エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?

ありぽん

文字の大きさ
上 下
64 / 72

62僕達の魔力は白い光

しおりを挟む
 ウルちゃんが分かったって、それからムーちゃんにいくよって言いました。僕とぷるちゃんは静かにウルちゃん達を見つめて。でも全然、何も分かりませんでした。ウルちゃんとムーちゃんがお手々繋いでるだけ。

「ドラゴンおじさん、まりょくながれてる?」

『ぷゆゆゆゆん?』

 ぷるちゃんが何て言ったか、ウルちゃんは今お話できないから分からないけど、たぶん分かんないって言ってるよ。何となく分かるんだ。

「ちゃんと流れているぞ。今半分くらい、ウルの魔力がムーに流れた所だ。ふむ、だが我には分かるが、お前達には分からんな。どれ、これでどうだ?」

 ドラゴンおじさんがさっきみたいに、僕達の頭に大きな爪をくっ付けます。それで爪がちょっと光って、すぐに元通りに。

「良し、2人を見て見ろ」

 僕達はウルちゃん達を見ます。そしたら白い綺麗な光りが、ウルちゃんからムーちゃんに、どんどん流れてました。体半分くらいに光りがフワッて。でも見てたら、ウルちゃんの方の光りが少なくなっていって、ムーちゃんの方が多くなってきて。

 白い光りなぁに?って聞いたら、それが魔力だって教えてくれました。ドラゴンおじさんの魔法で僕達が魔力が見えるようにしてくれたんだって。
よく見てみろって言われて、もう1回じっと見ます。ウルちゃんの手からムーちゃんの手の方に、白い光りが移動してました。

「どうだ? ちゃんと流れているだろう。ちゃんと魔力がムーにわたっているという事だ。これから同じことをお前達がするんだぞ。ぷに、ちゃんと分かったな」

『ぷゆゆゆゆん!!』

「ぼくもわかった!!」

 ウルちゃん、ちゃんとムーちゃんに魔力流せてるんだね。僕達もちゃんとムーちゃんにお届けしないと。僕とぷるちゃんは2人で顔を見て、うんって頷きました。

 それからもう少して、ほとんどの白い光りがムーちゃんに。それを見てたドラゴンおじさんがウルちゃんに、もう良いぞって。ウルちゃんがちゃんとに出来たっておじさんに聞いたら、おじさんは大きな翼で、ウルちゃんの頭をそっとなでなで。ウルちゃんニコニコです。

 次はぷるちゃんの番です。ぷるちゃんはお手々繋ぐよりも、ムーちゃんの頭の上に乗った方が良いかもって。すぐにムーちゃんの頭の上に。それですぐにぷるちゃんから白い光りが出て来て、ムーちゃんの中に入って行きます。

 その間にドラゴンおじさんが、ウルちゃんにも白い光りが見えるようにしてくれて、白い光を見たウルちゃんは。

『ねぇ、エリアス。僕上手に出来てた?』

 って聞いて来たから、僕はウルちゃんの頭をなでなで、それから拍手してあげました。ウルちゃんまたニコニコしてたよ。

 ぷるちゃんもウルちゃんと同じくらいで、ほとんどの魔力をムーちゃんに。それからドラゴンおじさんに褒めてもらってニコニコ。

 いよいよ僕の番です。僕はムーちゃんの前に立って、ムーちゃんの手をギュッと握りました。

「ムーちゃん、ぼくのまりょくあげるね」

『ガウガア!!』

 魔力が流れるように、流れるように。ドラゴンおじさんに言われたことを思い出しながら、僕はムーちゃんに、自分の魔力が流れるのを考えます。
 
 すぐでした。僕の体の中から白い光りがどんどん手の方に行って、それがムーちゃんの中に。ポカポカがだんだんなくなって来て。それで白い光もなくなったら、ポカポカは全部消えちゃいました。

 ドラゴンおじさんがもう良いぞって。僕もちゃんとムーちゃんに魔力あげられました。良かったぁ、難しなくて。早く石を壊さないといけないのに、時間がいっぱいはダメだもんね。

「良し、これでムーの準備は整った。アスール!」

『なぁに?』

「今から我は、エリアス達に、もう1回結界を張る。ムーの攻撃がどのくらいになるか分からんからな。だからお前も一応、エリアス達に結界を張ってくれ」

『分かったぁ』

 僕達はムーちゃんからちょっと離れて、みんなでくっ付きます。それでドラゴンおじさん達が結界を張ってくれて。その後はムーちゃんとお話のおじさん。

「よく聞くのだぞ。体に溜まっている魔力が分かるな」

『ガウ!!』

「その魔力をすべて炎に込めろ。そして石の陣、一気に消す感覚で炎を放つのだ。父の言っていることが分かるか?」

『ガウガ!!』

「良し! お前ならば絶対にアレを破壊することができる。父はすぐ隣で見ているからな」

『ガウガウガァ!!』

 お話終わったみたい。ムーちゃんがフンッて石の方向いて、キリッとしたお顔して立ちました。僕達は側に居られないから、離れた結界の中からムーちゃんを応援です。

「ムーちゃん、がんばれぇ~!!」

『頑張れっ!!』

『ぷゆゆゆゆん!!』

 ムーちゃんが僕達の方を振り向いて、ニコッて笑ってお手々を振ってくれて。それからまた石の方を見てキリッとした顔します。ムーちゃんカッコいい!! 頑張れ!!

 周りが一気に静かになりました。結界の外から時々、サワサワって音と、魔獣の鳴き声が聞こえるけど、それが聞こえないと、し~んって。そして…。

 ムーちゃんの体の中の白い光りが、もっと強く光り始めました。

「良し!! やれ!! ムー!!」

『ガウガウガアァァァッ!!』
しおりを挟む
感想 72

あなたにおすすめの小説

元捨て子の新米王子様、今日もお仕事頑張ります!

藤なごみ
ファンタジー
簡易説明 転生前も転生後も捨て子として育てられた少年が、大きく成長する物語です 詳細説明 生まれた直後に病院に遺棄されるという運命を背負った少年は、様々な境遇の子どもが集まった孤児院で成長していった。 そして孤児院を退寮後に働いていたのだが、本人が気が付かないうちに就寝中に病気で亡くなってしまいす。 そして再び少年が目を覚ますと、前世の記憶を持ったまま全く別の世界で新たな生を受ける事に。 しかし、ここでも再び少年は生後直ぐに遺棄される運命を辿って行く事になります。 赤ん坊となった少年は、果たして家族と再会する事が出来るのか。 色々な視点が出てきて読みにくいと思いますがご了承ください。 家族の絆、血のつながりのある絆、血のつながらない絆とかを書いて行く予定です。 ※小説家になろう様でも投稿しております

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!

ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません? せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」 不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。 実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。 あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね? なのに周りの反応は正反対! なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。 勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

簡単に聖女に魅了されるような男は、捨てて差し上げます。~植物魔法でスローライフを満喫する~

Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』
ファンタジー
ifルート投稿中!作品一覧から覗きに来てね♪ 第15回ファンタジー小説大賞 奨励賞&投票4位 ありがとうございます♪ ◇ ◇ ◇  婚約者、護衛騎士・・・周りにいる男性達が聖女に惹かれて行く・・・私よりも聖女が大切ならもう要らない。 【一章】婚約者編 【二章】幼馴染の護衛騎士編 【閑話】お兄様視点 【三章】第二王子殿下編 【閑話】聖女視点(ざまぁ展開) 【四章】森でスローライフ 【閑話】彼らの今 【五章】ヒーロー考え中←決定(ご協力ありがとうございます!)  主人公が新しい生活を始めるのは四章からです。  スローライフな内容がすぐ読みたい人は四章から読むのをおすすめします。  スローライフの相棒は、もふもふ。  各男性陣の視点は、適宜飛ばしてくださいね。  ◇ ◇ ◇ 【あらすじ】  平民の娘が、聖属性魔法に目覚めた。聖女として教会に預けられることになった。  聖女は平民にしては珍しい淡い桃色の瞳と髪をしていた。  主人公のメルティアナは、聖女と友人になる。  そして、聖女の面倒を見ている第二王子殿下と聖女とメルティアナの婚約者であるルシアンと共に、昼食を取る様になる。  良好だった関係は、徐々に崩れていく。  婚約者を蔑ろにする男も、護衛対象より聖女を優先する護衛騎士も要らない。  自分の身は自分で守れるわ。  主人公の伯爵令嬢が、男達に別れを告げて、好きに生きるお話。  ※ちょっと男性陣が可哀想かも  ※設定ふんわり  ※ご都合主義  ※独自設定あり

【完結】政略結婚をしたらいきなり子持ちになりました。義娘が私たち夫婦をニヤニヤしながら観察してきます。

水都 ミナト
恋愛
私たち夫婦は祖父同士が決めた政略結婚だ。 実際に会えたのは王都でのデビュタントだけで、それ以外は手紙で長らく交流を重ねてきた。 そんなほぼ初対面にも等しき私たちが結婚して0日目。私たちに娘ができた。 事故で両親を亡くした遠い親戚の子を引き取ることになったのだ。 夫婦としてだけでなく、家族としてもお互いのことを知っていかねば……と思っていたら、何やら義娘の様子がおかしくて――? 「推しカプ最高」って、なんのこと? ★情緒おかしめの転生幼女が推しカプ(両親)のバッドエンド回避のため奔走するハイテンション推し活コメディです ★短編版からパワーアップしてお届け。第一話から加筆しているので、短編版をすでにご覧の方も第一話よりお楽しみいただけます!

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

転生することになりました。~神様が色々教えてくれます~

柴ちゃん
ファンタジー
突然、神様に転生する?と、聞かれた私が異世界でほのぼのすごす予定だった物語。 想像と、違ったんだけど?神様! 寿命で亡くなった長島深雪は、神様のサーヤにより、異世界に行く事になった。 神様がくれた、フェンリルのスズナとともに、異世界で妖精と契約をしたり、王子に保護されたりしています。そんななか、誘拐されるなどの危険があったりもしますが、大変なことも多いなか学校にも行き始めました❗ もふもふキュートな仲間も増え、毎日楽しく過ごしてます。 とにかくのんびりほのぼのを目指して頑張ります❗ いくぞ、「【【オー❗】】」 誤字脱字がある場合は教えてもらえるとありがたいです。 「~紹介」は、更新中ですので、たまに確認してみてください。 コメントをくれた方にはお返事します。 こんな内容をいれて欲しいなどのコメントでもOKです。 2日に1回更新しています。(予定によって変更あり) 小説家になろうの方にもこの作品を投稿しています。進みはこちらの方がはやめです。 少しでも良いと思ってくださった方、エールよろしくお願いします。_(._.)_

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

次は幸せな結婚が出来るかな?

キルア犬
ファンタジー
バレンド王国の第2王女に転生していた相川絵美は5歳の時に毒を盛られ、死にかけたことで前世を思い出した。 だが、、今度は良い男をついでに魔法の世界だから魔法もと考えたのだが、、、解放の日に鑑定した結果は使い勝手が良くない威力だった。

処理中です...