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47.色々決まって、午後は畑仕事
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昨日はみんな盛り上がって、いつもよりも遅くまで起きていたから。朝起きるのが遅くて。話し合いと僕の魔獣契約で、午前中のほとんどを使っちゃって。
午後から冒険者ギルドや商業ギルドに登録しに行っても良いけど、もしかしたら時間がかかるかもってって事で。登録には明日の朝から行くことに。
それに朝から行けばその後ゆっくり、スノーベアー親子に街の中を案内できるからって。これからここで暮らすんだから、街を案内しないとね。
それを聞いて子ベアーがとっても喜んでいたよ。子ベアーが食べられる、気に入りそうなお菓子は売ってるかな? 食べ物は何が好きか聞いてみよう。
そして今日の午後だけど、まず初めにスノーベアー親子の仮の名を決める事に。それから早速薬を飲んでもらって。薬を飲んだ後は、別にすぐに動いちゃいけないとか、寝ていないとダメとかないから、そのまま僕達はさっきの畑仕事の続きを。
親ベアーはお母さんの薬について、さっきよりも詳しく話しを聞くって。薬を飲ませる時の注意点なんかをね。
と、いう事で。まずは名前なんだけど。
「どんな名前が良いかな? 僕達みんなで考えても良いし、何か気に入った名前があるなら、その名前にすれば良いし」
『そうだな。息子には名前の事を教えてはあったんだが。今までは必要なかったからな。もし俺の後を継いで、森を守る存在になれたら、仲間達と話しあって決めるつもりでいたんだ。だから何も考えていなくてな。ちなみに俺には一応名がある。アンセルだ』
「カッコいい名前だな!!」
『そうだろう? 俺も気に入っているんだ。それで名前の事なんだが、息子の名前は仮とはいえ親の俺が考えたいんだが、それで良いか? 息子が考えると、とんでもない名前になりそうだからな。前に名前の事を聞いたら、フワが良いとかモフーが良いとか言ってな』
「フワ? モフー? 何でその名前が良いって?」
『息子はもふもふとした柔らかい物が大好きでな。その触り心地をそのまま名前にと考えたのだ。確かに仮だからそれでも良いのだが、後の事を考えると色々な』
「分かった。じゃあ名前はアンセルに任せるよ」
こうして子ベアーの名前はアンセルに任せる事に。ここまで決まってしまえば、もう僕達はここにいなくても良いから。午後からと言わずに、今から畑仕事の続きをすることに。セレンともぐモグーとハピちゃん、子ベアーと共に畑へと向かった。
今日これからやる事は、まずは野菜の収穫、その後は収穫した野菜の残り、葉っぱや根っこを全て回収して土を耕す。土を耕した所は2日ほどそのままに。その後肥料を撒いてさらに1日おいて。それから種まきをするんだ。
だから今日は土を耕すところまでやって、その後最後は畑全体に水撒きだ。野菜の収穫も結構時間がかかるし。
土を耕すにも、いつも必ず調べるんだよ。大きな石が出てきたりするから。それの除去をしないといけない。種を蒔いたり、苗を植えているのに邪魔になるからね。水撒きも畑が広くなったぶん時間がかかる。
「さぁ、まず野菜の収穫からやっちゃおうね。みんな子ベアーに、どの野菜が取っても大丈夫な野菜なのか。どうやって取ったら良いのか、教えてあげてくれる?」
『うん!!』
『しっかり教えるぞ!!』
『ハピちゃんも!!』
収穫する野菜については、午前中にお母さんに聞いていたから、すぐにその野菜の所へ向かうみんな。そして子ベアーに丁寧に教えてくれて。子ベアーも初めての体験だから、取っても興味深々、一生懸命にみんなの話しを聞いている。
僕はその間に、みんなが収穫してくれた野菜を入れる籠を用意したり、雑草取りの準備をしたりと、みんなの近くで色々動いていた。この世界の雑草は育ちが良すぎて、物によっては一晩で僕の膝くらいまで伸びる雑草も。だからちょくちょく雑草取りをしないといけないんだよ。
『この野菜はまだダメだよ。こう皮がピンッ! ってなってないとダメなの』
『こっちの野菜は、しゅんってなってるのは、まだ取っちゃダメなんだぞ。シュッ!! ってなったら、取っても良いってサインなんだぞ!!』
『こっちの色はダメ。もっと濃い~ってなってないとダメ』
『ピンッ!! シュッ!! 濃い~!!』
『『『そう!!』』』
思わず笑いそうになってしまった。一生懸命教えてくれるのは良いんだけど、あれで分かるんだろうか? まぁ、本人達が分かれば問題ないけど。
それからみんな、子ベアーに付きっきりで野菜の収穫をしてくれて。子ベアーも楽しそうに野菜の収穫をして。初めての収穫なのに、先生達の教え方が良いのか、綺麗に野菜を収穫していた。これなら今後も子ベアーの事はみんなに任せるか。
今日の収穫が大体終わった頃。いつも通りセレンが準備運動を始めた。セレンは最後の野菜や果物を収穫するとき、まとめてシュシュシュッ!! と収穫してくれるんだよ。
ムーンラビットの攻撃技の1つなんだけど。爪を出して引っ掻くように攻撃。相手に傷を負わせるんだ。
まぁ、元々がそんなに強い魔獣じゃないから、大したキズを負わせる事はできないんだけど。敵に攻撃して、敵の動きが一瞬止まったときに逃げたり、自分達のご飯を得るときに使ったり。色々と使えるんだ。
それからセレンは風魔法もちょっと使えて。その風魔法で走るスピードと、引っ掻く速さをより早く、そして綺麗に切れるようにして。最後はいつもまとめて収穫してくれるんだ。
『こっちで見よう。邪魔はダメなんだぞ』
『すぐに終わる』
『うん!!』
みんなが邪魔にならない場所まで下がる。俺は籠を持ってモグー達の隣へ。
『行くよ!! それっ!!』
それは一瞬だった。いつもは最初の野菜にところまで移動、シュッ! シュッ! と2、3回引っ掻いて野菜を取ってから、次の野菜の所へ。次に行くのに一旦止まるんだよ。これでまとめて収穫? って言われるとなんだけど。でもそれでも普通にやるよりは早いんだ。
だけど今回は……。一瞬で端から端まで移動しちゃったセレン。しかも一瞬だったのに、しっかりと野菜は傷つけずに下に落ちていて。
僕もモグー達も、そしてそれをやったセレン本人も。突然の事に野菜をただただ見つめてしまっていた。
午後から冒険者ギルドや商業ギルドに登録しに行っても良いけど、もしかしたら時間がかかるかもってって事で。登録には明日の朝から行くことに。
それに朝から行けばその後ゆっくり、スノーベアー親子に街の中を案内できるからって。これからここで暮らすんだから、街を案内しないとね。
それを聞いて子ベアーがとっても喜んでいたよ。子ベアーが食べられる、気に入りそうなお菓子は売ってるかな? 食べ物は何が好きか聞いてみよう。
そして今日の午後だけど、まず初めにスノーベアー親子の仮の名を決める事に。それから早速薬を飲んでもらって。薬を飲んだ後は、別にすぐに動いちゃいけないとか、寝ていないとダメとかないから、そのまま僕達はさっきの畑仕事の続きを。
親ベアーはお母さんの薬について、さっきよりも詳しく話しを聞くって。薬を飲ませる時の注意点なんかをね。
と、いう事で。まずは名前なんだけど。
「どんな名前が良いかな? 僕達みんなで考えても良いし、何か気に入った名前があるなら、その名前にすれば良いし」
『そうだな。息子には名前の事を教えてはあったんだが。今までは必要なかったからな。もし俺の後を継いで、森を守る存在になれたら、仲間達と話しあって決めるつもりでいたんだ。だから何も考えていなくてな。ちなみに俺には一応名がある。アンセルだ』
「カッコいい名前だな!!」
『そうだろう? 俺も気に入っているんだ。それで名前の事なんだが、息子の名前は仮とはいえ親の俺が考えたいんだが、それで良いか? 息子が考えると、とんでもない名前になりそうだからな。前に名前の事を聞いたら、フワが良いとかモフーが良いとか言ってな』
「フワ? モフー? 何でその名前が良いって?」
『息子はもふもふとした柔らかい物が大好きでな。その触り心地をそのまま名前にと考えたのだ。確かに仮だからそれでも良いのだが、後の事を考えると色々な』
