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38.レイナさんのお説教
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ぐったりする俺、俺に謝るシャイン達、シャイン達を怒るレイナさん。うん、みんながどれだけ早く移動出来るかも分かったし、ラピーが飛べることも分かった。そしてまさかの俺を運べることも分かった。そこまでは良いだろう。
うん、どちらかといえば、良いだろうではなく、凄く良い情報だった。だけど、だけどさ……。
家に戻って来て、ぐったりする俺に、これで一緒に逃げられるぞ、離れなくて良いんだよ、いつも一緒変わらない。最後まで家族は一緒!! と。すっごいニコニコ顔で、力強く言ってきたみんな。
最後まで家族は一緒という言葉に感動はしたものの。でもそれまでの出来事のせいで、俺は苦笑いすることしかできず。
そうしてそんなシャイン達にか、雷を落としたレイナさん。俺の準備は中断。今、シャイン達は怒られている所だ。
「あなた達には、ティニーは弱い存在だと、あれだけ説明したでしょう。それにあなた達だって、弱いティニーを守らないとと言っていたでしょう。それなのにあんなことをして。あんなスピードで飛べば、ティニーがグッタリするのは当たり前です!!」
『ごめんなさい』
『ティニーが僕達に逃げてって言ったから、一緒に逃げられるって教えたかったの』
『僕もしっかり飛べるの見せたかった』
「それは分かっているわ。でも私に確認をせずにかなりの速さで飛んで、ティニーをこんなにグッタリさせて。しかももし何かにぶつかってしまったら、どうするつもりだったの。いくら怪我を治せるといっても、痛い思いはするのよ!」
『俺達、ぶつからないぜ』
『うん、ぶつかったことないよ』
『シュッ!! と曲がる』
「それはあなた達だけで飛んだ時でしょう? ティニーと飛んだのは初めてだったのだから、何が起こるか分からないのよ!! 始めはゆっくり飛んで、だんだんと早くしていって、それから早く飛ぶものよ!」
しゅんとするみんな。俺のためにやってくれた事って分かっているだけに、何ともいえない気持ちだけど。でも、あの速さは流石にちょっと。なにしろ速すぎて、景色が見えるどころじゃなく、景色の色が混ざって白っぽく見えるほどの速さだったからな。
うん、何の説明もなくはダメだったかな。これに関してはレイナさんのお説教の通りだ。本当、怪我しなくて良かった。
だけど俺のことを考えて、自分達ができることを教えてくれたみんな。そして家族だと、絶対に離れないと、力強く言ってくれたみんな。そんなみんなのしょんぼりしている姿はな。
レイナさんのお説教が続く中、俺はお説教が途切れる瞬間を待って声をかけた。何で途中で声をかけなかったか? 断じてレイナさんが怖かったからじゃない。そうじゃないからな!
