36 / 72
34異変(ヱン様視点)
しおりを挟む
僕はずるずる引っ張りながら、窓の所にお椅子を持っていって、そのお椅子に上ってお外を見ました。ムーちゃんも僕のマネしてお椅子引っ張って来て、窓からお外見ます。ぷるちゃんとウルちゃんは僕とムーちゃんの頭の上。
お空はまだたくさんの鳥や魔獣が飛んでます。あっ! あっちで飛んでるのドラゴンおじさんだ!!
ドラゴンおじさんの周りには、ドラゴンさんみたいな魔獣が集まってて、その他にもいろんな魔獣が集まってるみたい。凄いねぇ。魔獣さんたくさん!
僕が窓からお外見てたら、にぃに達も近づいて来て、みんなでお外を眺めます。
「凄いね」
「魔獣たくさん、こんなにたくさん見たの初めてだよ」
にぃに達もたくさん魔獣見たの初めてだって。
みんなでお外見てたら、かあ様が窓から離れなさいって、僕のこと抱っこしちゃいました。
「かあさまぁ、ドラゴンおじさん、なにしにいったのかな?」
『たぶん、僕達が何で飛んできたかお話聞きに行ったの』
フラワーバードさんが、僕達の方に飛んできて、ムーちゃんのお隣りに座りました。
「おはなしぃ?」
『うん、お話』
「ヱン様が戻って来るまで、お部屋の真ん中に居ましょうね。さぁ、あなた達もよ」
かあ様はどんどんお部屋の真ん中に。あ~あ、もっと魔獣さん達見てたかったのに。
*********
我が皆のところに飛んでいけば、ワイバーンの群れが我の前で止まり、そして他のドラゴン種も我の前で止まる。他の鳥たちや、とベル魔獣達は、我らを避けながら、どんどん進んで行った。
「お前達、一体何があったのだ。微かに嫌な気配は感じていたが」
我が声をかけると、ワイバーンの群れの中から、1匹の大きなワイバーンが我の前に出てくる。魔力の量、そして気配からこの大きなワイバーンが、このワイバーンの群れのリーダーだという事がすぐに分かった。
「向こうから気配は感じておりましたが、まさかあなた様がここに居らっしゃるとは」
「我もいろいろあってな。それで何があった。お前達は皆、逃げてきたのだろう? それにこれから地上の魔獣達も、ここを通って逃げるつもりだな」
「実は…」
まさか我が森から離れたことにより、あのバカ共が行動を起こすとは思っていなかった。
我が住んでいた森から1番近い森に、あ奴らは存在していた。オークキングとその仲間、手下達。人の住む場所から離れた森は、我が居た森も、オークキング達が板森も、とても暮らしやすい森だった。
しかし我はだいぶ昔に、今のオークキングが生まれていないころ、オーク達と争ったことがあった。我のクラス森を手に入れようと、オーク達が攻めてきたのだ。
そして我は森の魔獣達を守るために、奴らと戦い、そして森を守り切った。
その時の戦いで、オークはそのほとんどが我に殺され、最終的には最初いたオーク達は、その数を半分以下に減らし、それからは我に、我の森に攻め込んでくることはなかった。
私がムーのために森を離れてからも、エリアスやムーが寝ているときに、ちょくちょく森の様子を見にいっていたのだが、ワイバーン達が言うような、そんな様子は全然見られなかったのだが。
それがなぜ急に? 我に気づかれず攻め込む準備をしたというのか?
