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57アスールの話
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オーク達の力は、我の思っている以上のものだった。もう少し奴らを消せると思っていたのだが。しかも一瞬のスキを突かれ、城に攻撃され、ムーとエリアス達が遠くへ飛ばされることに。まったく我としたことが。
やはりシューを付けておいて良かった。気配からムー達が無事なのが分かり、そして少ししてムー達の気配が、城の方へと動き始めホッとした。それと同時に、奴の気配がムー達の方へ向って行き。
やつの気配は我が良く知っているものだった。奴とはまだムーが生まれるずっと前、もう何百年と前からの知り合い。大地の精霊アスール。森に住んでいた時はよく奴のイタズラに悩まされたが、良き友人だった。ムーの命を授かってからは、我もムーに付きっきりだったため、会えていなかったが。
逃げて来た魔獣達の話と、オーク達が現れた方角から、我の住んでいた森に何か原因があり、オーク達が暴れだしたのは分かっていた。しかしアスールは小さいといえ、大地の精霊。そこら辺の魔獣達になどレベルが違う。きっと逃げて無事だと思っていたが。
戦いが始まり何となくだが、オーク達が集まっている中心、闇の力の中からアスールの気配を感じ、なぜ奴らの所にと。早く助けてやらねばと、周りの敵を倒しながら、アスールの周りの敵も倒していった。
するとアスールの周の敵が減ってくると、闇の力の中からアスールの力が強く感じられるようになり、もう1回闇の力を攻撃すれば、アスールが闇の中から飛び出してきた。飛び出したと同時に、また一瞬で闇の力が戻ってしまったが、アスールを助けることが出来て良かった。
そのうちオーク達の攻撃により、城は破壊されムー達が飛ばされてしまったのだが。それを追いかけるアスールの気配が。アスールはシューのことも知っていたからな。安全な方のシューの方へ行ったのだろう。
そしてすれ違うアスール。まったく何をやっているんだと思っていれば、シューが戻りそして合流した。
城まで戻り、中に入ったのを確認すると、我は周りの確認をしてから城に戻った。話をするなら、オーク達の攻撃が止まっている、このわずかな時間しかない。なるべく大事な話だけ、まとめて話してもらわなければ。
そして今この状況だ。アスールに何故ここに居るのか、森で何があったのか。すると奴は確実とは言えないが、止める方法があるかもしれないと。
「森でそんな事が?」
「俺は気づかなかったぞ」
「まぁ、近くに居た僕だからね。一瞬だったもん。シュー達は闇の力が突然溢れだしたって、感じただけだと思うよ。原因まで分かる時間なかったよ」
何千年前、俺が知る前からそこにあった、石に刻まれた陣が原因だったとは。
我が住んでいた森には、我が住み着く前から、勿論アスール達が住み着く前から、ある物が森の湖の近くに建てられていた。それは大きな石で、その古さから何千年も前から、そこにあったと分かるくらいの石で。
そしてその石には、ある模様が刻まれていた。模様というか、陣と言った方が良いだろう。誰もその陣について知る者はおらず、ずっと監視していても何も起きなかったため、そのうち誰も気にしなくなった。
それでも我とシュー、アスール、その他に何匹か魔獣が時々、陣を確認しに行ってたのだが、それも何百年もたてばやらなくなってしまったのだが。
ところがあの日、闇の力が溢れだした時、たまたまその石の近くに居たアスール。オーク達が集まって来ていたのが気になり様子を見に行っていたらしいのだが。石の前にはただのオークだけではなく、オークキングまでもがいて、石に向って何かしていたと。
そしてオークキングの動きが止まったとたん、石の魔法陣が光りだし、闇の力が溢れ出て、オーク達に力を与えたらしい。それはオーク達を追いかけて来たトロール達にも広がり。
そのことを見たアスール。我に知らせに来ようとしたらしいのだが、すぐに溢れだした闇に捕まり、奴らに囚われたまま、ここまで連れてこられてしまった。だが、何か不思議な力と、我が攻撃したことで闇の力が薄くなり、それで逃げる事が出来たらしい。
不思議な力…。その力を追ってムー達の所まで向かったアスール。その不思議な力はエリアスのものだった。
『それでさ、僕の考えなんだけど。僕の考えがあってたら、エリアスとムー達で、あの石破壊できると思うんだよね』
「どういう事だ?」
『僕が闇から助けてもらったとき、闇の力がとっても嫌がっているように感じたんだ。こう避けるような、近づきたくないっていうような』
だからムー達にあの石の所へ行き、石を破壊してほしいと。そうすれば闇の力は止まり、石から力を受け取って暴れているオーク達を元の奴らに戻し、倒すことができるのではないか、と話してきた。
『もし破壊できなくても、あれだけ闇の力が嫌がってるんだもん。これ以上力を溢れさせないようにするくらい、出来ると思うんだよね。まぁ、僕の考えだから、本当にそれが出来るか分かんないけど。でも何もしないままよりは良いでしょう?』
なるほど、アスールの考えは当たっているかもしれない。どちらにしろ原因を排除しなければ、戦いが長引き犠牲が増え、そして最後には…。
