16 / 32
16話 代表の優しやといろいろ決まった事
しおりを挟む「という事で、俺はみんなに馬鹿にされる事が多いいんだ」
『……』
「だからこれからも今日みたいに、いろいろ言われるだろう。そしてそのせいで、お前も酷い事を言われる可能性gある。だから……。いいか、よく聞くんだ。もしもこれから俺といる事で、本当に辛くなった時は、その時はちゃんと言ってくれ。テイムを解除して、お前をもう1つの家族の元へ帰すから」
『帰すっチュ?』
「ああ。俺はお前と家族になれて、本当に幸せなんだ。そしてとても大切に想っている。そんな相手が幸せじゃないのは嫌だからな。お前が幸せに暮らせる場所へ帰して、お前に幸せに暮らしてほしい」
俺は今までの俺の事を、隠さずに全て代表に伝えた。そして俺の話しを真剣に聞いてくれた代表は。最後まで聞いた後、目を閉じ、小さな腕を組んで、何かを考え始めた。
もしかすると俺の話しを聞いた事で、すぐにでも仲間の元へ帰りたいと言うかもしれない。惹かれたのは間違いないが、ここまで俺が弱かったなんてと、失望された可能性も……。
だからもしも代表がテイムを解除して、帰りたいと言うのなら、俺はすぐに帰すつもりだ。本当は悲しいが、こればかりは仕方がない。代表のことを1番に考えないとダメだからな。
代表が何と言って来るか、緊張しながら待つ俺。本当に待った時間は5分もなかっただろうが、10分にも1時間にも感じたよ。
というか、後から5分も経っていなかったことに気づいて、5分で結論を出したのかと驚いた。結構、というか、かなり重要な話だったのにな。
『カズキっチュ』
「ああ」
『オレは帰らないっチュ! オレはカズキが好きで、家族だっチュ!! ずっと楽しみにしてたっチュ!! えと……、カズキに意地悪してた人間、オレ見てたっチュ』
「見てた?」
話しを聞いてみると、まさかの事実が判明した。代表は俺がダンジョンにいる所を、何回も遠くから見ていたらしんだよ。何回も……、4、5回じゃない。何10回、いや100回は超える数を、俺に気づいた時は絶対に見にきていたと。
そしてその時に、俺が強い魔法を使えずに、訓練している所も。プレイヤー達に馬鹿にされている所も、全て見ていたらしい。
『でも、どうしてみんな、カズキ馬鹿にするか、分からなかったっチュ。だけど今のカズキの話しを聞いて、分かったっチュ。みんなカズキのこと、何で馬鹿にするっチュ!! 頑張ってるのを馬鹿にするのはダメって、長老も、おじいさんも、いつも言ってたっチュ。俺も馬鹿にするヤツ嫌いっチュ!!』
「お前……」
『今度は2匹で頑張るっチュ!! 馬鹿にされても2匹なら大丈夫っチュ!! 辛いこと、悲しい事は、みんなで分け合うと小さくなって、いつか嬉しいことに変わるって、おじいさん言ってたっチュ!! だからオレ、ずっと一緒にいるっチュ!!』
「……そうか。そうか!」
俺は目を閉じ、泣きそうになるのを堪える。それから代表を手のひらに乗せ、代表のおでこに自分のおでこをくっ付け、そしてお礼を言った。
「ありがとう。ありがとう。お前と家族になれて、俺はとても幸せだ」
『オレもっチュ!! ずっと楽しみにしてて、やっと家族になれたっチュ!! とっても嬉しいっチュウゥゥゥッ!!』
俺は昔も今も、皆が俺の事をこんなに想ってくれていて、本当に幸せ者だ。
「よし、これから2人で頑張ろう!!」
『頑張るっチュ!!』
俺の問題は片付いた。これから心置きなく、代表と共に暮らしていける。だが、なるべく代表の方へ、悪意は向かないよう、これからはさらに頑張らないと。
と、ちょうど話しが終わった時だった。母さんに呼ばれて1階へ行けば、ダイニングが飾り付けされていて、食事がいろいろとアレンジされていた。
全員でテーブルを囲み、初めての5人での食事をする。そしてその食事で、ある事が決まり。代表はかなりの大人数の群れで生活していたからな、大人数で食事をするのが大好きだと。だから俺達とも一緒の食べたいらしい。
なので、必ず毎日全員一緒の食事は無理だけど、できる限りみんなで集まって、食事をするって事に決まった。
そうして食事が終われば、代表を初めてのお風呂に入れてあげる事に。ここでも代表は大喜びだった。湖があるのかと。
代表、泳ぐ事が大好きだった。ダンジョンではよく湖で泳いでいたらしい。ここは湖ではなく、お風呂という物だと教えてやれば驚いていた。そして時々泳いでも良いかと。
そうだな、お風呂で泳ぐのは別にかまわないけど、ここはビニールプールでも買ってやるか。深さはそんなに深くはないけれど、お風呂よりは広いから、泳ぎやすいだろう。
何かおもちゃ的な、遊ぶ物が欲しければ、一緒に揃えれば良いし。よし、これは内緒にしておいて、ビックリさせるかな。
こうしていつもよりも、長くお風呂に入った俺は、のぼせそうになった代表を慌てて救出し、父さん達に物凄く怒られた。
そしてのぼせる寸前だった代表にアイスを食べさせてあげれば、興奮して鼻血を出すっていう。
ようやく落ち着いたのは、かなり遅い時間になってからだった。まだ、今日はこれから、大事な事を決めなくちゃいけないっていうのに。
部屋に戻っても、アイスを食べた後のアイスの棒を何故か気に入って、ずっと離さない代表に。そんなに気に入ったのかと思いながら、俺は名前について聞いてみた。