「それでもお前達にそれに他の者が集まれば、あ奴らなど簡単に追い返せるだろう」
「規模が、森や人間の街が3つは消えてしまうのでは、というくらい大群なのです!」
「それにオーク達だけではありません!」
もう1匹、今度はアースドラゴンが前に出てくる。まだ若い個体で大きさもそこまで大きくないがが、力はなかなかのものを持っているアースドラゴンだ。
「トロルの群れも、周りを巻き込みながら、こちらへ向って来ているのです!」
「何だと!? 一緒に行動しているのか?」
「いえ、彼らは進みながら、お互いに戦いながら進んできています。戦っているのに、何でもないかのように、前進をやめることはないのです」
どういう事だ? 何故トロルまで? 奴らは我のいた森やオーク達のいた森よりも、離れた森に暮らしていた。そしてその性格は臆病なもので、わざわざ自ら他の森に侵攻してくるなど、絶対になかった。
それがなぜ今?
「それとこれはどちらにも関係しているのですが…」
さらに詳しく聞こうとしたとき、ワイバーン達がやって来た方から、地響きが聞こえてきた。我だから分かる気配と地響きだが、人間達はまだ気づかない距離だ。
先程言った、地上の者達が逃げてくる事で起きている地響き。かなりの数が逃げて来ていた。
これだけの魔獣が集まったなら、そうそうあ奴らには負けないはずだが、それでも逃げてくるという事は、奴らの状態が普通でないという事だ。様子を見に行くべきだな。
そしてもし我の力で解決できるならば、さっさと解決してしまえば良い。だが、何かあった時のため、この者達にも我の手伝いをさせるか。
我はワイバーン達やアースドラゴン、他の魔獣達にこれからの事について話す。地上の者達にも後で話に行こう。魔獣達の逃げてきた方向を考えれば、おそらくあ奴らはこちらへと移動してきているはず。もしもの場合、エリアスとムーを逃がさなければ。
お空はまだたくさんの鳥や魔獣が飛んでます。あっ! あっちで飛んでるのドラゴンおじさんだ!!
ドラゴンおじさんの周りには、ドラゴンさんみたいな魔獣が集まってて、その他にもいろんな魔獣が集まってるみたい。凄いねぇ。魔獣さんたくさん!
僕が窓からお外見てたら、にぃに達も近づいて来て、みんなでお外を眺めます。
「凄いね」
「魔獣たくさん、こんなにたくさん見たの初めてだよ」
にぃに達もたくさん魔獣見たの初めてだって。
みんなでお外見てたら、かあ様が窓から離れなさいって、僕のこと抱っこしちゃいました。
「かあさまぁ、ドラゴンおじさん、なにしにいったのかな?」
『たぶん、僕達が何で飛んできたかお話聞きに行ったの』
フラワーバードさんが、僕達の方に飛んできて、ムーちゃんのお隣りに座りました。
「おはなしぃ?」
『うん、お話』
「ヱン様が戻って来るまで、お部屋の真ん中に居ましょうね。さぁ、あなた達もよ」
かあ様はどんどんお部屋の真ん中に。あ~あ、もっと魔獣さん達見てたかったのに。
*********
我が皆のところに飛んでいけば、ワイバーンの群れが我の前で止まり、そして他のドラゴン種も我の前で止まる。他の鳥たちや、とベル魔獣達は、我らを避けながら、どんどん進んで行った。
「お前達、一体何があったのだ。微かに嫌な気配は感じていたが」
我が声をかけると、ワイバーンの群れの中から、1匹の大きなワイバーンが我の前に出てくる。魔力の量、そして気配からこの大きなワイバーンが、このワイバーンの群れのリーダーだという事がすぐに分かった。
「向こうから気配は感じておりましたが、まさかあなた様がここに居らっしゃるとは」
「我もいろいろあってな。それで何があった。お前達は皆、逃げてきたのだろう? それにこれから地上の魔獣達も、ここを通って逃げるつもりだな」
「実は…」
まさか我が森から離れたことにより、あのバカ共が行動を起こすとは思っていなかった。
我が住んでいた森から1番近い森に、あ奴らは存在していた。オークキングとその仲間、手下達。人の住む場所から離れた森は、我が居た森も、オークキング達が板森も、とても暮らしやすい森だった。
しかし我はだいぶ昔に、今のオークキングが生まれていないころ、オーク達と争ったことがあった。我のクラス森を手に入れようと、オーク達が攻めてきたのだ。
そして我は森の魔獣達を守るために、奴らと戦い、そして森を守り切った。
その時の戦いで、オークはそのほとんどが我に殺され、最終的には最初いたオーク達は、その数を半分以下に減らし、それからは我に、我の森に攻め込んでくることはなかった。
私がムーのために森を離れてからも、エリアスやムーが寝ているときに、ちょくちょく森の様子を見にいっていたのだが、ワイバーン達が言うような、そんな様子は全然見られなかったのだが。
それがなぜ急に? 我に気づかれず攻め込む準備をしたというのか?
「それでもお前達にそれに他の者が集まれば、あ奴らなど簡単に追い返せるだろう」
「規模が、森や人間の街が3つは消えてしまうのでは、というくらい大群なのです!」
「それにオーク達だけではありません!」
もう1匹、今度はアースドラゴンが前に出てくる。まだ若い個体で大きさもそこまで大きくないがが、力はなかなかのものを持っているアースドラゴンだ。
「トロルの群れも、周りを巻き込みながら、こちらへ向って来ているのです!」
「何だと!? 一緒に行動しているのか?」
「いえ、彼らは進みながら、お互いに戦いながら進んできています。戦っているのに、何でもないかのように、前進をやめることはないのです」
どういう事だ? 何故トロルまで? 奴らは我のいた森やオーク達のいた森よりも、離れた森に暮らしていた。そしてその性格は臆病なもので、わざわざ自ら他の森に侵攻してくるなど、絶対になかった。
それがなぜ今?
「それとこれはどちらにも関係しているのですが…」
さらに詳しく聞こうとしたとき、ワイバーン達がやって来た方から、地響きが聞こえてきた。我だから分かる気配と地響きだが、人間達はまだ気づかない距離だ。
先程言った、地上の者達が逃げてくる事で起きている地響き。かなりの数が逃げて来ていた。
これだけの魔獣が集まったなら、そうそうあ奴らには負けないはずだが、それでも逃げてくるという事は、奴らの状態が普通でないという事だ。様子を見に行くべきだな。
そしてもし我の力で解決できるならば、さっさと解決してしまえば良い。だが、何かあった時のため、この者達にも我の手伝いをさせるか。
我はワイバーン達やアースドラゴン、他の魔獣達にこれからの事について話す。地上の者達にも後で話に行こう。魔獣達の逃げてきた方向を考えれば、おそらくあ奴らはこちらへと移動してきているはず。もしもの場合、エリアスとムーを逃がさなければ。
24
お気に入りに追加
1,606
あなたにおすすめの小説

元捨て子の新米王子様、今日もお仕事頑張ります!
藤なごみ
ファンタジー
簡易説明
転生前も転生後も捨て子として育てられた少年が、大きく成長する物語です
詳細説明
生まれた直後に病院に遺棄されるという運命を背負った少年は、様々な境遇の子どもが集まった孤児院で成長していった。
そして孤児院を退寮後に働いていたのだが、本人が気が付かないうちに就寝中に病気で亡くなってしまいす。
そして再び少年が目を覚ますと、前世の記憶を持ったまま全く別の世界で新たな生を受ける事に。
しかし、ここでも再び少年は生後直ぐに遺棄される運命を辿って行く事になります。
赤ん坊となった少年は、果たして家族と再会する事が出来るのか。
色々な視点が出てきて読みにくいと思いますがご了承ください。
家族の絆、血のつながりのある絆、血のつながらない絆とかを書いて行く予定です。
※小説家になろう様でも投稿しております

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
簡単に聖女に魅了されるような男は、捨てて差し上げます。~植物魔法でスローライフを満喫する~
Ria★発売中『簡単に聖女に魅了〜』
ファンタジー
ifルート投稿中!作品一覧から覗きに来てね♪
第15回ファンタジー小説大賞 奨励賞&投票4位 ありがとうございます♪
◇ ◇ ◇
婚約者、護衛騎士・・・周りにいる男性達が聖女に惹かれて行く・・・私よりも聖女が大切ならもう要らない。
【一章】婚約者編
【二章】幼馴染の護衛騎士編
【閑話】お兄様視点
【三章】第二王子殿下編
【閑話】聖女視点(ざまぁ展開)
【四章】森でスローライフ
【閑話】彼らの今
【五章】ヒーロー考え中←決定(ご協力ありがとうございます!)
