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57.嵐の前の静けさ
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「みんな、明日は2回目の、僕達だけの薬草採取に行こうと思うんだけどどうかな?」
『本当に!?』
『俺、行きたいぞ!!』
『ハピちゃん、準備しなきゃ。お土産の袋、いっぱい持っていく』
『テディーも行く?』
『みんなで行きたいぞ』
『一緒に面白いもの探す!』
ハピちゃん、薬草採取が目的だからね? ちょっと苦笑いしながら、僕の足元へ駆け寄って来たテディーを見ながら話す。
「お母さんにちゃんと許可をとったから大丈夫だよ。夕方前に帰ってくれば良いって」
『ぼくも行けるの?』
「うん! 一緒に行けるよ!」
『やったぁ!!』
セレン達みんなが、部屋の中をグルグル走り回りながら喜ぶ。この前の薬草採取からドタバタしていて林に行っていなかったからね。壁の外にさえ出なかったし。久しぶりにみんなを思いっきり遊ばせてあげないと。
お母さんも今まで広々とした森で暮らしていたテディーが、街の中ばかりじゃストレスがやまっちゃうかもしれないから、連れていって良いわよって。
ただその話しをしている時、セレン達は庭で訓練していたんだけど、途中から遊びに変わっちゃって。その遊びをやり過ぎてさ。お母さんに怒られるっていう。お母さんが十分遊べているみたいだけど…、って、壊された自分の道具を見てそう言ってたよ。
「アンセルも一緒に行こう。林の中なら元の大きさに戻って過ごせるだろう?」
『ああ、俺は人の気配も分かるからな。もしもの時はすぐに小さくなれば良い』
もしかしたらテディーよりも、アンセルの方がストレスかもしれない。テディーのためとはいえ、アンセルにとっては、かなり狭い場所での生活だから。まぁ、夜はお腹を出して、いびきをしながら寝てるけど。
あんまり煩くてセレン達には攻撃されてたっけ。それからは気をつけて寝ているよ。だけどいびきだからね。自然に止められるわけもなく。最近だとセレン達がいかにアンセルに気づかれずに、攻撃でいびきを止められるか、っていう遊びになってるかな。
「よし、じゃあ明日行くのは決まったから、今日はこれから街のお店が並んでいる地区に行って、色々と準備しようか」
この前使ってしまった、採取に必要な道具を買いに行かないと。それからテディー用のカバンと道具も買ってあげないと。ハピちゃんじゃないけど、採取の後に色々拾うだろうし。僕達が採取していたら、自分もやってみたいって、道具を使いたがるかもしれないから。
セレン達がそうだったからね。だからセレン達のカバンにも、一応最低限の道具が入れてある。なにしろセレン達は真似がしたいんだよ。
こうして僕達はみんなでお店が並んでいる地区へ行くことに。まだ午前中だから、ゆっくりと商品を見る事ができる。お昼もあっちで食べれば良いし。
「じゃあ、お母さん、行って来ます」
「ええ、行ってらっしゃい」
「今日お父さんはどっちに行ったの?」
「街の裏の方よ。夕方までには帰ってくるって言っていたわ」
「今日の夕ご飯はどうしようか? 僕、何か買ってくる?」
「大丈夫よ。まだ魔獣肉が残っているから。でもそうね……。お父さんのお酒のつまみを、何か買って来てくれるかしら。どこかの誰かさん達が毎日宴会をしているから、足りないのよね」
『す、すまん』
お母さんがアンセルの方を見て言った。かなり低姿勢になって謝るアンセル。お父さんとアンセルは、2人のお酒の好みが一緒で、これに関しては家族というよりも飲み仲間に。お父さんが次の日に仕事じゃない時は、毎回遅くまでお酒を飲んでいて。
あんまり飲むから、お母さんにお酒の量を決められたくらいだ。それでもかなり飲んでいる方だ思うけど。その飲み会のせいで、酒のつまみも前より消費が激しくなって。
これまた怒ってお母さんに、この中で落ちまみはやりくりしなさいって、おつまみお小遣い制が取り入れられた。
「このお金の範囲で、できるだけ量の多い物を買って来て。高級じゃなくて良いのよ。量が大切なの」
「分かってるよお母さん。なるべく量が多い物を買ってくるから」
僕はお母さんから、おつまみ用のお金を受け取ると、それを僕のお金入れとは別の袋に入れた。これで後ははお店が並んでいる地区に行くだけだ。
行きは歩きで、帰りは馬車で帰ってくる。荷物が多くなるだろうし、買い物だけど、どうせみんな、はしゃぎ回って疲れるだろうしね。
「じゃあ、行って来ます!!」
『『『『行って来ます!!』』』』
『行ってくる』
早速お店が並んでいる地区へ。歩きながら、今日のお昼ご飯のことを考える僕。今日は雲1つない、良いお天気だから。外で食べる方がみんなは良いかな。雨が降ってるなら、魔獣が入れるお店に入って食べれば良いけど。本当に今日は天気が良いからな。
僕とアンセルの、ちょっと先を駆け回るセレン達に声をかける。
「みんな、今日は外でご飯を食べようか。街が見渡せる場所へ行って、景色を楽しみなながらのご飯。どうかな?」
『うん! それが良い!!』
『俺も!!』
『ボクも!!』
『お外でご飯!!』
すぐに決まった。ご飯の事が決まると、今度は自分達で作ったご飯の歌を歌いながら、歩き始めたみんな。
そうしてお店が並んでいる地区につくと、まずは自分の買い物から済ませて、その次はセレン達の買い物をした。みんなが一緒に買い物をするとずっと話しかけられて、自分の買い物が進まないからね。まずは僕からって決めたんだよ。
無事に自分の買い物が終わったら、待ってましたと言わんばかりに、セレン達が買い物を始める。テディーの道具に関しては、みんなと同じ物を買っておいた。テディーもお揃いが良いって。
それからちょっと順番が逆になっちゃったけど、最後にテディーのカバンを買いに行って。カバンもみんなと同じカバンに。カバンに道具を入れて背負ったテディーは、とっても嬉しそうに、ジャンプをしていたよ。
買い物が順調に進んだから、予定よりも早くお昼ご飯を食べることになった。おつまみは最後に買うことにして、今日のお昼ご飯は、魔獣用の魔獣肉の串刺しにサンドイッチを買い。飲み物は果物の実にストローのような筒を刺してある物を買った。
そして僕達は、街が見渡せる高台へと向かったんだ。
『本当に!?』
『俺、行きたいぞ!!』
『ハピちゃん、準備しなきゃ。お土産の袋、いっぱい持っていく』
『テディーも行く?』
『みんなで行きたいぞ』
『一緒に面白いもの探す!』
ハピちゃん、薬草採取が目的だからね? ちょっと苦笑いしながら、僕の足元へ駆け寄って来たテディーを見ながら話す。
「お母さんにちゃんと許可をとったから大丈夫だよ。夕方前に帰ってくれば良いって」
『ぼくも行けるの?』
「うん! 一緒に行けるよ!」
『やったぁ!!』
セレン達みんなが、部屋の中をグルグル走り回りながら喜ぶ。この前の薬草採取からドタバタしていて林に行っていなかったからね。壁の外にさえ出なかったし。久しぶりにみんなを思いっきり遊ばせてあげないと。
お母さんも今まで広々とした森で暮らしていたテディーが、街の中ばかりじゃストレスがやまっちゃうかもしれないから、連れていって良いわよって。
ただその話しをしている時、セレン達は庭で訓練していたんだけど、途中から遊びに変わっちゃって。その遊びをやり過ぎてさ。お母さんに怒られるっていう。お母さんが十分遊べているみたいだけど…、って、壊された自分の道具を見てそう言ってたよ。
「アンセルも一緒に行こう。林の中なら元の大きさに戻って過ごせるだろう?」
『ああ、俺は人の気配も分かるからな。もしもの時はすぐに小さくなれば良い』
もしかしたらテディーよりも、アンセルの方がストレスかもしれない。テディーのためとはいえ、アンセルにとっては、かなり狭い場所での生活だから。まぁ、夜はお腹を出して、いびきをしながら寝てるけど。
あんまり煩くてセレン達には攻撃されてたっけ。それからは気をつけて寝ているよ。だけどいびきだからね。自然に止められるわけもなく。最近だとセレン達がいかにアンセルに気づかれずに、攻撃でいびきを止められるか、っていう遊びになってるかな。
「よし、じゃあ明日行くのは決まったから、今日はこれから街のお店が並んでいる地区に行って、色々と準備しようか」
