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13.授かった力、そして家族に
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「あー、アーベルやっときた!! あれ? なんでムンちゃんいっしょ?」
だからムンちゃんじゃないよ、これから名前は考えんるんだから。見た目から可愛い名前が良いと思うんだけど。でもそれは完璧に契約してから、どんな名前が良いか、本人の口から聞くんだ。ママに教えてもらいながら。だって名前は大切だろ? ちゃと話し合わないと。
「おう! その様子だと、無事に話しは終わったみたいだな」
「良かったわね。最初の子だからなれなかったら、かなりショックを受けるんじゃないかって、心配してたのよ」
「まぁ、大丈夫だとは思ってたけどな。即答だったぞ」
「それと、この子の家族もね」
「これから魔法を練習してからの契約になるけど、アーベル良かったな!!」
『ジッ!!』
サムソンさんが俺の頭を撫でようとして、すぐに手を引っ込めました。僕の頭の上には子ムーンラビットが乗っているけど、その子ムーンラビット、サムソンさんの手を威嚇したんだ。
それから僕からはもちろん、頭に乗っている子ムーンラビットは見えないから。子ムーンラビットが頭の上のゴソゴソ動いてるなぁとは思ったんだけど。
カロリーナが、立ち上がってフンッてしてる、って教えてくれて。たぶん子ムーンラビットが、触るな、それからここは僕の場所だぞ、フンッ!! ってやったんだと思う。
「これは……、今度から簡単にアーベルの頭を撫でられなくなったな」
「そうよね、そこはあなたの場所だものね。勝手に触っちゃダメよね」
『きゅ!!』
「ねぇねぇママ。どうしてきょうはムンちゃん、おみせいっぱい、いいの?」
「カロリーナ、この子はムンちゃんじゃないのよ。これからアーベルがお名前を考えるから、もうムンちゃんはやめましょうね。それから今日からこの子はアーベルの家族になったの。だからお店が多い所も大丈夫なのよ」
「かぞく? パパとママは、あたしのかぞく。アーベルもアーベルパパとママとかぞく。かぞくおなじ?」
「ええ、同じよ。家族が増えたの。アーベルパパとママと、この子ムーンラビットが家族、いつも一緒っていうことよ」
「ふ~ん? いつもいっしょ?」
「ええ、そうよ」
「なら、いつでもさわれる!! ムンちゃんさわる!!」
『ちっ!!』
絶対カロリーナ、分かってないよね。ま、そのうち分かるようになるだろうけど。それまではこの子ムーンラビットとカロリーナの、触らせて、触らせないの攻防が続くのか。なんか激しくなりそうで嫌だな。それにだからね、ムンちゃんじゃないからね。
「ギルドには?」
「明日にしようかと。この子達もこれからお菓子を貰いに行かないといけないしな」
「とりあえず今日は片手にリポンを結んで来たらか、それで何とかするわ。しっかりしたものは明日ね」
それから俺達は、俺のせいでちょっと待たせちゃたけど、カロリーナ家族とご飯を食べた。もちろん僕の頭から子ムーンラビットが離れることはない。
僕はご飯を食べながら、子ムーンラビットのために注文した野菜盛り合わせの野菜を、頭の上の子ムーンラビットに食べさせる。
ご飯を食べ終わればカロリーナと一緒に、僕達用の特別なお菓子を選びに行った。僕がお菓子を選んでいたら、お店の人が子ムーンラビットを見て声をかけてくれて。今日家族になったって言ったら、特別に子ムーンラビット用のクッキーをくれたよ。
というか行ったお店全てでで貰ったかも? お店には魔獣用のお菓子がよく置いてあるんだ。街の中には魔獣と契約した人達がたくさんいる。それに契約していなくても、家で魔獣が待っている人も。そういう人達のために、魔獣用のお菓子を置いてあるお店が多いいんだ。
