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323尋問を何処でするか、その他の問題? (スノーラ視点)
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レン達を結界で囲み、我とエンはローレンス達の方へ。そしてすぐにジャガルド達を覆っている魔法と結界を解こうとしたのだが、ローレンスがこれからのことを話し始めた。
「まぁ、先に人物確認と、今のこのボールのような物の中の状況確認はするが、詳しい話しはギルドでやるか、それとも無事に残った地下室でやるか。どちらにしてもレン達がいない所でだな」
あれだけディアブナスとコレイション達の攻撃を受け、レン達が攻撃で地下深くまで落とされたというのに、どうも別の地下室は無事に残っていたらしい。
聞いてみると、そこは普段屋敷の者は近づかず、用がある時にしか、ローレンス達も近づかない部屋で。
そう、こういった尋問に使うために作られた地下室だと。これだけ大きな部屋がたくさんあるのに、なぜ地下に少し小さめの部屋があるのかと。ローレスの屋敷に来て少しして気づいてはいたのだが、まさか尋問部屋だったとは。
「我々にも色々あるんだ。我々というかお祖父様と父さんの時代というか。私達は使ったことはないのだが」
『そうか。まぁ、そうなだな、色々だな』
「旦那様、何かあった時のことを考えますと、冒険者ギルドの方がよろしいかと。レン様方から、なるべく離れた場所での尋問が良いと」
『我等がいるのだから、そう簡単には手を出させん。それに奴の今の状態では、そう簡単い動けないだろう』
「どういう事だ? はぁ、まぁ、見てみれば分かるか。だがなスノーラ、私がレン達からジャガルド達を遠ざけたいと言ったのは。今言ったレン達に危険が及ばないようにする、という理由だけではないん」
『何だ? 何か問題があるのか? ならばすぐに対処を。そうすれば、これには何も問題はないはずだが』
そうだ。ここに帰ってくるまで、何も問題なく帰ってこられたのだ。そして今ジャガルド達が入っているこれを見ても、最初と変わりなく、傷ひとつ付いていない。だから問題はないはずだ。
「いや、それついては問題はないだろう。なにしろスノーラ達が作った物だからな。私も心配はしていない。私が問題に思っているのはレン達の方だ」
『レン達の方も問題はないぞ。しっかりと結界を張り、レン達にはあの場所から動かないように、きちんと言ってあるからな』
レン達のために張った、我らの結界は問題ないはずだが? まさか綻びが? 我は急いでレン達に張った結界を確認する。だがこちらから見た感じ、問題はないようだ。まったくなんなのだ。
「いや、スノーラ。父さんが言いたいのはね、レン達のおしゃべりについてなんだよ。でしょう? 父さん」
「ああ、そうだ」
『レン達のおしゃべり? そんなもの、何が問題なのだ』
『まったくだ。何も問題なかろう』
「スノーラ、エン、2人は今のレン達の話しを聞いていたか? それに今の会話だ。ジャガルド達を覆っているこれについて話していただろう」
『ああ、そういえば話していたな。それがどうした』
「我々が真剣に、ジャガルドとその仲間に、事件について話しを聞いている時、レン達の楽しい、面白そうという話し声が聞こえたら? 今だって結界の中でかなり盛り上がっているのに。これでは尋問する雰囲気にならないだろう?」
『何だ、そんなことを気にしているのか。別の気にしなければ良いだけではないか』
そうだ。レン達はいつも通りのレン達だ。どんなに危険な状態でも、持ち前の明るさで、そして何だかんだ楽しんで、その危険な状態を切り抜けてきた。
もちろん、今回のディアブナスや、本当に危険な時は、悪ふざけや騒いだりせずに、ちゃんということを聞いてくれる。
今はディアブナスの時のような、危険はないからな。レン達がこの球体のことについて話していたところで問題ないだろう。なのに何を気にしているのか。
「あのな、スノーラ達が気にしなくても、私達が気になるんだ。それにレン達のあの楽しそうな声を聞いて、ジャガルド達がレン達に悪意を向けたらどうする」
「もちろん状況から、ジャガルド達が今ここにいるレン様方に、悪意を向けるのは明らか。ですがレン様方のあの楽しそうなお声で、更にその悪意が増してしまったら?」
「スノーラ達だって、そんなレン達に悪意が向いている相手を、近くに置いておくのは嫌だろう?」
『ふむ、なるほど。それは困るな』
「分かってくれたか」
確かにその通りだ。確認が終わったら、なるべく早く、レン達には向こうへ行ってもらおう。
そしてレン達の話しから、おそらく後で、この球体で遊びたいと言ってくるだろうから、落ち着いたら、この魔法を確認してから遊ばせてやるか。
辛いことばかりだったからな。なるべく笑って過ごせるようにしてやりたい。辛いことなど、レン達には必要ない。
さて、そうと決まれば、さっさと確認を終えてしまおう。先程唸っていた者達は、エンが球体を蹴ったことで、再び大人しくなった。まったく、今の状況をちゃんと理解していないのか。唸って文句を言ったところで、静かにさせられるだけなのに。
『良し、これから魔法を消すぞ。エン、一応気を付けておいてくれ。我も逃げられないよう気をつける』
『ああ。変な魔法を使われたらたまらんからな』
奴は片方の足の先を失っても、どうにか逃げようとしていた。しかも何か魔法も使おうとして。おそらくあれは空間魔法のようなものだろう。それを使って逃げようと。これで逃げられたらたまったものではない。
もし、逃げようとした場合、喋れるだけの状態で、奴を止めよう。片方も足先だけではなく、両足、両手をなくしてしまえば。そうだ、話せれば良いのだ。
