場へと行く予定だった。ただ、肉屋からどうしてもあと一頭は手に入れて欲しいとの要望があったので、今日で仕上げをするつもりだった。
狩りは全く問題なく順調に終わった。恐怖耐性があるレイであれば、相手を脅かして直線的に体当たりをするという魔物の攻撃は通じない。最初の頃、かなり手間取っていた見かわしも、今ではスキルが生えてくるぐらいスムーズだ。
脇に退いて、刀で刺す。そして、また躱して刺す。これを繰り返し相手が失血死するまでやるだけだ。ただ、この方法だとかなり時間はかかるが3歳児のレイには、これ以上の戦法は思い浮かばないのだ。
そして、ドウッと横倒しになった蝙蝠を前に息を整えていたところ、急に寒気がして、動けなくなった。
レイの持っている恐怖耐性が仕事をしてくれない相手だと、はるか格上の相手であることが予想された。また、危険察知のスキルがいきなり生えてきたことからも、これはかなりヤバイ相手であることがわかった。
「我が眷属を殺しまわっている人間がいると知りきたら、なんと鬼子か」
これがレイと真祖ラミラの出会いであった。
真祖ラミラ。序盤戦で、運が非常に良ければ仲間にできる相手で、うまく育てれば中盤戦、そして後半戦でさえ代位戦で十分使えるキャラである。しかし、基本、最初の方で会えるお助けキャラということで、あまり使い続けるものはいなかった。なぜなら、装備がきちんとしていないと紙装甲である上、気まぐれで身につけているアイテムをつけたまま離脱してしまうことが多かったため、使うのはガチ勢だけであった。
ずっとほぼ基本、ギルドのメンバーとやっていた彼は、基本、ソロプレイ中心のためのお助けキャラは使ってこなかった。しかし、このお助けキャラは無課金で使用でき、育てさせすれば、十分課金用のサポートキャラと同じような性能だということは知っていた。ただ、邂逅率はかなり厳しく、しかもあまり使えないということで、レイは、存在をすっかり忘れていた。
しかし、いざ、現実に目の前にしてみると、終盤まで使えるキャラということで威圧感がラスボス級である。足の震えが止まらないが、レイは、勇気を振り絞って、声を出した。
真祖ラミラからの威圧が強まり、危険察知のレベルが上がったのをレイは感じた。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
討妖の執剣者 ~魔王宿せし鉐眼叛徒~ (とうようのディーナケアルト)
LucifeR
ファンタジー
その日、俺は有限(いのち)を失った――――
どうも、ラーメンと兵器とHR/HM音楽のマニア、顔出しニコ生放送したり、ギャルゲーサークル“ConquistadoR(コンキスタドール)”を立ち上げたり、俳優やったり色々と活動中(有村架純さん/東山紀之さん主演・TBS主催の舞台“ジャンヌダルク”出演)の中学11年生・LucifeRです!
本作は“小説カキコ”様で、私が発表していた長編(小説大会2014 シリアス・ダーク部門4位入賞作)を加筆修正、挿絵を付けての転載です。
作者本人による重複投稿になります。
挿絵:白狼識さん
表紙:ラプターちゃん
† † † † † † †
文明の発達した現代社会ではあるが、解明できない事件は今なお多い。それもそのはず、これらを引き起こす存在は、ほとんどの人間には認識できないのだ。彼ら怪魔(マレフィクス)は、古より人知れず災いを生み出してきた。
時は2026年。これは、社会の暗部(かげ)で闇の捕食者を討つ、妖屠たちの物語である。
† † † † † † †
タイトル・・・主人公がデスペルタルという刀の使い手なので。
サブタイトルは彼の片目が魔王と契約したことにより鉐色となって、眼帯で封印していることから「隻眼」もかけたダブルミーニングです。
悪魔、天使などの設定はミルトンの“失楽園”をはじめ、コラン・ド・プランシーの“地獄の事典”など、キリス〇ト教がらみの文献を参考にしました。「違う学説だと云々」等、あるとは思いますが、フィクションを元にしたフィクションと受け取っていただければ幸いです。
天使、悪魔に興味のある方、厨二全開の詠唱が好きな方は、良かったら読んでみてください!
http://com.nicovideo.jp/community/co2677397
https://twitter.com/satanrising
ご感想、アドバイス等お待ちしています!
