異世界初? のスーパー銭湯もとい『娯楽施設スケルトン』開業です!!

ありぽん

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65話 ウォット様の責任、ラダリウスの罰

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『ウォット様は、群れのドラゴンを守るために呪いを受けてしまった。今、俺達の群れには、呪いを払える者がいないんだ。そのためウォット様は、自分の死を受け入れ、生きている間に、少しでも呪いが周りに撒かれないようにと、そしてガルドルを止めようと、追うことを決意された』

 かなりの呪いを受けてしまっているらしい。呪いを受けてから、かなり時間が過ぎているため、より体に呪いが回っているだろう。

『自分の群れから呪いのアンデットを出してしまった事に、責任を感じておられるんだ。それに、早く奴を群れから追放しておけば良かったが、それでも昔から共に過ごしてきた者を、追放することができなかった。全て自らの甘さが引き起こした事。だから責任を取らなければ。そう、ウォット様は最後におっしゃられて……』

「確かに、そうですね。もしもウォットが甘さを出していなければ、呪いのアンデットは生まれなかったかもしれない」

「おい、アマディアス、お前なぁ」

 ジェラルドさんが口を挟もうとする。だがそれをアマディアスさんはいつも通りに止め、話しを続けた。

「ですが元々はあのバカな人間が引き起こしたこと。これからは今回のような事が起きないように、時には厳しく、という対応をしてくれれば良いでしょう。それについては、後で私がしっかり彼に言い聞かせます」

「言い聞かせますって」

「大体私と同じくらいの歳をしていて、今更甘えだなんて。昔はもう少し、非情な部分があったのですけれどね。なんでしょう、歳をとり逆に甘くなったんでしょうか? まったく何をやっているのだか」

 ブツブツと、独り言が止まらくなそうになったアマディアスさんを、師匠が止める。というか、ウォット様とアマディアスさん、同じ歳なのか?

「あ、ああ、すみません。彼にどう言い聞かせようかと。今はあの馬鹿の話でしたね。自分の私利私欲のために生け贄まで使い、周りに呪い振り撒き、さらに不幸な者達を増やしながら、今ここへ向かってきている。奴を捕らえ罰を与えなければ」

「しかしアマディアスさん、奴はウォット様でも知らない魔法陣をつかったんだろう? もしも他にも何か、俺達の知らない魔法を使おうとしていたら? 今度は俺達が、どうにかなる可能性があるんじゃないか?」

「いえ、そうですね。絶対とはいえませんが。奴はもう、あの呪いのアンデットを使うことしか考えていないでしょう」

「なんでそれが分かるんだ?」

「転移魔法を使わずに、ここまでゆっくり進んで来ているからですよ。奴はもともと力のないバカな人間ですからね。それだけの魔法を使うなら、また生け贄を使いうしかない」

 となれば、今移動してきているラダリウス一向には、生け贄用の者達がいるはず。しかし報告によると、いつも通りの戦力しか連れて来ていない。

 また、生け贄に余裕があるならば、ゆっくりとこちらに向かってこず、転移魔法で俺達の森まで来れば良い。
 
 それをしないっという事は、これ以上使える生け贄がいないという事。来る途中で生け贄を揃える? そんな事は不可能に近い。
 大体、今までの話しだけでも、失われた奴隷達を集めるのに、どれだけの時間をかけて集めていたのか。またあれだけの生け贄をまた集めるには、時間がかかり過ぎる。

 そして呪いのアンデットを手に入れた事で、ラダリウスはもう、自分達に勝てる者はいない、というか俺達にも簡単に勝てると思っているはずで。それはラダリウスが、ウォット様達の前から消える時に、発言していた内容からも分かる。

 だからこれ以上の力は必要ないし、生け贄を時間をかけて集めるくらいなら、進みはゆっくりでも俺達の所へ来て。呪いのアンデットでサッサと攻撃し、全てを手に入れようと考えているはずだ。

 と、これがアマディアスさんの考えだった。

「まぁ、そうじゃろう。奴の考える事は、いかに楽をして我々を手に入れるか、その後世界を征服する、そして世界を自分の物に。この3つくらいじゃろうて」

「ですから呪いのアンデットさえどうにかしてしまえば、後はあの馬鹿を捕らえ、それ相応の。いえ、それ以上の地獄の苦しみと罰を与えれば良いだけです」

「だな」

「子供を生け贄にするなど。ふむ、どんな罰が良いでしょうか? 自ら殺してくれと懇願してくるような、そんな罰が良いと思うのですが。そうですね、どうせなら寿命がくるまで、ずっと続く罰なんてどうでしょうか? それに、あの木の実を使えば寿命が延びて、終わることのない、永遠と罰を受けられるようになるはずで……」

 あ~、うん。アマディアスさん。それについては、後でゆっくり考えてもらって。みんなアマディアスさんと同じで、奴には罰を受けてもらわなければと思っているけれど。その方法を考えているアマディアスにさんの表情に、苦笑いを浮かべていた。

「アマディアス、それは後で考えれば良かろう。お主は考え始めるとすぐに止まるのう」

「ああ、すみません。考えていたら良さそうな罰が、いろいろと思い浮かんでしまって。話の途中でしたね。と、まぁ、このような理由で、これからは呪いのアンデットだけ気をつけていれば大丈夫でしょう。ああ、それとウォットはもちろん助けますよ」

 あの言葉にタイロン達が乗り出す。

『その話しを聞き、俺達はここまで来たんだ。本当にウォット様をお救いできるのか!?』
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