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10.儀式の始まり、アンドリュース様
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僕とカロリーナが席について、どれくらい経ったのか。たぶん30分位して、全員が席についた。それからパパ達が入ってきて。あと数分で儀式が始まるって感じだろうか。
そんな少しの時間だったけど、ちょっとした問題が起きた。いやさ、僕達が入場してから少しして、ジークが入ってきて。カロリーナを見つけたジークは、物凄い勢いでカロリーナに手を振ったんだけど、カロリーナは完全に無視。
それに怒ったジークが騒ぎ出して、そんなジークを神父さんが注意したんだけど。それがまた気に入らなかったジークは更に暴れて。そうしたらどこで聞きつけたのかバートン達が入ってきて。
まぁ、神父さんと揉める揉める。挙げ句の果てには僕を動かして、カロリーナの隣に座らせろやら。それがダメならカロリーナをジークの方へ連れてこいやら。
そんな怒鳴るバートンのせいで、他の子供達が怯え始めちゃったし。隣にいる子なんて可哀想に泣いちゃって。
でもこの騒ぎを鎮める人が現れた。この教会で1番偉い、司教のアンドリューズ様だ。アンドリューズ様は神聖な教会で何を騒いでいるって、バートンと神父さんの間に入ってくれて。
それから、どうしてこんな騒ぎになったのか、一応双方の話しを聞いた。聞いたけど、どう考えてもバートン達が悪いことは明らかだったから、アンドリューズ様はバートンとジークを注意した。そして自分の席に順番通りに座われと。
だけど納得しなかったバートンは、アンドリューズ様に文句を言い続けそうに。その時アンドリューズ様の雰囲気が変わった。多分気づいたのは神父さん達やバートン、それと僕かな。
他の小さい子は気づいていなかったと思うよ。前世の記憶がある僕は、一応長く生きた分、そういった周りの雰囲気や、その時の人の様子を感じとることができるからね。
「良い加減にしないか。先ほども言ったが、ここを何処だと思っている、そして俺を誰だと思っている」
雰囲気が変わって、そう言った時のアンドリューズ様は、本当に怒っていた。この世界で教会は、とてもとても神聖な場所だからね。馬鹿なことで馬鹿みたいに騒ぐバートンを、アンドリューズ様は許さなかったんだよ。
それにバートンがいくら少しは偉いと言っても、アンドリューズ様の方がぜんぜん上の方だからね。それなのにあんな態度取ったら。
アンドリューズ様はあんまりそういうの、関係ないと思っている人だけれど、バートンを黙らせるには、ちょうど良い理由になる。
それでやっと、少しはまずいと思ったのか、バートンは大人しくなって一旦外へ。ジークもバートンの様子を見て、その後アンドリューズ様に怒られて、ようやく静かに席についた。
こんな感じで、ちょっとした問題は起きたけど、何とか無事に儀式を始められることに。進行役の神父様が、これからの流れをざっと説明して、それからすぐに儀式は始まった。
最初は綺麗な音楽が流れて、関係者の人達が入場。別に用意されていた席に着くと、最後にアンドリューズ様が入場。
入場が終わると今度はみんなで立って、お祈りと神様に捧げる歌を歌った後に着席。
それからは長い長お話の始まりだった。何だろう、これは世界が違っても変わらないんだろうか? ほら、入学式や卒業式で、関係者が挨拶をするだろう? そんな感じの挨拶がこっちでもあって。
初めはもちろん、5歳おめでとうとか、授かりについてとか話すんだけど。後は儀式に関係ない、僕達にも関係ないような事を、ダラダラと話してさ。前世で慣れているはずの僕までもが、だらけ始めていたんだから他の子は。
と、ここでもそれを終わらせる人が現れた。そう、もちろんアンドリューズ様だ。長い話しが3人続いて。この調子で後3人も話すのかと。そしてそのうちの4人目の人が長い話しを始めそうになった時だった。
アンドリューズ様が途中で話しに入ってきて。その場で説教を始めたんだよ。儀式に関係ない、子供達に関係ない、くだらない自分自慢はやめろって。そんなに自慢したいのならば、すぐにでも酒場へ行って、好きなだけ話してこい。
子供達の大切な儀式の場なのに、お前達のためにこの場を用意したんじゃない。子供達があんなにぐったりして可哀想だろう。
こんな風にね、怒ってくれたんだ。僕は感動したよ。でもその後すぐに、ああ、アンドリューズ様はこんな人だったなって。アンドリュース様が次に言ったことで、一瞬教会ないが静まり返った。
大体そんなくだらない話し、俺が聞きたくないし、俺はそんなくだらないことで、時間を無駄にしたくねぇんだよ。これからまだまだ色々忙しいんだから、俺の仕事時間を長くするんじゃねぇ。だったからね。
とっても素晴らしい事を言ってくれたと思ったのに、それで教会の中が静まり返っちゃって。
そんな中、咳払いが聞こえてそっちを見たら、エマニエルさんがニコニコ笑いながらアンドリュース様を見ていた。そんなエマニエルさんに、しまったという顔をしたアンドリュース様。
「まぁ、何だ。子供達のためにも、さっさと話しを終わらせてくれ」
そう言って話していた人の肩を叩いて、自分はそそくさと自分の席へ。その後、話していた人はすぐに話しを終了。残りの人達も5分くらいで挨拶を終わらせて。みんなの挨拶の時間は終わったんだ。
そしてその後の色々も、サクサク進めることに。その間ずっと、エマニエルさんはアンドリュース様をニコニコ見ていて、アンドリュース様は汗を流していた。
でもそんなアンドリュース様のおかげで、予定よりも早く、僕達の力を授かる時間がやってきたんだ。アンドリュース様、後でエマニエルさんに何をされるか分からないけど、早く儀式を進めてくれてありがとう。さぁ、力を授かる時間だ!!