Fate/grand orderのフレンド申請もお待ちしていますw
※)アイコン写真はたまに変わりますが、いずれも本人です。
拝啓神様。転生場所間違えたでしょ。転生したら木にめり込んで…てか半身が木になってるんですけど!?あでも意外とスペック高くて何とかなりそうです
熊ごろう
ファンタジー
俺はどうやら事故で死んで、神様の計らいで異世界へと転生したらしい。
そこまではわりと良くある?お話だと思う。
ただ俺が皆と違ったのは……森の中、木にめり込んだ状態で転生していたことだろうか。
しかも必死こいて引っこ抜いて見ればめり込んでいた部分が木の体となっていた。次、神様に出会うことがあったならば髪の毛むしってやろうと思う。
ずっとその場に居るわけにもいかず、森の中をあてもなく彷徨う俺であったが、やがて空腹と渇き、それにたまった疲労で意識を失ってしまい……と、そこでこの木の体が思わぬ力を発揮する。なんと地面から水分や養分を取れる上に生命力すら吸い取る事が出来たのだ。
生命力を吸った体は凄まじい力を発揮した。木を殴れば幹をえぐり取り、走れば凄まじい速度な上に疲れもほとんどない。
これはチートきたのでは!?と浮かれそうになる俺であったが……そこはぐっと押さえ気を引き締める。何せ比較対象が無いからね。
比較対象もそうだけど、とりあえず生活していくためには人里に出なければならないだろう。そう考えた俺はひとまず森を抜け出そうと再び歩を進めるが……。
P.S
最近、右半身にリンゴがなるようになりました。
やったね(´・ω・`)
火、木曜と土日更新でいきたいと思います。
たいまぶ!
司条 圭
ファンタジー
「私たちが、全人類(みんな)のカルマを守るのよ」
「ハデスゲート」を通じ、異世界より現れる悪魔たち。
悪魔は、生物のあらゆる願いを叶えることが出来るが、
その代償に「カルマ」を汚していく。
それが、自身が望まないような呟くような願いであったとしても……
そうしてカルマを汚された者の末路は、悲惨なものとなってしまう。
数多の生物の「カルマ」を守るため、創設されたのが
「退魔部」だった。
普通の高校1年生だった、朝生一子。
入学式を迎えて間もなく、ひょんなことから退魔部の部員となることに。
人の役に立ちたい。
そう思っていた一子は、退魔部へ入部する。
そんな退魔部を通じ、将来の夢どころか、入部する部活にすら悩んでいた
朝生一子の成長を綴る物語。
学生の貴方はもちろん、社会人の貴方にも……
全ての方々へ送る、青春退魔ファンタジーです!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
フェンリルさんちの末っ子は人間でした ~神獣に転生した少年の雪原を駆ける狼スローライフ~
空色蜻蛉
ファンタジー
真白山脈に棲むフェンリル三兄弟、末っ子ゼフィリアは元人間である。
どうでもいいことで山が消し飛ぶ大喧嘩を始める兄二匹を「兄たん大好き!」幼児メロメロ作戦で仲裁したり、たまに襲撃してくる神獣ハンターは、人間時代につちかった得意の剣舞で撃退したり。
そう、最強は末っ子ゼフィなのであった。知らないのは本狼ばかりなり。
ブラコンの兄に溺愛され、自由気ままに雪原を駆ける日々を過ごす中、ゼフィは人間時代に負った心の傷を少しずつ癒していく。
スノードームを覗きこむような輝く氷雪の物語をお届けします。
※今回はバトル成分やシリアスは少なめ。ほのぼの明るい話で、主人公がひたすら可愛いです!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる