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2話 記憶を整理したいのに騒がしい朝
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落ち着け、記憶を整理しろ。俺は確かにあの時、聖女によって致命傷をおい殺されたはずだ。
と、考えようとした時だった。俺の部屋のドアをバシバシ叩かれて姉さんが話し、いや怒鳴ってきた。
「ちょっと、さっきから目覚ましが鳴りっぱなしよ!! さっさと起きて止めなさいよ! それに今日は私の彼が来るんだから、いつものだらしない格好で出てこないでよね! あっ、もうこんな時間!? 私も残りの準備早くしなくちゃ! 和希、ちゃんと聞いてるの? 返事しなさい!」
「今消すし、分かってるよ!!」
「きゃあぁぁぁ!! さっき塗り終わったばかりのマニキュアが!?」
バタバタバタッ!!
はぁ、優也さんが来るときはいつもこれだ。姉さんの素顔なんて、優也さんはとっくに知っているんだから、いまさら何をしたところで変わるわけがないのに。
それに、そんな姉さんの素顔を知った上でも、優也さんが別れないってことは、本当に姉さんのことが好きなんだろうな。……朝から何なんだよ、もう。
衝撃的な出来事のせいで、今まで止めるのを忘れていた目覚まし時計を止めようと、俺は手を伸ばした。その瞬間。
「ぐっ……!?」
少し治っていたはずに殺された時の痛みが、再び全身を強く襲い。なんとか目覚ましを止めたものの力がうまく入らず、そのまま目覚ましを床に落としてしまった。
前世の記憶と今現在のことを整理しないと……。俺はマクファーデンだったが、高橋和希でもうあるんだから。どちらかといえば、今の俺にとっては、高橋和希としての感覚の方が強い。
痛む体に鞭打ちながら何とか起き上がり、昨日のうちに用意しておいた洋服を何とか着て、それから洗面所へ向かう。とりあえず顔を洗って、少しでも頭をすっきりさせたかったんだ。1階に降りて洗面所へ向かう途中、母さんが俺に声をかけてくる。
「和希、起きたの!? 早く準備しないと、またお姉ちゃんに怒られるよ! ご飯はもうできてるから、さっさと顔を洗って食べちゃいなさい!」
「今、洗うところだよ!!」
姉さんたちの家デートのせいで、ゆっくり考える時間もない。体もまだ痛いっていうのに。少し動かなければ、まだ少しは良いけど、動くたびに痛みが強くなるんだよ。いつまでこの痛みは続くのか。
そのまま洗面所へ向かい、冷たい水でいつもより長めに顔を洗う。そのおかげか、少し頭がスッキリしてきた。それに朝食をとるために、ダイニングへと向かう足取りも、さっきまでフラフラしていたが、しっかりした気がする。
「おはよう、和希」
「おはよう」
「今日はいい天気なんだから、お姉ちゃんたち外でデートすればいいのにね。家デートのときは、優也君が来るまでお姉ちゃんがドタバタするから本当に困るわ」
「『マニキュアが!?』って叫んでたよ。」
「どうせしっかり乾かさないまま次のことをしようとして、マニキュアが剥がれたかヨレたんでしょう。いつも大雑把なくせに、こういうときだけ繊細さをアピールしたって、もう優也君にはバレてるんだから無駄なのにね」
母さんも俺の考えとほぼ同じらしい。ただ俺は、しょうがないだろうと思っているだけで、無駄とまでは思っていないぞ。うん、絶対に思ってはいない。
「和希、ご飯食べたら食器を洗っておいてね。ママは他の準備をするから」
「分かった」
姉さんの話をしているうちに、少しスッキリしてきた頭がさらにスッキリしてきた。それに、体の痛みもさっきよりは落ち着いて、まだ痛みは残っているものの、だいぶスムーズに体を動かせるようになった。これなら朝ごはんもしっかり食べられそうだ。
今日の朝ごはんは、母さんが作ってくれたサンドイッチとサラダ、それにスープ。食べやすいメニューだったのも助かった。
最初に野菜ジュースを飲み、ご飯を食べ始める。と、半分も食べないうちに、姉さんがドタバタとダイニングに入ってきて、俺は姉さんに気づかれないように、小さくため息を吐いた。ご飯くらいゆっくり食べさせてくれ。
「ママ! 私の星のペンダント知らない!?」
「星のペンダントって、優也君に貰った物でしょう? ママ知らないわよ。どうしてそんな大事な物、分かる場所にしまっておかないの!」
「違うわよ! いつもはちゃんと宝石箱にしまってあるわよ! 着けようと思って外に出したのよ!」
「もう、そういうのは全ての準備が終わった、1番最後に出して着けなさいよ。どこに持っていったか覚えてないの?」
「それが分からないから聞いてるのよ! どうしよう、あと1時間くらいで優也来ちゃうわ!?」
ドタバタッ!! ドタバタッ!!