「ばあぶう」
「あらあら、ティニー。少しは具合が良くなった?」
「ばあぶぅ、ばぶう、あうぅ!」
みんなしっかり、レイナさんの言っていることを分かっはず。だからもうあんなに早く飛ばないよな。無理しないよな? 景色が見えるくらいに飛んでくれれば、俺は問題ないから。それに今回は俺のためだったら、そろそろレイナさん、みんなを許してあげてほしい。
なんてことをみんなに伝えた後、レイナさんにそのまま伝えてもらった。
「本当にティニーがそう言っているの?」
疑いの目を向けるレイナさん。シャイン達が思い切り頷いて、俺は首は動かせないから、何とか手を動かして返事をする。
「……あなた達、ティニーの言った通り、もう無理はしない?」
頷くみんな。
「絶対に? もし次やったら、こんなお説教じゃすませませんからね」
何回も勢いよく頷くみんな。俺も心の中で思わず頷いてしまう。
「はぁ、なら今回はここまでにしましょう。良い、お約束よ!」
こうしてレイナさんが許してくれて、解放されたシャイン達。俺が少し復活した代わりに、シャイン達がグッタリして。その後はちょっとフラフラしながら、俺の準備を手伝ってくれていた。
*********
『グガアァァァ』
『グギャア、グギャア』
『グギャアァァ、グギャアァァ』
煩い奴らめ。だがこれでもいないよりはマシだからな。突然現れた謎の力を持つ人間。あれの力を手に入れることができれば。俺はさらに上を目指せる。もう進化して良いはずなのに、いまだに進化できないとは。一体俺の体はどうなっているのか。
やはり奴に騙されたのか? いや、確かに力は倍増どころか、自分でもどれだけ力を得たのか分からないほどに上がったのだ。騙されたわけではないだろう。しかし進化できないのは確か。
こうなればできる事は何でもやってみなければ。その始めとして、あの人間の力を手に入れるのが良いだろう。
この森には力の強い者達が集まっている。おそらくかなりの犠牲が出るだろうが、俺にはそんな事は関係ない。俺は力さえ手に入れられれば良いのだから。下の者達がいくら殺されようが、それは奴らの弱さの問題だ。それが嫌ならば、俺のように強くなれば良いだけの事。
さぁ、そろそろ動くか。俺達の種族以外にも俺達に便乗して、攻撃をしようとしている者達がいる。ちょうどいい。奴らもついでに俺が使ってやろう。
だが、奴らも人間を狙っているようだからな。俺よりも先に行動に出ようとするのならばその時は。
俺は立ち上がり、群れの中心へと移動する。俺が移動すると、皆が静かになった。
『いい加減、馬鹿騒ぎはやめろ』
『『『……』』』
『そろそろ時間だ。誰も止まる事は許さない。止まった者は俺がその場で始末する』
『『『……』』
『俺は今回のことで、王へと進化する。俺が王になれば、今までにない生活ができるようになるだろう』
『『『グガアァァァ!!』』』
『俺達が全てを支配するのだ!!』
『『『グガアァァァ!!』』』
『行くぞ!! 俺に続けぇぇぇ!!』
『『『グガアァァァ!!』』』
うん、どちらかといえば、良いだろうではなく、凄く良い情報だった。だけど、だけどさ……。
家に戻って来て、ぐったりする俺に、これで一緒に逃げられるぞ、離れなくて良いんだよ、いつも一緒変わらない。最後まで家族は一緒!! と。すっごいニコニコ顔で、力強く言ってきたみんな。
最後まで家族は一緒という言葉に感動はしたものの。でもそれまでの出来事のせいで、俺は苦笑いすることしかできず。
そうしてそんなシャイン達にか、雷を落としたレイナさん。俺の準備は中断。今、シャイン達は怒られている所だ。
「あなた達には、ティニーは弱い存在だと、あれだけ説明したでしょう。それにあなた達だって、弱いティニーを守らないとと言っていたでしょう。それなのにあんなことをして。あんなスピードで飛べば、ティニーがグッタリするのは当たり前です!!」
『ごめんなさい』
『ティニーが僕達に逃げてって言ったから、一緒に逃げられるって教えたかったの』
『僕もしっかり飛べるの見せたかった』
「それは分かっているわ。でも私に確認をせずにかなりの速さで飛んで、ティニーをこんなにグッタリさせて。しかももし何かにぶつかってしまったら、どうするつもりだったの。いくら怪我を治せるといっても、痛い思いはするのよ!」
『俺達、ぶつからないぜ』
『うん、ぶつかったことないよ』
『シュッ!! と曲がる』
「それはあなた達だけで飛んだ時でしょう? ティニーと飛んだのは初めてだったのだから、何が起こるか分からないのよ!! 始めはゆっくり飛んで、だんだんと早くしていって、それから早く飛ぶものよ!」
しゅんとするみんな。俺のためにやってくれた事って分かっているだけに、何ともいえない気持ちだけど。でも、あの速さは流石にちょっと。なにしろ速すぎて、景色が見えるどころじゃなく、景色の色が混ざって白っぽく見えるほどの速さだったからな。
うん、何の説明もなくはダメだったかな。これに関してはレイナさんのお説教の通りだ。本当、怪我しなくて良かった。
だけど俺のことを考えて、自分達ができることを教えてくれたみんな。そして家族だと、絶対に離れないと、力強く言ってくれたみんな。そんなみんなのしょんぼりしている姿はな。
レイナさんのお説教が続く中、俺はお説教が途切れる瞬間を待って声をかけた。何で途中で声をかけなかったか? 断じてレイナさんが怖かったからじゃない。そうじゃないからな!
「ばあぶう」
「あらあら、ティニー。少しは具合が良くなった?」
「ばあぶぅ、ばぶう、あうぅ!」
みんなしっかり、レイナさんの言っていることを分かっはず。だからもうあんなに早く飛ばないよな。無理しないよな? 景色が見えるくらいに飛んでくれれば、俺は問題ないから。それに今回は俺のためだったら、そろそろレイナさん、みんなを許してあげてほしい。
なんてことをみんなに伝えた後、レイナさんにそのまま伝えてもらった。
「本当にティニーがそう言っているの?」
疑いの目を向けるレイナさん。シャイン達が思い切り頷いて、俺は首は動かせないから、何とか手を動かして返事をする。
「……あなた達、ティニーの言った通り、もう無理はしない?」
頷くみんな。
「絶対に? もし次やったら、こんなお説教じゃすませませんからね」
何回も勢いよく頷くみんな。俺も心の中で思わず頷いてしまう。
「はぁ、なら今回はここまでにしましょう。良い、お約束よ!」
こうしてレイナさんが許してくれて、解放されたシャイン達。俺が少し復活した代わりに、シャイン達がグッタリして。その後はちょっとフラフラしながら、俺の準備を手伝ってくれていた。
*********
『グガアァァァ』
『グギャア、グギャア』
『グギャアァァ、グギャアァァ』
煩い奴らめ。だがこれでもいないよりはマシだからな。突然現れた謎の力を持つ人間。あれの力を手に入れることができれば。俺はさらに上を目指せる。もう進化して良いはずなのに、いまだに進化できないとは。一体俺の体はどうなっているのか。
やはり奴に騙されたのか? いや、確かに力は倍増どころか、自分でもどれだけ力を得たのか分からないほどに上がったのだ。騙されたわけではないだろう。しかし進化できないのは確か。
こうなればできる事は何でもやってみなければ。その始めとして、あの人間の力を手に入れるのが良いだろう。
この森には力の強い者達が集まっている。おそらくかなりの犠牲が出るだろうが、俺にはそんな事は関係ない。俺は力さえ手に入れられれば良いのだから。下の者達がいくら殺されようが、それは奴らの弱さの問題だ。それが嫌ならば、俺のように強くなれば良いだけの事。
さぁ、そろそろ動くか。俺達の種族以外にも俺達に便乗して、攻撃をしようとしている者達がいる。ちょうどいい。奴らもついでに俺が使ってやろう。
だが、奴らも人間を狙っているようだからな。俺よりも先に行動に出ようとするのならばその時は。
俺は立ち上がり、群れの中心へと移動する。俺が移動すると、皆が静かになった。
『いい加減、馬鹿騒ぎはやめろ』
『『『……』』』
『そろそろ時間だ。誰も止まる事は許さない。止まった者は俺がその場で始末する』
『『『……』』
『俺は今回のことで、王へと進化する。俺が王になれば、今までにない生活ができるようになるだろう』
『『『グガアァァァ!!』』』
『俺達が全てを支配するのだ!!』
『『『グガアァァァ!!』』』
『行くぞ!! 俺に続けぇぇぇ!!』
『『『グガアァァァ!!』』』
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