エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?

ありぽん

文字の大きさ
上 下
19 / 72

17氷のボールとたくさんご挨拶

しおりを挟む
 ゴロンって倒れたムーちゃん、お口からちょっとだけボワって火のボールが出ました。その火のボールが天井にどんどん近づいていきます。

「シェーラ!!」

「はい! 奥様!」

 かあ様がふわふわヒラヒラのスカートをお手々で掴んで、ジャンプして僕の前に立ちます。そのあとすぐにシェーラもジャンプして魔法を使います。
 シェーラは氷の魔法がとっても上手。フサアァァァァァッ!! ムーちゃんのお口から出た火のボールがどんどん凍っていって、全部凍ったら今度は下に落ちてきました。

 僕の前に立ってたかあ様がまたジャンプして、落ちてきた氷のボールの方に行って。バシュッ!! 大きな音がして氷のボールが無くなって、キラキラキラって綺麗なキラキラが降ってきました。
 
 かあ様が氷のボールを蹴ったみたい。かあ様は魔法も上手だけど、蹴るのも上手です。蹴って魔獣倒しちゃうんだよ。僕はかあ様の蹴ってるところ見えません。早くて見えないの。かあ様凄いねぇ。

 僕達みんなで拍手です。ムーちゃんも拍手してたから、見えたの?って聞いたら、ムーちゃんはかあ様が蹴ったの見えたって。それからかあ様の真似して、ムーちゃんも蹴る真似します。真似して後ろに転んでました。

「何をしているの!!」

 かあ様が僕達の所に来て、大きなお声で怒りました。僕達拍手したのに…。

「静かに遊びなさいって言ったでしょ! いろいろ壊すところだったわ! それに怪我したらどうするの! もう、かあ様達がお着替え終わるまで、ベッドの上に座ってなさい。ベッドから下りちゃダメよ!」

 かあ様がふわふわボールも、硬いボールも、どっちも箱にしまっちゃって、僕のことベッドに乗っけます。
 ベッドから下りたら、お菓子買ってくれないって。おもちゃも。僕達集まってみんなで座ります。
 お菓子もおもちゃも買って貰えないのはダメ! でもかあ様達のお着替え遅いんだもん。つまんない。
 ねぇってみんなでやってたら、かあ様がこっち見たから急いでピシッて座ります。

 それからもずっと待って、やっとかあ様達のお着替え終わりました。シェーラがとう様達を呼びに行きます。
 お部屋に入ってきたにぃに達が、やっと終わり? ってかあ様に言います。ほらみんなそう思ってるんだよ。

「ラッセル、ダレル、女性の着替えは女性の仕事だと思いなさい。とう様も時々そう思うこともあるが」

「あなた?」

「い、いや何でもない。さぁ、用意ができたなら確認して移動だ」

 とう様が使用人さんに何かお話します。使用人さんはどこかに行っちゃって、すぐにガスターが来ました。ガスターは王様じぃじのこといつも怒ってる使用人さんです。

「よろしいですかな? エリアス坊っちゃまも準備はよろしいですか?」

「はい!!」

 僕がお返事したら、みんなも一緒にお返事です。
 廊下をみんなで歩いてる時、とう様がちょっと部屋の中が涼しくなかったかって、かあ様に聞きました。かあ様が氷のボールを壊したからだよ。僕がとう様に教えたら、とう様が僕とムーちゃん見て、それからかあ様を見て大きな溜め。

 僕達が行った所は、大きなお部屋に入る大きなドアの前でした。王様じぃじがカッコいいお椅子に座ってるお部屋です。
 とう様が入る前にご挨拶の練習って言いました。このお部屋に入って、王様じぃじにご挨拶する時は、いつものご挨拶と違うんだよ。しゃがんで片方の足はしゃがまないで、それからお胸にお手々つけて、それから頭をこてんって下げるの。
 ちょっと難しいご挨拶で、僕時々よろよろしちゃいます。

「いいか中に入って挨拶が終わったら、とう様とかあ様、陛下、誰かがお話しても良いって言うまで、話してはダメだぞ」

「は~い!」

「はぁ、とう様は心配だよ。部屋でも何かやらかしたみたいだし」

 練習が終わったらドアがガチャンって音がして、騎士さんが2人、お部屋から出てきて、ドアの前に立ちました。
 とう様達がピシッて立って、僕は1番後ろに並びます。ダレルにぃにとムーちゃんとお手々繋いで、ぷるちゃん達はいつもみたいに頭の上。
 
 でもドラゴンおじさんは並ばないでふらふら。僕が並んでって言ったら、面倒だって言って、お部屋の中に入って行っちゃいました。
 とう様はとっても慌ててドラゴンおじさん止めたけど、全然ドラゴンおじさん止まりません。お部屋の中から、ザワザワお声が聞こえてきました。すぐにとう様が歩き始めます。

 中に入ったら、やっぱり王様じぃじはカッコいいお椅子に座ってて、そのお隣にレイトンおじさんが立ってます。王様じぃじ達の前には階段があって、階段を下りたら所に、人が何人も立ってました。
 あっ! モーリスじぃじとドジーおじさんだ! 知ってるじぃじやおじさんも立ってます。モーリスじぃじはじぃじのお友達で、ドジーおじさんはとう様のお友達です。たまにお家に遊びに来てくれて、僕達と遊んでくれるの。

 僕は周りをキョロキョロ。ドラゴンおじさんはもう階段のところまで歩いてました。
 それから階段の所に立ってる人達ちょっと変です。モーリスじぃじとドジーおじさんは笑ってるのに、他の人はビックリしたお顔とそれから怖いお顔してます。

 僕達は階段の下の所よりちょっと遠くに立って並んで、特別なご挨拶。すぐに王様じぃじが立って良いって言いました。良かったぁ。転ばなかったよ。僕達がご挨拶してる時もドラゴンおじさんは、あっち見たり、並んでる人達見たり。

 僕達が立った時、さっき怖いお顔してたおじさんが、ドラゴンおじさんに怒鳴りました。

「そこのお前、無礼ではないか! 勝手に入り挨拶もせず、どういうつもりなのだ!! 今日はエンシェントドラゴンのエン様をお迎えする日なのだぞ!!」

 いっぱい怒鳴るおじさん。最初ドラゴンおじさんは怒鳴ってるおじさんのこと、知らん顔してたけど、少しして怒鳴るおじさんの方を見ました。
 そしたら今まで煩かったおじさんが急に怒鳴らなくなって、それからひって言って、お座りしちゃいました。

「煩いぞ、少し静かにしていろ。それにしても我が来ないうちに、だいぶいろいろ変わったようだな」

 王様じぃじが立って、ドラゴンおじさんの前に来てご挨拶しました。それから静かになってお座りしてるおじさんに、ドラゴンおじさんのことご紹介します。

「ルドルフや。其方がドラゴンを崇め、信仰しておる事は分かっている。そしてこの場に相応しくないと考え、対応してくれたことには感謝するが、こちらがエンシェントドラゴンのエン様じゃ」

 怒鳴ってたおじさんのお名前はルドルフでした。王様ジィジにご紹介してもらって、またルドルフおじさんがひって言ってから、今度ははぁ~って床にべったりくっついちゃいました。忙しいおじさんだね。
 
 とう様やかあ様みたいに、大人の人はたまにあの格好します。僕街で見たことある。うんとね、冒険者ギルドのドアの前とか。
 前かあ様に何であんな格好してるの? って聞いたら、でんぐり返しの練習だって。それからあんまり見ちゃダメって言われました。
 
 僕のでんぐり返しの格好とそっくりです。僕まだでんぐり返し上手にできません。まっすぐじゃなくて、横に転がっちゃうの。大人になってもできない人がいるんだね。ルドルフおじさん、もう少し頭をお腹の方に入れると、もしかしたらでんぐり返し返しできるかもしれないよ。

 僕が小さなお声でにぃにに言ったら、かあ様が振り返ってしって。とう様も振り返って、僕にメってしてきます。

『小さい頃に話した事そのままね。そろそろちゃんと教えないとダメかしら』

 王様じぃじは、みんながドラゴンおじさんがドラゴンだって分かるように、変身してほしいって言いました。ドラゴンおじさんがこの前みたいに光り始めて、この前よりも小さいドラゴンさんに変身です。立ってた人達がおぉ~って言いました。

 それから今度はムーちゃんのこと見てきました。ムーちゃんがみんなにお手々振ります。それからすぐに嬉しくて小さな炎を吹いちゃいました。ムーちゃん嬉しいと、たまに炎吹いちゃうんだ。

 王様じぃじがムーちゃんのご紹介もしてくれます。それで僕達のご挨拶は終わりだって。とう様とかあ様とじぃじはまだお話があるから、ばぁばと一緒ににぃに達とみんなでお部屋に戻ります。
 
 これで終わり? 僕せっかくカッコいいお洋服に着たんだよ。ばぁばにそう言ったら、僕また後で王様じぃじに会うんだって。それまでこのお洋服着て、お部屋で静かにとう様達を待ってましょうって言いました。
 うん! 僕とう様達待ってるよ!


 
しおりを挟む
感想 72

あなたにおすすめの小説

コストカットだ!と追放された王宮道化師は、無数のスキルで冒険者として成り上がる。

あけちともあき
ファンタジー
「宮廷道化師オーギュスト、お前はクビだ」  長い間、マールイ王国に仕え、平和を維持するために尽力してきた道化師オーギュスト。  だが、彼はその活躍を妬んだ大臣ガルフスの陰謀によって職を解かれ、追放されてしまう。  困ったオーギュストは、手っ取り早く金を手に入れて生活を安定させるべく、冒険者になろうとする。  長い道化師生活で身につけた、数々の技術系スキル、知識系スキル、そしてコネクション。  それはどんな難関も突破し、どんな謎も明らかにする。  その活躍は、まさに万能!  死神と呼ばれた凄腕の女戦士を相棒に、オーギュストはあっという間に、冒険者たちの中から頭角を現し、成り上がっていく。  一方、国の要であったオーギュストを失ったマールイ王国。  大臣一派は次々と問題を起こし、あるいは起こる事態に対応ができない。  その方法も、人脈も、全てオーギュストが担当していたのだ。  かくしてマールイ王国は傾き、転げ落ちていく。 目次 連載中 全21話 2021年2月17日 23:39 更新

【完結】聖獣もふもふ建国記 ~国外追放されましたが、我が領地は国を興して繁栄しておりますので御礼申し上げますね~

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
 婚約破棄、爵位剥奪、国外追放? 最高の褒美ですね。幸せになります!  ――いま、何ておっしゃったの? よく聞こえませんでしたわ。 「ずいぶんと巫山戯たお言葉ですこと! ご自分の立場を弁えて発言なさった方がよろしくてよ」  すみません、本音と建て前を間違えましたわ。国王夫妻と我が家族が不在の夜会で、婚約者の第一王子は高らかに私を糾弾しました。両手に花ならぬ虫を這わせてご機嫌のようですが、下の緩い殿方は嫌われますわよ。  婚約破棄、爵位剥奪、国外追放。すべて揃いました。実家の公爵家の領地に戻った私を出迎えたのは、溺愛する家族が興す新しい国でした。領地改め国土を繁栄させながら、スローライフを楽しみますね。  最高のご褒美でしたわ、ありがとうございます。私、もふもふした聖獣達と幸せになります! ……余計な心配ですけれど、そちらの国は傾いていますね。しっかりなさいませ。 【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ ※2022/05/10  「HJ小説大賞2021後期『ノベルアップ+部門』」一次選考通過 ※2022/02/14  エブリスタ、ファンタジー 1位 ※2022/02/13  小説家になろう ハイファンタジー日間59位 ※2022/02/12  完結 ※2021/10/18  エブリスタ、ファンタジー 1位 ※2021/10/19  アルファポリス、HOT 4位 ※2021/10/21  小説家になろう ハイファンタジー日間 17位

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!

ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません? せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」 不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。 実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。 あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね? なのに周りの反応は正反対! なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。 勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

転生することになりました。~神様が色々教えてくれます~

柴ちゃん
ファンタジー
突然、神様に転生する?と、聞かれた私が異世界でほのぼのすごす予定だった物語。 想像と、違ったんだけど?神様! 寿命で亡くなった長島深雪は、神様のサーヤにより、異世界に行く事になった。 神様がくれた、フェンリルのスズナとともに、異世界で妖精と契約をしたり、王子に保護されたりしています。そんななか、誘拐されるなどの危険があったりもしますが、大変なことも多いなか学校にも行き始めました❗ もふもふキュートな仲間も増え、毎日楽しく過ごしてます。 とにかくのんびりほのぼのを目指して頑張ります❗ いくぞ、「【【オー❗】】」 誤字脱字がある場合は教えてもらえるとありがたいです。 「~紹介」は、更新中ですので、たまに確認してみてください。 コメントをくれた方にはお返事します。 こんな内容をいれて欲しいなどのコメントでもOKです。 2日に1回更新しています。(予定によって変更あり) 小説家になろうの方にもこの作品を投稿しています。進みはこちらの方がはやめです。 少しでも良いと思ってくださった方、エールよろしくお願いします。_(._.)_

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

処理中です...