上 下
30 / 72

28お勉強始まりはじまり

しおりを挟む
「とうさまぁ、すぐくる?」

「エリアス言っただろう。帰る少し前になったら戻てくる。それまで良い子にしてるんだぞ。母様やお兄ちゃん達の言う事聞くんだぞ」

 とう様がお話してたでしょう。今日これからとう様達は、ドラゴンさんに乗って、お家に帰っちゃうの。僕達はお城に残ってドラゴンおじさんと、ムーちゃんはお勉強。迎えに来てくれるの分かってるけど、でもやっぱり寂しいの。

 僕がしょんぼりしてたらとう様が、僕のこと抱っこしてくれます。

「すぐだからな。そんなにしょんぼりするな」

 う~ん、でもぉ。

「はは、何だその顔は。よし、じゃあエリアス約束だ。父様が戻ってきたr、みんなで街に遊びに行こう」

「ぜったい?」t

「ああ、絶対だ」

 う~ん、じゃあ我慢しようかな。

 とう様とライオネルがドラゴンさんに乗って、バサってちょっとだけ浮かびます。みんなにお手々を振って高く高く飛び上がりました。ドラゴンさんとっても速いから、すぐに見えなくなっちゃった。僕はかあ様にぎゅうって抱きつきます。

「さぁ、エリアスちゃん元気出して。これからお勉強の時間よ」

 今日からドラゴンおじさんは1日お勉強。ムーちゃんはちょっとだけお勉強です。ドラゴンおじさんはドラゴンさん達だけじゃなくて、かあ様も一緒にいつもみたいに先生するの。ムーちゃんはコステロにーにとガルダー、ホールさんとアロンが先生です。

 僕はとう様が飛んで行った方見て、もう見えないけどバイバイして、ムーちゃんとお手々つないで、ドラゴンさん達の練習する所に行きます。行ったらドラゴンおじさんがたくさん咲かせてくれたお花の中で、ドラゴンさん達がだら~って寝てました。朝のご飯食べてゆっくりしてたの。でもかあ様のこと見て、みんなバって立って、ちょっと遠くの方に行っちゃいました。昨日かあ様怖かったから、みんなまだ怖いみたい。

「おはようございます」

 ウィリスさんとマクマスターが僕達の方に歩いてきました。

「「「おはようございます!!」」」

『ぷゆゆゆゆん!!』

『おはよ、ございます!』 

『ガウガオッ!!』

「皆さんとっても元気で、きちんと挨拶ができて良いですね。それではヱン様はこちらへ。エリアス様はムーちゃんとコステロの方へ行ってください」

 コステロにぃにの方に行ってもう1回朝のご挨拶。すぐにお勉強するのかなって思ったらそうじゃなかったです。ドラゴンおじさんが練習する場所決めて、結界を張って大丈夫ってなったらお勉強するんだって。

「いろいろ準備があるんだ。それが終わらないとな。エリアス達は椅子に座って待っててくれ」

 コステロにぃにに言われて、みんなでお椅子に座ります。ムーちゃん達は僕のお隣にちょこんって座りました。

 ドラゴンおじさん達見てたら、何か変な事してます。なんかねぇ、ドラゴンさん達がかあ様を怖がって、ちょっとずつドラゴンおじさんに近づいて来たあと、今度はかあ様とドラゴンおじさん、それからウィリスさんとマクマスターを真ん中にして、ま~るく囲んだんだ。

 それから他のドラゴンさん達はドラゴンさんのお家に結界張ったり、ドラゴン騎士さん達のお家に結界張ったり。それからママ達の所にも結界を張ります。

「にぃに、どうしてま~るく、ドラゴンさんたちたってるの?」

「ああ、あれは、ヱン様の練習に必要なんだ。あれがないともしかしたらヱン様はまた、エリアスの母様に怒られてしまうかもしれないんだぞ。まぁ、たぶんこれがなくても怒られるんだろうが、ないよりは良いだろう」

 ん? 良くわかりません。
 
 みんなの準備が終わって、僕達はドラゴンさん達のお家の方に行きます。お家の横を通って、もうちょっとだけ歩いたら、僕が見たことないちょっとだけ広い場所に付きました。
ここはドラゴンさん達のお体を綺麗に洗う場所って教えてくれました。でも今は使わないから、ここでムーちゃんのお勉強するんだって。

「おっ! 来たな」

 僕達の後ろからお声が聞こえて、ホールさんとアロンが歩いてきました。みんなでおはようございますします。

「今日は最初だからな。みんなで遊びながら勉強できるものを考えてきたぞ」

 コステロにぃにが大きなカゴを運んできます。それからアロンが風魔法で僕のお顔くらいの、風のボールを作りました。

「今日はこのボールを使って勉強だ。じゃあ、先ず俺が…」

 ホールさんがお話してるときでした。

 どがあぁぁぁぁぁぁんっ!!

 いきなり大きな音がして、地面がぐらぐら揺れます。コステロにぃにが僕のことを抱きしめてくれて、お兄ちゃん達をホールさんがおさえます。ぷるちゃん達は僕にくっ付いてるよ。
 ぐらぐらはすぐに止まったけど、かあ様達がいる方で、何かキラキラ光ってます。

「おい、まさかまたか?」

「当分こんな感じじゃないかと。だからエリアス達の勉強はここにしたのです。ここなら一応は安全でしょうから」

「それでもダメそうなら、場所を変えよう」

「お兄ちゃん大丈夫?」

「あ、ああ大丈夫だぞ。さぁ、練習を始めよう」

 アロンとカイザーが大きなカゴから離れて、さっきの風のボール持って立ちました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。

江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。 了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。 テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。 それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。 やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには? 100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。 200話で完結しました。 今回はあとがきは無しです。

《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。

友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」 貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。 「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」 耳を疑いそう聞き返すも、 「君も、その方が良いのだろう?」 苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。 全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。 絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。 だったのですが。

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

(完)妹が全てを奪う時、私は声を失った。

青空一夏
恋愛
継母は私(エイヴリー・オマリ伯爵令嬢)から母親を奪い(私の実の母は父と継母の浮気を苦にして病気になり亡くなった) 妹は私から父親の愛を奪い、婚約者も奪った。 そればかりか、妹は私が描いた絵さえも自分が描いたと言い張った。 その絵は国王陛下に評価され、賞をいただいたものだった。 私は嘘つきよばわりされ、ショックのあまり声を失った。 誰か助けて・・・・・・そこへ私の初恋の人が現れて・・・・・・

愛されなかった私が転生して公爵家のお父様に愛されました

上野佐栁
ファンタジー
 前世では、愛されることなく死を迎える主人公。実の父親、皇帝陛下を殺害未遂の濡れ衣を着せられ死んでしまう。死を迎え、これで人生が終わりかと思ったら公爵家に転生をしてしまった主人公。前世で愛を知らずに育ったために人を信頼する事が出来なくなってしまい。しばらくは距離を置くが、だんだんと愛を受け入れるお話。

処理中です...