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第34話.******?

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(海の中のある場所)

『それでガヴァン、準備は?』

『はっ、問題なく進んでいおります』

『よし。ではザッカリー、お前の方はどうだ?』

『はい、私の方も問題なく。もう少しで準備が整います。ジェフィリオン様』

『そうか。では私の方も、最後の調整に入るとしよう』

『ですが、本当に私達が考えているような動きをするでしょうか。下手をすれば、我々の方へ来る可能性が』

『そうだな。下手をしたら、どちらかと言えば、俺達の方へ来る可能性の方が高いよな。その辺どうなんだ?』

『デール! 言葉に気をつけないか!』

『ザッカリー、かまわん』

『ですがジェフィリオン様』

『その者には、最初からそういうものは求めていない。求めるだけ無駄だ。だが、その者の力は本物。その力をしっかりと使うのであれば、問題ではない』

『だってよ。お前らんところのボスは分かってるじゃねぇか。言葉遣いが良いからって、強いわけじゃねぇからな。それよりもお前みたいに、足手纏いになるんじゃねぇか?』

『何だと貴様!!』

『止めないか!! 私は最初から言っているはずだ。この者には力しか求めていないと』

『申し訳ありません』

『だが、デール。分かっているだろうな。私がお前に求めるのはその力。もしその力を発揮出来ぬようなら』

『分かってるって。流石に俺だってあんたに逆らう気はないさ。それに俺は、戦えればそれで良い、戦えればな。腕がなるぜあの国を相手にできるなんて』

『ふん。それではこれからに付いて説明する』

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『くそっ!! あいつは何を考えているんだ!!』

『落ち着け。あいつは最初からああだろう、今更お前が言ったところで変わらない。それにあいつが力を持っているのは確かだ。そして今回の作戦にその力が必要なことも、お前だって分かっているだろう』

『だからと、あいつはここへ来てから、ずっと私達を馬鹿にしているんだぞ!! 先程の話し合い、私を足手纏いだと!!』

『あらぁ、どうしたの、そんなに怒っちゃってぇ。怒ると男前がだいなしよぉ』

『キャロル!! 今まで何処にいたんだ!!』

『何処って、私の可愛い子達の所にいたのよ』

『可愛い子? ただの奴隷だろう』

『可愛い子よ。だって私の操り人形だもの』

『だが、集まりがあると知らせがあっただろう?』

『どうだったかしらね』

『まったくあいつといい、お前といい。早くジェフィリオン様の所へ行くんだ!! これからのことのついて、大切な話しをされたのだ。しっかりと謝り、そして準備を整えろ!!』

『何をそんなに怒っているのよ』

『いつもの事さ。デールとやり合ったんだ』

『ああ、そういう事。何よ、いつもみたいに揶揄われたの? それとも馬鹿にされた? そんなのいつもの事じゃない』

『煩い!! 私は私の準備に入る!!』

『はぁ、何をあんなにピリピリしているのよ』

『向こうに攻め入る時期がが決まったのだ』

『あら、そうなの。結構時間がかかったけど、ついに動くのね。それでいつ頃なの?』

『それとこれからについての集まりだったんだ。とりあえずお前はすぐに、ジェフィリオン様の所へ行ってこい』

『あら、時期ぐらい教えてくれても良いじゃない。まぁ良いわ。行ってくるわよ。お前達行くわよ!』

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『分かったわ。じゃあ、私は行くわね。決まったとなれば、もう少し人形を増やしておかないと』

『すべて連れて行くなよ。アレは私達の盾にもなるのだから』

『あら、そんなことしないわよ。私にだって、ちゃんと好みがあるんだから。ねぇ』

『それと、次回の話し合いの時は、それは置いてこい』

『もう、何でみんな、この可愛い人形を嫌がるのかしら』

『キャロル』

『分かったわよ。それじゃあ行くわね』

 キャロルが部屋から出て行く。ここまで長かった。だが……。

 これほど完璧に、計画が進んだことがあっただろうか。必要な者、物が集まり、それが今、完璧に整いつつある。そして今回のことで、1番必要な物も。

 アレを見つけるのがもっとも苦労した。何しろ、その存在自体は知られていたが、何処にいるか全く情報がなかったからな。アレがなければ、いくら他を用意したところで、この計画がうまく行くかどうか。

 もちろんアレがなくとも、私の計画を進める事はできただろう。しかしそれでは、確実に勝利を掴めなう。それほどまでに、向こうの戦力は高いのだ。その辺はさすが、海の国1番とされる国といったところだろうか。

 だがそれも、後少しのこと。このまま問題なく準備が進めば。後少しであの国を攻め入ることができる。そして私達が勝利すれば。危険な国は4つ。
 もちろんそう簡単ではないだろう。だがそれでも、最初の国を手に入れてしまえば。1つの国は降伏してくるだろうし、他3つは手を組む可能性もあるが。最初の国の連中を使えば……。

 そういえば、ある噂を聞いたが。あの国に人間の赤ん坊がいると。しかも黒髪黒目の赤子だ。本当にそんな人間の赤子があの国にいるのか、と思っていたが。どうにもその情報は嘘ではないようだ。

 もしその子供を見つけられれば、その子供の力を私が使うことができる可能性も。何しろ黒髪黒目の人間の魔力は膨大だからな。アレを従えるためにも。さらなる力が私のは必要だ。それのために赤子を使えれば……。

 この海を支配するのは、他の誰でもないこの私だ。そしてあれを目覚めさせ、さらに地上も支配する。あの頃の時代へと戻るのだ。あの頃の素晴らしい時代へと。
 この世界の者達は、本当の幸福というものが分かっていない。まぁ、良いだろ。私が世界の神になれば、そういう者達は消え、あの頃のも達が戻ってくる。

 さぁ、この世の神に!! この世の全てを私のものに!!
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