「分かった。じゃあ名前はアンセルに任せるよ」
こうして子ベアーの名前はアンセルに任せる事に。ここまで決まってしまえば、もう僕達はここにいなくても良いから。午後からと言わずに、今から畑仕事の続きをすることに。セレンともぐモグーとハピちゃん、子ベアーと共に畑へと向かった。
今日これからやる事は、まずは野菜の収穫、その後は収穫した野菜の残り、葉っぱや根っこを全て回収して土を耕す。土を耕した所は2日ほどそのままに。その後肥料を撒いてさらに1日おいて。それから種まきをするんだ。
だから今日は土を耕すところまでやって、その後最後は畑全体に水撒きだ。野菜の収穫も結構時間がかかるし。
土を耕すにも、いつも必ず調べるんだよ。大きな石が出てきたりするから。それの除去をしないといけない。種を蒔いたり、苗を植えているのに邪魔になるからね。水撒きも畑が広くなったぶん時間がかかる。
「さぁ、まず野菜の収穫からやっちゃおうね。みんな子ベアーに、どの野菜が取っても大丈夫な野菜なのか。どうやって取ったら良いのか、教えてあげてくれる?」
『うん!!』
『しっかり教えるぞ!!』
『ハピちゃんも!!』
収穫する野菜については、午前中にお母さんに聞いていたから、すぐにその野菜の所へ向かうみんな。そして子ベアーに丁寧に教えてくれて。子ベアーも初めての体験だから、取っても興味深々、一生懸命にみんなの話しを聞いている。
僕はその間に、みんなが収穫してくれた野菜を入れる籠を用意したり、雑草取りの準備をしたりと、みんなの近くで色々動いていた。この世界の雑草は育ちが良すぎて、物によっては一晩で僕の膝くらいまで伸びる雑草も。だからちょくちょく雑草取りをしないといけないんだよ。
『この野菜はまだダメだよ。こう皮がピンッ! ってなってないとダメなの』
『こっちの野菜は、しゅんってなってるのは、まだ取っちゃダメなんだぞ。シュッ!! ってなったら、取っても良いってサインなんだぞ!!』
『こっちの色はダメ。もっと濃い~ってなってないとダメ』
『ピンッ!! シュッ!! 濃い~!!』
『『『そう!!』』』
思わず笑いそうになってしまった。一生懸命教えてくれるのは良いんだけど、あれで分かるんだろうか? まぁ、本人達が分かれば問題ないけど。
それからみんな、子ベアーに付きっきりで野菜の収穫をしてくれて。子ベアーも楽しそうに野菜の収穫をして。初めての収穫なのに、先生達の教え方が良いのか、綺麗に野菜を収穫していた。これなら今後も子ベアーの事はみんなに任せるか。
今日の収穫が大体終わった頃。いつも通りセレンが準備運動を始めた。セレンは最後の野菜や果物を収穫するとき、まとめてシュシュシュッ!! と収穫してくれるんだよ。
ムーンラビットの攻撃技の1つなんだけど。爪を出して引っ掻くように攻撃。相手に傷を負わせるんだ。
まぁ、元々がそんなに強い魔獣じゃないから、大したキズを負わせる事はできないんだけど。敵に攻撃して、敵の動きが一瞬止まったときに逃げたり、自分達のご飯を得るときに使ったり。色々と使えるんだ。
それからセレンは風魔法もちょっと使えて。その風魔法で走るスピードと、引っ掻く速さをより早く、そして綺麗に切れるようにして。最後はいつもまとめて収穫してくれるんだ。
『こっちで見よう。邪魔はダメなんだぞ』
『すぐに終わる』
『うん!!』
みんなが邪魔にならない場所まで下がる。俺は籠を持ってモグー達の隣へ。
『行くよ!! それっ!!』
それは一瞬だった。いつもは最初の野菜にところまで移動、シュッ! シュッ! と2、3回引っ掻いて野菜を取ってから、次の野菜の所へ。次に行くのに一旦止まるんだよ。これでまとめて収穫? って言われるとなんだけど。でもそれでも普通にやるよりは早いんだ。
だけど今回は……。一瞬で端から端まで移動しちゃったセレン。しかも一瞬だったのに、しっかりと野菜は傷つけずに下に落ちていて。
僕もモグー達も、そしてそれをやったセレン本人も。突然の事に野菜をただただ見つめてしまっていた。
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