我はシューとヴィック達と話をすることにした。石の所へ向かうのならば早く話をまとめ、すぐにでもここを出発しなければ。
やはりシューを付けておいて良かった。気配からムー達が無事なのが分かり、そして少ししてムー達の気配が、城の方へと動き始めホッとした。それと同時に、奴の気配がムー達の方へ向って行き。
やつの気配は我が良く知っているものだった。奴とはまだムーが生まれるずっと前、もう何百年と前からの知り合い。大地の精霊アスール。森に住んでいた時はよく奴のイタズラに悩まされたが、良き友人だった。ムーの命を授かってからは、我もムーに付きっきりだったため、会えていなかったが。
逃げて来た魔獣達の話と、オーク達が現れた方角から、我の住んでいた森に何か原因があり、オーク達が暴れだしたのは分かっていた。しかしアスールは小さいといえ、大地の精霊。そこら辺の魔獣達になどレベルが違う。きっと逃げて無事だと思っていたが。
戦いが始まり何となくだが、オーク達が集まっている中心、闇の力の中からアスールの気配を感じ、なぜ奴らの所にと。早く助けてやらねばと、周りの敵を倒しながら、アスールの周りの敵も倒していった。
するとアスールの周の敵が減ってくると、闇の力の中からアスールの力が強く感じられるようになり、もう1回闇の力を攻撃すれば、アスールが闇の中から飛び出してきた。飛び出したと同時に、また一瞬で闇の力が戻ってしまったが、アスールを助けることが出来て良かった。
そのうちオーク達の攻撃により、城は破壊されムー達が飛ばされてしまったのだが。それを追いかけるアスールの気配が。アスールはシューのことも知っていたからな。安全な方のシューの方へ行ったのだろう。
そしてすれ違うアスール。まったく何をやっているんだと思っていれば、シューが戻りそして合流した。
城まで戻り、中に入ったのを確認すると、我は周りの確認をしてから城に戻った。話をするなら、オーク達の攻撃が止まっている、このわずかな時間しかない。なるべく大事な話だけ、まとめて話してもらわなければ。
そして今この状況だ。アスールに何故ここに居るのか、森で何があったのか。すると奴は確実とは言えないが、止める方法があるかもしれないと。
「森でそんな事が?」
「俺は気づかなかったぞ」
「まぁ、近くに居た僕だからね。一瞬だったもん。シュー達は闇の力が突然溢れだしたって、感じただけだと思うよ。原因まで分かる時間なかったよ」
何千年前、俺が知る前からそこにあった、石に刻まれた陣が原因だったとは。
我が住んでいた森には、我が住み着く前から、勿論アスール達が住み着く前から、ある物が森の湖の近くに建てられていた。それは大きな石で、その古さから何千年も前から、そこにあったと分かるくらいの石で。
そしてその石には、ある模様が刻まれていた。模様というか、陣と言った方が良いだろう。誰もその陣について知る者はおらず、ずっと監視していても何も起きなかったため、そのうち誰も気にしなくなった。
それでも我とシュー、アスール、その他に何匹か魔獣が時々、陣を確認しに行ってたのだが、それも何百年もたてばやらなくなってしまったのだが。
ところがあの日、闇の力が溢れだした時、たまたまその石の近くに居たアスール。オーク達が集まって来ていたのが気になり様子を見に行っていたらしいのだが。石の前にはただのオークだけではなく、オークキングまでもがいて、石に向って何かしていたと。
そしてオークキングの動きが止まったとたん、石の魔法陣が光りだし、闇の力が溢れ出て、オーク達に力を与えたらしい。それはオーク達を追いかけて来たトロール達にも広がり。
そのことを見たアスール。我に知らせに来ようとしたらしいのだが、すぐに溢れだした闇に捕まり、奴らに囚われたまま、ここまで連れてこられてしまった。だが、何か不思議な力と、我が攻撃したことで闇の力が薄くなり、それで逃げる事が出来たらしい。
不思議な力…。その力を追ってムー達の所まで向かったアスール。その不思議な力はエリアスのものだった。
『それでさ、僕の考えなんだけど。僕の考えがあってたら、エリアスとムー達で、あの石破壊できると思うんだよね』
「どういう事だ?」
『僕が闇から助けてもらったとき、闇の力がとっても嫌がっているように感じたんだ。こう避けるような、近づきたくないっていうような』
だからムー達にあの石の所へ行き、石を破壊してほしいと。そうすれば闇の力は止まり、石から力を受け取って暴れているオーク達を元の奴らに戻し、倒すことができるのではないか、と話してきた。
『もし破壊できなくても、あれだけ闇の力が嫌がってるんだもん。これ以上力を溢れさせないようにするくらい、出来ると思うんだよね。まぁ、僕の考えだから、本当にそれが出来るか分かんないけど。でも何もしないままよりは良いでしょう?』
なるほど、アスールの考えは当たっているかもしれない。どちらにしろ原因を排除しなければ、戦いが長引き犠牲が増え、そして最後には…。
我はシューとヴィック達と話をすることにした。石の所へ向かうのならば早く話をまとめ、すぐにでもここを出発しなければ。
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