お店をどれだけ回ったか。全部のお店を回れるわけはないけど、それでもほとんどのお店を回ったんじゃないかってくらい、あっちもこっちも見て回って。最終的に僕とカロリーナは欲しいお菓子を全部貰うことができた。
そして気づけばもう夕方。と、この頃になるとカロリーナが限界に。本当は夜のご飯も食べて帰ろうって言っていたんだけど、それは今度って事になって。帰りは相乗り場所に乗って家の近くまで。
そして完全に寝てしまったカロリーナにバイバイをし別れると、僕達も急いで家へと帰った。子ムーンラビットのお父さんとお母さんが待っているからな。
家に帰りながら、俺の頭の上で子ムーンラビットが、きゅうきゅう歌を歌お始めた。とっても嬉しい時にだけ歌う、子ムーンラビットの歌。俺も子ムーンラビットと同じで、とっても嬉しいよ。
結論を言うと、僕はとっても嬉しい力を授かった。僕と子ムーンラビットにとって、本当に素晴らしい力。魔獣契約と回復魔法だ。魔獣契約だぞ、まさか本当にその力を授かれるなんて。しかも回復魔法まで。
回復魔法が使えれば、もし子ムーンラビットが怪我をしたら、すぐに治してあげられるじゃないか。まぁ、簡単な怪我だけだけど。
実はどっちの力も最高値が低かったんだ。回復魔法レベルは上がっても中級の中くらい、魔獣契約は中級スレスレって感じで。レベルが低いと契約できる魔獣が限られるんだ。その力に見合った魔獣しか契約できないってね。それでちょっと問題が。
ただ、僕にとってはそんなことは関係なく。この世界には冒険者や騎士がいるけれど。僕は将来、家でパパやママの手伝いをしたいから、なるつもりはないし。それに子ムーンラビットとその家族と契約できるだけで嬉しいから。
いつか別の魔獣とも契約するかもしれないけれど、その子達と家族になれるだけで嬉しい。だからレベルが低いなんて、僕にはなんら問題はない。
「ただいま!!」
『きゅっ!!』
『『きゅうー!!』』
俺達を出迎えてくれる、子ムーンラビットの両親。さぁ、明日も忙しいぞ。
だからムンちゃんじゃないよ、これから名前は考えんるんだから。見た目から可愛い名前が良いと思うんだけど。でもそれは完璧に契約してから、どんな名前が良いか、本人の口から聞くんだ。ママに教えてもらいながら。だって名前は大切だろ? ちゃと話し合わないと。
「おう! その様子だと、無事に話しは終わったみたいだな」
「良かったわね。最初の子だからなれなかったら、かなりショックを受けるんじゃないかって、心配してたのよ」
「まぁ、大丈夫だとは思ってたけどな。即答だったぞ」
「それと、この子の家族もね」
「これから魔法を練習してからの契約になるけど、アーベル良かったな!!」
『ジッ!!』
サムソンさんが俺の頭を撫でようとして、すぐに手を引っ込めました。僕の頭の上には子ムーンラビットが乗っているけど、その子ムーンラビット、サムソンさんの手を威嚇したんだ。
それから僕からはもちろん、頭に乗っている子ムーンラビットは見えないから。子ムーンラビットが頭の上のゴソゴソ動いてるなぁとは思ったんだけど。
カロリーナが、立ち上がってフンッてしてる、って教えてくれて。たぶん子ムーンラビットが、触るな、それからここは僕の場所だぞ、フンッ!! ってやったんだと思う。
「これは……、今度から簡単にアーベルの頭を撫でられなくなったな」
「そうよね、そこはあなたの場所だものね。勝手に触っちゃダメよね」
『きゅ!!』
「ねぇねぇママ。どうしてきょうはムンちゃん、おみせいっぱい、いいの?」
「カロリーナ、この子はムンちゃんじゃないのよ。これからアーベルがお名前を考えるから、もうムンちゃんはやめましょうね。それから今日からこの子はアーベルの家族になったの。だからお店が多い所も大丈夫なのよ」
「かぞく? パパとママは、あたしのかぞく。アーベルもアーベルパパとママとかぞく。かぞくおなじ?」
「ええ、同じよ。家族が増えたの。アーベルパパとママと、この子ムーンラビットが家族、いつも一緒っていうことよ」
「ふ~ん? いつもいっしょ?」
「ええ、そうよ」
「なら、いつでもさわれる!! ムンちゃんさわる!!」
『ちっ!!』
絶対カロリーナ、分かってないよね。ま、そのうち分かるようになるだろうけど。それまではこの子ムーンラビットとカロリーナの、触らせて、触らせないの攻防が続くのか。なんか激しくなりそうで嫌だな。それにだからね、ムンちゃんじゃないからね。
「ギルドには?」
「明日にしようかと。この子達もこれからお菓子を貰いに行かないといけないしな」
「とりあえず今日は片手にリポンを結んで来たらか、それで何とかするわ。しっかりしたものは明日ね」
それから俺達は、俺のせいでちょっと待たせちゃたけど、カロリーナ家族とご飯を食べた。もちろん僕の頭から子ムーンラビットが離れることはない。
僕はご飯を食べながら、子ムーンラビットのために注文した野菜盛り合わせの野菜を、頭の上の子ムーンラビットに食べさせる。
ご飯を食べ終わればカロリーナと一緒に、僕達用の特別なお菓子を選びに行った。僕がお菓子を選んでいたら、お店の人が子ムーンラビットを見て声をかけてくれて。今日家族になったって言ったら、特別に子ムーンラビット用のクッキーをくれたよ。
というか行ったお店全てでで貰ったかも? お店には魔獣用のお菓子がよく置いてあるんだ。街の中には魔獣と契約した人達がたくさんいる。それに契約していなくても、家で魔獣が待っている人も。そういう人達のために、魔獣用のお菓子を置いてあるお店が多いいんだ。
お店をどれだけ回ったか。全部のお店を回れるわけはないけど、それでもほとんどのお店を回ったんじゃないかってくらい、あっちもこっちも見て回って。最終的に僕とカロリーナは欲しいお菓子を全部貰うことができた。
そして気づけばもう夕方。と、この頃になるとカロリーナが限界に。本当は夜のご飯も食べて帰ろうって言っていたんだけど、それは今度って事になって。帰りは相乗り場所に乗って家の近くまで。
そして完全に寝てしまったカロリーナにバイバイをし別れると、僕達も急いで家へと帰った。子ムーンラビットのお父さんとお母さんが待っているからな。
家に帰りながら、俺の頭の上で子ムーンラビットが、きゅうきゅう歌を歌お始めた。とっても嬉しい時にだけ歌う、子ムーンラビットの歌。俺も子ムーンラビットと同じで、とっても嬉しいよ。
結論を言うと、僕はとっても嬉しい力を授かった。僕と子ムーンラビットにとって、本当に素晴らしい力。魔獣契約と回復魔法だ。魔獣契約だぞ、まさか本当にその力を授かれるなんて。しかも回復魔法まで。
回復魔法が使えれば、もし子ムーンラビットが怪我をしたら、すぐに治してあげられるじゃないか。まぁ、簡単な怪我だけだけど。
実はどっちの力も最高値が低かったんだ。回復魔法レベルは上がっても中級の中くらい、魔獣契約は中級スレスレって感じで。レベルが低いと契約できる魔獣が限られるんだ。その力に見合った魔獣しか契約できないってね。それでちょっと問題が。
ただ、僕にとってはそんなことは関係なく。この世界には冒険者や騎士がいるけれど。僕は将来、家でパパやママの手伝いをしたいから、なるつもりはないし。それに子ムーンラビットとその家族と契約できるだけで嬉しいから。
いつか別の魔獣とも契約するかもしれないけれど、その子達と家族になれるだけで嬉しい。だからレベルが低いなんて、僕にはなんら問題はない。
「ただいま!!」
『きゅっ!!』
『『きゅうー!!』』
俺達を出迎えてくれる、子ムーンラビットの両親。さぁ、明日も忙しいぞ。
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