『……』
「だからこれからも今日みたいに、いろいろ言われるだろう。そしてそのせいで、お前も酷い事を言われる可能性gある。だから……。いいか、よく聞くんだ。もしもこれから俺といる事で、本当に辛くなった時は、その時はちゃんと言ってくれ。テイムを解除して、お前をもう1つの家族の元へ帰すから」
『帰すっチュ?』
「ああ。俺はお前と家族になれて、本当に幸せなんだ。そしてとても大切に想っている。そんな相手が幸せじゃないのは嫌だからな。お前が幸せに暮らせる場所へ帰して、お前に幸せに暮らしてほしい」
俺は今までの俺の事を、隠さずに全て代表に伝えた。そして俺の話しを真剣に聞いてくれた代表は。最後まで聞いた後、目を閉じ、小さな腕を組んで、何かを考え始めた。
もしかすると俺の話しを聞いた事で、すぐにでも仲間の元へ帰りたいと言うかもしれない。惹かれたのは間違いないが、ここまで俺が弱かったなんてと、失望された可能性も……。
だからもしも代表がテイムを解除して、帰りたいと言うのなら、俺はすぐに帰すつもりだ。本当は悲しいが、こればかりは仕方がない。代表のことを1番に考えないとダメだからな。
代表が何と言って来るか、緊張しながら待つ俺。本当に待った時間は5分もなかっただろうが、10分にも1時間にも感じたよ。
というか、後から5分も経っていなかったことに気づいて、5分で結論を出したのかと驚いた。結構、というか、かなり重要な話だったのにな。
『カズキっチュ』
「ああ」
『オレは帰らないっチュ! オレはカズキが好きで、家族だっチュ!! ずっと楽しみにしてたっチュ!! えと……、カズキに意地悪してた人間、オレ見てたっチュ』
「見てた?」
話しを聞いてみると、まさかの事実が判明した。代表は俺がダンジョンにいる所を、何回も遠くから見ていたらしんだよ。何回も……、4、5回じゃない。何10回、いや100回は超える数を、俺に気づいた時は絶対に見にきていたと。
そしてその時に、俺が強い魔法を使えずに、訓練している所も。プレイヤー達に馬鹿にされている所も、全て見ていたらしい。
『でも、どうしてみんな、カズキ馬鹿にするか、分からなかったっチュ。だけど今のカズキの話しを聞いて、分かったっチュ。みんなカズキのこと、何で馬鹿にするっチュ!! 頑張ってるのを馬鹿にするのはダメって、長老も、おじいさんも、いつも言ってたっチュ。俺も馬鹿にするヤツ嫌いっチュ!!』
「お前……」
『今度は2匹で頑張るっチュ!! 馬鹿にされても2匹なら大丈夫っチュ!! 辛いこと、悲しい事は、みんなで分け合うと小さくなって、いつか嬉しいことに変わるって、おじいさん言ってたっチュ!! だからオレ、ずっと一緒にいるっチュ!!』
「……そうか。そうか!」
俺は目を閉じ、泣きそうになるのを堪える。それから代表を手のひらに乗せ、代表のおでこに自分のおでこをくっ付け、そしてお礼を言った。
「ありがとう。ありがとう。お前と家族になれて、俺はとても幸せだ」
『オレもっチュ!! ずっと楽しみにしてて、やっと家族になれたっチュ!! とっても嬉しいっチュウゥゥゥッ!!』
俺は昔も今も、皆が俺の事をこんなに想ってくれていて、本当に幸せ者だ。
「よし、これから2人で頑張ろう!!」
『頑張るっチュ!!』
俺の問題は片付いた。これから心置きなく、代表と共に暮らしていける。だが、なるべく代表の方へ、悪意は向かないよう、これからはさらに頑張らないと。
と、ちょうど話しが終わった時だった。母さんに呼ばれて1階へ行けば、ダイニングが飾り付けされていて、食事がいろいろとアレンジされていた。
全員でテーブルを囲み、初めての5人での食事をする。そしてその食事で、ある事が決まり。代表はかなりの大人数の群れで生活していたからな、大人数で食事をするのが大好きだと。だから俺達とも一緒の食べたいらしい。
なので、必ず毎日全員一緒の食事は無理だけど、できる限りみんなで集まって、食事をするって事に決まった。
そうして食事が終われば、代表を初めてのお風呂に入れてあげる事に。ここでも代表は大喜びだった。湖があるのかと。
代表、泳ぐ事が大好きだった。ダンジョンではよく湖で泳いでいたらしい。ここは湖ではなく、お風呂という物だと教えてやれば驚いていた。そして時々泳いでも良いかと。
そうだな、お風呂で泳ぐのは別にかまわないけど、ここはビニールプールでも買ってやるか。深さはそんなに深くはないけれど、お風呂よりは広いから、泳ぎやすいだろう。
何かおもちゃ的な、遊ぶ物が欲しければ、一緒に揃えれば良いし。よし、これは内緒にしておいて、ビックリさせるかな。
こうしていつもよりも、長くお風呂に入った俺は、のぼせそうになった代表を慌てて救出し、父さん達に物凄く怒られた。
そしてのぼせる寸前だった代表にアイスを食べさせてあげれば、興奮して鼻血を出すっていう。
ようやく落ち着いたのは、かなり遅い時間になってからだった。まだ、今日はこれから、大事な事を決めなくちゃいけないっていうのに。
部屋に戻っても、アイスを食べた後のアイスの棒を何故か気に入って、ずっと離さない代表に。そんなに気に入ったのかと思いながら、俺は名前について聞いてみた。
58
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…