主人公が新しい生活を始めるのは四章からです。
スローライフな内容がすぐ読みたい人は四章から読むのをおすすめします。
スローライフの相棒は、もふもふ。
各男性陣の視点は、適宜飛ばしてくださいね。
◇ ◇ ◇
【あらすじ】
平民の娘が、聖属性魔法に目覚めた。聖女として教会に預けられることになった。
聖女は平民にしては珍しい淡い桃色の瞳と髪をしていた。
主人公のメルティアナは、聖女と友人になる。
そして、聖女の面倒を見ている第二王子殿下と聖女とメルティアナの婚約者であるルシアンと共に、昼食を取る様になる。
良好だった関係は、徐々に崩れていく。
婚約者を蔑ろにする男も、護衛対象より聖女を優先する護衛騎士も要らない。
自分の身は自分で守れるわ。
主人公の伯爵令嬢が、男達に別れを告げて、好きに生きるお話。
※ちょっと男性陣が可哀想かも
※設定ふんわり
※ご都合主義
※独自設定あり

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。

【完結】政略結婚をしたらいきなり子持ちになりました。義娘が私たち夫婦をニヤニヤしながら観察してきます。
水都 ミナト
恋愛
私たち夫婦は祖父同士が決めた政略結婚だ。
実際に会えたのは王都でのデビュタントだけで、それ以外は手紙で長らく交流を重ねてきた。
そんなほぼ初対面にも等しき私たちが結婚して0日目。私たちに娘ができた。
事故で両親を亡くした遠い親戚の子を引き取ることになったのだ。
夫婦としてだけでなく、家族としてもお互いのことを知っていかねば……と思っていたら、何やら義娘の様子がおかしくて――?
「推しカプ最高」って、なんのこと?
★情緒おかしめの転生幼女が推しカプ(両親)のバッドエンド回避のため奔走するハイテンション推し活コメディです
★短編版からパワーアップしてお届け。第一話から加筆しているので、短編版をすでにご覧の方も第一話よりお楽しみいただけます!
髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜
あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。
そんな世界に唯一現れた白髪の少年。
その少年とは神様に転生させられた日本人だった。
その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。
⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。
⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

転生することになりました。~神様が色々教えてくれます~
柴ちゃん
ファンタジー
突然、神様に転生する?と、聞かれた私が異世界でほのぼのすごす予定だった物語。
想像と、違ったんだけど?神様!
寿命で亡くなった長島深雪は、神様のサーヤにより、異世界に行く事になった。
神様がくれた、フェンリルのスズナとともに、異世界で妖精と契約をしたり、王子に保護されたりしています。そんななか、誘拐されるなどの危険があったりもしますが、大変なことも多いなか学校にも行き始めました❗
もふもふキュートな仲間も増え、毎日楽しく過ごしてます。
とにかくのんびりほのぼのを目指して頑張ります❗
いくぞ、「【【オー❗】】」
誤字脱字がある場合は教えてもらえるとありがたいです。
「~紹介」は、更新中ですので、たまに確認してみてください。
コメントをくれた方にはお返事します。
こんな内容をいれて欲しいなどのコメントでもOKです。
2日に1回更新しています。(予定によって変更あり)
小説家になろうの方にもこの作品を投稿しています。進みはこちらの方がはやめです。
少しでも良いと思ってくださった方、エールよろしくお願いします。_(._.)_

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる