地味子なのに突然聖女にされたら、闇堕ち中の王子様が迎えに来ました。 ~恋愛して世界救おうとか私には無理です~

みずほ

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2.ガイアでの暮らし

グレンの独白 ※

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 風呂から上がりベッドへ行く。お互いにバスローブだけ身に付けた姿で、グレンはベッドサイドの冠水瓶からグラスに水を注いでジゼルへ渡した。
 細くしなやかな首が上下に動く。ジゼルから残った水を差し出され、グレンはそのまま口に含んだ。


 でかいベッドに腰を下ろしたグレンの足の間に、ジゼルが片足をついてバスローブの紐を解いて中から裸体が顕になる。
 月明かりに浮かんだ青白く引き締まった体は、芸術品のように綺麗だ。

 はらりと床へ落ちたジゼルのバスローブ。グレンの鍛え抜かれた胸部へ両手をついて唇を落とした。

 そのまま上目遣いで誘うようにグレンを見つめ、風呂から我慢を重ねた男の欲を暴き出す。










 自分の固くなったソレをジゼルの熱く濡れた秘部へ突き入れる。下唇を噛んで衝撃に耐える彼女の顔を横に向かせると、その唇を奪って深いキスをする。

 それと同時に、ぐいっと奥まで腰を打ちつけると、たまらず高い声が上がった。

「やぁっ」

 規律的に腰を打ちつけ始める。ジゼルの中は熱く、時々良いところをさすると分かりやすく中を締め付けて反応する。
 体はこんなに素直に成長したのに、どうして性格はこんな頑固に育ってしまったんだろう。

 腰の動きはそのままで、揺れる胸の頂きを優しく抓ると、きゅうっとまた収縮した。
 これには思わず楽しくなって、怒ると分かっているのに軽口を抑えられない。

「はっ、ジゼル、そう嬉しそうに締めるな」

「んぅっ」

 潤んだ瞳で恨むような目つきで睨まれる。あぁ、ほんと可愛くてたまらない。

 だけど、何度こうして抱いても、まるで自分のものになった気がしない。そんな虚無感に、時々むなしくなる。
 自分を置いて簡単に遠くへ、永遠に会えなくなるところまで行こうとする彼女をどうしたら繋ぎ止められるか。

 目の前の彼女の白い背中をぎゅっと押して、更に最奥を目指そうと腰をぐいぐい押し付ける。

「ひっ、だ、だめ、もう入らな…っ」

 腰を激しく打ちつけると、頭をブンブン振って快楽を散らそうとするジゼル。

 だめ、だめ、と言いながら中から愛液が溢れ出し、すごい水音になっている。

 両手でシーツを掴んで、片膝を動かして、なんとか激烈なポイントから逃れようとするが許すはずもなく、

「誰が逃げて良いって言った?」

 ジゼルの両手をシーツから引き離して後ろ手に掴むと、上半身を起こさせると更に腰を打ちつけるスピードを上げる。パンパンと響く乾いた音。

「あ、やあぁぁぁっ」

 たまらず絶頂した彼女を、後ろから抱きしめて収縮に耐える。

「……っ」

 本当は大事にしてやりたいのに、それが上手くできない。どこまでもお互い平行線な気持ち、お互いを強く想い合っているにも関わらず。

 そのもどかしさを、こうやってジゼルの体を好きにできた時、自分のものにできたようで嬉しくなって、ついぶつけてしまうのだ。

 ふるふる震える体にムチを打つように耳元で囁く。

「ちゃんと、いく時は言えって言ってるだろ?」

 そのまま、また後ろから腰を打ちつけると、

「今、だめ、グレン、お願い」

 征服できたのが嬉しくて、思わず笑みが溢れてしまう。

「な、ん、笑って、……っ」
 
 涙目で怨めしそうに見るジゼル。

 なんで、まだこうやって体を重ねるかってただ好きな女を抱いて快楽に浸りたいだけじゃない。

 あの頃と変わらず、性懲りも無く、ただの女になって欲しいからなんだろう。
 彼女を繋ぎ止める術はもうそれしか知らないから。

 だからこうやって俺によって征服され、ただ快楽を与えられるだけの従順な姿にこうも嬉しくなってしまう。

 

 グレン、グレン

 自分を呼ぶ彼女の声。自分のために命を賭けて戦う、なんて言わせるためにお前をここへ連れてきたんじゃないのに。
 

 この甘い嬌声を他の男が聞けるとしたら、この痴態を見られるなら、想像しただけで嫉妬で狂いそうになる。

 これだけ愛しく想っていても、俺は、彼女が死んでもあとを追ってやれない。

 だから、自分のために死ぬなんて言ってくれるな、お前以上に俺の方が必要なんだ。

 ジゼルという存在が。

 ただそばに居て欲しい。危険や不幸から一番遠いところで、ただ俺の隣でずっと笑っていて欲しい。

 だけど、ジゼルはそれを願わない。

 2人の気持ちは平行線だった。お互いを強く想い合っているのは変わらないのに。

 そのどうしようもなさがもどかしくて辛くて、こうやって体を好きにして良い時に大事にしたいのに、それをついぶつけてしまう。

 泣かせてごめん。手で彼女の涙を拭いながら、唇を奪った。

 どうしたら、大人しく、ただの俺の女になると言ってくれる。


 
「まだ終わらないの?」

「お前が、俺のただのお嫁さんになるって言うなら、ここで終わるよ」

「……何それ、冗談きつい」

冗談な訳あるか、本気だ。

「……ここに、俺の子を孕んだら、お前も易々と死ぬなんて口にできなくなるだろうな」

「だ、だめ、グレン」

 本気で狼狽える彼女につい笑ってしまうと、きっと睨みつけられた。

 本当に、子どもを宿してしまえば全て解決するのに。
 
 そしたら、ジゼルは俺のために死ねなくなるし、戦場に出なくて良くなるし、ずっと城の中で大事に囲われることになる。
 
 それの一体、何が不足なんだ。


「グレン、だめ、やめて」

「何が?」

「あなたを、守れなくなったら、私もう生きてる意味ない」


 そんなのは分かってるよ。お前は、子どもができても絶対喜ばないんだろう。自分の使命が果たせないと、泣いて暮らすことになるのが目に浮かぶ。

 でも、こいつ自身を失う位なら、まだマシだと思ってしまうのは自分勝手過ぎるだろうか。



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