この前使ってしまった、採取に必要な道具を買いに行かないと。それからテディー用のカバンと道具も買ってあげないと。ハピちゃんじゃないけど、採取の後に色々拾うだろうし。僕達が採取していたら、自分もやってみたいって、道具を使いたがるかもしれないから。
セレン達がそうだったからね。だからセレン達のカバンにも、一応最低限の道具が入れてある。なにしろセレン達は真似がしたいんだよ。
こうして僕達はみんなでお店が並んでいる地区へ行くことに。まだ午前中だから、ゆっくりと商品を見る事ができる。お昼もあっちで食べれば良いし。
「じゃあ、お母さん、行って来ます」
「ええ、行ってらっしゃい」
「今日お父さんはどっちに行ったの?」
「街の裏の方よ。夕方までには帰ってくるって言っていたわ」
「今日の夕ご飯はどうしようか? 僕、何か買ってくる?」
「大丈夫よ。まだ魔獣肉が残っているから。でもそうね……。お父さんのお酒のつまみを、何か買って来てくれるかしら。どこかの誰かさん達が毎日宴会をしているから、足りないのよね」
『す、すまん』
お母さんがアンセルの方を見て言った。かなり低姿勢になって謝るアンセル。お父さんとアンセルは、2人のお酒の好みが一緒で、これに関しては家族というよりも飲み仲間に。お父さんが次の日に仕事じゃない時は、毎回遅くまでお酒を飲んでいて。
あんまり飲むから、お母さんにお酒の量を決められたくらいだ。それでもかなり飲んでいる方だ思うけど。その飲み会のせいで、酒のつまみも前より消費が激しくなって。
これまた怒ってお母さんに、この中で落ちまみはやりくりしなさいって、おつまみお小遣い制が取り入れられた。
「このお金の範囲で、できるだけ量の多い物を買って来て。高級じゃなくて良いのよ。量が大切なの」
「分かってるよお母さん。なるべく量が多い物を買ってくるから」
僕はお母さんから、おつまみ用のお金を受け取ると、それを僕のお金入れとは別の袋に入れた。これで後ははお店が並んでいる地区に行くだけだ。
行きは歩きで、帰りは馬車で帰ってくる。荷物が多くなるだろうし、買い物だけど、どうせみんな、はしゃぎ回って疲れるだろうしね。
「じゃあ、行って来ます!!」
『『『『行って来ます!!』』』』
『行ってくる』
早速お店が並んでいる地区へ。歩きながら、今日のお昼ご飯のことを考える僕。今日は雲1つない、良いお天気だから。外で食べる方がみんなは良いかな。雨が降ってるなら、魔獣が入れるお店に入って食べれば良いけど。本当に今日は天気が良いからな。
僕とアンセルの、ちょっと先を駆け回るセレン達に声をかける。
「みんな、今日は外でご飯を食べようか。街が見渡せる場所へ行って、景色を楽しみなながらのご飯。どうかな?」
『うん! それが良い!!』
『俺も!!』
『ボクも!!』
『お外でご飯!!』
すぐに決まった。ご飯の事が決まると、今度は自分達で作ったご飯の歌を歌いながら、歩き始めたみんな。
そうしてお店が並んでいる地区につくと、まずは自分の買い物から済ませて、その次はセレン達の買い物をした。みんなが一緒に買い物をするとずっと話しかけられて、自分の買い物が進まないからね。まずは僕からって決めたんだよ。
無事に自分の買い物が終わったら、待ってましたと言わんばかりに、セレン達が買い物を始める。テディーの道具に関しては、みんなと同じ物を買っておいた。テディーもお揃いが良いって。
それからちょっと順番が逆になっちゃったけど、最後にテディーのカバンを買いに行って。カバンもみんなと同じカバンに。カバンに道具を入れて背負ったテディーは、とっても嬉しそうに、ジャンプをしていたよ。
買い物が順調に進んだから、予定よりも早くお昼ご飯を食べることになった。おつまみは最後に買うことにして、今日のお昼ご飯は、魔獣用の魔獣肉の串刺しにサンドイッチを買い。飲み物は果物の実にストローのような筒を刺してある物を買った。
そして僕達は、街が見渡せる高台へと向かったんだ。
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