異世界でチート無双! いやいや神の使いのミスによる、僕の相棒もふもふの成長物語

ありぽん

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46.まさか!? 親ベアーも契約成功!?

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 まぁ、話し合いからここまで、けっこう色々早く決まったけど。さぁ、先ずは、僕の契約からだ。

 お母さんの言った通り、子ベアーはすぐに契約できると思うんだ。本当、子ベアーの体を考えると悪いんだけど、弱くて良かったよ。契約できると可能性が高くなるからね。

「じゃあ、これから契約してくださいって言うから、子ベアーは僕のことを考えながら、はいって言ってね」

『うん!!』

「それじゃあ行くよ。僕と契約してください」

『はい!!』

 僕も成長したようなぁ。簡単に魔力が溜められるようになるなんて。それどころか溜めることなんて気にせずに、魔法が使ええるようになったんだから。今だって契約魔法がサッと使ええた。

「すぐに終わるから、そのまま動いちゃダメだよ」

「うん!!」

 うんうん、これなら完璧に……、ん? もうすぐ契約が終わるって時だった。毎日魔法を使っているけれど、いつもと違う感じが。何だろう、こうフワッと、魔力が上がった気がしたんだ。

 だけどその感覚もほんの一瞬で、確かめることもできずに、そのうち契約魔法が消え始めてしまい。気にしている暇がなかった。

「ど、どうかな。体は何ともない?」

『う~ん……。いつもと変わらない!!』

「そっか。じゃあ今、ちゃんと確認できているか確認するから」

 最近はあの登録の石がなくても、契約魔法に付いている鑑定で、魔獣と契約できているか確認できるようになった。まぁ、まだ子ベアー達の登録の石はないから、鑑定するしかないんだけど。

「うん、ちゃんと登録できているよ。これからよろしくね!!」

『よろしく!!』

『よろしくな!!』

『よろ~しく、よろしく♪』

 ハピちゃん、この頃よく歌うな。セレンと一緒によく歌っている。本人達が嬉しいなら良いけど。森の中では気をつけさせないとな。

 無事に子ベアーと契約できて、次はいよいよ親ベアーだ。親ベアーと契約ができれば、子ベアーと離れなくてすむ。どんなにダメだと分かっていても、今できる限りの力で。そんなことを考えていると、親ベアーが話しかけてきた。

『そんなに緊張するな。確かに契約できれば嬉しいが。もともとこうなったのは俺達の事情。息子を治すためだ。それに、さっきも話したろ。2日くらいの場所なら、いつでも遊びに来てくれると』

 そう言って、ニッと笑ってきた。それを聞いて、そして親ベアーの顔を見て、落ち着いた僕。深呼吸をして契約魔法の準備に入った。そして。

「僕と契約してくれ」

『ああ!!』

 いつものようにお互いが光り始める。良いぞ、そのまま。途中までは良い感じだ。そう思った瞬間だった。急激の魔力が下がってきて、光が消え始めた。
 ダメだ!! このままじゃ失敗する!! すぐに魔力を溜め直す僕。だけどどんどん魔力は減っていき。数秒後……。

 やっぱりダメだと、ごめんと心の中で親ベアーに謝りながら、ギュッと目を瞑る。と、その時だった。さっきの子ベアーの時と同じ現象が起こったんだ。
 フワッと魔力が上がる感覚。何だと思っていると、その魔力は一気に膨れ上がり。また僕と親ベアーを光が包む。そして光り始めれば、フワッとした感覚は消えて。

 僕と親ベアーを包んでいた光が消えた。静まり返る部屋の中。誰も何も話さない。僕も今の現象に、話すことができない。だけど確認しないと。これからの親ベアーと子ベアーのことが決まるんだから。俺は気持ちを切り替えて親ベアーに話しかけた。

「どうかな? 体は何とも? 変なところはない?」

『あ、ああ。これといって変わったことは』

 僕に話しかけられて、ハッ!! とした親ベアー。慌てて僕の質問に答えた。

「今から確認するから。良い?」

『ああ、頼む!!』

 ドキドキしながら鑑定をする。そして見えたものは……。

「……契約できれる」

『ほ、本当か!?』

「アーベル! 本当なの!?」

「鑑定が間違っているんじゃないか!?」

「本当に契約できてる!!」

 そう言いながらも、自分でも信じられずに、その後何回も鑑定し直してしまった。だけど何回鑑定しても、その結果に変わりはなく。本当の本当に、僕と親ベアーが契約できた? 本当に?

 そうしてまた静まり返る部屋の中。でもすぐにその沈黙は終わり、セレンとモグーとハピちゃんが、大騒ぎ時始めたんだ。

『家族!! 僕達家族だよ!!』

『みんな家族!! 嬉しいな!!』

『かーぞく、家族、家族よねぇ♪』
 
 みんなの反応に、子ベアーがみんなに尋ねる。

『ぼく家族?』

『うん、家族だぞ!!』

『パパは家族? みんなと家族なれた?』

『うん!! か~ぞく、家族!!』

『バイバイしない? ずっと一緒?』

『うん!! ずっと一緒だよ!! 契約できたんだよ。だからバイバイはないよ!!』

『家族……、バイバイしない、ずっと一緒……』

 親ベアーを見る子ベアー。

『息子よ、これからもずっと一緒だ。バラバラに暮らさないで良いんだぞ』

『パパ……。パパー!!』

 子ベアーが親ベアーに抱きつく。とっても嬉しそうな顔で。それから少し泣いていた。そんな2匹を見る僕。僕は安心してその場に座り込んでしまった。そんな僕の所に集まるお父さんとお母さん、そしてセレン達とセレンの両親。

「凄いじゃないかアーベル!! 本当に契約してしまうなんて!!」

「本当に凄いわ!! よくやったわね!!」

『アーベルすごーい!!』

『とっても凄いぞ!!』

『アーベル、アーベル♪』

 みんなが僕を抱きしめてくれたり、抱きついて喜んでくれて。まさか本当に契約できるなんて。あ~、本当の良かった。これでスノーベアー親子が離れ離れにならないですむ。ふぅぅぅぅ。

 僕は知らないうちに、かなり汗をかいていた。その汗を拭いながら、そしてスノーベアー親子を見ながら、とっても幸せな気持ちになった。

 その時ふと、あのことを思い出した。あのフワッとした魔力の感覚は何だったんだろう? 子ベアーの時もなったけど。あれのおかげで親ベアーと契約できたよな? だけど僕は自分の魔力で、あんな魔力を感じた事はない。後で調べてみるか。

 その後、みんなが落ち着くまで20分くらいかかったかな。そしてまさかの親ベアーも契約ってことで、登録の話しになったんだけど。その事で問題が起きるなんて、この時は誰も気づいていなかった。

 いや、そんな重大な問題? ではなかったんだけど。まさかの契約による問題っていうか。そういう問題が起きたんだよ。
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