そんな少しの時間だったけど、ちょっとした問題が起きた。いやさ、僕達が入場してから少しして、ジークが入ってきて。カロリーナを見つけたジークは、物凄い勢いでカロリーナに手を振ったんだけど、カロリーナは完全に無視。
それに怒ったジークが騒ぎ出して、そんなジークを神父さんが注意したんだけど。それがまた気に入らなかったジークは更に暴れて。そうしたらどこで聞きつけたのかバートン達が入ってきて。
まぁ、神父さんと揉める揉める。挙げ句の果てには僕を動かして、カロリーナの隣に座らせろやら。それがダメならカロリーナをジークの方へ連れてこいやら。
そんな怒鳴るバートンのせいで、他の子供達が怯え始めちゃったし。隣にいる子なんて可哀想に泣いちゃって。
でもこの騒ぎを鎮める人が現れた。この教会で1番偉い、司教のアンドリューズ様だ。アンドリューズ様は神聖な教会で何を騒いでいるって、バートンと神父さんの間に入ってくれて。
それから、どうしてこんな騒ぎになったのか、一応双方の話しを聞いた。聞いたけど、どう考えてもバートン達が悪いことは明らかだったから、アンドリューズ様はバートンとジークを注意した。そして自分の席に順番通りに座われと。
だけど納得しなかったバートンは、アンドリューズ様に文句を言い続けそうに。その時アンドリューズ様の雰囲気が変わった。多分気づいたのは神父さん達やバートン、それと僕かな。
他の小さい子は気づいていなかったと思うよ。前世の記憶がある僕は、一応長く生きた分、そういった周りの雰囲気や、その時の人の様子を感じとることができるからね。
「良い加減にしないか。先ほども言ったが、ここを何処だと思っている、そして俺を誰だと思っている」
雰囲気が変わって、そう言った時のアンドリューズ様は、本当に怒っていた。この世界で教会は、とてもとても神聖な場所だからね。馬鹿なことで馬鹿みたいに騒ぐバートンを、アンドリューズ様は許さなかったんだよ。
それにバートンがいくら少しは偉いと言っても、アンドリューズ様の方がぜんぜん上の方だからね。それなのにあんな態度取ったら。
アンドリューズ様はあんまりそういうの、関係ないと思っている人だけれど、バートンを黙らせるには、ちょうど良い理由になる。
それでやっと、少しはまずいと思ったのか、バートンは大人しくなって一旦外へ。ジークもバートンの様子を見て、その後アンドリューズ様に怒られて、ようやく静かに席についた。
こんな感じで、ちょっとした問題は起きたけど、何とか無事に儀式を始められることに。進行役の神父様が、これからの流れをざっと説明して、それからすぐに儀式は始まった。
最初は綺麗な音楽が流れて、関係者の人達が入場。別に用意されていた席に着くと、最後にアンドリューズ様が入場。
入場が終わると今度はみんなで立って、お祈りと神様に捧げる歌を歌った後に着席。
それからは長い長お話の始まりだった。何だろう、これは世界が違っても変わらないんだろうか? ほら、入学式や卒業式で、関係者が挨拶をするだろう? そんな感じの挨拶がこっちでもあって。
初めはもちろん、5歳おめでとうとか、授かりについてとか話すんだけど。後は儀式に関係ない、僕達にも関係ないような事を、ダラダラと話してさ。前世で慣れているはずの僕までもが、だらけ始めていたんだから他の子は。
と、ここでもそれを終わらせる人が現れた。そう、もちろんアンドリューズ様だ。長い話しが3人続いて。この調子で後3人も話すのかと。そしてそのうちの4人目の人が長い話しを始めそうになった時だった。
アンドリューズ様が途中で話しに入ってきて。その場で説教を始めたんだよ。儀式に関係ない、子供達に関係ない、くだらない自分自慢はやめろって。そんなに自慢したいのならば、すぐにでも酒場へ行って、好きなだけ話してこい。
子供達の大切な儀式の場なのに、お前達のためにこの場を用意したんじゃない。子供達があんなにぐったりして可哀想だろう。
こんな風にね、怒ってくれたんだ。僕は感動したよ。でもその後すぐに、ああ、アンドリューズ様はこんな人だったなって。アンドリュース様が次に言ったことで、一瞬教会ないが静まり返った。
大体そんなくだらない話し、俺が聞きたくないし、俺はそんなくだらないことで、時間を無駄にしたくねぇんだよ。これからまだまだ色々忙しいんだから、俺の仕事時間を長くするんじゃねぇ。だったからね。
とっても素晴らしい事を言ってくれたと思ったのに、それで教会の中が静まり返っちゃって。
そんな中、咳払いが聞こえてそっちを見たら、エマニエルさんがニコニコ笑いながらアンドリュース様を見ていた。そんなエマニエルさんに、しまったという顔をしたアンドリュース様。
「まぁ、何だ。子供達のためにも、さっさと話しを終わらせてくれ」
そう言って話していた人の肩を叩いて、自分はそそくさと自分の席へ。その後、話していた人はすぐに話しを終了。残りの人達も5分くらいで挨拶を終わらせて。みんなの挨拶の時間は終わったんだ。
そしてその後の色々も、サクサク進めることに。その間ずっと、エマニエルさんはアンドリュース様をニコニコ見ていて、アンドリュース様は汗を流していた。
でもそんなアンドリュース様のおかげで、予定よりも早く、僕達の力を授かる時間がやってきたんだ。アンドリュース様、後でエマニエルさんに何をされるか分からないけど、早く儀式を進めてくれてありがとう。さぁ、力を授かる時間だ!!
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