『ああ、魔法を消す前に、先程言っていたジャガルドの状態だが。片方の足首よりしたがない状態だ』
「は?」
「まぁ、先に人物確認と、今のこのボールのような物の中の状況確認はするが、詳しい話しはギルドでやるか、それとも無事に残った地下室でやるか。どちらにしてもレン達がいない所でだな」
あれだけディアブナスとコレイション達の攻撃を受け、レン達が攻撃で地下深くまで落とされたというのに、どうも別の地下室は無事に残っていたらしい。
聞いてみると、そこは普段屋敷の者は近づかず、用がある時にしか、ローレンス達も近づかない部屋で。
そう、こういった尋問に使うために作られた地下室だと。これだけ大きな部屋がたくさんあるのに、なぜ地下に少し小さめの部屋があるのかと。ローレスの屋敷に来て少しして気づいてはいたのだが、まさか尋問部屋だったとは。
「我々にも色々あるんだ。我々というかお祖父様と父さんの時代というか。私達は使ったことはないのだが」
『そうか。まぁ、そうなだな、色々だな』
「旦那様、何かあった時のことを考えますと、冒険者ギルドの方がよろしいかと。レン様方から、なるべく離れた場所での尋問が良いと」
『我等がいるのだから、そう簡単には手を出させん。それに奴の今の状態では、そう簡単い動けないだろう』
「どういう事だ? はぁ、まぁ、見てみれば分かるか。だがなスノーラ、私がレン達からジャガルド達を遠ざけたいと言ったのは。今言ったレン達に危険が及ばないようにする、という理由だけではないん」
『何だ? 何か問題があるのか? ならばすぐに対処を。そうすれば、これには何も問題はないはずだが』
そうだ。ここに帰ってくるまで、何も問題なく帰ってこられたのだ。そして今ジャガルド達が入っているこれを見ても、最初と変わりなく、傷ひとつ付いていない。だから問題はないはずだ。
「いや、それついては問題はないだろう。なにしろスノーラ達が作った物だからな。私も心配はしていない。私が問題に思っているのはレン達の方だ」
『レン達の方も問題はないぞ。しっかりと結界を張り、レン達にはあの場所から動かないように、きちんと言ってあるからな』
レン達のために張った、我らの結界は問題ないはずだが? まさか綻びが? 我は急いでレン達に張った結界を確認する。だがこちらから見た感じ、問題はないようだ。まったくなんなのだ。
「いや、スノーラ。父さんが言いたいのはね、レン達のおしゃべりについてなんだよ。でしょう? 父さん」
「ああ、そうだ」
『レン達のおしゃべり? そんなもの、何が問題なのだ』
『まったくだ。何も問題なかろう』
「スノーラ、エン、2人は今のレン達の話しを聞いていたか? それに今の会話だ。ジャガルド達を覆っているこれについて話していただろう」
『ああ、そういえば話していたな。それがどうした』
「我々が真剣に、ジャガルドとその仲間に、事件について話しを聞いている時、レン達の楽しい、面白そうという話し声が聞こえたら? 今だって結界の中でかなり盛り上がっているのに。これでは尋問する雰囲気にならないだろう?」
『何だ、そんなことを気にしているのか。別の気にしなければ良いだけではないか』
そうだ。レン達はいつも通りのレン達だ。どんなに危険な状態でも、持ち前の明るさで、そして何だかんだ楽しんで、その危険な状態を切り抜けてきた。
もちろん、今回のディアブナスや、本当に危険な時は、悪ふざけや騒いだりせずに、ちゃんということを聞いてくれる。
今はディアブナスの時のような、危険はないからな。レン達がこの球体のことについて話していたところで問題ないだろう。なのに何を気にしているのか。
「あのな、スノーラ達が気にしなくても、私達が気になるんだ。それにレン達のあの楽しそうな声を聞いて、ジャガルド達がレン達に悪意を向けたらどうする」
「もちろん状況から、ジャガルド達が今ここにいるレン様方に、悪意を向けるのは明らか。ですがレン様方のあの楽しそうなお声で、更にその悪意が増してしまったら?」
「スノーラ達だって、そんなレン達に悪意が向いている相手を、近くに置いておくのは嫌だろう?」
『ふむ、なるほど。それは困るな』
「分かってくれたか」
確かにその通りだ。確認が終わったら、なるべく早く、レン達には向こうへ行ってもらおう。
そしてレン達の話しから、おそらく後で、この球体で遊びたいと言ってくるだろうから、落ち着いたら、この魔法を確認してから遊ばせてやるか。
辛いことばかりだったからな。なるべく笑って過ごせるようにしてやりたい。辛いことなど、レン達には必要ない。
さて、そうと決まれば、さっさと確認を終えてしまおう。先程唸っていた者達は、エンが球体を蹴ったことで、再び大人しくなった。まったく、今の状況をちゃんと理解していないのか。唸って文句を言ったところで、静かにさせられるだけなのに。
『良し、これから魔法を消すぞ。エン、一応気を付けておいてくれ。我も逃げられないよう気をつける』
『ああ。変な魔法を使われたらたまらんからな』
奴は片方の足の先を失っても、どうにか逃げようとしていた。しかも何か魔法も使おうとして。おそらくあれは空間魔法のようなものだろう。それを使って逃げようと。これで逃げられたらたまったものではない。
もし、逃げようとした場合、喋れるだけの状態で、奴を止めよう。片方も足先だけではなく、両足、両手をなくしてしまえば。そうだ、話せれば良いのだ。
『ああ、魔法を消す前に、先程言っていたジャガルドの状態だが。片方の足首よりしたがない状態だ』
「は?」
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