「ご飯を食べた時に、ここへ持って来なかったかしら!?」
台所で姉さんがペンダントを探している音が聞こえる。その後はガッシャーンッ!! と何か大きな物が倒れる音。そして母さんが姉さんの喧嘩する声。……ご飯くらい静かに食べされてくれ。
台所から姉さんがペンダントを探しているらしき音が聞こえてくる。その後、ガッシャーンッ!! と何か大きなものが倒れる音が響き。続いて母さんと姉さんが言い合う声が聞こえくる。
……せめてご飯くらい静かに食べさせてくれよ。ただでさえこれから、色々考えなくちゃいけない事が沢山あるんだから。
「もう! どこにあるのよ!!」
「ダイニングは探したの!?」
「見たわよ!!」
姉さんの煩い声を聞きながら、そして煩い物音を聞きながら、サンドイッチを口に入れる。その時ふと、調味料が入っている回転式ラックの方を見ると、そこにチェーンのような物が見えて。首を伸ばして見てみれば、姉さんが探している星のペンダントが置いてあった。
姉さんの煩い声や物音を聞きながら、サンドイッチを一口頬張る。その時、ふと調味料が入っている回転式ラックの方を見たら、そこにチェーンのようなものが見えて。首を伸ばしてよく見てみると、姉さんが探していた星のペンダントが置かれていた。
ご飯を食べるのにペンダントなんか持ってくるなよ。それに、ここはもう探したんじゃなかったのか? 俺の位置からでも見える場所に置いてあるじゃないか。
「はぁ。姉さん!! ここにあるぞ!!」
俺がそう言うと、バタバタと姉さんが早歩きでダイニングに入ってきた。そして俺の指さす方向を見て、ニヤリと笑みを浮かべ。
「ナイスよ、和希! 良い仕事するじゃない!」
そう言いながらペンダントを手に取り、すぐに首に着けた。
「はぁ、これで一安心。次はもう一度洋服のチェックをしなくちゃ。それに、今の騒ぎで髪の毛も乱れたから直さないと……、って、あんた、何その酷い顔!?」
姉さんが俺を見て、驚いた表情をした。
と、考えようとした時だった。俺の部屋のドアをバシバシ叩かれて姉さんが話し、いや怒鳴ってきた。
「ちょっと、さっきから目覚ましが鳴りっぱなしよ!! さっさと起きて止めなさいよ! それに今日は私の彼が来るんだから、いつものだらしない格好で出てこないでよね! あっ、もうこんな時間!? 私も残りの準備早くしなくちゃ! 和希、ちゃんと聞いてるの? 返事しなさい!」
「今消すし、分かってるよ!!」
「きゃあぁぁぁ!! さっき塗り終わったばかりのマニキュアが!?」
バタバタバタッ!!
はぁ、優也さんが来るときはいつもこれだ。姉さんの素顔なんて、優也さんはとっくに知っているんだから、いまさら何をしたところで変わるわけがないのに。
それに、そんな姉さんの素顔を知った上でも、優也さんが別れないってことは、本当に姉さんのことが好きなんだろうな。……朝から何なんだよ、もう。
衝撃的な出来事のせいで、今まで止めるのを忘れていた目覚まし時計を止めようと、俺は手を伸ばした。その瞬間。
「ぐっ……!?」
少し治っていたはずに殺された時の痛みが、再び全身を強く襲い。なんとか目覚ましを止めたものの力がうまく入らず、そのまま目覚ましを床に落としてしまった。
前世の記憶と今現在のことを整理しないと……。俺はマクファーデンだったが、高橋和希でもうあるんだから。どちらかといえば、今の俺にとっては、高橋和希としての感覚の方が強い。
痛む体に鞭打ちながら何とか起き上がり、昨日のうちに用意しておいた洋服を何とか着て、それから洗面所へ向かう。とりあえず顔を洗って、少しでも頭をすっきりさせたかったんだ。1階に降りて洗面所へ向かう途中、母さんが俺に声をかけてくる。
「和希、起きたの!? 早く準備しないと、またお姉ちゃんに怒られるよ! ご飯はもうできてるから、さっさと顔を洗って食べちゃいなさい!」
「今、洗うところだよ!!」
姉さんたちの家デートのせいで、ゆっくり考える時間もない。体もまだ痛いっていうのに。少し動かなければ、まだ少しは良いけど、動くたびに痛みが強くなるんだよ。いつまでこの痛みは続くのか。
そのまま洗面所へ向かい、冷たい水でいつもより長めに顔を洗う。そのおかげか、少し頭がスッキリしてきた。それに朝食をとるために、ダイニングへと向かう足取りも、さっきまでフラフラしていたが、しっかりした気がする。
「おはよう、和希」
「おはよう」
「今日はいい天気なんだから、お姉ちゃんたち外でデートすればいいのにね。家デートのときは、優也君が来るまでお姉ちゃんがドタバタするから本当に困るわ」
「『マニキュアが!?』って叫んでたよ。」
「どうせしっかり乾かさないまま次のことをしようとして、マニキュアが剥がれたかヨレたんでしょう。いつも大雑把なくせに、こういうときだけ繊細さをアピールしたって、もう優也君にはバレてるんだから無駄なのにね」
母さんも俺の考えとほぼ同じらしい。ただ俺は、しょうがないだろうと思っているだけで、無駄とまでは思っていないぞ。うん、絶対に思ってはいない。
「和希、ご飯食べたら食器を洗っておいてね。ママは他の準備をするから」
「分かった」
姉さんの話をしているうちに、少しスッキリしてきた頭がさらにスッキリしてきた。それに、体の痛みもさっきよりは落ち着いて、まだ痛みは残っているものの、だいぶスムーズに体を動かせるようになった。これなら朝ごはんもしっかり食べられそうだ。
今日の朝ごはんは、母さんが作ってくれたサンドイッチとサラダ、それにスープ。食べやすいメニューだったのも助かった。
最初に野菜ジュースを飲み、ご飯を食べ始める。と、半分も食べないうちに、姉さんがドタバタとダイニングに入ってきて、俺は姉さんに気づかれないように、小さくため息を吐いた。ご飯くらいゆっくり食べさせてくれ。
「ママ! 私の星のペンダント知らない!?」
「星のペンダントって、優也君に貰った物でしょう? ママ知らないわよ。どうしてそんな大事な物、分かる場所にしまっておかないの!」
「違うわよ! いつもはちゃんと宝石箱にしまってあるわよ! 着けようと思って外に出したのよ!」
「もう、そういうのは全ての準備が終わった、1番最後に出して着けなさいよ。どこに持っていったか覚えてないの?」
「それが分からないから聞いてるのよ! どうしよう、あと1時間くらいで優也来ちゃうわ!?」
ドタバタッ!! ドタバタッ!!
「ご飯を食べた時に、ここへ持って来なかったかしら!?」
台所で姉さんがペンダントを探している音が聞こえる。その後はガッシャーンッ!! と何か大きな物が倒れる音。そして母さんが姉さんの喧嘩する声。……ご飯くらい静かに食べされてくれ。
台所から姉さんがペンダントを探しているらしき音が聞こえてくる。その後、ガッシャーンッ!! と何か大きなものが倒れる音が響き。続いて母さんと姉さんが言い合う声が聞こえくる。
……せめてご飯くらい静かに食べさせてくれよ。ただでさえこれから、色々考えなくちゃいけない事が沢山あるんだから。
「もう! どこにあるのよ!!」
「ダイニングは探したの!?」
「見たわよ!!」
姉さんの煩い声を聞きながら、そして煩い物音を聞きながら、サンドイッチを口に入れる。その時ふと、調味料が入っている回転式ラックの方を見ると、そこにチェーンのような物が見えて。首を伸ばして見てみれば、姉さんが探している星のペンダントが置いてあった。
姉さんの煩い声や物音を聞きながら、サンドイッチを一口頬張る。その時、ふと調味料が入っている回転式ラックの方を見たら、そこにチェーンのようなものが見えて。首を伸ばしてよく見てみると、姉さんが探していた星のペンダントが置かれていた。
ご飯を食べるのにペンダントなんか持ってくるなよ。それに、ここはもう探したんじゃなかったのか? 俺の位置からでも見える場所に置いてあるじゃないか。
「はぁ。姉さん!! ここにあるぞ!!」
俺がそう言うと、バタバタと姉さんが早歩きでダイニングに入ってきた。そして俺の指さす方向を見て、ニヤリと笑みを浮かべ。
「ナイスよ、和希! 良い仕事するじゃない!」
そう言いながらペンダントを手に取り、すぐに首に着けた。
「はぁ、これで一安心。次はもう一度洋服のチェックをしなくちゃ。それに、今の騒ぎで髪の毛も乱れたから直さないと……、って、あんた、何その酷い顔!?」
姉さんが俺を見て、驚いた表情をした。
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