最弱の職業【弱体術師】となった俺は弱いと言う理由でクラスメイトに裏切られ大多数から笑われてしまったのでこの力を使いクラスメイトを見返します!
ルシェ(Twitter名はカイトGT)
ファンタジー
俺は高坂和希。
普通の高校生だ。
ある日ひょんなことから異世界に繋がるゲートが出来て俺はその中に巻き込まれてしまった。
そこで覚醒し得た職業がなんと【弱体術師】とかいう雑魚職だった。
それを見ていた当たり職業を引いた連中にボコボコにされた俺はダンジョンに置いていかれてしまう。
クラスメイト達も全員その当たり職業を引いた連中について行ってしまったので俺は1人で出口を探索するしかなくなった。
しかもその最中にゴブリンに襲われてしまい足を滑らせて地下の奥深くへと落ちてしまうのだった。

子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。

ダンジョンの戦闘配信? いやいや魔獣達のための癒しスローライフ配信です!!
ありぽん書籍発売中
ファンタジー
はぁ、一体この能力は何なんだ。
こんな役に立たないんじゃ、そりゃあパーティーから追放されるよな。
ん? 何だお前、自ら寄ってくるなんて、変わった魔獣だな。
って、おいお前! ずいぶん疲れてるじゃないか!?
だけど俺の能力じゃ……。
え? 何だ!? まさか!?
そうか、俺のこの力はそういうことだったのか。これなら!!
ダンジョンでは戦闘の配信ばかり。別に悪いことじゃいけけれど、だけど戦闘後の魔獣達は?
魔獣達だって人同様疲れるんだ。
だから俺は、授かったこの力を使って戦闘後の魔獣達を。いやいや共に暮らしている魔獣達が、まったりゆっくり暮らせるように、魔獣専用もふもふスローライフ配信を始めよう!!

元勇者のデブ男が愛されハーレムを築くまで
あれい
ファンタジー
田代学はデブ男である。家族には冷たくされ、学校ではいじめを受けてきた。高校入学を前に一人暮らしをするが、高校に行くのが憂鬱だ。引っ越し初日、学は異世界に勇者召喚され、魔王と戦うことになる。そして7年後、学は無事、魔王討伐を成し遂げ、異世界から帰還することになる。だが、学を召喚した女神アイリスは元の世界ではなく、男女比が1:20のパラレルワールドへの帰還を勧めてきて……。
もふもふ相棒と異世界で新生活!! 神の愛し子? そんなことは知りません!!
ありぽん書籍発売中
ファンタジー
[第3回次世代ファンタジーカップエントリー]
特別賞受賞 書籍化決定!!
応援くださった皆様、ありがとうございます!!
望月奏(中学1年生)は、ある日車に撥ねられそうになっていた子犬を庇い、命を落としてしまう。
そして気づけば奏の前には白く輝く玉がふわふわと浮いていて。光り輝く玉は何と神様。
神様によれば、今回奏が死んだのは、神様のせいだったらしく。
そこで奏は神様のお詫びとして、新しい世界で生きることに。
これは自分では規格外ではないと思っている奏が、規格外の力でもふもふ相棒と、
たくさんのもふもふ達と楽しく幸せに暮らす物語。

『王家の面汚し』と呼ばれ帝国へ売られた王女ですが、普通に歓迎されました……
Ryo-k
ファンタジー
王宮で開かれた側妃主催のパーティーで婚約破棄を告げられたのは、アシュリー・クローネ第一王女。
優秀と言われているラビニア・クローネ第二王女と常に比較され続け、彼女は貴族たちからは『王家の面汚し』と呼ばれ疎まれていた。
そんな彼女は、帝国との交易の条件として、帝国に送られることになる。
しかしこの時は誰も予想していなかった。
この出来事が、王国の滅亡へのカウントダウンの始まりであることを……
アシュリーが帝国で、秘められていた才能を開花するのを……
※この作品は「小説家になろう」でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる